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鈴木寛文部科学副大臣記者会見録(平成22年8月26日)

平成22年8月26日(木曜日)
13時17分~14時06分
文部科学省 記者会見室
教育、スポーツ

キーワード

スポーツ立国戦略、学校教育の情報化、教育の情報化ビジョン(骨子)、高校無償化

鈴木寛文部科学副大臣記者会見映像版

平成22年8月26日(木曜日)に行われた、鈴木文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

鈴木寛文部科学副大臣記者会見(平成22年8月26日):文部科学省

鈴木寛文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
お手元に配らせていただいているかと思いますが、スポーツ立国戦略を取りまとめさせていただきました。このスポーツ立国戦略は、7月20日に公表いたしました案につきまして、7月から8月にかけまして熟議のプロセスによる議論を行い、また、中央教育審議会のスポーツ青少年分科会からの意見聴取、そして、先ほど御就任いただきました岡田武史参与からの助言等々もいただきまして、最終的に取りまとめさせていただきました。22日間で593件のコメントもいただきました。案からの追加、変更ということで申し上げますと、トップスポーツと地域スポーツとの好循環ということをずっと申し上げてきましたけれども、それによって新たなスポーツ文化というものの姿を明確化させていただくとともに、スポーツの持つ国際的な意義、スポーツを通じた国際交流等の国際的な観点、そして、スポーツ振興を支える民間スポーツ団体等の役割と国との協働関係、コラボレーションの関係について記述を追加しております。今後、この戦略で示しましたスポーツ政策の全体像に従って、我が国のスポーツ振興に向けてさらなる検討をしていきたいとしております。スポーツ戦略については以上でございます。

それから、もう一つ、教育の情報化ビジョンの骨子の取りまとめを終了いたしましたので御報告申し上げたいと思います。今年4月に安西座長のもとに懇談会を設置し、教育の情報化ビジョン骨子を作って参りました。私たちは、知識基盤社会の到来、あるいはグローバル化の進展といった中で21世紀を生きる子どもたちに求める力をはぐくむために、一人一人の子どもたちの能力や特性に応じた学び、つまり個別学習、そして、子どもたち同士が教え合い、学び合う協同的な学び、協同学習を創造する上で、ICT、情報通信技術に裏付けられた情報編集環境の充実というのは大変重要だというふうに考えています。そのために、骨子では、分かりやすく深まる授業実現のための学習者用デジタル教科書、教科教材、それの利用を可能にする一人一台の情報端末等について、学校種、発達段階、教科などを考慮した総合的な実証研究を実施していくことが必要であるとしています。それから、情報通信技術を活用した情報共有によるきめ細かな指導や、教員の校務の負担軽減等に資する校務支援システムの充実、それから、現職教員の研修、教員の養成、ICT支援員の配置など、教員への支援というものを盛り込んでおります。今後は、骨子の内容を概算要求に反映させていくとともに、これは骨子でございますから、懇談会の下にワーキンググループを3つ設置しまして、本年度中に教育の情報化ビジョンを策定する予定となっております。

 

記者)
スポーツ立国戦略の関連ですけれども、重点戦略の一つに「スポーツ界における透明性や公平・公正性の向上」とあります。中味の方を見ますと、その説明で、団体組織運営体制の在り方について指針となるガイドラインについて触れられていますけれども、例えば相撲協会のようなトップアスリートのああいった不祥事が起きた場合に、このようなガイドラインで果たして再発防止であったりとか、または自浄作用を働かせて信頼を取り戻すことができるのだろうかという懸念も感じるんですが、副大臣の考える組織運営の在り方であるとか、あるいはチェック体制というのはどのようにお考えでしょうか。

 

