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鈴木寛文部科学副大臣記者会見録(平成23年4月7日)

平成23年4月7日(木曜日)
教育、科学技術・学術、スポーツ、その他

鈴木寛文部科学副大臣記者会見映像版

平成23年4月7日(木曜日)に行われた、鈴木文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

平成23年4月7日鈴木寛文部科学副大臣記者会見(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

鈴木寛文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
 私から3点、お話を申し上げたいと思います。
 まず1点目が、「被害が甚大であった3県の公立学校の始業式の予定」という資料をお配りさせていただいております。御覧のとおりでございますが、関係者の大変な、本当に寝ずの御尽力によって、4月5日、6日、7日、あるいは8日に、かなりの数の学校が開校されております。そして、被害の甚大であった地域においては、4月中旬以降の日程が、ほぼ確定しつつございます。4月中旬以降に開催予定の学校におかれては、この予定どおり開催できるように我々も最大限の支援をしてまいりたいと思いますし、まだ開催日程がフィックスされていない学校においては、一刻も早く、その予定が確定をし、そして速やかな再開が行われるように、私どもも最大限の御支援をしてまいりたいと考えております。
 それから、二つ目でございますけれども、震災の発生により発足が遅れておりましたが、2012年、明年に迫りました「ロンドンオリンピック強化タスクフォース」をこのたび立ち上げました。その第1回の会合を、4月11日に開催させていただきたいと思っております。実行委員長には、文部科学省参与の岡田武史参与にお願いし、副実行委員長には勝田隆仙台大学教授にお願いいたしております。これは、私を本部長といたします、そして福田JOC副会長強化担当、河野一郎JADA会長を副本部長といたします常任会議のもとに設置するものであります。
 目的は、まさしく、多くの方々に夢と希望を与えるオリンピックにおいて、我が国の選手が、より充実した準備を行い、そしてメダル獲得をはじめ、国民に夢と感動を与える競技、演技をしていただきたいと。そのために「プレーヤーズ・ファースト」という観点から、現場のニーズを直接この実行委員会が吸い上げて、そして必要な支援をしていきたいと思っております。
 具体的には、マルチサポートハウスのあり方や、特に来年へ向けた重点として、女性アスリートの戦略的強化支援、それから競技横断的な強化策の共有といったことについて、是非、取り組んでいただきたいと思っております。
 それから、3点目でございますけれども、今回の震災を機に、我が国の大学、東北大学をはじめとする大学の非常に優秀者な研究者に対して、ヘッドハンティングの動きが出てきているというふうに仄聞をいたしております。
 皆様方も御存じのとおり、材料科学分野におきましては、東北大学は世界3位でありますし、物理学の分野におきましては、世界ランキングは東北大学は10位でございます。これは論文引用数のシェアでありますけれども、あるいは、化学においても世界18位という非常に高いポジションを東北大学は占めております。これは東北大学のみならず他の主要大学にも、そのようなオファーが海外から多数寄せられているというふうに伺っております。
 直ちに、そのオファーに対応して頭脳流出に直結すると、そういう動きにはもちろんなっていないわけでございますけれども、さも今回の災害を機に、日本の大学の教育研究機能が、著しく低下しているがごときの誤解が、海外のアカデミックコミュニティーで流布している可能性が背景にあるのではないかというふうに感じております。
 しかしながら、実情は被災地域の大学の一部の教育研究施設整備について、もちろん早急な復旧が必要なものが一部にあることは事実でございますけれども、東北大学も含めて、我が国の大学の教育研究体制自体は、引き続き国際的に高い水準が維持されているというわけであります。
 また、各大学関係者も一致団結して、一刻も早い被災支援、復興、再生に向けて英知を結集して頑張っていただいている最中でございます。
 文部科学省としても、まさにこの未曾有の国難の克服のために、それぞれの大学で頑張っておられる関係者の一層の、これをばねとした飛躍のためにも大学支援策の充実を図ってまいりたいと、改めて申し上げたいと思います。
 こうした観点から、補正予算の編成など、さまざまな手段あるいは既に決まっている教育予算の執行、あるいは配分等々においても、まさに復興、再生に万全を期して、そして将来これをばねに、さらなるグローバルにコンペティブな大学の振興を図ってまいりたいというふうに考えております。
 また、留学生につきましても、残念ながら、日本の大学を去っているというのが、パーセンテージとしてはそんなに大した数字ではありませんが、あるようでございますので、このたび留学生については、具体的に以下の措置を講ずることといたしました。
 まず被災地にいた国費留学生で、今回の震災により一時帰国を余儀なくされた方々に、再来日、再渡日される際の航空券を支給するというのが1点目。それから二つ目、私費留学生で、今回の震災等により経済的困窮に陥った成績優秀な方々を対象として、1学期分の私費留学生、外国人留学生学習奨励費を追加募集をするということが2点目でございます。
 日本の大学におきましては、被災地の大学においても5月上旬から、新学期の授業が開始されます。それに向けて着々と準備を進めていただいているところでございます。海外留学生におかれましても、こうした状況を理解をしていただいた上で、我が国での充実した勉学に励んでいただきたいと、私どももそれを応援してまいりたいというふうに思っております。
 今日の機会も含めて、これからも文部科学省として、我が国の大学の実際の現状、そして、こうした大学の研究、教育水準をさらに、てこ入れをしていくという政府の方針を発信をし、国際的にも正確な御判断と冷静な御対応をいただけるように努めてまいりたいというふうに思いますので、皆様方も御協力、御支援のほどお願い申し上げます。
 私からは以上でございます。

