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鈴木寛文部科学副大臣記者会見録(平成22年6月3日)

平成22年6月3日(木曜日)
14時00分~14時43分
文部科学省 記者会見室
教育

キーワード

教員免許更新制、教育の情報化

鈴木寛文部科学副大臣記者会見映像版

平成22年6月3日(木曜日)に行われた、鈴木文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

鈴木寛文部科学副大臣記者会見(平成22年6月3日):文部科学省

鈴木寛文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
私から一点、今日の午前中に、中教審に教員生活の全体を通じた教員の資質、能力の総合的な向上方策に関する諮問を行いました。併せまして、教員免許更新制の今後の在り方についてということで、昨年の10月21日に大学や教育委員会などにホームページ等々も通じて方針をお示しいたしましたけれど、本日改めて現在の方針を教育委員会や大学に対してお知らせさせていただいたところでございます。主な内容としては、文部科学省としては、教員、教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について、本日、中教審に今年中を目途に一定の方向性をお示しいただきたいということで諮問をいたしました。教員免許更新制の在り方については、教員の資質能力の向上方策の抜本的な見直しを行う中で総合的に検討するということとしておりますが、一定の結論が得られ、これに基づく法律改正が行われるまでの間は現行制度が有効であります。現職教員の方々は、定められた期間内に免許状更新講習の課程を修了し、免許管理者の確認を受けることが必要です。このため、免許状更新講習を開設する大学等においては、現職教員の十分な受講機会が確保されるよう、引き続き免許状更新講習の開設や質の高い免許状更新講習の実施に御尽力をお願いしたい、以上のお知らせを改めてさせていただいたところでございます。関係者におかれましては、この趣旨を御理解いただき、引き続きの御取組をお願いしたいということで、今日確認の発信を行ったところでございます。私からは以上でございますが、何度も申し上げていますけれども、更新講習を受けられた方が、将来の制度設計の中で、受けたという実績あるいはその成果はきちんと反映されるような制度設計を、中教審においてもお願いしていきたいと思っております。

 

記者)
昨日、鳩山総理が辞任を表明されました。そのことに関する政府の一員としての受け止めをお願いいたします。

 

副大臣)
鳩山総理の明確なリーダーシップのもとに、文部科学省においては、様々な、本当に戦後の教育政策の歴史を大転換するような改革に取り組んできたところでございます。この4月1日からの高校無償化はその第一弾でありますけれども、鳩山内閣として、初の概算要求に向けて今年の年初から様々な検討の場をいろいろと立ち上げ、その準備を着々と進めてきておりましただけに、この時期における辞任ということは大変残念でございます。新しくできる内閣においても、少なくとも文教科学政策についてはこうした我々の準備、あるいは検討の方向というものを十分御理解いただいて、それを踏まえた概算要求、あるいはさらなる制度設計に取り組んでいただきたいと思っているところでございます。

 

記者)
本日の中央教育審議会のことでお伺いいたします。免許更新制度について中教審で審議されるのが今回で3回目になります。1回目、2回目で正反対の結論が出まして、3回目については方向性は政府としてはお示しになっていないと理解しておりますけれども、3回も中教審で同じテーマについて議論するのはくどいのではないかと思われますが、副大臣はどんなふうにお考えでいらっしゃいますか。

 

副大臣)
今回は深化させていくということでありますから、これまでも10年たったところで、教員の資質を向上させていくためにその時々の最新の教育動向であるとか、あるいは新しい知見をリニューアルするというか、新しく身につけていただくために、今の教員免許講習が始まったと理解しております。そういう意味で申し上げると、10年たった中堅教員の方々に、さらに資質、能力を向上させていただきたいと、そういう思いにおいては全く変わらないわけでありますから、これまでの更新講習の点検をして、うまくいっているところは更に拡充し、改めるべきところがあれば、そこは改めていくということでありますので、一から議論をし直すということではありません。そういう意味ではこれまでの延長線上ということで、基本的には資質を向上していくという目的においては変わらないものというふうに考えております。

 

記者)
明日、鳩山内閣が辞表をとりまとめて、新しい総理、党首を選ぶと思うんですけれども、副大臣は8ヶ月余り、やり残したことがあればどんなことだったか教えてください。

 

