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髙木義明文部科学大臣記者会見録(平成23年5月2日)

平成23年5月2日(月曜日)
教育、科学技術・学術

髙木義明文部科学大臣記者会見映像版

平成23年5月2日(月曜日)に行われた、髙木義明文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成23年5月2日髙木義明文部科学大臣記者会見※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

髙木義明文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
どうもお疲れさまでございます。会見をいたします。どうぞ。

記者)
2点質問をさせていただきたいんですけれども、昨日福島の自治体の方がいらして大臣はどのように御返答されたか、また既に新たな方針が決まっていれば教えていただきたいのと、土壌の処理に関して、安全委員会に既に正式な御助言要請をされているか教えてください。

大臣)
まず、昨日福島市長をはじめ、福島第一原子力発電所の事故の影響を受ける子どもたちの安全と安心を確保する立場から、御要望をいただきました。御要望の内容としては、要望書はあるんですけれども、主に、まず一つに放射線量が高かった校庭の土壌の入替え、それから除去した土の適切な処理について明確な基準を示していただきたいと。二つ目には、表土の除去、そしてその処分、これにかかる費用について支援をお願いしたいと。三つ目は、放射能に関して適切な情報提供を行うこと。こういうことでありました。
私からは、4月19日にお示しをした「福島県内の学校の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について」、改めて御理解をいただくことが大切であると、その上で検討が必要なものについては、関係省庁とも協議をして検討してまいりたいと、このようなことをお答えをいたしました。
今後も関係の市長・町長さんの声を踏まえて、福島県あるいは市町村の教育委員会の意向も踏まえながら、子どもたちの安全と安心の確保に努めていきたいと思っております。
また、表土の処分ですけれども、これについては土壌の取扱いについては現在それぞれ規制をする官庁、まず第一には廃棄物の取扱いを所掌する環境省、二つ目には発電所に対する安全規制を所掌する経済産業省、三つ目には作業従事者、いわゆる土壌の処分とか入替えをする、そういう従事者に対する安全確保を所掌する厚生労働省、この三省で、省庁間で検討を行っております。できるだけ早く決定をするように私からもお願いをしておりますが、決定が出次第、県など関係の学校にも通知をしたいと思っております。
もちろん言うまでもありませんけれども、それぞれの規制官庁が原子力安全委員会の助言をいただいて、そしていわゆる原子力災害対策本部として方針を決めるということになります。いずれにいたしましても、そういう要望がございましたから、我々としては早くこの取組を進めるように要請をしておるところでございます。

記者)
先ほど原子力安全委員会の定例会がございまして、その後記者会見がございまして、そこで班目委員長が、文部科学省の決めている学校の安全基準について苦言を呈されているところがございました。班目委員長いわく「原子力安全委員会としては必ずしも児童生徒が1年間に20ミリシーベルト浴びせてもいいんだとは言っていないと、どこまで下げられるか、文部科学省自身がお示しになることだと。そうでなくて、3.8マイクロシーベルトを下回ったら校庭を使っていい、何をしてもいい、自由ですよと、あとは文部科学省は何もしませんよという誤解を生むような発言をもしされていたとしたら、福島県内の保護者の方が混乱されるのは当たり前だと思っています」という御発言をされました。
今回の件、昨日の福島市長も「安全は分かるんだけれども、安心にはつながっていない」という御発言もありました。この時点で振り返ってみて文部科学省の安全基準にまつわる発信のあり方について、大臣としてはいかにお考えでしょうか。