記者)
 今出たヘッドハンティングの話ですけれども、今、東北大学のお話が出ましたが、全国的な広がりを、把握されている限りで構わないんですけれども、大学の数とか、あるいは研究者の数とか、分かる範囲で結構ですので教えてください。

副大臣)
 何か正式に取りまとめた数字があるというわけではございません。しかしながら、もう今はメール社会でございますので、トップ研究者に対して海外の研究機関、あるいは大学等から直接に、そのようなメールが寄せられているという話を、そうしたメールをもらった研究者の方々から、直接、または間接に伺っていると、こういう状況でございます。
 もちろん、東北大学においては、先般も笠政務官が東北大学を訪れましたときに、大学の執行部から直接そうしたお話を承っておりますし、それから、そういうメールが来たと、そういう勧誘が来たというベースで、私が知り得ているところで申し上げると、東京大学もその例に漏れていないと、こういう状況でございます。
 それで、一方で、既に東北大学の研究者が、もともと共同研究をしておられた大阪大学とか、そういう共同研究者の御支援を得て、一時的に研究場所を移して研究を継続していると、こういうような大学間の連携等々も始まっているところでございまして、こうした動きも私どもとして最大限応援をしてまいりたいと考えております。

記者)
 今のに関連してなんですけれども、そのヘッドハンティングということ以外に、計画停電だとかの影響で、夏にも大学で理工系の研究ができなくなるという心配の声も出ているみたいですが、ほかから引き抜きがあるということではなくて、自主的に、もう外に出て研究をしたいというふうな声を上げている大学の研究者は特にいるのでしょうか。

副大臣)
 計画停電について、大型研究設備をどうしようかということについて、きちっと計画停電を踏まえて考えていかなければいけないなということは、私どもと意見交換ないし問題共有をしていますが、そのことを契機として、何か研究場所を移さないといけないというお話は特段、今のところはございません。
 ここは御案内のように、関西は全く計画停電の影響も受けないわけでありますから、名古屋大学も含めてですね。要するに、中部電力管内以西は問題ないわけですし、北海道電力管内も問題ないわけでありますから、そういう意味では、それに基づくものは、特に今、何か手を打たなきゃいけないという状況にはございません。

記者)
 今のお話に続いてですけれども、東北大学が国際的に高いレベルを維持されていると言われる根拠は、この材料科学で論文引用数が世界3位と言われていますけれども、もう少し詳しく、東北大学で代表的な研究所とか、その実績とかを教えていただけますか。

副大臣)
 これはトムソン・ロイター社のデータをもとに、JSTの研究開発戦略センターが作成をいたしました、論文被引用数、引用された数のシェアの世界ランキング2009でございます。
 繰り返しになりますけれども、材料科学においては世界順位3位、東北大学。以下、全部東北大学ですが、化学が18位、物理学が10位、これが22分野その分野がございますが、この理工分野に東北大学が含まれている3分野でございます。

