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髙木義明文部科学大臣記者会見録(平成23年6月21日)

平成23年6月21日(火曜日)
教育、科学技術・学術、その他

髙木義明文部科学大臣記者会見映像版

平成23年6月21日(火曜日)に行われた、髙木義明文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成23年6月21日髙木義明文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

髙木義明文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 おはようございます。
今日は冒頭私の方から1件申し上げます。
御案内のとおり昨日公表されましたスーパーコンピューターのランキング、TOP500において、次世代スーパーコンピューター「京」が世界一位となりました。この「京(けい)」が世界一位を獲得できたということは、我が国の技術力が正に世界のトップレベルにあるということを表すものでありまして、技術の水準の維持・向上に、さらにこれを励みに努めてまいりたいと思っております。
 「京」につきましては、これはまだ完成途上でありまして、平成24年6月まで10ペタフロップスを達成して、そしてその年の11月に共用開始を目指しております。完成後の「京」を用いたシュミレーションにおいては、今、現下のこのような大震災を教訓として、これから我が国の地震、津波の被害の軽減対策、あるいは今後の自然エネルギー、高効率の太陽電池の開発などに、これは大きな貢献をするものだと考えております。多様なユーザーのニーズにこたえるためにも、京を中心とした革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラを平成24年11月までに構築をしていきたいと、こういうふうに考えております。
 この「京」の部品製造に当たっている工場が宮城県あるいは福島県にもございまして、「京」の整備をある意味で中断せざるを得ないという状況も一時ありましたけれども、これは関係者の御努力によって最小限に抑えることができまして、今回のこういうふうな結果を得ました。
 私どもとしましては、関係者の方々に改めて敬意を表し、感謝を申し上げたいと思っております。非常に厳しい、辛いニュースが続くわけでございますが、この「京」が中国やアメリカを抑えてトップになったということは、多くの方々に大きな夢と励ましを与えることができたと思いました。これまでの長い間の関係者の御努力に改めて感謝をしたいと思いますし、これを機会にさらに我々は科学技術が世界の人々の安全と平和、福祉に役立つように、最大限の努力をしていきたい、こういう決意でございます。
 以上です。

記者)
 「京」が世界ランキング1位を奪還したということで、改めてになりますけれども、科学技術政策、あるいは産業競争力強化の観点から、意義みたいなものをまとめてお聞きします。

大臣)
 研究開発というのは多年の蓄積が必要でありまして、すぐに成果が上がるものもあれば、そうでないものもあります。したがって、今回の結果については、やっぱり多くの国民の理解・支持の中で、そしてまた絶え間ない関係者・技術者の努力の中で生まれたものと思っております。したがって、既に我々は今年度予算においても科学技術予算を増額いたしましたし、それから若い研究者たちが研究開発に使われる国の補助も、使い勝手のよいものにする制度もつくりました。したがって、これを励みにさらなる分野において、我が国のある意味では新成長戦略の屋台骨になる、正に科学技術が進んでいくものだと思っておりますし、同時に人材の育成、後継者の育成、こういったこともこれからも引き続き努めてまいりたいと思っております。

記者)
 今回、スーパーコンピューター「京」が1番になりましたけれども、以前2番じゃだめなのかという議員もいらっしゃいましたが、大臣はそのことについてどのようにお考えですか。

大臣)
 ある意味では一昨年の仕分けの中で、110億円削減をされたという経過がございます。このスーパーコンピューター「京」を多くのユーザーが使うときにより便利のいいように、そういう方法を考え、そしてある意味では目標を少しずらしてでもやろうという、そういう取組が行われました。しかし、ある意味では技術者・科学者のあのときの発奮は、こういうものにむしろばねになって結びついたのではないかと思っております。
 仕分けについては、これは国民の大事な税金予算がいかにして練られ、使われ、そしてその効果が発揮されておるかというものをある意味では国民に見えるような、そういう議論としては私たちは事業仕分けというのは大きく評価されたわけでございます。こういうものがありながら、それにある意味では刺激を保って、あるいは緊張感を持って、今回このような努力になったと、私はそういう評価をいたしております。

記者)
 2番じゃなくて1番であることの意義については、大臣はどのように。

大臣)
 私どもはこの世界の皆さん方の真剣な取組も見ておりますし、聞いております。やはり少なくとも世界のトップを目指すということになって、こういう成果になるのだと思っております。

記者)
 今日の閣議閣僚懇で、蓮舫さんとこんな話はされましたか。

大臣)
 いや、しておりません。

記者)
 向こうから特には。

大臣)
 特にありません。昨日は報道によって蓮舫さんのコメントが流れたということでございますが、これはこれとして受け止めております。

記者)
 今日の閣議で、日本学生支援機構の理事長の人事が了承されたました。新しく理事長になられる遠藤さんは日銀の神戸支店長をされたときに阪神大震災を経験されたということなんですが、そういったことが今回の東日本大震災の後の学生支援機構の理事長として手腕が期待されている部分もあって、こういった人事になったのでしょうか。

大臣)
 特にその点について評価されたということではありませんでして、総合的にこの遠藤勝裕氏のこれまでの経歴、そしてまた手腕、実績を評価して、日本学生支援機構の理事長に推したということでございます。

