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中川正春文部科学副大臣記者会見録(平成22年7月28日)

平成22年7月28日(水曜日)
13時05分~13時30分
文部科学省 記者会見室
教育、科学技術・学術、その他

キーワード

次世代スパコン、平成23年度概算要求、外国人に対する日本語教育

中川正春文部科学副大臣記者会見映像版

平成22年7月28日(水曜日)に行われた、中川正春文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

中川正春文部科学副大臣記者会見(平成22年7月28日):文部科学省

中川正春文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
今日は、私の方から一つ発表させていただきます。スパコンですが、HPCI(ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ)の構築を主導するコンソーシアムの構成機関が決定されました。全体で38機関を構成機関として決定しまして、皆さんのお手元にその一覧表があると思いますけれども、このように決まりました。コンソーシアムとしての活動はもう早々に開始される予定でありまして、平成24年の運用開始に向けて本格的に動き出していくということになります。このコンソーシアム主導によるプロジェクトの推進は、事業仕分けの中で様々な議論があったわけですが、特に利用者の視点を取り入れる新たな取組でありまして、今後の我が国の計算科学の発展にかかわる非常に重要なものになってくるというふうに思います。これは、選考過程というよりも一つの基準を作りまして、具体的に参加をしたいというところについて基準のチェックをある程度させてもらいました。原則的にはオープンな形で自分たちの機関の持っている資源をこの中で活用していく、あるいはまた逆にスパコンをネットワークの中で活用していくということが、具体的に行える資源と力のあるところはどうぞ来てくださいと、オープンな形で運用していますのでこれからもそうしたことでこの機構が活用されていくだろう、新しい流れを作っていくだろうというふうに期待していきたいというふうに思います。

 

記者)
昨日の臨時閣議で概算要求基準が閣議決定されましたけれども、改めて科学技術関係費の確保に向けてどのように取り組んでいかれるかということを教えてください。

 

副大臣)
まだ具体的な議論というのは私たちもこれからでありまして、それに向かうための資料といいますか、各事業課で、構想している資料の整理を、今、やってもらっています。基本的には、組み替え基準は、例えば文科省でいえば高校無償化等のマニフェストで提起された事業、それから社会保障関係事項、こういうことも我々にも関連するところがありまして、そういうところを除いて、一律10パーセント削減を行うということであります。この10パーセント削減というのは非常に厳しい内容ではありますが、精一杯そうした組替え、削減するということ以上に政策にメリハリを付けて、優先順位をはっきりさせながら組替えをしていくという考え方で是非取り組んでいきたいというふうに思っています。その上で、成長戦略、あるいは新しいマニフェストも提起されましたけれども、そんなところを基準にして、特に文部科学省としてはグリーン・イノベーションとライフ・イノベーションという、環境、あるいは生命科学分野について成長戦略で具体的に提起されていますので、そういうところへ重点的に要望していくということであるとか、あるいは教育分野であれば少人数学級へ向けて進めていく、これはマニフェストの中の一つの項目になっていることでもありますし、そういうところをしっかり重点的に考えていくということ、これが一つです。それからもう一つは、人材育成とか基盤というのをしっかり考えていかなければいけません。人材育成、基盤の部分というのは運営費交付金というところにも密接に関連していきますので、ここの見直しと、それから、一律にこれまでそれをカットしてきたということでいろんな弊害が出てますので、この部分についてしっかり見直して、活力ある基盤の整備ができるようにというふうなことを整理しながら、メリハリを付けた予算の議論をしていきたいというふうに思っています。これから具体的な手順に入っていきますので、その都度、我々の考え方がまとまっていく中で、具体的に皆さんにまた説明させていただければというふうに思っています。

 

記者)
先ほどの交付金と密接に関係しているというところのくだりで、大学への運営費交付金については一律10パーセントの削減からは例外的に扱うという考え方というふうに理解してよろしいですか。

 