副大臣)
やり残したことはいっぱいあります。私としては、予算配分の重点をコンクリートから人へということを申し上げて参りましたし、そのことを鳩山総理は全面的に御指示、御指示というのはディレクションしていただいて、今年の予算編成におきましても税収が2割減るという中で、特に教育予算については8パーセント増ということで、劇的な予算配分構造の転換をしていただいたというふうに思います。子ども手当と併せて高校無償化が実現しました。それから、4,200人の定数改善が可能になりました。これによって0歳から18歳までは、私たちの目標である、どんな家に生まれてもどんな地域に育っても、すべての児童生徒たちに学習権を保障するということについて大きな第一歩を遂げたというふうに思います。今年は、正に公教育の充実ということで、塾に通わずとも、すべてのお子さんに質的にも十分な学習が保障されるよう、教員の質と数というところに取り組んできたわけであります。それから、今、0歳から18歳ということを申し上げましたけれども、じゃあ18歳以降社会に出るまで、もちろん18歳から社会に出る人もいるわけでありますが、そういう意味での後期中等教育も含めての充実、それから18歳以降の奨学金の充実、それからもちろん15歳から18歳の給付型奨学金の充実といった、15歳から22歳、24歳にかけた学習権の保障について、これからいよいよ取り組んでいこうという準備も進めておりました、ということが一つ。それから、知的立国ということで申し上げますと、知的文化的人材の育成というものが、ソフトパワーの国づくりのために非常に重要だと思います。これについても、今度は成長戦略などでも、大学院、その中でも修士、博士を通じた教育研究の充実ということで、この点も運営費交付金をはじめとする基盤的経費の確保といった議論を、コンクリートから人づくりの中で、これから重点を入れて取り組んでいく概算要求の手前でありましたので、こうしたこともやり残したことというふうに言えると思います。それから、スポーツ基本法についても、スポーツ立国戦略を立ち上げまして、これも取りまとめに入っていって、そして、来年度の通常国会でスポーツ基本法ということでございましたが、こうしたこともこれからの課題として残っていると思います。それから、コミュニケーション教育と学びの情報化ということも緒に就いたところでありますので、これをきちんと立ち上げて、全国の学校に広げていくという、学びの中身ということもこれからということだったかなというふうに思います。それから、プロフェッショナル、つまり、医学と法学と教育、正に人の命や人生にかかわる仕事に関するプロフェッショナル教育の在り方といったことも、今、取りまとめ作業をしているところでございます。それから、メディカル・イノベーション・プロジェクトということも、今、成長戦略に向けて仕込んでおりましたので、こうしたこともあります。かなり、いろいろなことを同時並行で立ち上げて、報告書が取りまとまりつつあるところでございました。文部科学省の皆さんにもきちんと理解をいただいた上でやっておりますし、それぞれの委員の方々に私の思いというのはこれまでの検討の中でお伝えしておりますので、始まったことについては、それぞれの座長さん、あるいは委員の皆様方、そして事務局の皆さんでしっかりとした方向を出して、レポートは取りまとめていただけるであろうというふうに期待しております。したがって、これに基づいた概算要求というのは、この1月からいろいろ議論を内部でしておりました既定路線に従って、やっていっていただけるというふうに思っております。政権が変わるわけではありませんので、引き続き民主党政権でありますから、こうしたことは私は比較的安心をして後任にお任せしたいというふうに思っているところでございます。

 

記者)
先ほどの中教審の委員の先生からも、副大臣に是非引き続きというような声も、ちょっと珍しいかと思うんですけれどもありました。それをお聞きになって、どんなお感じを持たれたでしょうか。

 

副大臣)
本当に大変有り難いお言葉をちょうだいしたと思って、本当に感謝いたしております。極めて異例な、ああした中教審の中での御発言でございましたので、感謝をもって受け止めさせていただきました。これまで8ヶ月ではありましたけれども、文科省内外の、日本の教育を変えていこうという皆様方といろいろな御縁を得て、そういう皆さんと今後の10年後、20年後を見据えた、特に富国強兵の時代を終えた、正に成熟社会における日本の人材育成ということについて大いに議論をさせていただき、これから一緒にやっていこうという先輩あるいはお仲間が大勢できたということは、私にとっても大変有り難かったなというふうに思いますし、これからも、いろいろな立場でそうした皆さんと御一緒に日本の教育を改革、再生するために頑張っていきたいというふうに思っております。

 

