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髙木義明文部科学大臣記者会見録(平成23年4月8日)

平成23年4月8日(金曜日)
科学技術・学術

髙木義明文部科学大臣記者会見映像版

平成23年4月8日(金曜日)に行われた、髙木義明文部科学大臣の定例記者会見の映像です。

平成23年4月8日髙木義明文部科学大臣記者会見※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

髙木義明文部科学大臣記者会見テキスト版

大臣)
おはようございます。こちらからは特にありません。どうぞ。

記者)
原発の賠償に関して、紛争審査会の設置を、大臣は水曜日の国会答弁でも近日中に設置したいというお考えを示されていました。今週は設置されないという見通しなのですけれども、設置が遅れている理由と、また、大臣は国会答弁で、農林水産の関係に詳しい方も入れるというお考えを示されているのですけれども、これは審査会の委員としてというお考えなのか、または専門委員やヒアリングという形をお考えなのかということも含めてよろしくお願いします。

大臣)
原子力損害賠償については、非常に重要な課題だと認識をしております。ただ、やはり政府全体として、もちろん事業者もそうですが、まずはこの原子力発電所の事態を早く収束しなければ、これはいつまでたっても被害の収束にもなりませんし、あるいは拡大していけば、それだけまた大きなことになりますから、まずは事態の収束に全力を挙げることが一つ。その上で、国会の中でもかなり議論が出ておりまして、避難も長期化の様相にある。地場経済も大切です。これには、農業あるいは漁業、こういった農産物の風評被害も出ておると。こういう状況の中で、これは適切な賠償が行われなければなりません。したがって、この件についても、私も国会で答弁しております。やはり今の時期においては、速やかにこういうものに手を打っていく必要があろうと思っております。そういう意味で、当然、審査会の立ち上げも必要でございますが、今、政府全体として、その体制づくり、避難地区の区域のこともこれあり、原子力安全委員会、あるいは専門家の皆さん方の御意見も聞きながら、極めて慎重にやっておる。結果的には、まだ今、今日の段階でそれがここではできたということになっておりませんが、今、速やかにするように、私は今日もそういうことを、官房長官には要請しておきました。もちろん、文部科学省として主体的に取り組まなければなりませんが、この問題は政府全体として取り組むことが何よりであろうと思っておるからです。
それから、農業、水産漁業関係者もということでございます。これはあくまでも、そういう賠償の補償に当たっては、そういったこれまで農業被害への救済、あるいは水産業の救済等々、あるいはそのほかにも中小企業など、経営的なダメージを受けたところもあります。もちろん、労働者の立場からもございます。そういった意味で、この件については国会でも、強くそういう意見も出ておりますから、原子力工学とか、いわゆる法律家だけではなくて、そういうところも配慮してはどうかという意見もございますから、こういうものはやはり我々も受けとめて、できるだけそういう農林水産業の被害の救済に当たって見識の高い人、こうした人に私もぜひ参画していただくべきだと、このように思っております。したがって、この審査会についても、先ほど申し上げました全体的な政府の体制整備の中で、これも早急にしなければならない課題でございます。

記者)
審査会の委員としての参加を考えていらっしゃるということなのか、それとも専門委員や、またはヒアリングの対象者として考えていらっしゃるということなんですか。

大臣)
ヒアリングの対象はもちろんでございますが、できれば審査会の委員についても、そういうことを反映したほうがベターだと私は思っております。

記者)
審査会の委員に関しては、今、政令で法律や医療や原子力工学の知見を持っている方というふうに限定されていると思うんですけれども、それは政令を変えて、その3つに絞った方ではなくて、ほかの方を参加させることも考えているということなんですか。

大臣)
もちろん今の弁護士の中にも、当然そういう農業、漁業被害の救済に詳しい法律家の方でございまして、これについて最終的な調整はしなければならぬと思っておりますが、やはり国民的な、特に地域社会の状況を考えますと、そういう部分は多分に今回は入れなければならないと、私はそのように思っておりますので、そういうことで現在、調整中でございます。

記者)
もう一回確認なんですが、政令の改正も含めて検討しているということなんですか。

大臣)
これも検討しなければならぬと思っております。

文科省)
政令はこれから整理しますので、改正ではなくて、新しく審査会設置のための政令は、これからつくります。

記者)
委員のメンバーに関しては、組織の政令ででしょうか。

文科省)
政令ができて、その政令に沿った形で委員が決定されるという形になります。

大臣)
ということですね。

記者)
では、地元の農林水産に関して詳しい方を入れることも考えているということでよろしいのですか。

大臣)
地元という狭い意味ではないと私は思います。やはり、これはそういう全般的なことでとらえていったほうがよいのではないかと思っております。

記者)
昨日、西岡参院議長が、今の状態のままであれば、菅内閣が将来にわたって国政を担当することは考えられないというふうな発言をされています。震災から間もなく、来週で1カ月を迎えるわけですけれども、この1カ月間の菅内閣の対応をどういうふうに評価されているかということと、大連立を求めるような声も出ていますけれども、それに関してはどういうふうにお考えか、お願いします。

