平成23年4月26日(火曜日)
教育、科学技術・学術、その他
平成23年4月26日(火曜日)に行われた、髙木義明文部科学大臣の定例記者会見の映像です。
平成23年4月26日髙木義明文部科学大臣記者会見※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
おはようございます。
私の方から冒頭、一言発言をいたします。
本日、今回の東日本大震災において被災された学生・生徒に対して、首都圏で就職活動をする際の宿泊施設の無償提供を、厚労省と連携をして行うことといたしました。今回の災害を通じて、内定の取消し、特に地元企業、被災企業などの苦しい状況もございます。また、新しく4年生になって、こういう状況の中で就職活動ができないと、こういう学生・生徒もおられます。そういうことで、首都圏において就職活動をするときの宿泊先について、何とかならないかという意見、要望もあっておりますので、文部科学省においては、独立行政法人国立青少年教育振興機構の、代々木にあります国立オリンピック記念青少年総合センターに、その宿泊所を今、空き室を最終確認中でございますが、無償で提供したいと。
また、厚生労働省におきましても、これは独立行政法人労働政策研究・研修機構の労働大学校、これは埼玉県の朝霞市にありますが、本日、大学などの関係機関に対して通知を行って、受入れを開始することといたしました。
学生・生徒の皆さん方におかれましては、首都圏での就職活動をする際の拠点として、どうぞ活用をお願いをしたいと。大変厳しい環境の中で大変でしょうけれども、しっかり頑張っていただきたいと、このように思っております。
なお、今回の被災、あるいは災害に起因して内定取消し等の影響によって、修学年限を超えて在学する学生などに対しましては、これは独立行政法人日本学生支援機構の第二種の奨学金、これは有利子でございますけれども、この貸付期間を1年以内で延長することといたしました。先般4月21日でありますが、同機構から各大学に通知をしたところでございます。
ということで、今後とも苦労されている学生・生徒の皆さん方の支援について、関係省庁とも連携をとって取り組んでいきたいと思っております。
私からは以上でございます。
記者)
先週末に、13校のうち4校が3.8、学校の基準値なんですけれども、下がったという発表があったんですが、1日や2日で一喜一憂するものではないかもしれないんですけれども、今後下がったものと相変わらず高い数値を続けるものに関して、何か対応策はございますか。
大臣)
そうですね。私どもとしては、線量率が低下することを期待をしておりまして、原子力サイトにおいても、しっかり対応を進めていただきたいということがまず1つで、しかし、安心・安全にとって大事なことは、しっかりしたモニタリングをすると、計測をするということが大事でございますから、しっかり計測をしていくと。そして、状況が変わった場合はその都度、弾力的な対応をまたしていきたいと思っております。
今のところは心配ないと、このような判断でございますので、留意事項、野外での活動、あるいは手を洗ったり、うがいをしたり、窓を閉めたり、泥を落としたり、そういうことについては、是非ひとつ守っていただくことが、より安心につながると思っております。
記者)
自治体によっては、高い数値の学校は自主的に表土を除去するというような動きも出ているところもあるようですけれども、文科省としては、特にこれを指示したとか、今後こういうことを指示するということも、今のところは。
大臣)
今のところは私たちも県と連携をとりまして、高目のところはそれぞれチェックを引き続きしていきますが、それより低目のところは、それは是非安心して活動していただきたいと。
なお、一部報道でもありますけれども、郡山市で独自に学校の土壌改良を検討しているという報道もございました。これについては、これは郡山市としての独自判断だと思っておりますが、これも福島県と連携をとりまして、事実関係を確認をしてみたいと思っております。
記者)
今のことに関連して、郡山市の件について、校庭の表土を削るというお話なんですが、事実関係を確認された後に、何か文科省として郡山市に対して何か御対応されるというお考えはあるのでしょうか。
大臣)
それは、もちろん事実関係を確認をしています。どういう経緯でそうされたのか、そして例えば土壌改良していくということになると、一般的には土を取り除くという方法も一つあるかと思いますが、その土をどこにどうしていくのかということも一つの課題ですから、そういうことを含めて事実を確認をしてみたいと思っております。
記者)
今の件なんですけれども、郡山市のように独自の判断で、より厳し目の対応をする分には、急にやってもらっても構わないという、そんなことでしょうか。
大臣)