副大臣)
この辺りは、スポーツ基本法の議論の中でも一つの論点になろうかと思います。皆さん御承知のように、現在は、例えば相撲であれば財団法人という形になっています。これが、今後3年以内に一般財団法人になるのか、公益財団法人になるのか、大きく言うと二つの方向性があるわけであります。公益財団法人になるということになれば、今お触れになりましたガイドラインなどにも基づき、あるいは今回のスポーツ立国戦略でうたわれているようなスポーツ戦略、国のスポーツ政策の方針に従った公益財団法人に対する指導というんでしょうか、そういうことは可能になりますので、これは相まってやっていくということになろうかと思います。確かに今もそういう点はあるわけでありますが、現在の財団法人、さらにはこれから一般財団法人ということになった場合には、御指摘のように、なかなかそのガバナンスに政府が口を出すということは、おっしゃるとおり難しいという状況になるわけであります。逆に言うと、政府としてもいろいろなスポーツに対する応援といいますか、支援の体制ということとも、ある種裏腹の関係にあるわけですから、基本的には競技団体のまずは自主的な判断というのがあるわけでありますが、それぞれの道を選択したときに、その後政府との関係はどういう関係になるのかということは十分理解をしていただいた上で、それぞれの団体のこれからの道というものを十分議論していただいて、考えていただくということは大事だと思います。ただ、我々は、それぞれの道を選択されれば、それぞれの対応をしていくということになります。当然、今、財団法人として国が様々な支援や後援をしていますけれども、そうした扱いもその選択肢によって当然変わってくるということになります。ただ、応援や支援や後援をしていくということであれば、もちろん文科省だけで作るわけではありませんけれども、有識者によって作られていくガイドラインというものをお守りをいただくということは、多分そういうことの大前提になっていくんだという関係にあるという話です。

 

記者)
もう一点、スポーツ立国戦略なんですが、目標として成人週1回以上のスポーツ実施率が3人に2人という目標を掲げられていますけれども、副大臣は週一回程度のスポーツを何かされていたり、あるいは目標に掲げられていることはありますか。

 

副大臣)
残念ながら、副大臣になってからほとんどスポーツができておりませんで、何とかしないといかんなというふうに思っております。この前、久しぶりに国立競技場でアフリカ大使とのサッカーの試合がありましたが、一アシストだったんですけれど決定的なシュートをキーパーに取られてしまいまして、あのときに運動不足を何とかしようと思いましたが、依然改善できていないので、何とか考えていきたいと思っております。

 

記者)
スポーツ立国戦略で8ページにあります小学校生活コーディネーターの話なんですが、これは教員資格を持つような人をチームティーチングとして招き入れるというようなことを考えていらっしゃるのか。それと、これに関する財政措置、いわゆる運営費交付金といったものはどういったようなことを考えていらっしゃいますか。

 

副大臣)
御案内のように中学校は体育の専科がいるわけです。小学校はいないわけです。したがって、担任の教員によって、かなりスポーツに親しめる、親しめないというところの差が出てきてしまうということなんで、こういうコーディネーターを配置していこうということなんですが、教員資格にこだわりすぎますと、もちろん持っている人がより望ましいとは思いますけれども、いろいろな応援をスポーツクラブでしてほしいと。ただ、リエゾンというか、つなぎ役になっていく人は、教員資格、あるいは指導員の資格という、スポーツということと教育ということの両方について分かっている人といいますか、経験のある人がつなぎ役になってもらうと、よりうまく回っていくんじゃないかなというふうに思っています。

 

記者)
財源措置の方はいかがでしょうか。

 

副大臣)
これはまた来年の概算要求等に向けても検討していきたいと思っているところであります。

 

記者)
朝鮮学校の無償化の関係なんですが、昨日、拉致被害者の家族の方が、川端大臣あてに反対する要請を出したりという動きもあったんですが、現在の検討状況、また、もう8月も間もなく終わるわけですが、いつ結果を出そうというおつもりなのかを教えてください。

 

