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中川正春文部科学副大臣記者会見録(平成22年6月2日)

平成22年6月2日(水曜日)
17時00分~17時36分
文部科学省 記者会見室
科学技術・学術、その他

キーワード

行政事業レビュー、宇宙政策

中川正春文部科学副大臣記者会見映像版

平成22年6月2日(水曜日)に行われた、中川正春文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

中川正春文部科学副大臣記者会見(平成22年6月2日):文部科学省

中川正春文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
冒頭まず、お礼を申し上げたいというふうに思います。鳩山政権の中で8ヶ月頑張ってきたんですが、今日が最後の記者会見ということになりました。せっかく、気心がみんなと分かってきたのに、これでまた原点に戻るといいますか、次の新しい政権の中で文部科学省も改めて走り出していく、基本的な政策については持続して、更にそれを発展させていくような形で継承してもらうように私も配慮していきたい、また、次の人事でお願いをしていきたいというふうに思うんですけれども、いずれにしても、一つここでけじめをつけなければならないということになりました。改めて皆さんにお礼を申し上げたいというふうに思います。お世話になりました。ありがとうございました。

それから、私の方で、明るい話題からお話をまずさせていただきます。野口宇宙飛行士が無事帰還しました。野口飛行士が搭乗するソユーズ宇宙船が、先刻、これは私たちがいろいろ大騒ぎしている最中だったんですが、12時25分、これは日本時間ですけれども、カザフスタン共和国に無事着陸したという報告を受けました。大体、想定した地点にしっかり着地したということであります。野口飛行士は、日本人の宇宙滞在時間として最長の5ヶ月半、日にちにして163日間ということになりますが、この長きにわたる滞在を行いまして、「きぼう」において材料実験等の科学実験を行うとともに、米国やロシアの宇宙飛行士とのチームワークで国際宇宙ステーションの運用にかかわる任務を無事に遂行致しました。国際協力における日本の存在感の向上に大きく貢献されたということで高く評価したいというふうに思いますし、国民とともに、まずお祝いをしたいと思います。今後も、日本人宇宙飛行士の活躍等によりまして、国際宇宙ステーションの価値や可能性が最大限に引き出されるということ、そして、日本の存在感が更に高まっていくということを期待していきたいと思います。野口さんに引き続いて予定されていますのは、23年度には古川宇宙飛行士、これは長期滞在になりますが、それから24年度には星出宇宙飛行士、これも長期滞在になるんですけれども、この二人が予定されておりまして、今、着々とその準備をしているところです。それぞれの皆さんに是非、期待していきたいというふうに思います。

 

記者)
最後の会見と言われたので、やり残したことが沢山あるかと思いますけれども、次の方に引き継いで、是非これは実現させたいというような政策がありましたら教えてください。

 