私たちとしては、その都度計測をして、その基準以下であればその必要はないと、こういうことで考えておりますので、もしその基準以上であれば、それはそれとして、我々としても対応策を検討しなきゃならぬと思っております。
これは正に教育的な立場からもそうでありますけれども、やっぱり政府全体としても、一つの大きな検討課題になっていくんではないかと思っております。
記者)
基準値以上ならば対応というのは、それは基準値以上となった校庭については、土壌改良もしていくというお考えなんでしょうか。
大臣)
していくということではありません。それについて、まず私たちとしては、ずっと上がるということは、特に想定はしておりません。ただしかし、これは絶対というのはありませんので、例えば雨降りとか、あるいは何らかの影響で上がる場合は結構あります。それを継続的に測っていって、それがずっと下がらないということであれば、これはこれで土壌改良を含めて何らかの検討をしなきゃならないと、このように思っております。今のところ、すぐにどうのこうのということではございません。
記者)
先ほどの郡山への対応については、表土を除去してどこかに持っていくとかという方法について確認して、もしそれが不適切なやり方だったりした場合は、中止を求めたりということもあり得るんですか。
大臣)
まだ、そこまで内容を確認してみないと分かりませんので、まずはどうしてこのようになっておるのか、そして、今からどうしようとしておるのかということを聞いてみたいと思っております。
記者)
話題が変わって恐縮なんですけれども、沖縄戦での集団自決について争われた大江・岩波裁判で、先週一審と二審の判決が確定したんですけれども、集団自決への日本軍の関与が司法に認められたという形になっているんですけれども、これを受けて、2007年の高校の歴史教科書検定では、裁判で係争中であることを理由に、教科書から集団自決に軍の命令があったという記述が削除されるということがありましたが、判決の確定を受けて、今後、検定意見の書きかえなどをお考えになられるつもりはないでしょうか。
大臣)
まず、裁判についてですけれども、これは私、私人間の法的紛争でありまして、司法が下した判決について、私としてはコメントをする立場ではありませんので、御理解をいただきたいと思いますし、また、この沖縄戦に関する件でありますけれども、これは住民を巻き込んだ悲惨な戦いでありまして、多くの人々が犠牲になられた、こういったことを二度と繰り返してはなりませんし、そういう歴史も風化させてはならない。このことについて、平和についてしっかり子どもたちに教えていくということは、必要なことだろうと思っております。
ただ、教科書につきましても御承知のとおり、教科書図書検定の調査審議会で、それこそ専門的に、学術的に審議をされるわけでありますから、それはそれで、その審議結果として受け止めておりますし、またこれからもそのようなことであろうと思っております。
記者)
今後の教科書検定の審議に影響をするというお考えは、いかがでしょうか。
大臣)
審議会においては、客観的な学問的成果等に照らし合わせて審議されるものと思っております。
記者)
統一地方選の結果について、民主党にとっては厳しい結果になったかと思うんですけれども、原発や震災への対応がどのように影響したと思われるか、今回の統一地方選の結果に対する大臣の評価をお願いします。
大臣)
地方選については、全体的には民主党としては残念な結果でございましたが、しかし中には、よく頑張った地方もおられます。したがって、この選挙は選挙としてしっかり受け止めまして、これから組織の点検や、あるいはまた日常活動のあり方等についても、しっかり検討をしていかなきゃならぬと思っております。
震災の影響というのは、確かに今回の統一地方選挙というのは、東日本大震災ということを踏まえて、これまでとは違った選挙模様になったと私も承知をいたしております。ある意味では、街頭の行動を手控えたりしたところもあったように聞いております。
ただ、震災対応について、私としては、しっかりやってきたつもりでございまして、菅内閣の対応というのは、いろいろな御意見、御批判はあることは承知しておりますが、この件については、私としては、それなりの評価がされておるものだと考えております。
記者)
そうなると、今回の民主党にとって厳しい結果、残念な結果とおっしゃいましたけれども、その残念な結果には、菅政権の震災対応への批判とかというのが影響しているものと。
大臣)
私は震災対応については、影響していないと思っております。
記者)
あと関連で、昨日、笠政務官が、あくまで国会議員としての立場で会見をして、執行部の去年の参議院選挙と統一選挙に続いて負けたことで、執行部もけじめをつけるべきだというお考えを示されました。大臣としては、この執行部の責任というのはどうお考えですか。
