ここからサイトの主なメニューです

鈴木寛文部科学副大臣記者会見録(平成22年9月2日)

平成22年9月2日(木曜日)
14時00分~14時22分
文部科学省 記者会見室
教育、その他

キーワード

独立行政法人日本学生支援機構の奨学金事業運営の在り方に関する有識者による検証意見まとめ、平成23年度概算要求、英語ノート

鈴木寛文部科学副大臣記者会見映像版

平成22年9月2日(木曜日)に行われた、鈴木文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

鈴木寛文部科学副大臣記者会見(平成22年9月2日):文部科学省

鈴木寛文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
私からは、日本学生支援機構の奨学金事業運営に関する有識者の検証意見の取りまとめについて発表させていただきたいと思います。今年6月から、文部科学省では、お配りいたしておりますように日本学生支援機構の奨学金事業の運営の在り方について、外部有識者からの検証をしていただきました。この結果が取りまとめられました。民主党政権においては、奨学金事業というのは大変重要な事業であり、かつ来年度の概算要求においても抜本的な拡充をしているわけでありますけれども、また新成長戦略でも同様の非常に重要な位置づけをしております。ただ、そういったことを国民の皆さん方に応援、御支持いただくためにも、その実施主体であります日本学生支援機構及び奨学金事業というものは、よりしっかりとしていただかなければいけないという考え方に立っております。これについて、そういう問題意識から、奨学金を充実していくためにも、その運営主体、運営事業を改めて見直し、その上で抜本的な拡充に向けた奨学金事業の要求もさせていただくということで、文部科学省でそういった検討を行ってきたということでございます。それで、今回の特徴でありますけれども、日本学生支援機構の奨学金の貸与が、かなり急速に拡大いたしております。それから、有利子奨学金の割合なども増えております。そうした奨学金貸与事業の量的質的変化というものに対して十分に対応できていないというようなこともございます。とりわけ、奨学金の回収業務に関する課題等々も指摘されております。こうした観点から、奨学金事業運営の継続、拡充に対して国民の皆さんの理解と信頼を得るために、奨学金事業運営の課題や対応状況を国民の皆さんに対して見える化し、奨学金業務運営を改善するということでございます。意見の概要でございますけれども、お手元の資料を御覧いただきながら聞いていただければと思いますが、まず一点は、やはり経営管理上の課題というものがある。具体的には、どこの部署のどこの業務プロセスに問題が起こり、どのような状況にあるかということを組織としてリアルタイムで把握していただくということができていない。それから、先々を見通して体制強化に向けた計画的、戦略的な対応ができていない。予算は単年度主義でありますから、そういう部分もしょうがないわけでありますが、我々の政権としては奨学金の充実ということを今後もやっていくわけでありますので、そういうことです。それから、組織としてのPDCAサイクルの構築が十分でないという、学生支援機構のガバナンスに課題があるというふうに思っております。それから、その他の課題といたしましては、職員のコンプライアンスに対する認識不足、職員意識の問題や、奨学金貸与規模の急速な拡大に対して文部科学省も十分な予算措置などの体制を追求してこなった。業務体制の課題等々も指摘されております。優先すべき6つの重点課題ということで、運営会議、役員会を実質化し、管理すべき業務目標を設定し、一定期間ごとに進捗状況を把握する体制、それから奨学金事業全体を把握し戦略的に統括する部門の充実、そして委託業務範囲の見直しと組織内人事を再配置する。業務の迅速化に必要な基準の整備、手続きの簡素化ということを行っていく。今後更に貸与数の増加とともに返還数の増加など、さらなる業務量の増加も見込まれることから、持続可能な奨学業務の実施体制の構築についても、奨学金の業務の情報システムの抜本的な見直し、業務の民間委託の促進、長期かつ回収が見込めない債権についての償却の検討などが提言がされ、今後の日本学生支援機構の課題への取組のモニタリング体制についても提言をいただいております。今回の検証意見を受けて、日本学生支援機構においては、しっかりとこれを受け止め、奨学金事業の業務改善に取り組んでいただきたいというふうに思っておりますし、文部科学省としても、日本学生支援機構の事業運営に当たっての必要な体制の確保に努力するとともに、日本学生支援機構の業務改善の取組を、独立行政法人評価制度の活用などを通じて、今後も把握、評価していきたいというふうに考えているところでございます。

 

