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鈴木寛文部科学副大臣記者会見録(平成22年11月4日)

平成22年11月4日(木曜日)
13時46分~14時09分
文部科学省 記者会見室
教育

鈴木寛文部科学副大臣記者会見映像版

平成22年11月4日(木曜日)に行われた、鈴木文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

鈴木寛文部科学副大臣記者会見(平成22年11月4日):文部科学省(※YouTube文部科学省チャンネルへリンク)

鈴木寛文部科学副大臣記者会見テキスト版

 

副大臣)
私からはですね、今後の高校教育の在り方に関するヒアリング第1回を11月の9日に開催をいたします。高等学校への進学率が、ご存じのように98パーセントに達しておりまして、高校無償化法案の議論の中でも高校の今後の在り方についてきちんと議論すべきである、こういう御議論もございました。一方で高校教育、今非常に多様化するとともに、その抱える問題もかなり複雑化をいたしております。こうした観点からですね、高等学校の教育の改革への取組を進めるために今回のヒアリングを開催いたしたところでございます。高校教育の現状と高校生を取り巻く環境、これまでの高校改革の成果と課題、今後の教育の在り方について幅広い方々から御意見を伺い意見交換を行うと。毎回3名から5名ぐらい有識者をお招きをして、当面月1回ないし2回のペースで年度末までを目途に開催をしたいと思っております。このほかに研究、行政、学校関係者、民間企業といった幅広い方々の御協力を得て、高校が抱えるその課題と解決策について担当者が直接お伺いし、また書面による意見聴取等々も実施を予定をいたしております。

 

記者)
高校教育の在り方という、かなり幅広くいろいろな課題及び成果があるかと思うんですが、副大臣としてはどの辺りが一番ポイントといいますか、焦点になっているとお考えでしょうか。

 

副大臣)
極めて広範な課題があると思います。そもそも高校制度が発足したときはですね、我が国全体としては高校の進学率が急激に上昇をしていくという過程でありました。その中で、高校制度というのは出来上がってるんですけど、今はご存じのように、もうほぼ98パーセントですから全入に近い形になっていると。一方でですね、高校制度が出来たときはですね、職業高校と普通高校と、つまりは職業高校に行って、それを最終学歴としてそのまま社会に出ていくというコースと、それから普通高校と。こういう大きく二つに分かれていたわけでありますが、恐らく今、中学校三年生の段階で高校を最終学歴とするということを完全に決めている生徒というのはむしろ少ない。我が国の大学進学率は50パーセントでありますけれども、正に高校に通うプロセスの中でですね、高校を最終学歴とするのか、それとも進学をするのかということを決めていくんだろうと。したがって入学の時点でですね、職業高校と普通高校と、分けているところにですね、現状を踏まえますと一定程度の齟齬(そご)を来しているということだと思います。一方で、大学進学率は50パーセントですから、50パーセントの人たちはですね、もちろん専門学校に更に行ってというのもありますが、最終的には、学校教育としてはですね、社会に出る最終段階と、こういうことであります。したがって、そういう、まず前提が変わってきているということと、それから非常に高校生が、社会が多様化してますから、高校での学びというものも極めて多様化しています。それから、一方でですね、困難校といいますが、困難校における中途退学であるとか、そういった問題も非常に深刻化をしておりましてですね、中途退学の場合は、これは最終学歴は中卒になってしまうわけです。そういう意味では、やはりそれぞれのニーズ、それぞれの子どもたちの状況に応じてですね、今98パーセントにまでなっている高校教育ということを、それぞれ多様であっていいわけでありますが、何らかの形できちんと修了をし、そして修了をされたことがきちんと担保されていると。そして、そのことをもって社会の担い手になっていくと。こういうことがあるべき姿だと思います。そういったことをですね、一つ一つ点検しながら今後どういうふうな改革をしていかなきゃいけないのか、まずその問題点の洗い出しとですね、現状認識からやっていきたいというふうに思っています。

 

記者)
今、かなり問題になっています、学生たちの職業意識がなかなかないまま社会に出てしまうという問題がありますが、その辺のキャリア教育なども一つの柱にはなるんでしょうか。

 

副大臣)
大変重要な柱の一つだと思います。専門学校にそのまま進むにしても、あるいは大学に進むにしてもですね、大学というのは本来、何と言いますか、大人の集まる場、専門学校も同じだと思いますけれども、既に確立した、自己を確立した方々がですね、学ぶところだと思います。という意味で言えば、高校段階できちんと社会人としての基本的な資質、素養、そうしたことを身につけた上でですね、就職、そして進学というところに送り出していくというのが高校の役割だと思いますが、現状を見てみますとですね、そうした対応が十分でないというふうに思います。その一つの理由としてですね、なかなか高校の段階で実社会のことについてのリテラシーというものを獲得するということが十分でないのではないかと思います。そこはカリキュラムの問題もありますし、そこの指導体制の問題もあります。要するに、世の中というものがどういうものなのか、そこで生きていくためにはどういうことを基本的に身につけていかなければいけないのか。このことをですね、高校の制度設計である我々ももちろんでありますけれども、高校の実際の教育に当たる設置者、あるいは管理職、それからもちろん教員といった者がもっと明確に意識してそうしたことを伝えられる、指導できるといったことが大事ではないかなというふうに思っています。