記者)
3点ほどあるんですけれども、まず1点は今日の中教審への諮問なんですけれども、かなり総合的な、いろいろな検討をしていくことになると思うんです。本年中を目途にということなんですけれども少し時間が短すぎるのではないかという点についてどうお考えになるのかが1点です。それから、それに関連して、先ほど免許更新制の関係で、一から議論することではないとおっしゃっておられましたけれども、来年3月末に最初の期限がきますが、それと今年中を目途にある程度方向性を出していくということは絡んでいらっしゃるのかということが2点目。3点目は、副大臣がかねがねおっしゃっている中教審と熟議を車の両輪でやっていきたいということをおっしゃっていらっしゃいますけれども、今回の中教審の方向性が、民主党さんが捉えていらっしゃるマニフェストの6年制とか修士を重視するとかといったものと違う方向性が出てきた場合に、これから制度設計されていく上でどういうふうに考えられるのか教えていただけますか。

 

副大臣)
まず、今年中にというのは、グランドデザインについて今年中にまとめていただくということでございます。当然、グランドデザインについてコンセンサスが12月までに中教審で得られて、そのことが国民の皆様方にも共有されるということが第一弾でございまして、その後にはそのグランドデザインに向かってそれぞれの制度をどのように改革していくのかというアクションプログラム、ロードマップといった、そういう検討の手順といいますか、ステージになっていくんだと思います。2点目のお尋ねは、確かに免許更新制については来年の3月31日までに法的な手当というものを何らかしなければいけませんので、そういう意味では12月までに、その部分についてはアクションプログラムに当たる部分も含めて方向をお示しいただくということになろうかと思います。その他の事項については、今日も中教審の場でも申し上げましたけれども、これは本当に戦後最大の改革だというふうに思います。したがって、きちんと5年、10年後の姿というものをまず徹底的に議論して、そこを見据えて、今それぞれ走っている制度というものをきちんと一つ一つ、速からず遅からず適切に進めていくということが肝要だと思っておりますので、そのようにお考えいただければというふうに思っております。熟議との関係でございますが、熟議は現場の問診だと、診断の中の問診であるということをずっと申し上げております。そこで出てきた問診、要するに自覚症状はない症状もあるわけですから、そこは専門家が見抜かなければいけません。そうした適切な診断のもとで、専門家集団である中教審が処方箋を書いていく。このフレームは、特に変わるものではありません。私どもも、マニフェストを作る段階で多くの教育現場を回り、いろいろな方々とお話させていただいておりますので180度方向が違うということにはならないと思いますけれども、当然、熟議をやり、中教審をやり、これまでもといいますか、この間も様々な、我々がレポート、報告書をまとめる段階で、その都度メールを通じて意見照会させていただいております。熟議にも5千を超えるコメントが来ておりますし、60万ページビューを超えておりますが、それ以外に例えば国立大学のをまとめるときも千とか、数千のオーダーで、それぞれ一週二週で現場からの意見をいただいております。これも現場の問診という意味では熟議だと思いますが、そうした現場の声、そして専門家との議論というものがきちんと時間をかけられて、それこそ熟議を経て出てきた結論というものは大いに尊重すべきものではないかなというふうに思っています。これまでも申し上げて参りましたけれども、教育の外的条件整備については政治主導で進めていく。ある程度の方向感が出ていて、それをどういうスピードでやっていくのか、そこは、正に税金投入との裏腹の関係にありますから、ここについては政治主導でこれからもやっていくべきことだと思っていますけれども、そもそもどの方向を向いて教育の中身をデザインしていくのかということは、慎重の上にも慎重を期して、より多くの皆さんの議論を経て憂いのなき結論を出していくということが大事だと思いますので、そういう意味では政治というのは、それのファシリテーターというんでしょうか、あるいはエディターというんでしょうか、そういうふうなことが我々の仕事であって、内容についてはそこで十分適切な熟議が行われた結果出てきたものについては大いに尊重していくという考え方は、これからも引き継いでいただきたいなというふうに思っております。

 

記者)
よくおっしゃっている教育政策を進めていく上での第一フェーズだとか第二フェーズ、第三フェーズという、この辺は仮に新しい三役が文科省に入ってきたときはどうなっていくんでしょうか。

 