記者)
 東北大学の金属材料研究所のことを指していらっしゃると思うんですけれども、そこからも人材流出というのは、この震災前からも続いているんじゃないんでしょうか。

副大臣)
 金属材料研究所は、材料科学研究の有力な拠点であることはおっしゃるとおりでありますが、東北大学金属材料研究所以外にも、東北大学全体として、材料科学について理学部、工学部は大変な実績を修めていらっしゃると思います。もちろん、これまでも我が国の研究環境が、部分的に見ますと、諸外国でさらにもっと高い給料であるとか研究費であるとかをオファーをされてきていると、こういう実態はもちろんございます。
 したがいまして、平成23年度予算については、皆様方御承知のように、科研費の大幅拡充1.3倍であるとか、大学関係予算の大幅拡充と、こうしたことに取り組んできたわけであります。こうしたメッセージを受けて、我が国も遅ればせでありますけれども、そうした研究環境の拡充に取り組んでいきたいと。それから、トップ研究者だけで申し上げると、グローバルCOEであるとかWPIであるとか、そういうことは取り組んでまいりましたので、トップ研究者については、総じて我々も力を入れてきたところでありますし、政権交代でそれをさらに加速をしてきているところでありまして、そういうメッセージは伝わっております。
 それぞれいろいろな分野、分野でいえば、諸外国にも、例えば物理は東北大は10番ですから、これは東大は2番ですけれども、マサチューセッツとかは3番ですから、そういうお互いの引き抜きというのは、それはあるわけでありますが、今回の件は、もう被災で大変だから、なかなか今後、研究活動ができないだろうから、もうこれを機に移ってきたらどうかと、こういう攻勢がかなりラッシュしているということでありますので、それは決して実態とは違う、風評に基づくものもございますので、そこはきちっと正確な情報を発信するということと、それから我々23年度予算でも、この方針はトップ研究者を大事にしていくということは打ち出させていただきましたが、今回の震災においても同様の、あるいはさらに踏み込んだスタンスで取り組んでまいりたいと、こういうことでございます。
 補正予算等々でも、研究施設の復興等々については、きちっと認識して、目配りをして、この問題にしっかり正面から対応すると、こういうことでございます。

記者)
 学校の始業式についてなんですけれども、先ほど資料等ありましたけれども、なかなか学校によっては避難所になっていたりですとか、学校そのものが被災していて、その後の学校運営が難しいところもあると思うんですけれども、他校の学校施設や公共施設を使うにしても、なかなかキャパシティの問題等があると思うんですけれども、現段階で2部制を検討していたり、決めているようなところというのは、何か話として入ってきたりしていますか。

副大臣)
 詳細は、また分かればお話を申し上げたいと思いますが、まず特に、この間、3月の後半から4月の上旬、今日に至るまで、避難されておられる方々の多大な御理解と御協力によって、もともと学校であった避難所から移っていただくことに御理解と御協力をいただいていると。それから、もちろんそれを受け入れる、あるいはそれをまた自宅に帰っていくということについての、地方自治体の大変な御尽力があったということを申し上げたいと思います。
 それから、学校及び避難所の責任者、管理者において、私の行きました山田高校においては、一番最初からそういうことをやられていましたけれども、避難所として使う区域と、それから学校機能として使う区域というものを峻別をする、山田の場合は最初からそれがかなりできていました。もちろんそれを、最初はかなり混乱の中で、全面的に避難所、避難機能ということでありましたが、それを避難所機能の部分と、それから学校機能の部分と、次第にこれも避難民の方々の御理解を得て、そうした整理をきちんとする中で、授業を行うスペースを確保していくと。こういう御努力が行われております中で、何とか授業の開始にこぎ着けているというふうに思います。
 もちろん、校庭等は仮設住宅の建設であるとか、いろいろな物資搬入のための駐車スペース、それから物資の置いているスペースということでありますから、なかなか校庭を使った、あるいは体育館を使った授業の再開というのは難しいというのは、これは御案内のとおりでございます。
 加えて、学校等々が流出してしまっているところなどは、当然この2部にしていくとか、あるいは別の場所を、つまり学校以外の公民館だとか社会教育施設などを活用すると、こういうことが必要になってまいります。おおむね4月20日から22日というか、4月の中下旬以降開催していくところは、現在まさに2部にするのか、あるいは45人で入るのか、あるいは授業時間の短縮で対応できるのか、そうした個別の調整を、まさにこの瞬間も含めてやっていただいているというふうに聞いています。
 したがって、4月20日段階で、なるべくもとの形にということで、全力を挙げていただいておりますが、20日が近づいたところで、要するに、この5、6、7、8という通常のところに間に合わなかったところについては、今まさにそういう調整が必要でもあるので、4月20日過ぎに大体集中していると、こういうことで御理解をいただければと思います。