副大臣)
今年度の予算の中で実現できたといいますか、文部科学省として、それは私たちにとっては革命的だと思うんですが、高等学校の授業料の無償化、それは子ども手当に引き続くというか、一連の政策として実現できたわけであります。科学技術の方は、そうした意味からいうと、今、いろんな形で芽出しをしているといいますか、準備をしている最中でありまして、科学技術も、それから文化も、あるいはまたスポーツもそうかもしれませんし、私が担当している国際的な連携という分野もそうかもしれません。これをいろんな形で、今、芽出しをしよう、特に来年度の予算要求の中で実現していこうということで準備をしております。そういう仕掛かりのものが沢山ありまして、本当にそうした意味では残念な思いで一杯なんですけれども、具体的に説明させていただきたいと思います。一つは、科学技術でいけば、これは文部科学省だけじゃなくて、この国の戦略を作っていくために、総合科学技術会議をトータルで在り方として見直していく、これは政治の意思と、それから専門家、あるいはこの国の科学分野に携わってきた人たちを含めて、トータルで戦略が作れるような形にもっていこうという議論を始めていますけれども、その決着については、文部科学省というのは土台になっていきますので、これを次の担当にしっかり送っていきたいということ。それから、それにかかわって、これは鈴木副大臣がチームの中で中心になってずっとやってきてくれたんですが、研究開発法人を、改めて、今の一般的な独法じゃなくて、トータルな形で見直していこうと。それと同時に、実はインフラである大規模施設、放射光施設であるとか、あるいはスーパーコンピュータであるとか、こういうたぐいのものをどう位置付けていくか。私は、資金調達も含めて、これをまとめた形で新しい資金調達の中で大きなインフラというのは作っていくべきだというふうに、段々、今確信を持ってやっていきたいと思っています。あるいはファンディング・エージェンシーも限られた資金ですから、これを本当に効果ある形でファンディングしていくにはどういうシステムを作っていったら良いかとか、あるいは大学や研究法人に対して運営費交付金ということで、ベースの資金を流していますけれども、その基準がしっかりしていないんです。過去これだけが国立大学、あるいは国の直轄機関の当時の交付金のベースで、それに対して1パーセントカットとか、あるいは2パーセント積み上げとかっていうことで平準的にやってきたということがあって、そういうところも全部含めて、トータルで組織の在り方と、それからファンディングを有効に機能していくような形に見直していこうというプロジェクトを立ち上げて、整理したかったのですが、そこが仕掛かりで残っております。もう一つ、就任したときから専門家を招いて懇談会という形で進めてきた部分なんですけれども、「死の谷」、いわゆる研究開発のプロセスの中で、基礎研究から応用に至っていくのに死の谷が2つあるとよく言われていますけれども、この「死の谷越え」をいかにするか、言い換えればここに向けてのファンディングを工夫していく、これはベンチャーの在り方も含めて、あるいは政府系の資金、これは税金でそのまま投入するということもあるし、例えば財投というような資金を使ってそこへ投入していく場合もあるし、それと同時に、創薬なんかは治験の在り方、あるいは臨床の在り方で、長い長いといわれているものを、どうやったら短い期間に絞れるか、そして、大学がそれに対してどういう準備をしていったら、そうした部分の時間の短縮ができるかっていうようなこともトータルで含めたプロジェクトを実は立ち上げていまして、その中身がほとんど、今出来上がりつつあるところなんです。それを設計して、政策の中に生かしていく、あるいは新しい組織を作らなければならないということであれば、あるいは人材を育てなければならないということであれば、それを育てていくということ、この「死の谷超え」、私の言葉で言えば明日に架ける橋、ブリッジ・オーバー・トラブルド・ウォーター、名前を付けて、しっかりしたプロジェクトで走らそうということで、今、取りかかっているというか、最後の詰めにかかっているところでありまして、こういうものをしっかりやっていきたいということです。それから、文化庁の方では、一つはi-Padの話題がありますけれど、これに対して、著作権のしっかりとした調整と、それから、もし法律で整理しなければならないところがあれば法律で整理しようということで、関係の人たち、関係の人たちっていうのは著作権を持っている著作者と、それから出版社、あるいは編集者の皆さん、そして、流通に係る本屋さん、それから、ネットでビジネスとして組み立てていく皆さん、そういう人たちに集まってもらって、著作権の整理というのを、今、議論が立ち上がったところで、非常に活発に、それぞれに議論を始めてもらっています。我々は、これをやって、後、規格化というか、スタンダーダイズ化というのを総務省の方でやって、トータルで新しい時代の仕組みを作ろうということです。その中に、実は図書館の役割も含めて考えていこうというような部分も入れていまして、それが御存じのように、今走っているということ。それからもう一つは、いわゆる定住外国人の子どもたちの教育、それから日本の国の中で定住外国人をどう位置付けていくかということを問題意識として持って、これも関係者の皆さんに集まってもらって懇談会を作って、文部科学省として、こうしたやり方で子どもたちの教育を中心に実現していきますという政策を作りました。これは、15日に皆さんに発表したものなんですが、それをもって法務省、それから厚生労働省、それから外務省等々、内閣府が中心になってトータルで政策を集めて調整して、戦略的に外国人に対してどう国を開いていくかということも含めて議論していく手はずになっておりました。一回目は、副大臣レベルでやったんですけれど、二回目、三回目という形でこれからやっていこうということになっておりまして、これも詰めていきたいというふうに思います。その背景の中に、実は日本語教育をどうするかということが、文化庁の課題としてあるんじゃないかということをはっきりと提起しまして、日本語は文化庁でやるんだと、国語課はあって、国語というのはこれまで文化庁がしっかりやってきたんですけれども、日本語という領域で、これをどう教えていくのか、海外に対してどう展開していくのか、システムとしてどう組み立てていくのか、例えば、日本語学校というのがありますけれども、日本語学校の領域というのは、今、法務省の領域になっていて、この間、事業仕分けが入って、これはちょっと考え直さなきゃいけないだろうという話も出たんですけれども、それを法務省じゃなくて文科省で、学校としてどうあるべきかというような位置付けもしようじゃないかというようなことも含めて、文化庁、それから高等教育になるのかな、こういうところで議論を始めようということで、そのスタートを、今、切っているんです。切っていて2ヶ月ぐらいの間に、文化庁の事務局ベースで論点を絞り出して、そこから次の政策にいこうというところまで、今、きているんですが、そういう準備を始めています。さらに、国際的なことで言えば、この間、日中韓でサミットがありましたけれども、その中で私たちが提起しました、国境を越えて、新しい研究ファンドを立ち上げようとしています。これは、国がそれぞれ自分の持ち分を出し合って、自分の研究者へ向けて共同研究するのにお金を割り当てていくというようなこれまでの従来方式のやり方ではなくて、共同ファンドとして組み立てて、それを国境を越えたアジアの課題に向けて使っていけるようにしようという議論をしようと提起をさせていただいたんですが、それが、それぞれの国で、中国も韓国もそれで良いという話になりました。そういうものを、具体的にどう仕組んでいくんだというようなことが始まっています。そういうことであるとか、実は他にも仕掛けが一杯あるんですけれども、時間の関係もあってこれぐらいにさせていただきますが、そういうものを、今、走らせていますので、是非継続してというふうに思っています。