副大臣)
基本的には変わらないと思いますけれども、新しい内閣がどういうプライオリティでいくのかということは、やっぱり若干の影響があるかと思います。これまでの鳩山政権においては、コンクリートから人へというのは鳩山政権の最大の課題というか、テーマでございましたので、その下で第一ステップ、第二ステップ、第三ステップというステップで、鳩山政権の第一期でそれをやり切るんだという強いメッセージが就任当初の総理指示からも出たわけであります。これはやらなきゃいけないということは恐らく民主党においてコンセンサスがあると思いますが、それにどれだけの予算を投入してどれだけのスピードでやっていくのかということについては、明日、代表選挙が行われるでありましょうから、それぞれの皆さんのプライオリティの置き方です。どれも重要な政策課題だと思いますが、その中で鳩山代表は去年、コンクリートから人へ、未来への投資、子ども、そして知的なるもの、文化的なるものということに対して、正にソフトパワーに対しての投資ということを最重要課題として掲げてきた代表でありますし、そのことが国民の信任を、昨年は得て就任をしたわけでありますので、少なくとも教育であるとか、医療であるとか、命を大切にする予算とか、コンクリートから人の予算と、昨日もおっしゃっておりましたけれども、22年度予算編成というのは、そういう予算編成ができたことを誇りに思うということをおっしゃっていましたが、正に文字どおりそうだったというふうに思いますし、文部科学省はそういう大方針の下でそれをお支えさせていただいたつもりでございます。そこの方向性は変わらないと思いますが、次になる総理ないし政権が、その路線は引き継がれると思いますけれども、そのペース配分においては若干どうなっていくのか、これから誰になるかにもよりますし、そのプロセスの中でプライオリティというものが明らかになっていきますし、参院選の結果も、やはりその路線についてのいろいろな評価ならびに議論というのがあるんだろうなというふうに思っております。我々は去年、あれだけの膨大な議席をいただいて、これを進めろというメッセージの追い風がありましたものですから、こういうことが進められたということは事実だと思います。

 

記者)
政権交代から8ヶ月余りでしたけれども、この間、政府に入られて長いと感じられたか、短いとお感じになったか、所感はいかがでしょうか。

 

副大臣)
去年の9月は何か遙か遠い昔のような気がいたしますが、逆にあっという間だったなという思いもあります。日々、非常に充実をした毎日でありましたし、政治家と官僚がそれぞれの役割をきちんと認識し、それぞれの持てる力を最大限発揮して真のコラボレーションをするという、本来の意味のあるべき姿の政治主導というものを文部科学省の職員の皆さんの御尽力を得て、ここまで新しい政策形成のモデルを実践できたということは大変よかったなというふうに思います。毎日が大変充実していましたので、そういう意味では大変短かったなと思います。その間、文科省内、あるいは省外のいろいろな教育関係者の皆さんと中身の濃い熱い議論をさせていただいて、そこで皆さんと一緒にこれからの日本は教育だということを確認しながら、その中心、中核的な役所として頑張っていこうということで、役所の皆さんもこの8ヶ月間はほとんど不眠不休の毎日だったというふうに思いますけれども、皆さんそうした大変な厳しい労働環境下ではありましたが、新しい教育政策の歴史を作るということで一致団結して頑張っていただいたことは大変有り難かったと思いますし、私の人生にとっても大変貴重な、幸せな時間でございました。

 

記者)
政治主導は文科省においては達成できたというふうに考えていらっしゃいますか。

 

副大臣)
方向と責任は政治家が取り、その肉付けや構築、あるいは施行は官僚がやるという意味での政治主導は、我が文部科学省においては実現できたというふうに自負いたしております。これも、文部科学省の職員の皆さんの御協力と、それから文部科学省の皆さんがこの8ヶ月で大いに変わったのではないかなというふうに思います。それは熟議のプロセスであるとか、いろんな政策の議論を皆一緒になって、私たちと役所の皆さんとでいろんな勉強会もやりましたし、いろんな意見検討会もやりました。今日もちょっとだけ中教審の場で御紹介いたしましたけれども、中教審答申に当たっても1月から5ヶ月間、ほぼ毎週、入省何年目かの係長から清水文科審まで一緒になって、初中局も高等局も官房も一緒になっていろいろ議論しました。これから10年後、20年後まで文科省にいらっしゃる皆さんにその議論に入ってもらって、2010年にああいう議論をしながら作り上げていったということをシェアしてほしいなというふうに思いました。そのときの鳩山政権の、特に川端チームがどういうことを考えていたのかということは感じていただけたんじゃないかなというふうに思います。