記者)
 今回のこの集計に基づいて、国としてはどのような支援策をお考えでいらっしゃいますか。

副大臣)
 支援策は、本当に、それぞれです。スクールバスが要るというところもありますし。したがいまして、私どもは、それぞれの3県には文部科学省の管理職クラスの職員を送り込んで、現場で、もうきめ細かな対応をしておりますが、加えまして国会でも御答弁申し上げましたけれども、南相馬市のようなところでは、もちろん県教委は一生懸命頑張っていただいていますけれども、さらに文部科学省とホットラインといいますか、直接御相談をしていただくようなパイプもつくりながら対応をし、必要なニーズを、もう隣同士の市町村でもニーズが違います。なので、それを個別に把握して対応をするということでございます。

記者)
 もう一点、すみません。今回、公立学校の再開について集計しておられますけれども、私立の学校について、被害状況ですとか学校再開の状況についてお調べになる予定はありますでしょうか。

副大臣)
 私立等々についても、一定程度の把握というのはしておりますけれども、公立の場合は、要するに100%把握できるわけですね、決まっていないということも含めて把握できるわけでありますが、私立の場合は、任意に、こちらからいろいろと伺いながら、県の知事部局、あるいは私立中高連、私立幼稚園連合会等々の事務局を通じて伺っていると、こういう状況でございます。
 これもいろいろでございまして、特に、やはり幼稚園については、かなり深刻な状況ではないかなというふうに思っておりますし、さらに宮城県について申し上げると、まだ行方不明者が多数存在しているという中で、それがはっきり把握できませんと、再開のプランといいますか、どれだけの子どもたちをどれぐらい、ここで授業をしなきゃいけないのかというのが立てづらいというような問題等々も抱えていると、こういうことでございますし、私立の場合は、なかなか学校自体が抱える事務職員の数にも限界があります。もちろん、知事部局等々においても、いろいろな御支援はやっていただいておりますけれども、どうしても公立に比べますと、そういう意味での応援体制というものも十分でないということで、大変御苦労をいただいているというふうに認識をしております。

記者)
 今の件で、福島県の小中学校のところで「避難先の日程による」というところで、避難先の授業再開は、避難先の日程によるというところが5市町村あるんですが、これは、いわゆる避難指示圏内に入っていて、今後戻ることは多分できないであろうと思うべきか。それで、避難先であるところから、それは個別にそこの学校に通っていくから、これは未来永ごう、行われないということではなくて、避難している子どもたちは、そこの避難先の学区でそれぞれ、各々始業式を迎えているという、そういうことですか。

副大臣)
 ということです。ですから、実は避難先で既に始業式を迎えた学校も入っています。この中にお配りした、例えば福島県であると4月6日という中には、あるいはそういうものも入っていると、こういうことでございます。
 ですから、この3ページの小・中学校のアの一番下の欄の「避難先の日程による 5」というのが、かなりそれに分類されるわけでありますけれども、基本的にはそういうことであります。

記者)
 被災した留学生の件ですけれども、おおよそ対象者がどのぐらいになるのかということと、こういった特別措置は今回が初めてのことなのか、過去もやったことなのか教えてください。

副大臣)
 補足があれば、また現課のほうからと思いますが、対象者は、そもそも一時帰国をしているのか、していないのか、推定の人数はそれぞれの大学で推定しつつあるでしょうけれども、まだ、それをきちんと確定されておりませんので、まずはそういう方針を4月7日に通知させていただいたということであります。その先は、各大学において、今その把握に努めていただいていると、こういうことであります。
 私費留学生は、初めてかな。初めてか、過去に例があるか。