記者)
今の話とも関連するのかもしれませんが、今回の概算要求の特別枠が、1兆超というところを3兆円近くの金額まで膨らんでいます。今後、絞り込みが予想されていますけれども、今、副大臣はどんなところが絞り込みのポイントになるというふうに予想し、文科省としてはその壁をどういうふうに乗り越えていこうというふうにお考えになっていますでしょうか。

 

副大臣)
これは予算編成を通じて、ずっと事務方には申し上げてきたんですけれども、日本の将来にとって本当に必要な予算を、現場の声も聞きながら、あるいは現場の実情をよりきちんと把握しながら付けていこうということで今回の概算要求も作って参りました。それが、もちろんマニフェストというものとの合致、あるいは新成長戦略との合致ということにも当然つながるわけでありますけれども、それぞれの予算の必要性というものをどれだけしっかりと国民の皆さんに御説明していくのか、御理解を深めていただくのかということになると思います。ついては、私どもはもちろんその先頭に立ちますが、同時にそれぞれの現場現場からその予算の必要性について、より多くの発信がなされるということが大変大事なポイントになるんじゃないかなというふうに、私自身は思っております。

 

記者)
昨日告示された民主党代表選について、御自身のスタンスがあれば教えてください。

 

副大臣)
私は、昨日までといいますか、一昨日まで、とにかく概算要求を、大変厳しい概算要求でありましたから、それを何とか、学校現場、あるいは研究現場、教育現場の崩壊につながらないような予算を組むためにぎりぎりの努力をして参ったところでありまして、代表選挙の状況については報道で知りうる以上の情報は持っておりません、残念ながら。と言うか、あまり報道も見る余裕がなくて、予算関連の新聞記事はもちろんよく読んで参りましたが、という状況でございますので、これからキャッチアップしていきたいというふうに思っているところです。

 

記者)
朝鮮学校の件なんですけれども、部門会議の日程というのは、今のところは伝わってきているんですか。

 

副大臣)
私のところではまだ聞いておりませんので、それは直接、党のほうに聞いていただきたいと思います。

それと、学生支援機構の追加というか、いろいろ私も聞かせてもらって、これは要するに債権管理をしているわけですね。私も金融の債権管理の情報システムというものがどういうもので、どんなことでなければいけないのかというのは多少知っているんですけれども、要するに日本学生支援機構は情報システムがかなり古いというか、バージョンも古いし、予算単年度主義でやってきていますからしょうがないと思いますけれども、修正に修正を加えてやってきている。その中で、民間で行われている、いわゆる債権管理の情報システム、あるいはそのための専門家の体制と比べますと、やはりかなりの差があるというか、無理があるという状況になってきたと。それを文部科学省も放置してきたし、文部科学省もそういうところはプロではありませんから、逆に学生支援機構の方も、このままの状況では大変だという発信も十分ではなかったし、そういったことも含めて真にしっかりした体制を整備して、設備更新するものはする。しかも、それを計画的に3年とか5年とかっていう体制で整えていくというようなことをやっていかなければいけない。独立行政法人になっているわけですから、独立行政法人というのは本来、そうした中期的な対応といったものについて計画的にやれるという枠組みであるはずのものであって、そうした独立行政法人の特徴をちゃんと生かした形で、これを機会にきちんとやっていきたいというふうに、検証意見を受けて考えているところであります。

 

記者)
来年の概算要求に、英語ノートの調査費というのを要求されているんですけれども、今年度までは昨年度分で一応配付すると。今後の方向性みたいなものは、大体どういう方向性に持っていきたいとか、英語ノートをどうするかということもお考えなんですか。

 

副大臣)
これは、いろいろ専門家に検討していただきたいと思っていますが、私の個人的な考え方で申し上げると、英語教育自身の有りようというものも変えていかなければいけない。つまり、ウェブを使ったというのは単にそこからダウンロードするとかという話ではなくて、もちろんそのことを否定はしていませんが、ウェブを使うことによっていろいろな発音とか、ヒアリングとかという、音声情報を駆使できるということがウェブの、紙にない特徴であります。今までの英語ノートというのはプリントされたものを配布する、これは、恐らく現場の本当に強い声がありますから、それは必要なんだということは私どももよく受け止めているつもりですが、加えて、ある意味で新しい学びのチャンスだと思うんです、英語については。つまり、特に発音がいい教員というのをどれだけ集められるかというのは以前から指摘されていた問題であります。そういったことなども含めて、紙とウェブと、それから教師の今までとは違ったコラボレーションの教育モデルというものを作っていったらいいなと。それを英語から始めていったらいいなということを昨年から思っております。したがって、印刷物のノートのところだけが注目されていますけれども、そうではなくて、印刷物とウェブと教員の、ティームティーチング、ALTのところも含めての総合的なより良い英語教育のモデルというものを有識者の皆さんと一緒に考えて実施していきたいという思いでございます。