 

記者)
副大臣、今おっしゃられた程やり残して、情熱を注がれた事業がまだあるんであれば、今度、組閣されたときも是非、副大臣で戻ってきたいというふうに思われないんですか。

 

副大臣)
思っています。しかしながら、私が思っていても、それは新しい総理大臣が決まってはじめて決まってくることですから。

 

記者)
政治主導を強調してきた民主党政権ですけれども、副大臣というポジションで活躍というのも政権交代で非常に重視されたことですが、御自身、副大臣という御立場でおやりになって、いかがだったでしょうか。やはり官僚と内閣の間に立って政治主導を発揮するために副大臣としてうまくできたというふうに評価していますでしょうか。あるいは課題は何かあるというふうにお考えでしょうか。

 

副大臣)
「チーム川端」なんです。大臣を中心にしたチームが一体になって動いていくということと、ここに入ったときに、それぞれこれまでどういう状況で仕事がなされてきたかということを我々が理解するということも大事なんですが、それ以上に良かったと思うのは、何をしたいかということが私たちははっきりしていたということだと思うんです。それが、それぞれの役所の中の担当者、責任者にしっかり伝わって、そこからいろんな動きが始まっているということは良いと思うんです。ここに入ってきて、じゃあこれどうしたらいいのかというところから始まったら、これは、これまでと同じだと思います。逆に官僚の皆さんも、そうかこんな動かし方ができるんだと、これまで先送りして省庁間の話合いもできずに、自分の範ちゅうだけでやっていたらもう完全に詰まっていたというような話が、副大臣レベルでつなげばすぐ動き出したとか、あるいは方向性が出たとかっていうようなこと、あるいは予算で財務省にいつもこてんこてんにやられていたものが、これは大事なんだ、これがポイントなんだっていうことで、我々がしっかり政治的に説明することによってそれが動く。しかし、削るところもありますよね、事業仕分けでこれはもういらないというところで、役所の方も本当は削りたかったんだけれども、そうした決断を誰かがしないと削れないところがある。それが、いろんな形で政治決断ができるということ、そんなことがあったんじゃないかというふうに思っています。まだまだこれから、それをやらなきゃいけないということでもあるんだけれども。 

 

記者)
今、何をしたいかはっきりしていたとおっしゃられていましたが、マニフェストととしてしっかりしていたからという意味ですか。

 

副大臣)
マニフェストもそうですし、野党の間に、マニフェストに連なる政策課題というのを、私たちも議論してきましたから、その間に党の中でもコンセンサスができて、各省庁も皆同じ思いだと思うんですけれども、これをやりたいということがはっきりしているということだと思います。

 

記者)
明日、明後日で行政事業レビューの省内仕分けが入っています。物理的に政務三役は出席が難しいんじゃないかと思うんですが、予定どおりやられるんでしょうか。

 

副大臣)
やっていきます。

 

