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笹木竜三文部科学副大臣記者会見録(平成23年5月11日)

平成23年5月11日(水曜日)
教育、科学技術・学術、文化、その他

笹木竜三文部科学副大臣記者会見映像版

平成23年5月11日(水曜日)に行われた、笹木文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

平成23年5月11日笹木竜三文部科学副大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

笹木竜三文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
 私の方からは2点で、1点目はユネスコの記憶遺産事業への日本からの推薦物件の決定についてです。
 記憶遺産事業、これは世界の人々が長く記憶にとどめておくべきだと思うものについて、文書とかフィルムについてですが、ユネスコが指定をしていく制度ですが、今、2点を我が国から推薦するということで決定をしました。1点が、藤原道長の「御堂関白記」、もう1点が、伊達政宗のときに使節としてスペインとローマに派遣をされた「慶長遣欧使節関係資料」、二つ目、この2点を決定をしたわけです。
 ユネスコにおいても、この記憶遺産事業というのは1992年から始まっていて、最近ですと、例えばイギリスの「マグナ・カルタ」であったり、あるいは「アンネの日記」であったり、こういうようなものが記憶遺産として登録をされていますが、日本においては2010年から日本ユネスコ選考委員会で、この記憶遺産事業についての検討を始めたということです。この2点が決定したということで、2012年の3月のユネスコへの推薦の期限、これが2012年3月、それに向けて、今、作業を始めるということです。
 この2点が選べたのは、一つは、道長のこの日記については最古の自筆による文書であるということと、もう一つは、この2点目、「慶長遣欧使節関係資料」については、世界との交流とか、そして世界の方々に理解されやすい、そういうような物件だということで、この2点を決定をしたということです。
 2点目は、環境モニタリングの強化計画について、連休中とかも含めてですが、いろいろな強化に向けた検討を行っているわけですが、4月22日に原子力災害対策本部で決定をした環境モニタリング強化計画を受けて、本日の14時に原子力安全委員会に、文科省が行うその環境モニタリングの強化の具体的な対応について報告をしたところです。例えば、海域のモニタリングの強化も、この中に入っております。それと、福島での学校での土壌の入替えとかによって、どれだけ線量を下げることができるかということについての評価をして報告をしていくという、こういったことも含まれています。土の入替えについては、2種類の方法があるというふうに聞いていますが、その2種類ともについて、評価を行って報告をするということです。
 私から、今日は以上の2点です。

記者)
 土の上下の入替えの件なんですけれども、これは強制力がある指導という形ではなくて、検証結果を提案とか提示して、最終的には自治体に判断してもらうということになるようですけれども、安全委員会が、低減努力が行われていることは評価するけれども、もうちょっと文科省が主体的に説明責任を果たすべきではないかという見解を示されていますけれども、これに対して副大臣、御所見をいただけますか。

副大臣)
 若干、いろいろ食い違いがあるかもしれませんが、もともとの基準値も安全委員会に文書でこちらが考え方を示して、それについて最終的な確認をいただくということでやりとりをして始まっていますし、下げる努力をするということは、最初からこちらも考えてますし、安全委員会からもそういうことは伺っているんで、その下げる努力として、こういう方法があるということを、例えばどれぐらい減るのかと、2つの方法それぞれが、土壌の上と下を入れ替える、あるいは上の方の土壌を下にも埋め込むという、その二つの方法について、どのぐらいの割合で、1割ぐらいになるとか4割ぐらいになるとか、そうしたことも含めて報告を出して、最終的にそれをやるかどうかは、地域の教育委員会なりが判断してもらうことになりますが、その場合の予算措置も含めて検討をしていくということです。

記者)
 今、土の入替えの件ですけれども、各自治体で実施するかどうか、実施の方法も含めてだと思いますが、各自治体が判断するということですけれども、その際、予算措置も含めて検討していくというのは、今後の検討次第では、国が一部ないし全額、ある一定の条件を満たすところは補助するということも考えるという理解でよろしいのでしょうか。

副大臣)
 そういうことを、当然含めて検討するということです。どこまでの範囲でやるかということも含めて、検討しないといけないと思いますが。

記者)
 そういう検討は、具体的に始まっているんでしょうか。

副大臣)
 このモニタリングをして、調査をして、今言った報告書も上げていくわけですから、当然そうしたことも含めて、検討は始めつつあるということです。まだ、正式な、例えば政務三役会議で正式に検討しているという状況ではありませんが。

記者)
 ユネスコの記憶遺産ですけれども、「慶長遣欧使節関係資料」、こちらは震災の被害を受けた被災地のゆかりのあるものということも、何か推薦に当たっての判断材料になっているのですか。