副大臣)
例外的にというか、これまで、あれだけ支障が出てきた話ですから、一律に10パーセントというような議論はできないというふうに思います。ただし、メリハリを付けていく中で、いわゆる組織として、例えば必要ない組織も出てくるという可能性もありますし、事業仕分けの中で出てきた結果を踏まえていけば、ここはやっぱり必要ないだろうというところもあるだろうし、そういうところと逆に、更に盛り付けていかなければいけない、更に運営費交付金の中でやっていかなければいけない部分もあるだろうし、そういうメリハリというか、組替えといいますか、そういう議論をしていかなければいけないんだろうというふうに思います。だから、一律でということはやらないということだと思っております。

 

記者)
交付金の枠としては、今、1兆数千億円あると思うんですけれど、その額を削らないのであれば、他の部分にその分の負担が1割が2割になる部分もあると思うんですが、それはいかがですか。 

 

副大臣)
そういうことではないんです、削るとか盛り上げるというのは。運営費交付金の中でも削れる、いわゆる不要な部分というのはもっと点検していく必要があるというふうなことだと思うし、逆に増やしていかなければならない部分もあるだろうし、そういう見方をしないと、一律で運営費交付金をこれだけ下げますよとか、これだけ上げますよというところだけでみていくということでなはないと思います。

 

記者)
全体として、各大学とか組織ごとの全体を合わせた交付金の額というのはいかがですか。

 

副大臣)
やってみないと分からないです。例えば運営費交付金の中でも特別のプロジェクト単位でやっている運営費交付金と、経常経費でやっている運営費交付金と、その中身を一つ一つ点検をしていきながら、本当に役に立つのかどうかというのをスクラップ・アンド・ビルドしていくという作業だと思っております。

 

記者)
話は変わるんですけれども、外国人に対する日本語教育についてお聞きしたいんですが、以前の会見で政策体系があまり十分ではないということに言及されていたと思うんですが、大臣も御存じだったので副大臣も御存じだと思うんですけれども、一部の有識者の間で日本語教育のマスタープランですとか日本語教育振興法だったと思うんですが、そういうものを作って、法制化して、国としてビジョンを持って、法的な根拠も付けてやった方が良いという動きもあるんですけれども、副大臣はこういった動きについてどのように受け止めておられるか見解を伺いたいのですが。

 

副大臣)
そうした議論をしていただくのは非常に大事なことだというふうに思います。専門家の中でいろいろ意見を聞かせていただいたんですけれども、さっきのようなお話の極め付けというか、その基本になるような話というのは、例えば日本語が、日本という国、いわゆる国家の共通語という定義を法律でやるべきだと。そのことによって、セカンドランゲージ、サードランゲージとしての英語教育とか外国語教育というのが更に秩序立てて整理ができて、それに対する国の役割というか義務として、しっかり日本語をこの国に住んでいる限りは共通語としてマスターするというところまで国は責任を持たなきゃいけないということも出てくるとか、そんな議論もありました。非常に参考になるお話で、そういうことを法律ですぐに定義していくかどうかということとは別に、それはまた議論としてあるんだろうと思いますが、それとは別に、そういう考え方の整理というのをこの国はできていなかったんだなということを再認識しなければいけないというふうに思ったので、前にも申し上げたとおり、一度それを体系化するという意味でも、文化庁が中心になって日本語教育の体系化ということをやりましょうという話をしています。例えば、各省庁に分散しているいろんな課題を一度体系的に集めようということで、事務方レベルで省庁横断的に集まって、問題の整理といいますか、そんなものをしていくための作業も始まっていまして、ある時点で専門家の話も聞いていきたいと思いますし、具体的にやれるところもすぐやっていきたい。例えば、日本語学校の位置付け、これは今、いわゆる入管手続きの中でビザを発行していく条件の中で法務省が日本語学校というのを管轄しているということなんですけれども、教育機関としての質の保証とか、あるいは教育システムとかっていうふうなところと、例えば海外展開をしていくというときに、本来の日本語学校の機能というのをその中にはっきりさせていくということから言えば、文部科学省で一遍体系付けるということなんじゃないかというようなこととか、具体的に言うとそんな問題意識を持って体系化をしていくということを是非していきたいというふうに思っています。

 

記者)
法制化の前にまず体系化をして、そこからどういうふうにしようかというようなことを考えるということでしょうか。

 

