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鈴木寛文部科学副大臣記者会見録(平成23年3月3日)

平成23年3月3日(木曜日)
13時57分~14時21分
文部科学省 記者会見室
教育、その他

鈴木寛文部科学副大臣記者会見映像版

平成23年3月3日(木曜日)に行われた、鈴木文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

鈴木寛文部科学副大臣記者会見(平成23年3月3日):文部科学省(※YouTube文部科学省チャンネルへリンク)

鈴木寛文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
私からは、特に今日はございません。

 

記者)
大学入試の問題がネットに投稿された問題でですね、今、仙台に在住の予備校生が警察に身柄を確保されたという状況になっております。この件について、まず率直な御感想とですね、それともう一つは、文科省として、この浪人生といいましょうか、生徒について、元生徒について、どんな情報を収集されているのかということ、それと最後にもう一点は、改めて大学入試の不正防止について、今後、各大学にどのようなことを呼びかけていくのか、その3点伺います。

 

副大臣)
はい。今のような報道がなされていることは、もちろん承知をいたしておりますが、私どもの役所が当局からは正式な報告は受けておりませんので、この事案についてのコメントは差し控えたいと思いますが、一刻も早い事実関係の解明を期待をいたしたいというふうに思っております。それで、昨日も国大協から声明が出ましたけれども、基本的にはですね、後期日程等も残っておりますので、まず受験生が不安なく、この中期、後期日程を、まずはしっかりとした態勢の中で無事終えるということに、まずは集中していただきたいと思っております。その後にですね、事実関係、実態もかなり明らかになると思われますので、まずは関係大学において、しっかりとした事実の把握、そしてそれを受けてですね、大学及び大学コミュニティにおいてですね、きちんとした対応が図られるということを見守っていきたいというふうに考えております。

 

記者)
先ほど、大学及び大学コミュニティできちんとした対応を取るのを見守りたいということでしたが、その中で、文部科学省としてはどういうふうに対応にかかわっていきたいというふうに。

 

副大臣)
我々は、大学及び国大協等々がしっかりと対応していただいていればですね、そこに何か積極的に、何かこうかかわっていくということでは、入学試験というのはそもそもないんだろうと思っております。もちろん、毎年度、今の政権になりましては、副大臣名、私の名前で、公正な入試が行われることという基本的な方針についてはですね、これは出しておるところでありますが、その方針に沿った入試が行われるということは当然で、そのことについて今回、このような事件が起こったわけであります。とにもかくにも、やはり実態が明らかにならないとですね、再発防止あるいはそれに対する対応ということの議論もできませんので、そこをしっかりと見守っていきたいということですし、これまでのところ大学関係からはですね、適宜、適切に私どもに報告がございますので、そこのコミュニケーションにおいて、私どもは何ら、そこには一切の問題はないと思っておりますので、引き続き、適宜、適切に御報告をいただいて、そして、今の対応を進めていただくということでいいのではないかと。昨日も良いタイミングで、しっかりとしたですね、国大協の御議論がなされたというふうに私は受け止めております。

 

記者)
一点だけ。副大臣名で出すのは、これは通知という形で出されているんですか。不勉強ですみません。

 

副大臣)
毎年5月ぐらいですかね、通知という形で出しております。

 

記者)
入試に関してになりますけれども、先ほど、入試、基本的に大学と国大協がしっかり対応していただければ、入試は積極的にかかわる問題ではないというふうなお話がありましたけども、これはやはり入学試験というのは、それぞれの大学の自治といいますかですね、そういったものにもかかわる、私学であれば建学の精神といったものにも直接かかわってくると、そういったところがやはり微妙な存在としてあるからであると、そういうお立場というか、御認識なんでしょうか。

 

副大臣)
正にそのとおりであります。入学試験ということに、行政や政治が過度に、もちろん従来どおりの基本方針について示すということは当然でありますが、それを踏み込んでですね、そのやり方や選考、これは極めて高度の効率性、中立性、公平性が要求されるものであります。したがってですね、そこに政治的、行政的な関与というものがですね、個別具体のことについて入っていくというのは基本的に望ましくない、これはまた別の問題を惹起(じゃっき)しかねないということになるというふうに思っておりますので、そこは厳に慎むべきだというふうに考えております。

 

記者)
それに関連してなんですけれども、先般、髙木大臣がですね、今回の入試から、中期、後期日程からですね、携帯電話の試験会場への持込みについてもですね、禁止を含めた措置といったものも大学側に求めていきたいというふうなお話がありましたけれども、近く通知等出されるのではないかとも言われておりますけれども、まだそういった連絡は大学側にされてないようですが、それも、今おっしゃったようなところも若干影響されているんでしょうか。

 