大臣)
西岡議長の発言は、私も直接聞いたわけではありませんので、真意についてはわかりません。したがって、この発言について、具体的なコメントはするに至りません。御指摘のとおり、この4月11日で震災1カ月を迎えるわけです。私はこの間、菅内閣を先頭にして災害対策本部を立ち上げ、そして、それぞれの現地と連携をとり、あるいは現地の調査もしながらやってまいりました。もちろん、この災害はこれまで例を見ない、甚大であり、そして広域であり、そして原子力発電所の災害という事態になりまして、初めて取り組むような状況もございました。それはそれとしてしっかり受けとめて、それぞれの知見をいただいて、対処してきました。確かに、災害の場合は、現地の皆さん方のニーズは多様になりまして、これはいずれの災害においても政府に対する厳しい指摘等があるのは、これまで我々も経験したところでございますが、しかし、それはそれで貴重な現場の、あるいは被災者の声として、我々はしっかり受けとめなければなりません。私としては、災害対策本部の一員として、菅内閣としては最善を尽くしてきた、このように思っております。後の御意見、批判については、それはそれなりに甘んじてお受けしますが、今、私たちは、やはりこの災害を早く収束させる。そして、被災者に対して万全な保護をしていく、救済をしていく、こういうことに力を合わせて取り組むことが重要であり、今、そういう段階であろうと思っております。
なお、1カ月になりますので、私たちとしては新たな気持ちで、まだまだ行方不明者等の苦しい課題を、しなければならぬということがありますけれども、そういうものをしながら、やはりこれからどうして東北地方、関東地方の経済あるいは地域社会をつくっていくのか、復興にめがけた一つの大きなビジョン、これを示さなければならぬと。このためにも、有識者会議等も設置しておりますし、同時に、まずは緊急対策として補正予算の編成も早急にしなければなりません。しかし、1回の補正予算で済むようなスケールではないと思っておりますから、今後、更なる追加の予算や、あるいはまた、これまでの制度ではできないものについては、特別立法でやるという考え方を持っております。いずれにいたしましても、野党の提案も十分に踏まえて、与野党そろって、一つ合意の中で早く対応していくということが必要であろうと思っております。1カ月目に向けて、私もこれまでやってきたことをしっかり反省もしながら、さらに足らざるところ、あるいはまた新たな観点から、日々取り組みを進めたい、こういう決意を、今、持っております。

記者)
賠償法のことなんですけれども、海江田経産大臣が東電に一時金の支給を指示したり、それから農業補償で一時金のことに言及したりといったいろいろな動きがあるんですけれども、文科省がつくる紛争委員会というのは、そういういろいろ個別に幾つか出ているものを包括するものになるのか、その整合性がいま一つ、イメージできないのですけれども。

大臣)
それは、言われたとおり、最終的には政府一体となって取り組むべきものであります。したがって、先ほどのお尋ねの中に出てまいりましたが、いわゆる紛争審査会の設置も、これは密接な不可分の関係にございますから、その設置を含めて、もう1カ月たちますから、少なくとも週明けにはそういった体制をしっかり整えて、具体的な話をしなければなりません。そういう段階に至ったと思っております。今は、当座の仮払い金とか見舞金とかという話がよく出ておりますが、しかし、私たちはそういうちまちました話ではなくて、これも大事なのですけれども、やはりしっかりした範囲、あるいは補償の方針などについても具体的にしていかなければならぬ。その時期に来ているのが、今だと思っております。したがって、週明けには具体的なことをしなければならぬと思っております。

記者)
包括するものと考えてよいでしょうか。

大臣)
はい。

記者)
大臣、今の週明けにも体制をというのは、要は、来週には審査会を立ち上げたいということでしょうか。

大臣)
私としては、そうすべきだと思っています。だから、避難の区域をある程度、方針を出すということも絡みますから、今、そういうことで慎重に専門家の話も聞きながら、あるいは地域のニーズも聞きながら、各首長の意向もこれは大事ですから、今、そういうことを整理しておる段階と理解していただければよいと思います。

記者)
関連で、週明けにもということは、この紛争審査会は閣議の決定を受けて立ち上がるというふうに伺っているんですけれども、そうなると火曜日にも立ち上がるという理解でよろしいのでしょうか。

大臣)
そこは、一つの大きな当面のめどです。

記者)
先ほど、震災から明後日で1カ月というところで、政府のこれまでの対応についてお伺いしたいんですけれども、これほどの被害が出た災害に対して、文部科学省としてどう対応してきたのか。それに何らかの課題等、明確なものがあるとしたら、どういうようなところか教えてください。