副大臣)
そうですね。

 

記者)
次世代スパコンについてお伺いしたいんですが、理化学研究所がプロジェクトを途中で抜け出したNECに対して民事調停を申し立てたという事実があるかと思うんですが、昨年の事業仕分けで文科省は訴訟準備中だという方針を明らかにしていると思うんですが、民事調停に至った経緯と、損害賠償を請求していると思うんですが、これは最終的に国庫に返納させるという理解でよろしいんでしょうか。

 

副大臣)
最後のところはそうです。経緯というのは、NECが途中でこの事業から撤退したということですが、それまでに共同研究のプロジェクトとしてずっと走ってきて、国の負担というものもそれなりの額を積み重ねてきたということですので、途中で撤退ということになったときに、これまで国が投じてきた資本というのは、ああそうですかというわけにはいかないだろうということで話し合いを始めているということです。その上で調停を申し立てたということでありますが、具体的な内容については調停が非公開というふうにされていますので、私たちの方からその中身について発言するというのは、今の時点では差し控えていきたいというふうに思っています。

 

記者)
ちなみに調停が成立した場合には、きちんと具体的な調停の内容とか、合意した内容というのは公表する御予定はあるんでしょうか。

 

文科省)
調停の当事者間で、公表につきましてもお話を進めていただくということです。

 

副大臣)
公表するかしないかということを確認した上でということですね。

 

記者)
ただ、国としては税金であるし、NECも当然、株主に対する説明責任があるでしょうから、公表という方向にはなるという理解でよろしいでしょうか。

 

副大臣)
そうですね。私の方は公表すべきだというふうに思っています。

 

記者)
運営費交付金なんですけれども、総額としては、やはり一定のターゲットをもって絞り込むという形になっていくわけでしょうか。個別の機関ごとの配分を一律にということではないというふうなお話だったんですが。

 

副大臣)
文部科学省を預かる身としては、運営費交付金の額というのは減額せずに、しっかり積み上げていきたいというふうに思っています。個々にはね。けれど、それぞれ個別のものを組み替えて差し引きしていく中で、結果的にどうなるかというのはこれからです。 

 

記者)
そうなると、その中身の点検の考え方といいますか、基準のようなものというのは、どんな方針でみていくのでしょうか。

 

副大臣)
それも含めてこれから考えていきたいというふうに思っています。一つ言えることは、これまでのプロセスでいけば財務省と文部科学省の事務方ベースで、財務省の方から振り分けられてきたシーリングといいますか、基準の率を、例えば各課ベースぐらいだと思うんですが、そこで削る削らないというので、全部自分の範ちゅうで調整するということを強いられてきたんだろうと思うんです。今回のプロセスというのはそれと違って、文科省トータルで10パーセントという課題があって、それをトータルでやっていくと同時に、私たちの思いとしては、文科省だけじゃなくて他の省庁も含めて、メリハリを作れるような議論ができればというふうに思っているんです。だから、一つの課の中で完結するという議論じゃなくて、さっきの運営費交付金もそうですが、一つの課の中の運営費交付金、例えば大学だけの運営費交付金とか、あるいは研究機関の運営費交付金とか、その他、独立行政法人いろいろありますけれども、それだけで完結するんじゃなくて、教育から文化までありますから、科学技術も含めて、トータルでやっていくということになると思います。そこがこれまでの議論とだいぶ違ってくるということになります。

 

記者)
幹部人事のことでお伺いしたいんですが、昨日、大臣の方から、今回、科学技術・学術政策局長と研究振興局長のポストについて、人事交流というか、そのようなことを実施したという御説明があったんですけれども、その狙いというか意図について詳しく教えてください。

 

副大臣)
大臣の方から説明はなかったですか。

 

記者)
そういうことをやったということだったので、それによって何が変わるのかが、ちょっとよく分からないのですが。

 

副大臣)
人事交流だけではなくて、見ていただくと分かるように他省庁との間でもやっていますし、教育分野と科学分野の間でもやっています。できる限り広い見地の中で政策立案ができるようにという、一言で言えばそういうことです。

 