大臣)
原子力安全委員会の会見は、私は承知しておりませんけれども、私どもとしましては、20ミリシーベルトをできるだけ浴びないように、あくまでもICRPの勧告を踏まえて、この数値を目安として出しておりますので、それは1ミリシーベルトを目指すのは当たり前でございます。ただ、原子力発電所の事態が収束をしていない現状において、このような勧告を踏まえて20ミリシーベルトというのを出発点にして、できる限り児童生徒における線量を減らしていく、こういうことが適切だと、このことを申し上げております。
したがって、安全・安心の確保のためには何と言いましても今どうなのかということですから、いわゆる正確なモニタリング、もっと言うなれば子どもたちと同じ行動をとる先生の皆さん方にも携帯の線量計を持っていただいて、注意深く見守ると。そして、1日のうちの8時間は屋外だと、あるいは16時間は屋内だと、こういう生活パターンを想定をしておりますが、実際にはそれ以下に抑えられるのではないかと、こういう判断も持っております。
これは浴びていいということではありません。できるだけ浴びないような対応をすることが一番いいのであって、したがって体育館の使用とか、あるいは校庭にいる場合でも1日のうちで1時間内に抑えていけば、20ミリに足らないところになるであろうと、こういうことで考えております。
したがって、そのモニタリングについても原子力安全委員会からは少なくとも2週間に1回はきちっと報告をしなさいということが求められておりますから、我々は毎週しておりますが、これは2週間に1回きちっと速やかに報告をして評価を受けるということです。ただ、これは暫定的な考え方でありますから、当面、やはりある程度、夏休みまでというものをもって、その時点でまた見直さなければならんだろうと、このように思っております。
なお、この問題は、皆さん方が一番御承知のとおり、「危ない、危ない」、心配することは大事であります。決して放射能、放射線を軽く見てはいけません。したがって、できるだけそういうことを、浴びないように努力をする。そのための留意事項もつくっております。私どもとしましては、線量は今のところ下がることを期待しております。そのために早くサイトの現場でロードマップに基づいて、1日でも早く収束をお願いすると同時に、その間私たちとしては、できるだけ浴びないような努力をさせることが必要であろうと、このように思っております。
いたずらに「危ない、危ない」と言いますと、やはりそのことによってまた精神的なストレスにつながる可能性は、特に子どもの場合はありまして、チェルノブイリ等の報告の中にもそれが書いておりましたし、それから今、専門家の多くの方が、とにかくそのことについても、やはり十分配慮しなければならん。だからこそ私たちとしては、一つの目安をお示しをしたということでございますから、その点は御理解いただきたいと思っております。

記者)
大臣が言われる2週間に一度の報告というのがきちっとされていなかったから、今日の安全委員会で坪井審議官が怒られたんですよ。それは後で審議官から詳しく報告を受けられればよろしいと思いますけれども、例えば代谷委員からは「計算だけすればいいというものではない」、久木田委員長代理「数字の羅列だけで値がクリアすればよいというものではない」、代谷委員「学校の放射線量率が下がる努力を肝に銘じてやってください」、ここまで言葉をきわめて言われているんです。それはなぜかというと、大臣が御紹介された、先生にポケット線量計を持たせて、子どもがどれぐらい被ばくしているのか積算量を測る、その報告をしていなかったんです、文部科学省は。理由は連休中だからということです。
さらに、委員から要請されていたダストサンプリング、空気中のちりを吸引してサンプリングすることもやっていなかったわけです。つまりは暫定的考え方そのものは安全委員会は妥当としながらも、そこでモニタリングを注意深くやってくださいねと言われたことについて、文部科学省はきちんとやっていなかったので、そう言われているから、先ほどの記者も質問されているわけです。かなり大きいことじゃないですか。

文科省)
それについては確かに連休中ということで、当初から連休明けに発表するということには、携帯型線量計についてはなっていました。

記者)
ダストサンプリング、そちらの方は。
つまり班目委員長が言われているのは、3.8マイクロシーベルトを下回ったからいいんだ、何をやっても自由だよというようなことを言っているんだったら、保護者が怒るのは当たり前だというふうなことを言われていて、文部科学省の情報発信自体に疑問を呈しているわけです、安全委員会が。

文科省)
ちょっとその点は私どもも今日の会見の様子を聞いておりませんので、内容を確認させていただきたいと思います。私どもとしては、安全委員会の方から示されている条件については、誠実に対応していきたいと思っております。

大臣)
それはそういうことで、もう一回確認をさせてください。私どもとしては、あくまでも助言ですから、だから私たちとしては助言には忠実に、しっかりそれを受けてやらなければならんと思います。

記者)
20ミリシーベルトについて、大臣とか文部科学省の方々も再三理由は説明されているんですけれども、それでも文科省の説明に地元が納得していないという中で、説明が不十分というか、要はもっとさらに。今日、総理が福島県の知事と会ったときに、総理は「国の考え方を伝える努力をさせる」と知事に対して言ったわけですけれども、その努力の面を今後さらにどうされるか。

