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髙木義明文部科学大臣記者会見録(平成23年6月24日)

平成23年6月24日(金曜日)
教育、科学技術・学術

髙木義明文部科学大臣記者会見映像版

平成23年6月24日(金曜日)に行われた、髙木義明文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成23年6月24日髙木義明文部科学大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

髙木義明文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
 どうも御苦労さまです。おはようございます。
 まず、冒頭私の方から1点、教職員の加配定数について、東日本大震災の対応のために、既に4月28付で、岩手県、宮城県、茨城県、新潟県の4県に対し、合計424名の追加内示を行っております。その後も引き続き4月の措置については見合わせた福島県など、連絡を密にとり、調整を行ってきた結果、本日、義務教育諸学校分として、岩手県、山形県、福島県、茨城県、栃木県の5県に対し、合計603名、そして高等学校分として岩手県、宮城県、福島県の3県に対し、合計53名の追加内示を行うこととしました。
 この結果、4月分と今回の措置により、義務教育諸学校分は986名、高等学校分は94名となりまして、合計で1080名の措置を講じることとなります。
 今回の加配の必要な理由としては、例えば、他の学校に間借りをしての教育の実施、あるいは他校からの受け入れによる児童生徒への対応、こういう状況の中で、通常以上にきめ細かな個別指導が必要になっているということ、また、県内外、全国各地に分散した児童生徒の状況確認、あるいは相談活動などが必要なこと、また岩手県については、学習支援やあるいは地域、家庭との連携事業の対応が必要なこと、山形県、茨城県、栃木県においては被災児童生徒の受入れへの対応が必要なこと、こういうことから、今回の追加措置を行うことといたしました。
 いずれにいたしましても、このような措置を講じて、この人材、つまり広範囲な災害の中で、子どもたちの学習活動が十分行われるように、さきの義務教育標準法の改正を踏まえて対応をしてきたところでございます。今後も引き続きそれぞれの教育委員会などとも連携をとって、万全を期していきたいというふうに思っております。
 冒頭私からは以上でございます 。

記者)
 福島ですけれども、義務教育のところで、同じ被災地の、岩手、宮城に比べて2倍、全体でも半分ぐらいを占めるようですけれども、この理由について詳しくお話しください。 福島は岩手、宮城の2倍で、全体でも半分ぐらいを占めているようなんですけれども、481人。

大臣)
 もちろんそういう状況、福島は前回はいろいろな状況、厳しい状況の中で要望はなされておりませんので、今回、そのことも含めて出されてきたということです。宮城は、東京都とも連携をとりまして、そういった教職員の支援等についてもやられるという経過もございました。 

記者)
 それから、福島県双葉町でしたか、埼玉県加須市というところで役場を移転してまた集団で避難していると思うんですけれども、埼玉は今回の加配措置の対象には入っていないんでしょうか。

大臣)
埼玉県については対象になっておりません。これについては、もちろん福島から埼玉に行かれた事情の中で、むしろ福島の先生方が埼玉県に調査あるいは日ごろの相談活動に乗っておりまして、その辺の業務としてはこれはまた違ったことでありまして、むしろ福島県側としてはそういうニーズがあったということです。    

記者)
  小中高合わせて1,000人を超えていますけれども、質を維持したままこれだけの教職員の数を確保するのもなかなか容易なことではないかと思うんですけれども、実際の対応は県になるかと思うんですが、どのように採用して確保していくお考えでしょうか。

大臣)
 これは、いわゆる義務標準法の中で、教職員の定数の確保と同時に加配定数についての議論がございました。私どもとしましては、将来的に計画性があり、安定的ないわゆる標準法の改正を行って、ただ、その上で、それぞれ災害による対応など、あるいはまた特別支援教育などなど、児童生徒への個別指導も必要な場面も多々ありますから、そういうことについて私たちとしては法律の制定をお願いしたところでございまして、既に平成23年度の当初予算にそれを盛り込んでおりますので、これの執行により対応していただけるというふうに考えております。

記者)
 震災に対応した今年度の加配といたしましては、今回の措置で十分だというふうにお考えでしょうか。あるいはまた追加でやられるお考えでしょうか。

大臣)
  現時点ではこれで十分だと思っておりますが、しかし、まだまだ災害復旧・復興の過程にありますので、特段の事情があれば、それはそれで教育委員会あるいは学校の事情については緊密に連携をとっていきたいと思っております。

記者)
 加配の関係ですが、先ほど、福島県の側がこういう理由で要望したというのは今お話いただいたんですけれども、文科省としてこれだけの加配を認めた文科省側の思いというのは。特に福島は。