副大臣)
 いや、そういうことは特に。ただ、平泉の登録、要は登録に値するというICOMOSからの提言というか、そういう判断をもらったことも含めて、被災地の方には非常に期待されている案件だと思うので、この登録というのは、そうした結果、効果が生まれればいいとは、私は今、聞かれてそう思っていますが。

記者)
 メモリー・オブ・ザ・ワールドなんですが、制度ができたのはもう随分前になるんです。92年にユネスコが始めた事業で、日本のいわゆる文科省が、ユネスコ国内委員会が正式に推薦するというのは、今回、初になるわけですけれども、ここまで、しかし非常に時間がかかっていると思うんですが、それを待ちきれないかのように某自治体が出していますよね、それを。なぜここまで遅れたのかということについて。

副大臣)
 私も細かい把握はしていませんが、そうはいっても、92年からですよね。ユネスコでの始まったのは。それから十数年経て、日本としてもそういう検討を始めたと。ユネスコのこの事業が安定したものになっているということも踏まえて始めたというふうに私は把握していますが。特別な事情があったとは何か問題があったとは、今のところは把握していません。
 今の自治体が出しているということについては、記憶遺産の場合には自治体も出せる、NGOとかNPOも出せるわけですから、それが一つの国で2件までで、3件以上になった場合には、調整が必要だということになるんでしょうが。

記者)
 本チャンの世界遺産も、ちょっと絡んでくる問題ではあるんですが、日本の文化財を世界にアピールしていくというのは、国家戦略にも関わる、文化発信であるとか、日本の存在を諸国にどうアピールするかというテーマだと思うんです。各国は、もうたくさんこの記憶遺産も登録しているわけで、193件登録されているわけですね。それは「ゲーテの文書」だとか「アンネの日記」だとか、その各国の文化を代表するものがリストに入っているわけで、やっぱりやるんであれば、戦略的に、こういうものを積極的にやるべきだと思うのですけれども。

副大臣)
 積極的にやるべきだと思います。今言ったその2件を今回は決定したわけですが、それ以外の候補として上げ得るものというのは、いろいろ検討はしていると、今回じゃありませんが。

記者)
 土壌の入替えの方なんですけれども、最終的には自治体の判断ということですが、正に自治体が判断に迷っていて難しくて、文科省として具体的に示してほしいというのもあると思います。その意見についてどうお考えかということと、もう一つ、土壌の処理について、どちらの方法を採ったにしても、出たもの、その土の塊をどこに持っていって、どう処理するのか、そういうことも自治体は示してほしいと思いますけれども、どの方法を採るかということ土の処理について、もうちょっと示した方がよいと思うんですけれども。

副大臣)
 一つ目については、まだ文科省が具体的にこうしろ、ああしろとはっきり言うということは考えていないわけですが、ただ、先ほどお話ししましたように、土壌の地表に近い部分と底の部分を入れ替える場合に、この深さにもよるようですが、当然どのぐらいの深さで入れ替えるかということによって、何割ぐらいになるかという数字を示す。もう一つ、これについては、「いや、十分じゃない」という自治体の意見もあるというふうに報道もされていますが、そうじゃなくて、もう完全に埋め込んだままにするとか、地表にあった部分ですが。そういうようないろいろな方法があるわけですから、その場合でもどのぐらい、何割になるとか、そういうまず「これだけ減りますよ」ということを広く知ってもらうということから始める、今の段階はそこまでということです。

記者)
 土壌の処理については。

副大臣)
 それについては、まだ具体的に固まっているわけじゃありません。最終的な処理については。ただ、今言った二つの方法、どちらの方法の場合でも、少なくともどこかに置いておくという形にはならないわけですね。地表にあった部分を。底に戻すか、そのまま閉じ込めるかということですから。入れ替えるか。

記者)
 今日午後、毎年、全国の学校で募集しています原子力ポスターコンクールの開催の見合せという決定があったんですが、これの決定のねらいというか、理由を教えてください。

副大臣)
 要は、ポスターの方ではなくて、今まで配布していた副読本についても、記載について、今回の事故を受けて、必ずしも適当じゃない、これだけの事故が起きた場合には、変えないといけない部分もあるでしょうし、ですから、副読本も従来のものの延長で出すということではなくて、むしろ放射線の影響とか、不安が高まっている中で、放射線の被害とか影響について詳しいものを出して、これは今までの原子力への理解を深めるための副読本じゃなくて、そういうものは配布するわけですが、ポスターについても、そういう流れの中でやってきた事業なんで、これも完全に見直すということで、今回そういう決定をしたということです。