 

記者)
そうすると、英語ノートを単純に印刷物として復活させるというよりも、新しいデジタル教科書とかという方向にも持っていきたいということですか。

 

副大臣)
そういう方向にも持っていきたいと思っています。まだクラウドで提供するっていうほどクラウドの整備は進みません、多分この1、2年で言えばですね。そうなれば、例えば、最近の本は一番後ろにCD-ROMがくっついている本が幾らでもありますから、そういうようなことも、多分、教師向けというようなことで言えばあり得るんだろうというふうに思います。まあ、紙で子どもたちに持っておいてもらった方がいいものは紙で持っていればいいと思いますけれども、そういう意味では本当に教科書ではなくてノートになるんでしょうね。今までの教科書概念とは少し違ったもので、名前の付け方はいろいろあろうかと思いますけれども。ですから、一例で申し上げると、英語の、特に小学校なんかはコンピュータ教室でやるのが標準みたいな形で、特にスピーキングとかヒアリングとかに関わるようなところなんていうのは、そういうデジタル教材というものを使っていくということが割とウエイトを占めていく。もちろん手元に何か物がある。なかなか、小学校で英語を教えられる教員というのは本当に少ないですから、かなりデジタル教材の力、助けを得た形での学びという形になっていくんじゃないかなというふうに思います。

 

記者)
専門家に御意見を伺うことについては、今年度中に一旦そういった会議を立ち上げるということですか。

 

副大臣)
これからですが、多分、そういう広範な意見を聞いていくということだと思います。

 

記者)
そこのメンバーには、実際にそういった新しい英語教材を使う現場の先生たちを会議のメンバーに入れるとか、あるいは更に、英語教材の開発というのは考えていらっしゃらないのでしょうか。

 

副大臣)
それはあり得ると思います。この前も某放送局のプロの方とお話をしたことがあるんですけれども、あそこは教育教材開発については大変なノウハウと人材を抱えておられて、こういうのも使えるなというようなことも感じたりしましたので、そういう世の中にある知見を、当然フルに活用しながらやっていきたいと思います。

 

記者)
奨学金の件に戻ってしまうんですが、先ほど文科省もこの事態を放置してきた面があるとおっしゃいましたが、2年前にも検証というか有識者の報告書が出ていて、そんなに指摘されていることは違わないと思うんですが、この2年間抜本的な改革が進まなかった理由というのは何なんでしょうか。

 

副大臣)
それは前のことなのでよく分かりませんが、いずれにしても、昨年私どもが政権についてからは、とにかく奨学金、あるいは学費負担軽減ということは、ずっと我々の政権の最重要課題であるということは申し上げてきて、その中で今回の概算等々のことも言ってきたわけでありますが、その中で、JASSOがきちんと期待にこたえるものにしていかなければいけないんじゃないかという問題意識は、少なくとも我々が来てからはかなりプライオリティの高い課題としてずっと申し上げ続けてきて、そして、いろいろな内部検討、内部というのは文部科学省、あるいはJASSOでありましたが、そこが今まで言われてきていることがなぜ行われなかったのかというと、検証意見の中にも入っていますけれども、やはりガバナンスの問題というのは大きいだろうというふうに思います。したがって、これを受けて、もちろん最終的には独立行政法人の中の話でありますけれども、かなり組織の改編とか、再編とか、そういうことも行われて、そういうことを言っていますから、この意見は、ということになるんだろうと思います。そのフォローアップも、有識者の人たちをはじめ、私たちも、どういうふうに改善がなされていくのかというのは逐次していきたいというふうに思っています。

 

記者)
職員の方のアンケートを見ますと、組織の改編がころころありすぎてというような意見もあるようですけれども、そこはもっと別の問題なんでしょうか。

 

副大臣)
組織の改編というか、やっぱり責任者が誰であるかということをきちんと一元的にしていくということは大事だと思います。

 

(了)

お問合せ先

大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成22年09月 --