 

記者)
幼保の一体化の関係なんですけれども、先般ですね、政府方針で、10年間を目途にですね、移行期間を設けた上で、幼稚園、保育園、認定こども園の廃止を決めてですね、こども園として一体化するという計画がですね、浮上しましたけども、幼稚園がなくなってしまうのではないかというふうなことでですね、不安視する保護者の方も結構おられるようなんですけども、こういった制度設計についてですね、文科省としてどのようなビジョンを持っていらっしゃるか、伺えますでしょうか。

 

副大臣)
先般も国会の答弁の中で私の意見を申し上げさせていただきましたが、まず申し上げておきたいことは、恐らく11月1日に開催をされました第2回の幼保一体化ワーキング・チームにおける幼稚園と保育園、一体化のこども園についての資料のことをおっしゃっているかと思いますが、あれはですね、事務局案でもないと、イメージであると、こういうことを冒頭、末松副大臣もおっしゃっていますし、座長もおっしゃっております。今後、ワーキング・チームにおいて検討されると。ただ、逆にあれが出ましたことでですね、非常に関係者の皆さんの御議論というのは、一挙に活性化いたしておりまして、議論が活性化している、活発化しているということ自体はですね、結構なことだというふうに思います。それで、私ども文部科学省として申し上げるとですね、やはり、これも高校と同様ですが、幼児教育もですね、非常にその子ども、子どもの状況、現状に応じたベストなものが極力提供されるということが一番大事だと思います。昨今、都会と地域の差であるとか、あるいは家庭、例えば東京都内でも様々な状況というのは、子どもを巡る状況というのは極めて多様であります。したがってですね、そうした多様な状況にどれだけきめ細かく対応できるのかということがポイントだというふうに思っていまして、私としてはですね、いろいろな特色を持った幼児教育機関が多様にあってですね、それをその子どもの状況、あるいは保護者の状況、あるいは考え方に応じてですね、うまく組み合わせられていくと、こういうことがですね、私は大事だというふうに思います。その中でやはり、幼児教育というのは家庭教育と、そして学校教育とをつなぐ、もちろん法律の整理上は学校教育ですけれども、学校教育の一番最初の大事なポイントであります。そういう中でですね、家庭教育とのつなぎ役ということを考えると、やっぱり家庭教育というのは非常に多様なわけですね。で、かつ多様であらねばならないと。基本的には、その家庭、家庭ごとの考え方というものがあるわけで、そういう家庭教育と学校教育をうまくつないでいくと、そういうステージであり役割であるとしたときにですね、そうした教育の自由というんでしょうか、自分の子どもをどういうふうに教育したいのかと、そういう人たちが集まって集団での教育をしていくと。こういった保護者の自由、それは裏返せば子どもの学習権と、こういうことになるわけでありますが、そしてその保護者によって支えられているそれぞれの、特に私立の幼稚園、あるいは幼児教育機関といったものがですね、そういう様々なステークホルダーの意思というものを非常に尊重しながら、それぞれの独自性、個性と、まあステークホルダーには幼児教育を長年にわたって支えてきたスポンサー、そうした人たちも入ると思いますが、そうした人たちの意思というもので、これは教育の自由であり、場合によれば信仰の自由であり、そして結社の自由ということにもかかわってくるかと思いますが、そうしたことを尊重しながらですね、一方で地域全体として多種多様な教育サービスが提供されると。それをうまくチョイスしながら、うまく子ども、子どもにカスタマイズしていくと、こういうことがですね、望ましいのではないかというふうに思っております。いずれにしても、いろいろな関係者の御議論が活性化、活発化してですね、国民の皆さんの熟議の中でこの議論がより深められていくこと、広められていくことが望ましいというふうに私は考えています。

 

記者)
そうしますとですね、今、民主教育は非常に自律性というかですね、そういったものが非常に大事だというようなお話がありましたけども、今、たたき台にもなってないとおっしゃったあの案にはですね、そういった自律性という部分というものはですね、今後入れていくように、文科省としてもですね、働きかけていくという、そういうふうなお考えなんでしょうか。

 