副大臣)
これは、皆さん方はよく御承知だと思いますが、高校無償化の制度というのは生徒に対して支援するということでありますので、もとより朝鮮学校への国庫補助をするという考え方はございません。そして、これも皆さん御存じだと思いますけれども、そもそも専修学校高等課程で学ぶ学生も無償化の対象にいたしました。しかしながら、学校教育法124条だったと思いますが、専修学校の中から外国人学校を制度上抜いてあるわけです。したがって、専修学校高等課程並みの外国人学校に学ぶ学生については、その対象にしていくことが妥当であろうということになっております。そして、専修学校高等課程並みの外国人学校の認定と評価ということが残っていたわけでありまして、これは外交ルートを通じて確認できるか、インターナショナルスクールのものか、そして、第三の類型としての議論がありまして、その基準等について今、検討会議において議論をお願いしているところであります。検討会議においては、8月中を目途に結論が得られるようにお願いをしているところでございますので、8月ももう残り少なくなっておりますけれども、8月中には検討会からの御報告はいただけるものと考えております。拉致被害者の家族の皆様方の思いというものはきちんと理解した上で、しかしながら、高校無償化の制度というものについては、国会で議論し、国会で決められた制度でありますけれども、その制度の内容については、引き続き多くの国民の皆さんにきちんと御説明していくということが必要だなというふうに考えております。

 

記者)
検討会議というのは、いわゆる有識者会議ですが、先ほどの副大臣の発言ですと、まだ最終的な結論を文科省の方にいただいている状況ではないということですか。

 

副大臣)
状況ではないということです。

 

記者)
スポーツ立国戦略に戻るんですけれども、5つの重点戦略に関してですが、優先順位といいますか、どれが柱になるというのはどうお考えなのかということと、5つの戦略を実行していくために、今のスポーツ関連予算にどれぐらい上乗せが必要だというお考えか、意見をお聞かせください。

 

副大臣)
これからの政策というのは何でもそうだと思いますけれども、今の御質問の中で申し上げると、1、2、3、4、5がうまく連動して、うまく回っていくということが重要で、何かが突出しても他の条件がそろわなければ、いろんな政策がそうなっているんですけれど、悪循環構造に陥っているわけです。これを好循環にしていくには、私はいつもいろんな所で言っていますが、鶏と卵とを同時にやらないと、それがどこか一つでも動かないと全体も動かないということでございますので、そういう意味ではそれぞれが正に有機的に連動するということだと思います。これを同時に始めるということが大事だと思います。ですから、さっきもお話がありましたけれども、スポーツというものが透明で、すごくフェアなものだということが獲得、回復されないと、いろいろある世の中で、スポーツというものが非常に公明正大でフェアなものだというものがあったので国民の皆さんのスポーツに対する愛好する気持ちというのは高かったんだと思います。しかし、それが昨今少し崩れてきている。これは、きちんと立て直していかなきゃいけない。そうすれば、スポーツをする、見る、支える人たちの人口というのは増えていく。そういうことがあると、見る、支えるだけじゃなくて、するというところにも入っていく人が増えていく。そうすると、結果としてスポーツに対する世の中の関心が増えていく。そういう関心が増えれば裾野が広がり、それに対する支援というものも広がっていきます。もちろん、国の税金による支援というのもありますけれども、試合を見に行っていただくということが一番の支援になるわけです。あるいはテレビを見ていただくと、その結果、そこへの支援というものも強化される。支援が強化されて、トップアスリートが活躍すると、また裾野が広がっていく。それを、テレビや試合に行って見るだけではなくて、トップアスリートを引退された方に地域のスポーツクラブなどで直接にふれあうことができるということになれば、さらに支える、見るという段階、スポーツへの思いというものが高まってくる。こういう意味でも好循環ということを申し上げているわけであります。もちろん、今、大変財政状況が厳しいわけでありますので、我々も一生懸命スポーツ予算を確保していきたいと思いますが、「新しい公共」宣言というのに私も署名いたしましたけれども、スポーツの分野というのは、ある意味で新しい公共による盛り上げ、盛り立てというものに最もなじむ分野の一つでもあると思っていますので、そうした税金の投入、それからtotoも、正にスポーツを振興するための、ある意味での、totoを通じて応援をしようという気持ちが強くなれば、それは大変有り難いことですし、もちろん試合を見に行ってもらうとか、そういうスポーツの関連のものに対するいろいろなもの、それから新しい公共で寄付税制というものを来年度に向けて拡充する要求を、今、準備しております。そうすると、寄付税制などを使って市民や企業のスポーツに対する寄付が増える。そういったことがトータルで合わさって、スポーツへの資源投入というのが広がる。ただ、税金であろうが、totoであろうが、ドネーションであろうが、スポーツというものに対する愛好する国民の皆さんの気持ちというものが強まり広まらないと、そうしたことにはならないということにつながっていくんだろうというふうに思います。そこを今回のスポーツ立国戦略、そして、50年ぶりに改正を目指すスポーツ基本法の成立制定に合わせて、新しいスポーツ文化というものを作っていきたいということでございます。