大臣)
これは、笠政務官のことについては、政治家の一人として発言をしたと思っておりますが、その内容については定かに承知しておりませんのでコメントはできないと思っておりますが、選挙としても、民主党の執行部としても、前半・後半戦を受けて、これから速やかにその総括、反省をしていくものだと思っておりますので、これはこれを私たちは見守ってまいりたいと思っております。
記者)
原発のモニタリングについてお尋ねします。
昨日、東京電力で統合本部の会見という形で、保安院や原子力安全委員会、文部科学省も含めて会見が開かれました。そこの席で細野補佐官が、モニタリングの結果のロードマップについては、本日発表するというふうに発言されましたけれども、これは文部科学省でどこかの時間でやるものなのか、それとも本日夕方の統合会見の席で発表されるものなんでしょうか。
文科省)
まだ未定です。確認いたします。
記者)
では、その際に発表されるロードマップというのは時系列のものがありますので、極力細かく公表していただきたいと思っています。
原子力安全委員会は、SPEEDI(スピーディ)の毎時間のデータをこれまでホームページに公開し、これからも1日、時間を決めて、それだけすべてのデータを公表するということをされています。是非それに併せて、より細かい情報を公開していただければと思います。
大臣)
先ほどの件は、今確認をさせております。
それから、言われました件については、もちろん共同記者会見は一つの情報の一元化を図るという意味で、そのメリットを生かさなきゃならぬと思いますが、文部科学省としての記者会見、あるいは環境モニタリングの情報については、適時、私たちとしては御説明してまいりたいと思っております。
記者)
関連して、もう一つお尋ねします。
文部科学省が行う緊急時モニタリングというのは、緊急事態が発生した場合に、直ちにその体制が組織されて実施されることが極めて重要だということが指針にうたわれています。今回、緊急時が発生したのは3月11日からですけれども、文部科学省が緊急時のモニタリングを始めたのは、16日ではなかったですか。
文科省)
3月12日に、当日に原子力機構、それから日本分析センター、原子力安全技術センターの要員が現地のオフサイトセンターに行っておりまして、モニタリングについては12日の朝6時ぐらいに到着しまして、県の支援を始めています。
それで、本来の形は、防災時の体制ですと、県のモニタリング活動を国がサポートするというのが当初予定された形だったのですが、その後、今おっしゃったように、仕切りが変わって文部科学省がすべてまとめるという形になったので、文科省の方で取りまとめがあったのは16日ということでございます。
記者)
ですので、12日から16日までの間の何らかのモニタリングしたデータというのはあるんでしょうか。つまり、そのころは最も放射性物質が大量に放出された時間でもありました。
また、昨日、原子力安全委員会の斑目委員長が記者会見で、文部科学省にモニタリングをしてもらったところ、空間線量しか採ってこない。しかし今言われているように、SPEEDI(スピーディ)の残された機能を生かすためには、空気中のダストサンプリングというんですか、ちりを集める、空気中の放射性物質を採ることが必要なんだと。それをやるのに遅れたんだということになっています。
これが初期のSPEEDI(スピーディ)の細かいデータを取るのに、あるいは大きな影響を与えているのではないかと心配してお尋ねするんです。12日から16日までの間の何らかのモニタリングのデータというのは、今残っているのかどうか。
文科省)
まず12日から始めたモニタリングに関しては、オフサイトセンター周辺の空間線量は非常に高くて、オフサイトセンターの外にそもそも出られない状況になっていました。ですので、今おっしゃったような土壌のサンプリングというのは、検討もすぐにできない状況になっていまして、多分、そういう詳細なデータはないと。
記者)
空間線量も。
文科省)
空間線量もすぐにとれない状況になりました。要員は送りましたけれども、すぐに結局、オフサイトセンターの中にみんな入っていくしかできない状況になりました。また、モニタリングポストは地震と津波でやられた状態でした。
記者)
ということは、この指針に書いてあるような緊急時の、緊急事態が発生した場合、直ちにその体制が措置され実施に移すことはできなかったと。
文科省)
ですので、測定ができない状況でした、線量が高くて。
大臣)
いずれにしても、しっかり我々としても、これまでもきちっと検証をしながら、まだまだ継続中でございますから、しっかりしたモニタリング体制の強化を図っていきたいと思っております。
(了)
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