 

記者)
先ほど、情報化について少し触れられましたが、1日に総務省の方でフューチャースクールの検討会が始まりました。文科省のICT関連の予算は事業仕分けでなくなってしまったので、民主党政権ではあちらの方が予算としては付いて回っている形になると思うんですが、総務省のアプローチと文科省のアプローチの違いがあれば教えてください。もしくは変わらないのであれば教えてください。

 

副大臣)
文科省と総務省は担当している範囲が違う。文部科学省は、学習の内容、あるいはそのための教材の中身、それを教える教員といったことについて担当しております。総務省は、ICTを使った学習環境の整備を担っていただいているわけでありまして、あるいは、それを行う責任者である学校設置者の予算制度を構築していただいているわけですから、地方財政計画等々でですね、そういった役割分担であります。ICTを活用した学校教育の情報化をやろうとすると、その環境整備というのは極めて重要で、例えばクラウドというものをこれから使っていかざるを得ないとしたときに、クラウドコンピューティングを支えるネットワークというものがちゃんと学校に張り巡らされているのかどうなのかというようなこととか、それぞれの児童生徒、あるいは教室に、どのような情報端末が配備されていかなければいけないか、それは、電子黒板もあるでしょうし、従来型のノート型PCもあるでしょうし、いわゆる携帯情報端末といったものもこれからはあるでしょう。そういう環境は総務省が用意をしていただくことをリードしていただくということは大変有り難いことです。そうした、より充実した環境の中で、それを教員がうまく使いこなして、それぞれの児童生徒にふさわしい学びというものをどうデザインしていくのかということだと思いますし、そのときの教材は当然、我々がきちんと手当をしていくということであります。したがって、そういうところに流そうと思えば、教材・教科書のデジタル化ということは当然必要になってくるわけですから、それぞれの役割、責任をお互いにきちんと認識しながら、お互いに協力していくということで、そのようにできているというふうに思っています。

 

記者)文科省は、どちらかというと高校もしくは中学段階から入れようとしていて、総務省なんかは今度のフューチャースクールは小学校を10校全国で選んでというふうに下の段階から入れようとしていますが、そういったアプローチの違いはかなり大きいと思うんですけれども、それについてはいかがですか。

 

副大臣)
研究開発校とか先進校がありますから、あとは予算を付けていただいて、どんどんやっていくということだと思いますが、小学校の、特に協働学習のところなんかは実験してみて、それのフィードバックを幾つか点検することはあるんじゃないかと思います。

 

記者)
中教審の本日の諮問の際に、今ある制度をいろいろ検証されていくということをおっしゃっていたと思うんですけれど、教職大学院は、今年初めての修了生が出て現場に行かれます。それから、更新制も、講習が現場でどれほどフィードバックされているのかというところは、なかなか検証がどの程度までされるのかということが、やや疑問かなという気がするんですけれど、その辺はどうやって検証されていくつもりなのかをお願いします。

 

副大臣)
基本的には、教職大学院制度についてはいじるつもりはありません。それの充実とかということはしていこうと思っていますが、せっかくできた教職大学院制度をなくすという議論は多分あり得ないんだと思いますので、18年答申の方向で制度拡充に向けて頑張っていくということだと思います。それから、免許更新講習も、講習の部分は特にやめるつもりはありません、というつもりで諮問をいたしておりますので、その意義、成果というものをこれから、はぐくんでいくことこそあれ、これをやめるという方向の議論は、私どもは考えておりません。もちろん中教審で御検討されることですけれども、私たちはそういう思いで諮問しています。

 

記者)
有効期限は10年ありますよね、今。そこのところは十分いじる可能性はあるけれども、講習の部分はそのままで充実を図っていく方向だという理解でよろしいでしょうか。

 

副大臣)
基本的にはそういうことだと思います。今30時間やっていただいています、更新講習をですね。ここの選択講習の部分は、基本的にはこれから専門免許状とかという議論をしている中に吸収していくんだと思います。ただ、専門免許状は、それが移行するだけでは少し足らないと思いますから、そういったものにプラスアルファしていくんだというふうに思いますし、必修部分をどうするかということはいろいろ議論がありますが、これは10年研修と専門免許状との在り方の見直しの過程ですけれども、ある種必修研修的なことは引き続き10年研修といいますか、研修の中で、10年目にやるかどうかは別として、中堅教員に対する研修項目としては必修研修の部分も残ると思います。それは研修命令をかけてやります。これを受けないということになると極端なことを言えば研修命令違反として懲戒事由ということになるという設計の仕方もあると思いますから、事実上、今行われているものは何らかの形で残っていくということだと思います。