文科省)
 措置としては初めてだと思います。

記者)
 今回の震災ですか。

副大臣)
 私費留学生で、追加募集をしたのは初めてか。

文科省)
 今回の震災で初めてです。

副大臣)
 過去の天災であったか。

文科省)
 阪神・淡路大震災のときに学習奨励費の追加募集を実施しています。

副大臣)
 私費留学生もやっていると。

文科省)
 はい。

記者)
 先週、ちょうど6日前に、副大臣名で通達が出されている「被災児童・生徒等の支援に係わるポータルサイト」を開設されましたけれども、その後、被災地域からの支援ニーズはここに来ていますでしょうか。

副大臣)
 まだ、あまり来ておりません。支援をしたいというニーズは多数来ています。ただ、ニーズのほうの要望はまだ、多くは集まっていません。

文科省)
 昨日に一つ要望がありました。

副大臣)
 一つ。御覧いただければということですが。これは、昨日も国会で申し上げましたけれども、なかなかそれを現地で整理して、そしてそこにアップするというだけの体制が、まだ十分整っていないということの証左だと思います。
 したがって、これはかなり長い対応になりますので、まずは現地で、そういうことがちゃんと把握できて、そして何を頼もうという整理をできる、そういうコーディネートをできる、そういうことをまずバックアップしていくんだろうなと思っています。ここは昨日も答弁申し上げましたが、公助と、それはだから教育委員会のサポートだとか、それから学校へのサポートだとか、そういうことをしっかり体制を整えていく中で、それができるようになるだろうと。
 それから、今も多くのボランティアが現地に行っていますけれども、ボランティアというのは、いろいろな奉仕活動をやるとか物資を運ぶというボランティア以上に、またあるいは、と同様に、そういうコーディネーションのボランティア、特にリーダー的存在だと思いますけれども、そういう人たちが行くことでこういうものを活用しながら、現地のニーズというものを挙げていくと、こういう話になろうかなというふうに思います。

記者)
 スポーツについてもお尋ねしたいことがあります。今日の御発表の、このタスクフォースですけれども、これはJOCが支援をしていないジャンルで、メダルが有望な競技についても、タスクフォースでは対象になるんですか。

副大臣)
 JOCが支援をしていない分野で、オリンピックに出場するということはないんだと思いますけれども、それは具体的にどういうことでしょうか。

記者)
 JOCが強化費を出していないということです。

副大臣)
 そういう意味ですね。JOC全体に、まず、ぼんと強化費は出しています。その中でのJOCの運用ということでありますが、それと個別の、さらに上積みとか、そういうような運用の話ですね。ですから、JOCとして強化をしていないということはないんだと思いますが、先ほど冒頭申し上げましたけれども、プレーヤーズ・ファーストということで対応していくと。したがって、プレーヤーがニーズの高いところ、またはそこを応援することによって、応援しがいのあるというか、強化しがいのあるところに、きちっと現場目線で、プレーヤー目線で岡田さんに見ていただいて、そして運営、支援をしていくと、こういうスリムなというか、ダイレクトなルートをもう一つ確保しようということでございます。それでJOCの強化と相まって、うまくいったらいいなと。それから、さっきも申し上げましたけれども、JOCはどうしても種目別の対応ということになります。岡田監督時代の成功体験として、陸上競技などの心肺機能の高地トレーニングのプロフェッショナルのサポートが、サッカーの高低差のある競技日程の中で非常に生きたと、こういうことを岡田監督自体、持っておられるわけですから、そういう陸上競技とサッカーとのコラボレーションだとか、それから岡田監督は、当時「体幹」というんですね、筋肉の養成の方法についてやっておられたわけでありますが、それは一部テニスなどで取り組んでおられたと、そういうようなことがシェアできたらいいなと。こういうことでありまして、それが、まさに今回の枠組みでお手伝いできる分野かなというふうに思っています。