大臣)
 この災害はかつてない甚大なものでありまして、それぞれの県においてはそれぞれの事情もあり、特に福島県においては原子力発電所の災害という特殊な事情もありました。同時に、災害発生当初から、特に学校施設は避難所になりまして、教職員がむしろ管理者という立場からいろいろな世話もしてきた、同時に学校の教育もしなきゃならない、そしてまた教職員の住宅の確保とか、あるいはまた交通手段の確保もままならない状況がございました。
 そういう中において、子どもたちがあちこちに余儀なくされておりますことから、教職員の日ごろのいわゆる職務からすると、計り知れないほどの負担があったと思っております。そういう負担の解消も含めて、そしてまた何よりも心のケアというものがこれからありますから、そういった心のケアも先生が対応することによって子どもたちが安心していくということもありますので、私たちとしては最大限柔軟な対応をしたところであります。

記者)
 宇宙開発について質問させてください。
 政府の宇宙開発戦略本部の専門調査会が、6月末にこれからの宇宙政策の報告書をまとめます。今のところ出てきている概要としては、文部科学省と経済産業省の宇宙開発部門を統合して「宇宙庁」とするという、それから、これまで文科省が進めてきた宇宙政策及びプロジェクトについて、かなり抜本的な見直しを迫っています。
 来年度予算の概算要求も近づいていますけれども、文科大臣としては、この報告書を出されて、どういうふうに対応されるおつもりなのでしょうか。

大臣)
 今、宇宙開発戦略の専門調査会が議論を続けておられまして、これは有識者による、ある意味では今後どのようにして宇宙分野の施策を進めていくかという議論であり、その中で今御指摘のとおり、いわゆる内閣府にすべて実施部門をまとめるという御意見も聞き及んでおりますけれども、これは今、そういう議論の中でやられておることでございます。特に個々の議論に対しての見解を申し上げる段階ではないと思っております 。
 いずれにいたしましても、この内容については宇宙開発戦略本部でしっかり議論されると思っておりますので、その時期に私どもとしては、いわゆる宇宙開発の我が国の先進技術をこれからどうして維持・保持をしていくのか、あるいはまた人材を育てていくのか、こういうことについて、それが着実に担保できるような、そういうスタンスで議論をしてまいりたいと、このように思っております。

記者)
  そうしますと、今、文部科学省の方でいろいろと新しいプロジェクトとか、宇宙戦略とか、検討もされているし、続けてきているものもありますが、そういうものはとりあえず凍結というか、停止、見直しなどとか。

大臣)
 私どもとしましては、これまでの、特にJAXAを中心とした実施部門の取組、この成果がいわゆる「はやぶさ」という大きな実績につながったし、それから先日もいわゆる国際宇宙ステーション「こうのとり」の成功にもつながっておりまして、過去はいろいろな事情もございましたけれども、そういうものが共に切磋琢磨をされて、私は今の体制というのは極めて成果が大きいと思っております。
 したがって、特にこれを何か変えるような必要性はないのではないかと思っております。これは私の基本的なスタンスであります。

記者)
 それに関連してなんですが、その専門調査会の中の説明では、各省、文科省も含めて、総論では賛成であるというような説明は受けているんですけれども、専門調査会の提言を大臣が認めた後に、戦略本部の中では、それをうのみにすることはないと考えて、また議論があってまた変わることもあり得ると考えていいんでしょうか。  

大臣)
 それはまだ今、そういう専門家、有識者によって議論を進めておられますので、こういうことの中で、私どもとしまして、先ほど申し上げたあれやこれや組織・形ありき、こういうことではなくて、実効性あるものを踏まえた議論をしなければ、何々庁ありきとか、そういうことではいけないのではないかなと思っております。さらに幅広く議論が展開されるでありましょうし、宇宙開発戦略本部でもその辺について私はしっかり、拙速ではなくて、議論をしていくことになろうと思っております。

記者)
 加配の方に戻るんですが、福島県の場合だと、かなり児童生徒さんが県外に転出されて、いわゆる見かけ上だと教員の方の定数が大きいという状況になると思うんですけれども、福島は今回500人ぐらい加配されたわけですけれども、ちょっとこの穴埋めという言い方はおかしいですけれども、そういう意味合いもあるというふうに考えてよろしいでしょうか。

大臣)
 そうですね。おっしゃるとおりでありまして、確かに児童生徒は、もちろん県内でもそうですけれども、県外にも何人もの方が行かれているという状況はございます。
 ただしかし、先ほど申し上げましたように、そういう児童生徒との連絡とか、あるいはいずれ福島に帰れるようなそういう施策も進めておりますし、特に地元の市や町、教育委員会としては、これまで一緒に学んできた友達との友好関係とか、そういうことについてはこれまで以上にフォローしてやらなければならないと思っております。
 そういう意味で、私たちとしては、福島県の要望についてはしっかりこたえたということです。これからも、今これだけこたえることによって十分だとは思いますが、また何かあればそのときにはまた柔軟に対応していかなければならないと、このように考えております。