記者)
 とはいうものの、今後の学生の奨学金ですとか、被災した学生、苦しい条件に置かれていますし、そういった意味でより手腕を期待して。

大臣)
 そういう一つの経験の中で、いかにして学生の励みになるようなシステムと制度、こういったことがより具体的なものになり、あるいはそういう経済的な学生たちを支援をしていく本当の意味の実を結ぶような、つながっていくようなことを期待をしております。

記者)
 今日ちょっとおもしろい新聞記事を見つけまして、最近学校の教育現場で「一定のめどがついたら」という言葉をよく子どもたちが使うそうです。例えば、先生が「掃除をしなさい」と言ったときに、「一定のめどがついたらします」というような回答が子どもたちからよく返ってくるというような記事が載っております。この「一定のめど」という言葉が子どもたちの間でもはやるようになってきているというのは、一つの社会現象かなという気はするんですが、大臣、それについて御所感いかがでしょうか。

大臣)
 子どもたちがどのようなことをとらえて「一定のめど」と言っているのかはよく私も調査は、あるいはその影響がどこにあるかというのは承知をしておりません。恐らく報道によって子どもたちなりに感受しておられるのかなと思っております。子どもにも幼稚園から小学校、あるいは中学校、高校もありますが、どのレベルの方がそういうことを言うのかはちょっと承知をしておりませんけれども。

記者)
  政局の関係の話なんですが、菅総理が退陣前に再生エネルギーの特別措置法の成立に強い意欲を見せていると。それについて、いろいろ今厳しい中でそういうかなり難しい法案の成立も退陣の条件として考えていることについてどうお考えでしょうか。

大臣)
 私は菅総理から直接その点について説明を聞いたわけでもありませんし、詳しい話もお互いに交わしたわけではありませんが、私の推測の域を脱しませんけれども、やはり今回の原子力発電所の福島の事故ということについては、我が国の原子力政策の推進を図っておったことから、大変なショックを受けたと思っております。同時に、やはり再生可能エネルギーというのは、これはだれが何と言っても進めなければならんとも、菅総理としては年来の思いと思います。
 ただ、今すぐに風力や太陽光エネルギーは我が国のエネルギーの割合の中で大きく伸びるという状況にはないものですから、現実的にはいわゆるベストミックス、まだ10パーセントしかいっていないエネルギーを何としても増やさなければ、当面3割と言っておりますけれども、そういう思いが菅総理の現実の対応の問題として心の中に私は強く燃え上がっているのではないかと思っております。
 一方で、鳩山前総理は国際社会の中で、地球温暖化対策として25パーセントの削減という国際公約、もちろんこの前提はあるんですけれども、そういったものとの整合性をとれば、今回の一つの出来事を契機に、国際社会の中で、我が国の一つの決意というものを国際会議、サミットなどを通じまして特に感じておられるのではないかと思っております。

記者)
 そういう面では、総理の決意というのはある一定理解できるということなんでしょうか。

大臣)
 そのこと自体は理解はできます。これと、いつが一定のめどかということとの直接な関係については、私としては考えてもおりませんし、このことはコメントする立場にはありません。

記者)
 毎年夏休みに行われる「霞ヶ関子ども見学デー」、今年も8月18日、19日ごろですか、行われる御予定だけれども、例年よりテーマを絞って行われると聞いています。例年「霞ヶ関子ども見学デー」の文部科学省で行われるイベントの中には「放射線が見える」という、そういう実験のコーナーがあります。最近の福島原発の影響で放射線に対する関心が高いわけです。これは今年も行われるんでしょうか。

大臣)
 今の御指摘について、私も少し不勉強で、詳しいことについて承知をしておりません。おりませんが、やはり子どもたちが子どもたちなりに社会で今当面の問題について勉強するということは、特に夏休みに自らが体験活動をすることは、非常に私は意義があることだと思っております。これだけ放射線量の問題が福島を中心として大きな課題の一つになっておることは事実ですから、そういう理解をする機会、あるいは逆にそういう子どもたちに学校とは別に教えていく機会、調べる機会、こういうことを持つことは非常に意義があることではないかと思っております。

記者)
 あともう一つ、スパコンについてなんですけれども、大臣は先ほど津波や地震など、防災上の利用も考えているとおっしゃいましたけれども、防災という意味では、今あるスーパーコンピューターを使われて行われているのが、一つは海洋研究開発機構が福島第一原発からの海への流出の様子をシミュレーションして行っています。また、東海村にある日本原子力研究開発機構ではWSPEEDIというもので3D化した放射能の拡散予測のシミュレーションモデルを使っています。こういった原子力の利用、あるいは原子力の減災・防止についての利用も、この新しい「京」の積極的な利用をお考えでしょうか。

大臣)
 今いわゆる海洋研究開発機構、これはこれまでもそれぞれの目標を定めて研究に取り組んできておられます。あるいはもう一方で、原子力のSPEEDI、こういったことも、そういったことをやってきた中で、あの大津波、大地震、そして原子力発電所の事故というものに遭遇したわけです。これはこれでやっぱりもう一回事故のしっかりした検証、そしてその活用、あるいは調査方法についても私はしっかり見直すことも必要であると思っています。その上で、こういったこれまでの研究成果あるいは課題と同時に、このスーパーコンピューターの「京」が、それにある意味では大きな加速をしていただける。そういうものになってほしいし、世界で一番になったということは、すなわちそういう課題解決の貢献もできるということが一番なんですから、そういう方向でさらに関係者においては努力をいただきたいと、こういうふうに思っております。このために我々もさらに支援をしていきたいと思います。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成23年06月 --