記者)
 副大臣は、女性選手も取り上げることを先ほど言及されていましたけれども、去年のアジア大会で金メダルをとった中山選手、これはクレー射撃ですけれども、JOCからの強化費は出なくて、公式戦も自費と支援企業からのお金でやっているという状況が続いていますので、早くこの状況を何とかしてほしいというアナウンスがされています。
 こうした競技について、今回このタスクフォースでも取り上げることになるのであれば、JOC以外の意見を言うような方も中に入れるべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

副大臣)
 繰り返しになりますけれども、プレーヤーズ・ファーストでやっていきますから、競技による区別、差別ということは、していくつもりはありません。したがって、一般論として申し上げれば、どの種目であっても支援をしていく、その支援することに意味があるのであればということであります。
 お配りをいたしております資料を御覧いただければ、おわかりいただけますように、この実行委員会には、JOC関係者以外も十分に含まれておりまして、JOCからの目線、視点というのも、もちろん大事にしつつも、それ以外の視点というものもあわせて、きちっと選手、あるいは選手と直接指導に当たっておられるコーチ、監督とダイレクトで話ができる、そうした人たちを、この中にも入っておりますし、さらにこの枠組みの中で追加も考えていきたいと思っておりますし、今、大変、岡田参与には精力的に、そういう選手や、その選手を直接指導しておられる監督さんとのコミュニケーションを相当とり始めていただいておりまして、団体経由ではなくて、そのチームが真に望むことは何かということを岡田さんに把握していただくと、こういうことをしていただいているところであります。

記者)
 震災の関連で一つ。間もなく発生から1カ月になるわけですけれども、振り返るのはちょっと早いかと思うんですが、有事の際の省としての動きを、この1カ月間を振り返ってみて、何か見えてきた課題みたいなものがあるのでしょうか。

副大臣)
 これは、もう重々御承知のとおり、原子力発電所問題については、依然として有事であります。したがって、私たちとしては、この原子力発電所の有事対応について、一刻も早い収束と適切な対応、対処を日々していかなきゃいけないということでありますので、まさに振り返るのには、まだ時期尚早かと思います。
 そのことの裏返しになりますけれども、やはり地震ということについては、阪神・淡路大震災以降、さまざまな取り組みや準備がなされてきたと思います。そして、今回、EARTHなどをはじめとして、その阪神・淡路大震災の際の教訓でもって対応してきた、準備してきた、そうした教育であるとか人的ネットワークづくりだとか、あるいはDMATとか、あるいは自衛隊の活用とか、あるいは避難訓練は、これは明らかに有効に機能してきたと思います。
 しかしながら、これだけの規模の大津波ということについては、まさにこれは1000年に一度、観測史上も初と、こういうことであります。阪神・淡路大震災のときは津波ということはございませんでした。したがって、「津波」ということについては、今回初めてであるということもあり、かつ、その規模というものが本当に未曾有の、阪神・淡路大震災の1400倍の規模でありますし、それから地震の場合は、この被災地域というのが、ある程度限定をされます。あのときも神戸と隣接の芦屋とか西宮とか、神戸でも北区とか西区というのは、これは大きな被害はなかったわけでありますし、大阪という非常に巨大都市が生きていたと。それから、それに対する迂回路というのが一杯あったと。したがって、スクーターでそこに入ることができた。被災民はそこに残ることなく、多くの方々が大阪や奈良や京都に、それからそこを経由していろいろな、西の方も姫路とか、そういうところで受け入れるキャパシティがあったと、こういうことであります。
 しかも、阪神・淡路大震災の地震の場合は、非常に深刻な地域でも、ある筋は全壊だけれども、3軒隣は無傷、あるいは小さなダメージで残っていると、こういうケースがございました。あのときは火災は大変でありましたが。そうしますと、被災民の中での協力、まさに自助・共助というのが、かなり早期の段階からできたということがあります。そのときに市民の皆さん、そして被災者でありながらボランティアを一生懸命頑張る市民の皆さんの活躍というのが、大変に賞賛されたわけでありますし、私もそれに感動したわけでありますが、今回、津波ということでありますので、根こそぎなわけですね。3メートル先も、30メートル先も、300メートル先も、そのエリア、要するにある海抜以下は、全滅と、これがやはり地震と津波の決定的な違いだということを、私も改めて現地に行って痛感をいたしました。
 そういったときに、かつ、道路が一つしかありません。それが寸断されたときに、このロジスティックスが確保されないと。そうするとヘリコプターだけが唯一の頼りと、こういうことになるといった、津波に伴う、特有の、そして津波が被災する海岸地区の道路事情に伴う対応というのは、これはなかなか初めてということもあって、そして、そういった地域は高齢者が多いということもあって、なかなか大変であったなと、こういうふうに思います。
 それから、原子力発電所については、これはまさに、今まだ進行中でありますし、一刻も早い対応が必要になるわけでありますが、これはまさに、有事が長期にわたって継続してしまうという、これまでの、いわゆる自然災害とはかなり違う、そして自然災害にそうしたものが、原子力発電が複合すると、こういういろんな意味で、新しい事態に対して大きな教訓が残っていると、またいろんな教訓はまだまだこれから続いていくと思いますが、そういうことを痛感しているところであります。