記者)
ということは、うまく抜けてということですか。

 

副大臣)
政務三役なしでもできるんです。みんな、気持ちはちゃんと、どこにポイントを持っていかなきゃいけないかという基準というのははっきりしていますから。各課内でも、これまでも事務局レベルで詰めてきた課題でもあるし、それでやっていきます。新しい三役が決まったら、事務局ベースでやったものが、それで良いのかどうかというのは三役が判断していけるというふうに思います。

 

記者)
逆にそれを言うと、挙げ足をとるつもりはないんですが、政治主導ではなくて官主導になるということになりませんか。 

 

副大臣)
ならない、ならない。ものの見方の基準をこっちが作るということです。微に入り細に入って、これはどういう形で使われているんだって知っているのは、現場を知っている役人ですから。我々が基準を作って、その見方でこれを切れということがあって初めて切れるので、適当にやってみたらどうかという話になると、理屈だけつけて、ものが切れないということだったんだということです。

 

記者)
基本線はしっかりやられていって、任務を全うされてということでよろしいんでしょうか。

 

副大臣)
そんな中で12課題をピックアップしたわけですけれども、この12課題っていうのは、元々そこに問題があるということを前提にピックアップしているわけです。

 

記者)
文化について、先ほどちょっと言及していただいたんですけれども、鳩山首相は文化政策に割と理解があるということで、文化関係者は非常に心強い思いを持っていたわけなんですけれど、その総理が交代してしまうということで、文化政策へのてこ入れが、元々政府内で関心が低かった分野なので、てこ入れされなくなってしまうんではないかという不安が出てくると思いますが、その点いかがでしょうか。

 

副大臣)
そういうことにはならないと思います。私も継続して文化の大切さというのを発展させていきたいというふうに思っていますし、例えば税制の改革論議の中で「新しい公共」という考え方で見直しが始まりました。これは、まずNPOをやったんですけれども、「新しい公共」の核心部分というのは文科省担当部分なんです。いわゆる文化芸術、教育もそうですし、あるいは科学技術もそうかもしれないというようなところで、寄付税制を中心にしっかり活性化できるような組織形態と、寄付税制の控除、特に税額控除の範ちゅうを広げていく、それから予算の突っ込み方を、今のような、寄付を集めたらもう公の金はいらないねというんじゃなくて、寄付を集めたらそれだけ公の金も増えるようなインセンティブを作っていくような、そういう新しい考え方にもっていくとかというものを、既に今、議論を始めています。ただ税金を増やせ増やせって言っているだけじゃなくて、民間のそうした意味での活力がしっかり生きてくるような、そういう組織体を作っていこうというようなところで仕組んでいきたいと思うんです。これは、そういう芽出しというか、今、各担当部門で具体的に、ここのところをこう変えたいんだというものが始まっていますから、動いていくと思います。

 

記者)
冒頭に野口さんのお話がありましたけれども、ISSの将来、延長問題ですとか、あるいは有人宇宙の関係といった点について、更に宇宙政策を立案する部署として宇宙庁あるいは宇宙本部を含めた再編について、話が途中のまま鳩山政権が終わってしまったということについての思いと、今後、必ずしも閣内での意見が一致していたわけでもない部分があるかと思うんですけれども、首班が誰になるかによって方向性が変わってくるんじゃないかと思いますが、その辺の見通しはいかがでしょうか。

 

副大臣)
方向性が変わるということではないと思います。宇宙というもの、それに向かって日本が進んでいくというのは大切だという、その位置付けというのは変わらないと思います。ただ、限られた資源ですから、どこに優先順位を持っていくかという議論はトータルでしなきゃいけない。そのために対策本部の在り方も基本的に考えようという議論だと思います。何もかもできれば良いけれども、まず重点的にこれをやろうというのをどっかで決めないといけない、それを決める議論の土台を作ろうということです。

 

記者)
今回の総理辞任の件でお伺いしますけれども、新しい総理を決めるときに国民に信を問うべきだ、総選挙するべきだという声も民主党内からも上がってきています。総理が辞任したことで、罷免した社民党から選挙協力が、もしかすると得られるかもしれない、衆議院を解散したらですね、そうなると、中川さんは三教組から引き続き選挙協力が得られるというふうに思われますか。

 