副大臣)
そういうことだと思います。やはり、それぞれの機関の自律性、自主性、それを確保するということがですね、それぞれの現場、あるいはそれぞれの子ども、あるいはそれぞれの子どもの集団、学習集団に対してきめ細かなサービスが行われるということの裏返しだというふうに理解をいたしています。民主党の教育政策というのはですね、基本的に官立学校からですね、現場主権ということの方向に持っていくというのが我々の教育政策の基本でありますので、何か国がひな形を決めて、そしてそれを現場に上から押しつけるということについて今までも批判をしてきたのが民主党の基本スタンスでありますから。子どもたちの学習権、あるいは成長する権利といったことを基軸において、そして子どもにとって初めての学校教育、学校教育というのは、すなわち集団による教育ということでありますから、子どもと、子どもたちがきちんと言語というものを習得して、そして子どもによる集団形成をするというところが学校教育のポイントだと思いますが、そうしたことがきちんと出来ていくような、我々の考え方というものは、これは一朝一夕に出来たものではございませんで、結党以来の考え方でありますから。これは日本国教育基本法案にも書いてありますけれども、子どもたちのそれぞれの状況に応じた最善の学ぶ機会というものを確保するという観点でですね、議論を深めていきたいというふうに思っています。

 

記者)
そのまま担保されるものとしては、単にそういった幼稚園のですね、指導要領のより簡素化、大綱化といったことなんかも今後検討課題として上がるんでしょうか。

 

副大臣)
基本的にはそういうことだと思います。もう既にミニマム・リクワイアメントということではあるわけですけれども、大事なことはですね、コミュニティ・スクールという概念がありますけれども、これを幼稚園などにもですね、適用できるように、つまり幼稚園の関係者が一堂に集まって自分たちの幼稚園の学びというものをどういうふうにデザインしていくのかと。そしてそれを日々、どういうふうに点検をし、改善をするかと。こういうフィードバックというかですね、これが毎日行われるようにと。そのことによって、より、昨日よりは今日、今日よりは明日、質の高い、より改善された教育が、不断の改善が行われる中で子どもたちの学習権を保障するということだと思いますので、そういう意味では、正に現場によって自律して、これは両方あると思いますけれども、自分を律するということも含めてですけども、どういう学びを行っていくかということを考えていただくと。ですから、あまり国が箸の上げ下ろしまで口を出すということはこれまでの考え方とは違っていくと。その一方で、どうやってこのミニマムを確保するかということも大事なポイントだと思いますけれども、まあ、そういうことだと思います。

 

記者)
そうすると、こども園を10年間で一体化するという案でもないという話ですが、そういう考え方について副大臣として、また文科省としてはにわかに同意するものではないという考え方、とらえ方でいいんですか。

 

副大臣)
いろいろな、まだ議論が必要だろうと思います。

 

記者)
朝鮮人学校の無償化についてですが、先般、一部報道で無償化を実現するに当たってですね、政治・経済の教科書の利用をですね、求める、要望するというような報道が一部ありましたけども、そういった事実についての有無と、どのくらいの、もし要望が行われるとしたらどのくらいの強さというかですね、レベルでですね、それを求めていくのかということを教えてください。

 

副大臣)
その件についてはですね、近々文部科学大臣の権限と責任において決定をするというふうに考えておりますので、今の御指摘も踏まえて、近々にお話をさせていただくチャンスを作ることになると思います。正式には大臣の方から近々に御案内をさせていただきたいと思います。

 

記者)
高校のヒアリングの件なんですが、この第1回の出席者、拝見しますと公立と私立の高校の先生ですとか、あと企業人、大学の先生ということになると思うんですけれども、例えばこのインテカーという会社の社長さんにどういった意見をですね、どういった立場からのお話を伺いたいということをお考えなんでしょうか。

 

副大臣)
この方はですね、この方はというかこの会社はアントレプレナーのオブザイヤーとかですね、そういったものも受賞されておられます。昨今の日本の若者の中でですね、そういうアントレプレナーシップとかですね、自立し、また外に目を向けてといったようなことについての指摘を多くされてます。こうしたことを伺っていきたいというふうに思いますし、それから池田博男先生でありますが、盛岡北高校、この方は民間人校長でありますが、こうした方々。それから本田由紀さんはもう皆さんよくご存じだと思いますけれども、教育社会学で、特に特色ある高校、学科の教育内容の職業的、社会的エレガンスに関する研究というのを科研費でやっていただいたりしておりますし、それから眞砂さんはですね、関西学院千里国際中等部・高等部の校長先生ですが、併設する大阪インターナショナルスクール、これはバカロレアを取って認定している学校ですが、そことの合同授業や行事、課外活動といったことをやっておられて、いずれもですね、何て言いますか、かなりのビジョンを持って、先見的に、先進的に様々なことに取り組んでおられる方々からまずは伺っていこうというふうに思っていますが、これは第2回、第3回と、かなりバリエーションを持ってですね、伺っていきたいというふうに思っています。

(了)

 

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-- 登録:平成22年11月 --