 

記者)
同じくスポーツ立国戦略ですが、国立スポーツ科学センターとか、スポーツ振興センターの強化を打ち出していますが、JOCとか日体協、こちらとの関係、JOCとかは、NAASHの傘下に入るんではないかという心配の声もありましたけれども、また、官から民への流れに逆行する、国の力がスポーツ界でもっと強くなるんじゃないかという危惧の声もありましたが、その点に関して御意見をお願いできればと思います。

 

副大臣)
私は、そういう危惧は聞いていないんですけれども、それぞれの役割を担った主体がもっと連携していく、NAASHがやるとか、JOCがやるということじゃなくて、NAASHもやるし、JOCもやるし、日体協もやるし、それぞれのNFもちゃんとやるしという、それこそ垣根を越えて手を携えて連携する、もちろん、そこに大学も入ってくる、ということだというふうに思っています。去年の仕分けなどでもJOCの、ある意味での間接部門というものが現在のままでいいんだろうかという議論がされたと思いますし、私も現役アスリートの皆さんからそういう声も沢山いただいております。それは、それぞれのNF、あるいはそれを所轄するJOCも、もっと現役のスポーツ選手の声に耳を傾けるということは大切にするべきではないかというふうに私は思っておりまして、やっぱり主役はフィールドに立っている選手であって、あるいはそれを応援しているサポーター、ファンの皆さんであって、それを支えていくのがNAASHであったり、JOCであったり、それぞれの団体の役割なんだと。それが主客転倒している部分も、私のところに聞こえてきておりましたし、スポーツ立国戦略の議論の中では、そういうところは見直していかなきゃいけない。選手は決して団体の所有物ではないんだということが、今回の新たなスポーツ文化の確立というところにもありますけれども、どうしても今までは、この50年間の縦型社会といいますか、そういう残滓(ざんし)を引きずっていた部分がスポーツ界にあると思います。もちろん競技ですから、本人も、それを支える人たちも本当に必死になって、強くなるために、それぞれの選手の限界に挑戦するために一致団結してやらなければいけないわけですが、本当にすべての人たちが心一つに頑張っていこうという団体文化があるのかと。もちろん、あるNFもいっぱいありますし、そういうNFにおいては大変良い成績も収めていただいているというふうに思っていますが、全部が全部そうでないということも、私はあると思います。そういうことで、50年ぶりのいい議論をする機会でありますから、そうした辺りもそれぞれの団体が考えていくチャンスにしていったらいいというふうに思っています。

 

記者)
それに関連してなんですが、原案の所で、NAASHがスポーツ界全体の連携・協働の中核的な役割を担うようという文言がありましたけれども、それが、今日発表になった戦略では消えているんですけれども、これはどういったことなんでしょうか。熟議とかJOCからの反論で、文科省の外郭団体が力を付けるのはどのようなものかというような意見も出ておりましたが、そういったものを考慮したものと考えてよろしいんでしょうか。

 