記者)
 今おっしゃったような、地域の広がりですとか、あるいは有事が長期にわたるという、言ってみれば、これまであまり想定できなかったような事態が起きているわけですけれども、そのことに文部科学省として、きちんと対応できているかどうか、その辺についての課題みたいなものがあるのかないのか、その辺はいかがでしょうか。

副大臣)
 持ち得るいろいろな人的資源、人脈、あるいは内外の協力者との連携というのは、文部科学省コミュニティーの中では、例えば大学医学部附属病院間の連携であるとか、そうしたことは非常にうまく機能していると思いますし、あるいは、この被災民を受け入れていく学校の対応であるとか、あるいは社会教育施設だとか青少年施設だとか、このコミュニティーの中での連携というのは、持ち得るさまざまなリソースをうまくつなぎ合わせるということは、ある程度できたんではないかと思っております。
 しかしながら、やはりこれだけのことでありますので、やむを得ないこともあろうかと思いますが、どうしてもガソリンだとかボトルネックになってしまうものを、供給、アロケート、配分をしていかないといけないと。ここに殺到すると。今回さらに「計画停電」という複合要素まで絡みました。
 そういう中で、大学医学部間ネットワークというのは非常に有効に機能いたしたわけで、例えば岩手医科大学というのは、国といいますか、官邸の配分と同じ分量の油が私立医科大学ネットワークで届いているとか、あるいは東北大学医学部が持ちこたえたのも、名古屋大学、千葉大学、東京大学、東京医科歯科大学などの、まさに大学間のサポートがあったので医薬品の供給などがうまくいったということがあるんですが、逆に言うと、中央制御でコントロールしている部分というのは、いずれも高い優先順位の中で、なかなかその配分というのは、これは非常に難しいなと。
 これはなかなか、この社会全体の設計にもかかわる話でありますから、そういう意味では、中央集権型の災害対応ということに、かなりコンセプショナルに歪みがあるというのが、これまでの私のオブザベーションであります。したがって、もう少し、そういうことを基軸としながらも、やっぱり自立分散協調型の、複合的な社会システムというものを従来から設計しておかないといけないなと。これは例えば、結局、物資等々の問題でもジャスト・イン・タイムだとか、配送の効率化だとか、集約化だとか、要するに効率優先の経済社会流通システム、ロジスティックシステムの弱みというものが今回露呈してしまったということですから、やはりこれも社会全体のあれとして、効率性も重要だけれども、やっぱりリスクマネジメントということも同時に考えていかないといけないということ。
 それから、情報の共有、流通と、あるいはその評価ということについても、この社会が持っている特有の性質というものが、こうした事態に必ずしもマッチしていなかった部分というのもあるんだろうと思います。
 したがって、そういう意味で、やっぱりもう一回、新しい知というものを再構成していく必要があると思います。自然科学、工学というのは当然大事でありますし、法学というのも大事ですけれども、もう少し、やっぱり社会システムであるとか社会心理であるとか、そうした自然科学、人文科学、社会科学のバランスのいい、かつ、そのインターディシプリナリーな知、そして人材の育成ということを、やっぱり社会全体で考えていかないといけないというのが、おそらく文部科学省に課せられた、最大の次に向けての課題だというふうに理解をいたしております。

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成23年04月 --