副大臣)
三教組は民主党です。様々なんです、それぞれの地域によって。自治労もそうだと思うし、日教組もそうだと思うんだけれども、支持政党がまとまっているところもあれば、まとまっていないところもある。あるいは社民党を支持しているところもある。本当に様々な中で、みんな議論をしているわけでして、なかなかそこのところを理解してもらうというのが難しいかもしれないですね。

 

記者)
今回、「政治とカネ」のことが随分、総理の辞任のときも言及されましたけれども、中川さんは「よしやったろう会」は解散されましたか。

 

副大臣)
「よしやったろう会」っていうのは、私の同級生の会なんですが。

 

記者)
これは幾つもある政治団体を絞り込もうという方針なんでしょうか。

 

副大臣)
わざわざ登録して、お金を動かすほどのお金が動いていなかったんで、ややこしいから解散しようと、それだけのことだったんです。よく調べていただいてるようで。

 

記者)
文化審議会の文化政策部会が報告書に、文化庁じゃなくて文化省の設立をという提言を盛り込もうとしていますけれども、実現性はなかなか大変だと思うんですが、副大臣は、省への格上げの意義があるとお思いですか。

 

副大臣)
全体の省庁の見直し議論というのはまたあるんだろうと思います。特に厚生労働省辺りの状況を見ていると、あまりにも負担が大き過ぎるというふうなところがあると思うんです。それで、文部科学省の今の状況を見ていて、文化庁を独立させて文化省というところまでという気持ちは分かるけれども、そこまでということではないのかなという気はします。

 

記者)
昨年の予算編成のことについて改めて伺いたいんですが、高校無償化とセットで特定扶養控除の仕組みが改定されたと思うんです。マニフェストには特定扶養控除の方は何もいじらないというふうに書いていたかと思うんですけれども、それが余儀なくされたということで、副大臣も特定扶養控除の維持という御立場だと思うんですけれど、それがかなわなかったということに関して改めてお気持ちを伺いたいんですが。

 

副大臣)
本当は、高校無償化の結果というか、その額から見ていると、子ども手当からずーっと、さっき申し上げたように、一連の政策の中で、社会全体で子どもを安定感をもって育てていこう、同時に高等学校、特に大学まで含めて、教育という分野についても社会全体でそれを担っていこうというのが趣旨だったわけですから、そういう点から考えたら、扶養控除も、いわゆる特定扶養控除の部分については、そのままにしておく方が、額的にバランスがとれるという思いはありました。これは一つあったんですが、もう一方で将来の税制の体系をどう考えていくかという議論があって、そこで私も過去には議論をしていたのですが、その中では、これからの所得税を、控除という形で所得の再配分ができるかというと、所得控除の場合はどちらかというと所得の高い人たちにメリットが出てくるんです。低い人たちについては元々税金を払っていないわけだから、所得控除をしてもらっても効果がないということで、累進制からいくと逆の体系なんです。ですから、将来の所得税の改革をしていく中では、所得控除はやめて税額控除か又は支給型といいますか、子ども手当みたいに支給型の、税の再配分ができるような形に変えていこうという議論がもう一つありました。そんな中で、控除を全体で見直していくということで、まず一般の扶養控除を廃止しました。特定扶養控除もいつかは考えなきゃいけない、今回はやらないということで約束していたんだけれども、いつかは考えなきゃいけないというような位置付けでもあったんで、議論の過程で、やっぱりこれも半分だけは削ろうということになったということなんです。それに対して、最終的にはそんな形で調整するということで仕方がないのかなということで、逆にこちらの方から提案をしたということでもあります。財源ということも考えていったら、やっぱりここで調整をしていく、いつかは調整しなければいけないということであるとすれば、ここで調整するということにもなるのかと思って、私なりに整理をして、三役との相談の中で、こちらから提案をしたということだったんです。だから、まだ所得税はそういう体系の中で見直しが続くと思います。でも、結果的には子ども手当もそうですし、高等学校の無償化もそうなんだけれども、所得制限をしたらどうかという議論もありましたけれども、結果的には控除を廃止するということによって、所得によって、その効果が所得の低い人たちに現れてくる、所得の高い人たちは、結局は控除の分で打ち消されてくるというような、控除を廃止したことによって子ども手当の分も、高等学校の無償化の分もイーブンになってしまうということで所得の再配分がそこでできているんだということです。

 

(了)

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-- 登録:平成22年06月 --