記者)
 土の件なんですけれども、原子力安全委員会の斑目委員長も、論理的に可能な限り低くするようにということを前提に今の議論をしていると思うんですけれども、今回の実験結果で低くなるという、効果があるということが分かったのであれば、それは文科省としても、安全委員会の助言に基づいて可能な限り低くするという精神で、「低くしましょう」という指針なり基準なりを、各学校任せではなくて取るというのが、助言の筋なんじゃないかと思うんですけれども、それをあえてやらずに、各学校の判断、事情はあるにせよ、一つの方針として、「やった方が低くなりますよ。だからやってください」ということは、なぜならないのでしょうか。

副大臣)
 先ほどお話ししたように、正式にまだ政務三役会議でもそのことを検討しているわけじゃなくて、個々にまずは調査してということで、その報告を聞いてと、今後そういうことを議論していくという、まだその状態ということです。今現時点では。

記者)
 今後の文科省として、その指針を出すというようなことも。

副大臣)
 さっき言った予算措置も含めて、どういう範囲でやるべきか、そして文科省として最終的にどういうような姿勢で臨むかというのは、当然、議論になると思います。検討はするということだと思います。

記者)
 指針を出すことも検討するということですか。例えば予算措置で、ある線量が高いところで、「土を除去した学校に対しては国が補助します」みたいな形の。

副大臣)
 いや。さっきお話ししたように、まだ政務三役会議で正式にそのことを議論はしていないんで、まだその段階じゃないですが、私個人としては、今、そういう担当の調査の結果なんかも報告を受けて、政務三役会議なんかで、そういう議論は当然することになるだろうと思っているということで、私個人としては。まだ正式に議論していないということです。

記者)
 つまり、「予算措置が必要じゃないか」の議論が始まるのではないかということを、今、副大臣は考えられているということですか。

副大臣)
 当然、こうやって調査をして、報告書もつくるわけですから、そういう予算措置をどうするかとか、するのかしないのか、そして範囲はどうするのかということは検討していくことになるだろうと私は思っているということです。

記者)
 話題は変わりますけれども、菅総理がエネルギー政策の見直しについて発表されました。副大臣は、関係省を御担当される上に、立地県の選出の議員でもあられます。商業炉はもとより、これは原子炉の研究炉についても影響を及ぼすものなのか、それは三役で話すような機会は、これからあるのでしょうか。

副大臣)
 今のところ、全くそういう話題にはなっていません。ただ、今回のこの地震・津波・原子力事故を受けて、「もんじゅ」についての今までの安全基準で大丈夫か、シビアなアクシデントが起きたときに大丈夫かという検討は、機構の中でまずやるようにということ、これは私の方からも言って、もう始まっています。そういう報告も受けて、あるいは今後、原子力大綱、予定の期限よりはずれ込むと思いますが、そこで原子力についてどういうような整理というか、検討になっていくかということもあると思います。そんな中で、原子力の安全対策がどうかということ、あるいは、それ以外のことも含めて、あまり先入観なしに、かなり広く検討していくべきだと思います。あるいは、これは総理も言っていますが、これまでのエネルギーの供給体制でいいのかどうか、新しい環境対策とか新しいエネルギーについての対応もどうか、そんなことも含めて、当然、検討はしないといけないし、文科省としても検討することになると思います。
 ただ、まだスケジュール的には何も決まっていません。原子力については、大綱のことがありますし、原子力の機構、JAEAでどういうような検討結果が出てくるか、そこからだと思います。まずは。

記者)
 また月曜日に賠償審査会が予定されていますけれども、次回はどんなようなことをやるのですか。

副大臣)
 一次の指針で、政府の指示による避難とか、それに伴うような検査とか、そういうものと、あるいは、海域での航行の進路を変更せざるを得なかった、政府の指示によって。あるいは、それによって出荷制限せざるを得なかった、そういう分野について指針を出したわけですが、まだ風評被害は出ていないわけで、急いで今後風評被害についてとか、それ以外についても、今後進めていく、なるべく早い時期に策定していくということだと思います。大体、中間的な全体的な取りまとめは、7月にはやりたいと、今、思っているわけですから。

記者)
 次回は、風評被害についてですか。

副大臣)
 いや、まだそれだけに決まったわけじゃない。私が決めることでもありませんし。
 ただ、それは、急がないといけない。もう現場からもそういう声は非常に来ていますからとは思っていますから。

(了)

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-- 登録:平成23年05月 --