副大臣)
私の真意は変わっておりません、ずっと。ただ、いろいろな表現振り等々で、仮にNAASHが仕切るというように受け取られているとしたら、もとよりそういう考え方はありませんので、そういう御懸念を持たれるような表現は改めましょうと。さっき申し上げたように、皆がというか、それぞれの団体が気持ちよく垣根を越えて協力しようということが我々のやりたいことでありますから、そのように理解していただけるような表現に、より洗練したというふうに御理解をいただいて結構だと思います。もとよりJOCは、引き続きオリンピックムーブメントをはじめとする、これからソチ、ロンドンもありますけれども、中核的な大事な機関であるという、これまでもそういう認識を持っておりました。したがって私も昨年10月にコペンハーゲンにも行きましたし、具体的なJOCの強化費は増やさせていただいているわけであります。この4月からの予算でも大幅に増やさせていただいているわけですから、そのことはJOC関係者はよくお分かりいただいていると思いますが、これからもそうであるということを、私としょっちゅうお会いしている方は全く誤解はないわけですが、より広くJOC関係者の皆さんにもそのようにとっていただくように変えたということです。

 

記者)
文科省がらみではなく民主党の代表選の関係なんですが、今日、小沢前幹事長が立候補する意向を表明しましたが、それについての受け止めと、併せて鳩山前総理が小沢さんを支持する意向を示しているわけですが、それについても御所感をお願いします。

 

副大臣)
まだ、小沢先生と直接お会いしたわけでもありませんし、多分、この件でお会いすることは私はないと思いますが、鳩山前総理は、私も長年にわたってお世話になっている方の一人でありますから、どこかのタイミングでコミュニケーションさせていただくんだと思いますけれども、その際に鳩山前総理のいろんなお考えも、個人としては伺いたいと思っております。間接的なお話なんで、それ以上のコメントは差し控えたいと思います。

 

記者)
まだ政策とかは出ていないわけですが、内閣の一員でいらっしゃって、菅総理、もしくは小沢さん、どちらを支持するというような、現状では考えはありますでしょうか。

 

副大臣)
8月一杯は、大変厳しい予算編成で、まだ最終の数字の調整、あるいはいろいろな予算要求の内容の調整、この後も三役の方々といろいろとやらなければいけないので、そのことで頭が一杯で代表戦の件について記事を読む余裕もございませんので、とにかく概算要求をやってから、ちょっと落ち着いたところで追いつきたいと思っています。

 

記者)
情報化ビジョンのことで1点聞きたいんですけれども、今回の骨子で目玉となっていた一人一台端末の実証研究の来年度の規模感というのは、どういうふうにお考えなんでしょうか。

 

副大臣)
それは概算要求のときにお話ししますけれども、種類はいろいろやると思うんです。さっき申し上げたように、学校種、小学校、中学校、小学校も低学年、高学年とありますから。そういう学校種ごととか、いろいろなバリエーションがあるかと思いますけれども、そんなに大々的にやるということよりも、幾つか確認したり、試してみたいことに焦点を絞りながらやっていくという感じだと思います。実証実験としてはですね。

 

記者)
100校とか、数字というのはいかがですか。

 

副大臣)
これまでも研究開発校とか、あるいは総務省でおやりになっているフューチャースクールとか、あるいは大学が入り込んでやっているところとか、教育の情報化というのは昨日、今日始まった話ではなくて、この十数年ずっとやってきているところです。そこに、新しいものをオンしていこうということでありますので、そういうことと連携しながら、文科省のやりたいことというか、文科省が責任を持っているところについて、確実な実証をやっていくという考え方であります。環境を整えるというのは大変ですけれども整っているところは整っていますので。情報学習の環境を整えていただくのは、中身と指導法と指導者はもちろん文科省ですけれども、LANを引っ張るとか、一人一台の端末を入れるとかっていうのは、今は地方財政措置でやっていて、各設置者の判断で整備しているということです。私どもの主眼は、さっきの校務支援なんかも含めてのきめ細かい指導、指導法といった部分になるということで御理解をいただいておけばいいと思います。

 