記者)
能力主義とか実績主義とか適材適所というのであれば、旧科技系とか旧文部系とか、そういうポストによってなんとなく暗黙の了解でバランスが取られていること自体、一般の国民にはなかなか理解できないという感じもするんですが、副大臣は、文部科学省の旧科技庁系と旧文部省系のポストのバランスの取り方ということについてはどのように感じていらっしゃいますか。

 

副大臣)
本来は私たち、いわゆるポリティカルアポインティというか、そうした人事も政治的に判断して、しっかりしたシステムというか評価システムを作って、その中で能力主義でやっていく部分、それからさっきのバランスを取っていく部分、これをトータルでシステムとして作っていくということが必要なんだろうというふうに思います。ただ、今の時点で、そこまで完成されたものが今回の人事の中にあるかというと、正直そこまでまだいっていない、我々自身もしっかりしたシステム構築ができていないというふうに思っています。ですから、一回目、でき得る限りの人事評価と、これまで1年間の接触の中で、それぞれの力というのを我々なりにできる限りの評価はしてきましたけれども、正直まだまだ完璧なものにはなっていないということも含めて課題をしっかり持っています。

 

記者)
ロケットなんですけれども、H2Aロケット、最近、打ち上げ成功が続いていて信頼性も上がってきているかと思うんですが、課題といいますか、目標としていた商用の打ち上げの契約がまだ韓国の一例だけでなかなか進まないという現実もあります。コスト面、体制面等、いろいろ課題も指摘されていると思いますが、その辺、現状どのようにとらえていらっしゃいますか。

 

副大臣)
よく指摘されるように、こうした国家的なプロジェクトというのは、もう少し国が前に出て、トータルなシステムとして売り込んでいくということが必要かなというふうに思っています。そういう意味で、経産省もそうですし、私たちもそれなりの売り込みのための国家としてのシステム構築をしていかなければいけないなというふうに思います。

 

記者)
コスト競争力なんかは、どのようにとらえていらっしゃいますか。

 

副大臣)
コストは難しいんでしょうね。もう一つは為替レートの問題もあって、これはロケットだけではなくて、今、原子力発電所の話もありますし、あるいは水の浄化施設、あるいは水管理というものの売り込みなんかもありますけれども、こういう大きなプロジェクトについて、本来は効率は良いんだろうけれども、円高でそれを換算したときには円高が非常に響いてくるということがあると思うんです。だからそれを克服していくためにトータルな売り込みというのは、後の安全性とかメンテナンスとか、それから技術移転とか、そうしたものをトータルで組み立てたときに日本と交易していく、日本の技術を取り入れていくということが長期的にはメリットがあるんだと、安定性にも安全性にも結びついていくんだというような形で売り込んでいくということなんだと思います。

 

記者)
それは、途上国を想定されているんでしょうか。

 

副大臣)
そうです。

 

記者)
原子力機構の次期理事長なんですが、今、人選中だと思うんですが、現状はどういう方針といいますか思いですか。

 

副大臣)
もうほとんどそのプロセスは終わりまして、やがて発表できるというふうに思います。

 

記者)
月内ということは、月内はもうあまりないですが。

 

副大臣)
いろんな手続きを取っていかなきゃいけないんで、原子力委員会や何かのコンセンサスもいりますので、もう少し時間がかかりますが、8月の半ばぐらいまでには正式な形になっていくと思います。

 

記者)
例えば、電力会社の副社長クラスというのを聞いているんですが、どういう職種の方とかその辺は、ざっくり今、言えるのでしょうか。

 

副大臣)
結果を見ていただければ分かるというふうに思います。

 

記者)
さっき言っていた日本語教育の体系化というのは、以前聞いたような日本語課を作るとかといったことを具体的な体系化のイメージとしては置かれているんでしょうか。そのスケジュール感は、どういった形でやっていきたいとお考えでしょうか。

 

副大臣)
まず今の体制、いわゆる国語課の中でそうした取り組みをやって、将来、この分野というのが文化庁を中心に課題がはっきりして、新しい課としてやっていかなければならないというところまで見えれば、その時点でまた考えていきたいというふうに思っています。

 

(了)

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-- 登録:平成22年07月 --