 

記者)
今の件で確認なんですけれども、10年の有効期限を設けている、そこはいじらないということですか。

 

副大臣)
いや、それは分かりません。それは答申次第ということです。

 

記者)
先週お伺いしたことと同じ質問をしたいと思うんですけれども、国立大学法人化後の現状と課題について先週まとめられました。これは昨年の事業仕分けで枝野大臣が、国立大学法人への文部科学省からの出向を廃止しようということを受けてされたと思っています。鈴木副大臣の作業チーム、あるいは有識者等の意見交換の中で、廃止すべきかどうかを議論した経過はありますか。

 

副大臣)
私は、枝野さんの言ったことが廃止だということかどうかという事実関係は確認できないと思います。仕分けでも、改善なり、きちんともう一回検討すべきであるということは議論があったというふうに理解しておりますけれども、廃止ということではなかったというふうに思っています。私自身も、文部科学省が押しつける形での、優越的地位の濫用と言ったらおかしいですが、地位にある文部科学省が職員を押しつけるということについては、私自身も当初より問題意識を持っておりました。したがって、その意識に基づいて御議論させていただいております。

 

記者)
今、中間取りまとめでいただいた、これまでのレポート内容なり、議論の内容を見ると、大学側は優秀な人材をいただきたい、経営のノウハウも。そういうメリットがあるようですけれども、文部科学省の官僚側には大学の現場を知ること以外に何かメリットがあるんでしょうか。例えば収入が上がるとか。

 

副大臣)
それはないでしょうね。

 

記者)
ありませんか。

 

副大臣)
と思いますが。何かそこで劇的に収入が上がるとか下がるとかっていうことは、確認はしてみますけれども、そういう問題意識でとらえたことはありません。

 

記者)
もし上がるとしたら変ですか。

 

副大臣)
それは職務に応じて設定されているわけですから、変でもないと思います。私もいろいろ職を転々としておりますので、その時々で上がったり下がったりしております。基本的に給料というのは、そこでの職責というものについて適切に設定されている。ですから、その設定の仕方は、国立大学においてもう一回本当にこれでいいのかという御議論はあるかと思いますけれども、役人だからどうだとかということではないものだと思います。というのは、理事ということになりますと、当然法的な責任というものを負うことになります。といったようなことも加味されて、訴訟の当事者とか、被告というか、訴えられる当事者になるとか、いろんなこととか、それから責任だとか、そういうようなことで、恐らく理事の給料というか、報酬というのは決まっているんだと思いますので、後はいろいろな俸給の考え方があって、年齢だとか経験だとか、そういうことの総合評価ではないかというふうに思います。

 

記者)
講習の話に戻っちゃうんですけれど、先ほど講習の部分に関しては今後も維持していくというようなお話でしたけれども、免許更新というものが前提とならない講習を、講習命令というような形で残すべきだとは思いますけれども、一部で今、免許更新制が廃止されるというふうなことを見込んで、一部の大学なんかでも講習自体を控えるような動きというのが出てきていますけれども、講習自体は残るということは、きちんと大学側の方に文科省のメッセージとして伝えるということでよろしいんでしょうか。

 

副大臣)
そういう趣旨で、今日も改めて大学および教育委員会にそうした周知をさせていただいたところでございます。ただ、これから更に講習をもっと強化して、いっぱい引き受ける大学もあれば、今までとりあえず、この何年かやってみたけれども、その中でそれを担う教授陣の意見などを聞いて、もう少し選択と集中をしていきたいという大学もあるやに聞いておりますので、それぞれの大学の御判断で、自分はこの部分を担っていくんだという御議論は当然あって然るべきだと思います。ですから、そういう意味も含めて、それぞれの教育委員会と大学がより密接に連携していただいて、議論を深めていただいて、自ずと地域における役割分担と連携というものが深まっていくことを期待しているということです。

 

(了)

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-- 登録:平成22年06月 --