記者)
それに関連してなんですけれども、学校の情報環境整備に関して、先般、原口総務大臣が、非常に大事な問題であるということで来年度の概算要求に向けた前向きな評価をしまして、総務省が行う環境整備と文科省が行っている中身の話は、今後どのようにコラボレーションしていくということでしょうか。

 

副大臣)
実は先般も、私からこの情報化ビジョン策定にあたって内藤副大臣をお訪ねしてお願いもして参りました。それで、原口大臣が、あのように教科書デジタル化を可能にする情報環境、学習インフラの整備等とおっしゃっていただいているのは大変有り難いわけであります。これからクラウド方式に変わるとか、いろいろコンピュータのシステムとか、情報システムが変わりますので、一概に額は言えないわけでありますが、現状のベースから申し上げると恐らく数百億、数百億というか、四捨五入するとむしろ1千億の方になる部分のプラスアルファぐらい、700億円くらいがないと、これは概算なんですけれども、これはかなりパラダイムが変わるので何とも言えませんけれども、いずれにしてもそれぐらいのオーダーの追加的な地方財政措置がないと、2020年までに、せっかく教材をデジタル化したとしても宝の持ち腐れになってしまうわけです。しかしながら、さっきの繰り返しになりますけれど、設置者、要するに市町村がLAN環境、LANにつなぐ端末環境は握っているわけです。現在も、非常に整備が進んでいる市町村とそうでない市町村のばらつきが、このビジョンの中でも指摘されています。このことを放置していたんでは、幾らデジタル化されても子どもたちに届かない。よい教材を作り、いいとこ見つけのような、よい教員サポートシステムの開発、あるいはそれの検討というところまでは私たちがやりますけれども、いかにいい教材を作り、いかにいい教員支援システムを作ったとしても、設置者の方でそれを使える環境を作っていただかないと難しい。そういう中で、そちらの方は正に地財措置を持っている総務大臣のテリトリーであります。ただ、私どもとしては、その司にある総務大臣が教育の情報化について大変深い御理解を持って、かつそれを先導する日本の先導者の一人であるということは大変意を強くしておりまして、是非、総務省の地財措置の中で2020年までに、これは当然のことながらすべてを学習用デジタル教材にするわけではありませんが、紙のものと並んで、あるいはテレビのような従来の視聴覚のものと並んで追加的に使える環境を整える。そして、その使い方は教員にゆだねるわけですけれども、使えなかったら、つながっていなかったら、あるいは端末がなかったら、それは絵に描いた餅になってしまいますから、そのお願いに行って参りました。是非、原口大臣のリーダーシップのもとで、2020年までに、様々な方法があると思います。来年で方が付くという簡単な話ではありませんから、計画的にいろんな知恵を持ち寄って、そこにリードしていただきたいというふうに期待しているところであります。また、市町村の教育現場からの最も強い希望はそういうことだと思います。

 

記者)
今の話の関連なんですけれど、学校現場では、一方で電子黒板が入っているんですが、このビジョンによって電子黒板というのは今後どういう位置づけになっていくんでしょうか。

 

副大臣)
私が政権について一番思ったことは、電子黒板が配備されても、そこに載せるコンテンツが、あの当時は国語と英語と1種類ずつしかなかったということでありました。今回の教育情報化ビジョンの中で、指導用教科書のデジタル化については急がないといけないという問題意識を私も持っておりましたが、今回のビジョン作りの中で、教科書関係者の大変深い御理解とイニシアチブによって、主要教科の指導用教科書についてはほぼデジタル化されるという御報告を聞いておりますので、次に出る教科書は、ほぼ全部指導用のデジタル教材、教科書が併せて出ます。そうすると、それは電子黒板で見れるようになるということなので、この環境はここ数年で一挙に進むというふうに思います。昨年の9月から見ると大いなる飛躍といいますか、一挙に進んだなと。ここは、ビジョン懇談会をやった一つの成果で、もちろん、これは教科書会社の自主的な取組であるわけですが、そこに敬意も表したいし、感謝もしたい。やっと電子黒板が生きるということだと思います。我々も、地デジ対応テレビ又は電子黒板は、基本的にすべての学校に配置しましたので、教科書用デジタル教材、教科書は、一応全部の学校現場で、利用可能なインフラも整うということです。だから、去年から申し上げているように、この手のことというのは、見れる、使えるハードと、これはネットワークも含めてですね、それとソフトと、それを使いこなして教えられるヒューマン、これは教員と支援員の問題ですが、これが同期しないと、どれかが一つ突出していると、ソフトだけあってもハードがなければ見れないし、ハード、ソフトがあってもそれを教えられる教員がいないと駄目だし、ここの、正にレベルがちゃんとシンクロしながら整備されるということが大事なんで、そこのペースとイメージというものを共有しつつあるというのが、今回の情報化ビジョンを作ったことの一つの意味だと思っています。