副大臣)
基本論として入試というのはそういうものだということであります。要するに、あらゆることからの中立性、公正性というものが確保されるべきでありますから、そういう性格のものという中で、これまでの文部科学省の役割と大学の役割と、そして大学コミュニティの役割ということが明確にですね、整理をされてきたというふうに思いますし、そのことがきちんと定着をしているというふうに思っております。そして、その中でそれぞれの大学、あるいは大学コミュニティのガバナンスは、私は機能しているというふうに思っておりますし、これまでの大学当局の対応、判断というのはですね、基本的に妥当であるというふうに思っておりますので、きちんとガバナンスが機能している以上、大学あるいは大学コミュニティの御判断に引き続きゆだねていくと、こういうことでいいというふうに私は思っておりますし、今、既に各大学の自主的な判断、あるいは大学間の自主的な協力というものがスムーズにといいますか、円滑に取られてですね、そして、もう既に入試等々において自主的に様々な工夫といいますか、対応をいうものがなされているというふうに思っておりますので、これをしっかりと見守っていきたいと、こういうことです。

 

記者)
改めて、そういった携帯の持込みを禁止してくださいみたいな要望というものは、大学側に改めて今後出されるということは、もうされないということでよろしいんでしょうか。

 

副大臣)
今回の、やはり事実概要といいますか、事実の全容が明らかになるということがまず大事だと思っておりまして、それを受けて各大学がどのように御対応されるのかということを、まずきちんと把握するということが第一番目だというふうに思っています。

 

記者)
今回、携帯電話が持ち込まれて使用されたというふうにも伝えられておりますが、これは、これまで性善説といったもので成り立っていた入学試験制度といったものに非常に大きな問題意識というか、問題を投げかけたような感じもするんですけれども、こういったことがですね、今後も繰り返されないようにするため、あるいは入学試験の公平性、公正性を担保するためには、今後の話になりますけれども、どういった取組といったものが必要であるというふうにお考えでしょうか。

 

副大臣)
これは社会全体の、あるいは大学までの教育を含めた、若者の倫理観といいますか、モラルといいますか、やっぱりそういうものをきちんと涵養(かんよう)するということが大事だというふうに思います。結局、大学で学ぶということはどういうことなのかと、社会に通用する人材、貢献できる人材になるというのはどういうことなのかという原点のところが理解をされていればですね、こういう問題は起こらないわけでありますし、その基本を忘れてしまうとですね、結局こうした問題はいたちごっこになってしまいます。そして、そうしたことを防止する社会コストというものがですね、99.99パーセント、非常に真っ当に学業に取組み、真っ当に入学試験に挑んでいる受験生にですね、不要な負担を、その社会コストは誰かが負わなければいけないわけでありますから、不要な負担を掛けたという結果になります。結局、大学が投ずべきコストというものが増えればですね、そのコストはどこかが負担しなければいけないわけでありますが、そういう意味では当然、結果として受験生の様々なですね、広義の意味の社会コストに反映されますから、そういう意味ではそういう悪循環をもたらすということは決して得策ではないということはちゃんと見据えた上で、その大原則の上で、後はですね、それぞれ個別の状況、個別の大学の実態に応じてバランスある対応が、公正性、中立性の最大限の達成ということに向けて行われるということが筋でありますから、その筋論ははずさないようにしないといけないというふうに思います。

 

記者)
話変わるんですけど、昨日の部門会議でも副大臣から説明あったと思うんですけども、税と社会保障の一体改革に文科省としてかかわっていきたいという話があったと思うんですけども、副大臣、非常に意欲的というふうに聞いてるんですが、趣旨を教えてください。

 

副大臣)
私どもとしては、税と社会保障の御議論の中にですね、私どもの問題意識をお伝えをしたり、あるいは御一緒に議論をしたりする、そういうチャンスがあれば大変有り難いなというふうに思っております。その理由は、昨年の6月の成長戦略を作る際にも我が省から問題提起をいたしましたが、強い社会保障を支えるためには強い経済が必要でありまして、強い経済を作っていくためには強い人材が必要であります。つまり、社会保障ということを考えた場合には、その担い手、税であれ保険であれですね、その担い手をしっかりと養成していくということが必要でありますから、そうした観点でですね、しっかりとした普通教育及び、とりわけ多様な高等教育の機会を、より多くの若者、あるいは学び直しの社会人等々にしっかり提供するということがですね、全体的な社会保障制度のサステイナビリティということに、密接に影響するというふうに思っております。これまでの我が国の社会投資配分構造で申し上げると、いわゆる年金等をはじめとする経費負担のGDP比というのは比較的中位にあるわけでありますが、積極的な教育政策や再教育といったところに対する社会的投資というものは低位にあると、諸外国の比較に見てもですね。このことが我が国の経済発展、あるいは社会保障の将来不安というものを加速していると思いますから、そういう意味では大事な議論だというふうに私は思っています。

 

記者)
社会保障改革の集中検討会議、もう既に始まっていて、菅総理も6月に結論をということを言っている中で、何かちょっと出遅れた感があると思うんですけども、これからかかわっていくというのはどういう感じで。