大臣)
私どもとしましては、今回の災害は、地震であり、そして大津波であり、そして原子力発電所の事故、こういう3つの要素があると思っております。まずは、私たちとしては、こういう震災の中でも学校教育の一日も早い回復、そして子どもたちが何よりも元気に、元気を取り戻して勉強できるような環境をつくってやること、そのために努力をしてまいりました。もちろん、地域も広いし、様相もさまざまですから、できること、例えば他県からの教職員の応援派遣、あるいはそれぞれの学校の受け入れ体制などについても、最善を尽くしてきたつもりであります。まだまだ十分とは言えないわけですけれども、一つ一つ、前に進めてきたと思っております。さらに、これからもフォローが大事です。それぞれの地域には、それぞれのまた特殊事情がありますから、各都道府県、あるいは教育委員会とも連携をとって、これからも引き続き努力をしていきたい。これまでにない柔軟な対応もしなければならぬと思っております。
それから同時に、この原子力災害の収束のために努力しなければなりませんが、地域住民、あるいは国民の不安解消のために、私たちとしては対策本部の中で、その大きな役割としては、まずはそのようなモニタリングについてしっかり取り組む。そして、そのようなデータ、事実を速やかに皆さん方にお示しして、そして原子力安全委員会の評価もいただいて、早く皆さん方に伝えていく、こういうことに努めてまいりました。初めは、対象もある程度限られておりましたが、その都度、海からも空からも、また地域を拡大し、あるいは最近では福島県の20キロ、30キロの区域については、福島県が全学校で測定をするということもございますので、こういうことにも協力して、今、やっております。その他、教育、科学等、あるいは大学の課題もあります。私たちとしては何としても、この災害というのは、ある意味では今まで体験できなかったことであります。学びの力ということも、生きる力ということもございます。私たちは、このような困難、苦難の中で、子どもたちが自らの力を信じて頑張る、そして人との交わり、助け合いの中で励まし合う、こういうことで、正に正面からこの現実に立ち向かっていく。このことによって、私は、ある意味ではそこに教育の本質の一つがあるだろうと思っております。こういう苦難に負けない子どもたちをつくる、また育てる、その責任は正に我々にあるわけですから、教育関係者の協力をいただきながら、あるいは各自治体の協力をいただきながら、更に努力していきたい、これが今、1カ月を迎える私の所感でございます。皆さん方にも、いろいろな報道の面で御協力いただきましたことは、改めて感謝を申し上げたいと思っております。しかし、まだまだ終わっていないわけですから、今からまた大変な課題がございます。先ほどの被害者の救済の話も、これまた大きな話になってまいります。どうぞひとつ、またよろしくお願いしたいと思っております。

記者)
審査会なんですけれども、審査会の委員は何人ぐらいを想定していらっしゃるのかということと、その委員の1人は農林関係の中から選ばれるというような示唆をされましたけれども、それは農林水産関係の弁護士ということでよろしいのでしょうか。

大臣)
これは、10人以内となっています。したがって、委員の具体的なことについては、今、そういう意向を私は持っておりますから、調整中でございますので、この段階で弁護士がどんなとか、あるいは他の人がどうなどと言うことは、差し控えたいと思っております。

記者)
意向は持っていらっしゃるということですね。

大臣)
はい。

記者)
国の原子力委員会の方で、原子力政策大綱の見直しの検討を一時中断するということが、今週火曜日にありました。文科省が進める研究開発などにも影響があるのかなとも思うんですが、そのことをどう受けとめていらっしゃるかというのをお聞かせください。

大臣)
国の原子力政策をどうしていくのかということは、極めて重要な我が国のエネルギー政策であろうと思っております。今、こういった見直し論等が出ておりますが、私たちとしては、まずは今の状況を早くストップさせること、これに尽きると思います。そして、やはり将来にわたるエネルギー政策、原子力政策については、やはりある意味では、各般、今回のことの教訓をしっかり踏まえ、そして状況を把握した中で、冷静な環境が要ると思っております。いずれ、そういうときが来ると思いますので、国民の多くの方々を踏まえた議論をしていくべきだと思っております。

記者)
そうしますと、やはり原子力政策については、推進する方向性は変わらずというお考えをお持ちなのでしょうか。

大臣)
だから、そのことについては、私はやはり日本の今のエネルギー需要を考えると、正に電気で暮らしを立てておるという現実もありますし、ここで私がこれを見直すとか、そういうことについては先ほど申し上げましたが、もっと冷静な中で、今回の状況をしっかり把握した中で、いろいろな御議論があると思いますから、そういうところでされるべきだと思っております。だから、今、ここで私が推進とか、あるいは反対とか、そんなことは言及するに至らないと、そういうことで御理解いただきたい。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成23年04月 --