 

記者)
火曜日に日本学術会議が、ホメオパシーについて治療効果がないことが科学的に証明されているという会長談話を出しましたが、以前からホメオパシーについて統合医療の一部として言及されている立場として、この談話についての御見解と、ホメオパシーそのものについての御見解をお聞きしたいんですが。

 

副大臣)
私は、民主党の統合医療推進議員連盟の役職も、鳩山前総理の下でやってまいりました。その中での問題意識も、本当に効く統合医療と偽物の医療とが混在していることによって、統合医療全体の信頼性を下げているということの問題意識をずっと持って参りました。したがって、今回の学術会議の御見解というのは、私としてもそのとおりだというふうに思っていますし、私たちの言ってきたこととも全く反していないというふうに思います。そういう、きちんとした科学的な評価の中で、例えば漢方薬なんかはちゃんと保険適用も受けて、私は漢方小委員会の小委員長もやっていましたけれど、いろいろな病院等々でも使用実績が着々と増えていて、例えば在院日数の低下などにつながっておりますので、こういう本当に診療治療効果のあるものは着々と進めばいいし、漢方なんかでも最近、どこの国と申し上げると語弊がありますけれども、いわゆるおみやげで買ってくる漢方薬の偽薬問題というのも私たちは取り組んで参りました。当然、保険適用、あるいは薬事法の許可を受けている漢方薬というのはどんどん進めなければいけませんが、おみやげ物等々で、あるいは誇大広告等々で出回っている漢方が、本物の漢方の信頼性というものを損ねているという問題も取り組んで参りましたから、是非そういう議論をどんどん進化させていく中で統合医療を進めていきたい。それから、結局はそれを使う人というか、専門家の側の能力の問題、これも結局ヒューマンの問題ですが、御承知のように、薬剤師の国家試験には、和漢薬を取り扱うことが国家試験の科目にも入っています。医師国家試験については、いわゆる漢方についての科目設定がありません。ただ、平成13年に文部科学省が決めた「医学教育モデル・コア・カリキュラム」では和漢薬を概説できることということが入っています。したがって、今日では、すべての医学部において漢方に関する講座は設置されています。なので、現役の医学生における教育というのは急速に進展しておりますが、医師国家試験に入っていないがために、非常に熱心に関心をもって勉強する医学生と、必ずしも試験に出ないのでという医学生との差がついておりまして、やはりすべての医師に、薬剤師並みの教育は最低必要だと思います。その上で、医師と薬剤師がきちんとしたコミュニケーションの下に、正しい診断と正しい処方が下せるということが望ましいというふうに思っております。その中で、医師がより正確な統合医療についての情報を学び、それを使いこなせるようにしていく、それには当然、科学的なサポート、それから医師の教育、あるいは情報収集への支援ということが大事だというふうに思っておりますので、恐らく学術会議も、昨今のそうした統合医療と称する偽薬が出回り、そのことが国民の皆さんの健康に悪影響を与える蓋然性が高まりつつあるということでの警鐘だというふうに思っておりまして、それは大変適切なことだと思います。

 

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成22年08月 --