 

副大臣)
私はですね、菅総理の御発言が、未来への投資というキーワードが最近増えてきていることに大変意を強くしております。私は昨年6月から、ずっと申し上げてきたわけでありますが、これは私の持論も含めて申し上げると、やはり新たな負担というものをお願いをするときにですね、日本の多くの、高齢者の方々も含めてですね、やはり次の世代が元気になると、そのために税であれ保険料であれ御負担をお願いをしたいと、こういうことで私は問題提起をすべきではないかということを一貫して、総理はじめ関係者に申し上げて参りました。そういう際にはですね、当然、将来世代にツケを残さないということも極めて大事な課題でありますが、と同時に将来世代が夢を持ってですね、自立と貢献できる、そうした、昔、プラトンから議論してきた言葉で言うと、1998年にノーベル経済学賞を受賞しましたアマルティア・センがケイパビリティということを言っています。潜在能力ということを言っていますが、やはりそれぞれの人々が、それぞれの人生を切り開いていく力というふうに言ってもいいと思いますが、そういう力を獲得していく、そうした学びの機会を保障すると。これが民主党政権のですね、それこそ結党以来の精神でありますし、日本国教育基本法においてもケイパビリティを獲得するための学習権の尊重ということを、我が党の教育政策の柱にずっと据えて参りました。そのことを改めて確認をしていただきたいということをいろいろな方々に申し上げて参りまして、ここにきてその理解が進んでいるということは大変有り難いことだというふうにと思っておりますし、恐らく有識者の皆さんもですね、そういう御議論ではないかなというふうに思っております。したがって、いろいろなビジョン等々でも、世代を超えたといいますか、全世代にわたる社会保障ということとか、積極的な社会保障ということとか、あるいは未来への投資としての社会保障と、こういうキーワード、認識が深まってきているというふうに有り難く思っております。このことが、具体的なフレームワーク作り等々にもですね、あるいは社会全体の配分の議論の中にも反映をされていけばいいなと、そういう思いです。

 

記者)
入試に戻るんですけれども、いろんな社会的コストやですね、いたちごっこになる恐れというのはあるとはいえ、今回、携帯電話を使ったというのは、表に出てきた費用を、何らかの対応をやはり各大学が迫られると。その中で、文科省として最低限、こういうことをした方がいいんじゃないかといったような、いわゆる指針ですね、こうしろとは言えないでしょうから、こういうものを今後考えていく、もしくは示していくというお考えはありますか。

 

副大臣)
それは文部科学省が示すのがいいのか、国大協のようなところが、正に大学コミュニティとしてですね、御議論を深めていただくのがいいのかというのは、多分両論あるんだというふうに思います。私の印象では、これも事実関係が明らかになってからということでありますけれども、国大協、浜田会長をはじめ現執行部、大変、何て言いますか、極めて的確な御判断を、これまでもあらゆる問題でしてこられておりますし、今回の御対応等々を見ていてもですね、安心してお任せをできる態勢だというふうに思っております。逆に、国大協の方から、あるいは私立大学コミュニティの方から、何か私どもにこういうことを一緒にやってほしいとかですね、こういうことは文部科学省が協力すべきであると、こういうお申し出、あるいは御示唆、御提案等々があれば、それには私ども当然、真摯(しんし)に耳を傾けたいと思いますけれども、まずはやっぱり全容がよく分かってからと、こういう話になりますし、また入試というのは、特に二次試験の場合はですね、入試の内容、中身もかなり多様であります。また、その方法自体に、それぞれの大学の創意工夫というものがあります。それから当然、実施態勢等々にも、大学のいろいろな工夫と独自性と、あるいは多様性、あるいは置かれた状況の差というものがありますから、一律のものを求めて、そのルールを、ガイドラインを守ってさえいればいいということに、むしろ流れることの方が公正の実を欠くということに、プラスになる部分とマイナスの部分と両方あると思います。それぞれの、私は現場、現場の事情というものを踏まえた最も適切な対応が、それぞれの大学でカスタマイズされて行われるということが、実を上げるということに僕は直結すると思います。例えば、日本の場合は、入試はどうしてもこの時期に行われますので、そうすると天候条件、あるいは地理的条件等々も変わって参りますし、それに対する入試実施態勢というのもですね、それぞれの大学によって、対応及び態勢というのは様々であります。したがって、なかなか、それを全部を把握し、そこにそれぞれ応じたものというのを作るというのはなかなか。要するに基本方針として、何度も繰り返しますけども、その重要性ということを求めるというのは、これまでもやって参りましたし、これからもやって参ります。しかし、具体的な内容について、どこまで、どういうことをお示しするのがいいのかということはですね、やはりもう一回、きちんと考えてみる必要があると私は思います。

 

(了)

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-- 登録:平成23年03月 --