大臣)
御指摘のとおり非常に説明が分かりにくいというお言葉をよく耳にします。したがって、説明しておるんですけれども、まだそういうことですから、私たちとしては工夫をしなければならんと思っておりますので、これは至急、文科省としてもより分かりやすい説明の仕方、これについて練ってみたいと思います。これが一番大事なところであります。

記者)
先ほど、基準を夏休みまでに見直すというふうにおっしゃいましたが、それは8月末の段階で見直すという御説明だったと思うんですが。

大臣)
それまでにやるということです。大体9月からまた新しい学期が始まりますから、それを見てからするんじゃなくて、夏休み中に少なくとも考え方を整理をするということになります。

記者)
それまでは、この20ミリシーベルトというのは見直すつもりはないということですよね。

大臣)
それはできるだけ浴びないように努力をしていく。しかし、やはりこれは私たちは収束を期待をしておりますが、何かある可能性もまたないこともない。そのときにはちゃんとまたその事態を踏まえて、これを検討し直すということも必要です。そのように思っています。

記者)
二つ伺います。文科省は20ミリシーベルトという基準を示しつつ、その20ミリを浴びてもいいということではないというふうにしているんですけれども、では具体的にはどれぐらいまでなら浴びてもよしということを念頭に置かれているのか。それがあと5であるか15であるかで大分イメージが違うんですけれども。

大臣)
それは難しい御指摘ですけれども、私たちとしては今は現実にそのような線量が出ておるわけですから、これが今、現状でしょう。したがって、それぞれの地区の状況もありますし、3.8マイクロシーベルトを越した高止まりの状況が続くと、それはやはり土壌のいわゆる改良といいますか、それは工夫しなければなりませんけれども、今みたいにまだ持って行き場所も確認できていない状況ではいけませんけれども、それを早くしてもらうと同時に、例えば学校の域内で上下を交換するとか、そういう方法も検討をしております。

記者)
土壌の入替えなんですけれども、国の方で費用を持ってほしいということですが、それについては前向きに検討されますか、それとも現状ではどうなっておりますか。

大臣)
そういう状況になれば、その辺はやはり何らかの手だてをしなけばならんと思います。

記者)
それは、実際に3.8を超えたところはという。

大臣)
そうですね。

記者)
今、郡山なんかでも、かなり低いところでもやろうとしているようなんですけれども、それについては。

大臣)
これは一つの基準というのを示しましたので、この辺については福島県といろいろ地域的なこともありましょうから、これについてはちょっと意見も聞いてみたいと思います。

記者)
先ほど20ミリならいいとは言っていないということで、ではどの辺ならいいのかという、でも一般の方がお知りになりたいのは、やはりこの線までなら浴びていいけれども、この線以上はやめておいた方がいいという、そういうラインだと思うんですけれども、そうしますと現状ではそういう線を引くことは、現状の線量から見ると難しいという、そういうことなんですか。だから、やむを得ずということでしょうか。

大臣)
1がいいのは決まっているんですよ、1を目指すのは。ただ、発電所がああいう状態ですから、だからこそモニタリングが必要なんですね。そのときの目安として、3.8であれば、年間に浴びる積算の線量は20ミリシーベルトに。

記者)
危険かどうかの目安にはなっていない線なんじゃないですか、この20ミリシーベルトというのは。だから、混乱しているんじゃないかと思うんですけれども。

大臣)
だから、悪くてもそれを越さないようにという考え方ですよ。今でも2.幾らもあるし、あるいは3ぐらいのところもありますよね。

記者)
先ほどおっしゃった土の上下の入替えなんですけれども、これは対象校はどのような学校なんでしょうか。土の上下の入替えとおっしゃいましたけれども。

大臣)
これはまだやるとは決めておりませんが、やるときにはどうするかというのを、我々も、捨て場所も含めてちゃんと準備だけはしておかないといけませんね。したがって、それは3.8マイクロシーベルトを越すところと考えていただいていいでしょう。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成23年05月 --