記者)
 「もんじゅ」についてなんですけれども、昨夜からの引き上げ作業が始まりまして、その現状と、それから、今後、事故を受けてのエネルギー政策の見直しの中で、「もんじゅ」の議論も避けられないかと思われるんですが、今後はそのスケジュールの見直しなど、あり得るんでしょうか。

大臣)
 「もんじゅ」についての御指摘がございました。昨日より、これまで炉内中継装置が落下をしておりまして、その対応に取り組んでおりますけれども、この引き抜き作業が行われて、それが終了をしたと、こういう報告を受けております。
 炉内の中継装置というのは、「もんじゅ」の安全性を確保する上で重要な装置でありまして、今回の装置の引き抜きは安全確保に向けた着実な一歩であろうと考えております。
 今後、秋ごろをめどに原子力機構において、いわゆる装置が落下したことによる炉内への影響等をしっかり検証するということを私は聞いておりまして、こういったことがしっかり行われるように指導をしてまいりたいと思っております。
 なお、「もんじゅ」の開発のあり方については、これは国会の中でもたびたび議論があっております。私どもとしましては、東北地方の福島第一原子力発電所の事故の原因について今、調査・検証が進んでおります。こういったことをしっかり見ながら、そして、国民的な御意見、あるいは我が国の今後のエネルギー政策をどのようにして見直していくのか、こういうことなどを踏まえて、この「もんじゅ」についても検討をされるものだと、このように思っております。
 当面は、この中継装置がなぜこういうことになったのかということをしっかり原因究明をする、そして再発防止も行うと、こういうことになります。

記者)
 子どもたちへの放射線防護に関する教育についてなんですけれども、現時点では、副読本を見直して配付するというような対策が考えられているということなんですが、福島の地元の保護者からは、それだけでは不安である、不十分ではないかという声が上がっているようなんですが、文科省として子どもたちへの放射線防護の教え方などについて、副読本以外に何か検討されている、あるいは検討するおつもりはあるんでしょうか。

大臣)
 私どもも、今の点については、できるだけ放射線を浴びないように、そういうことについていろいろな方策を練って、また現場の方にも発出しております。
 その中でも一番主なものは、とりわけいわゆる計測値が高い校庭・園庭について土砂の処理をしていく。これは当然土砂の処理について、域内といいますか、学校内で処理をすることが、今のところ処分先が非常に求められない現状においては、そういうことが現実的ではないかということで、今、十分に線量低下も効果として実証されておりますし、とにかく不安を解消するためには、今どのような状況にあるかというモニタリング、それもしっかりやっていきたいと思いますし、いわゆる線量計の配付も行っております。
 それから、ある意味では不自由な学校生活でありますから、夏休みには「リフレッシュ・キャンプ」と称して線量の低いところで思い切り体を動かして、そして自然体験活動などをやっていただく場も企画をされております。
 そのほか、いわゆる子どもたちにとって健康あるいは安全の各専門家、教育の専門家、こういった方々のご意見も伺いながら、私たちとしては、いろいろなアイデアがあれば、できるだけそういうものを取り入れていくことが必要だと、このように思っております。
 ただ、最終的には、やはり何といっても一日でも早く原子力発電所の事態が安定的にコントロールされる状況に持っていくことだろうと思っております。

記者)
 現状の線量低下という意味では、今おっしゃられた事柄だと思うんですけれども、こうした事態を受けて、子どもたちに放射線という基本的な知識を教えるという意味で、今副読本があると。これまで放射線というのは中学校の理科などで基本的な物理として教えているかと思うんですけれども、それ以外に、もうちょっと小学校とかから放射線のいろはとか、そういったことを教えるというようなカリキュラムなのか伺いたく、そういったことは御検討はないですか。

大臣)
 これはやはり、これまでもそのようなことで教えてきておるという認識ですけれども、しかし、こういう事故があってからは、すべてにおいて見直しをすることが大事であると。より現実に即した、そして分かりやすい説明、あるいは指導、こういったことについてもっともっと工夫をする余地があろうかと思っております。
 そういう意味で、文部科学省はもとより、いわゆる関係の、例えば日本原子力研究開発機構など、いわゆる専門家の集まったところの組織を挙げて、あるいは体制を挙げて、できるだけそういう不安を解消するための説明会とか、あるいは周知を図るような、そういうことをできる限りきめ細かくやっていくことも大事だと、このように思っております。この点については、我々も終始そういうより分かりやすいことはないのかということを、これは十分頭に入れておるところであります。
 最近では、本屋では放射線の本がたくさん売られて、買われている人も多いということで、この機会に積極的に線量を測ろう、自分たちで測ろうと、そういう動きもございますが、正しい理解、決して放射線を甘く見てはいけない、そういう意味で、ある意味ではそういう議論が高まるのは当然でありますので、できるだけ我々としても専門家の意見をまとめながら工夫をしてみたいと思っております。

 (了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成23年06月 --