ここからサイトの主なメニューです

中川正春文部科学副大臣記者会見録(平成22年5月26日)

平成22年5月26日(水曜日)
13時03分~13時26分
文部科学省 記者会見室
科学技術・学術

キーワード

次世代スパコン、宇宙政策、独立行政法人

中川正春文部科学副大臣記者会見映像版

平成22年5月26日(水曜日)に行われた、中川正春文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

中川正春文部科学副大臣記者会見(平成22年5月26日):文部科学省

中川正春文部科学副大臣記者会見テキスト版

副大臣)
スーパーコンピュータの分野ですが、革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ、HPCIの構築ということでワーキンググループを構成しまして、大体グランドデザインというのを出してきたといいますか、作り上げてきたんですが、そんな中で、コンソーシアムを構成して、具体的なソフト開発からその利用形態等々、このコンソーシアムを中心に動かしていくことになったんですけれども、このコンソーシアムの募集を、明日にでも、必要な検討と準備を行う参画機関として、募集を行うということになりました。6月中にはこれを発足していきたいと思っています。コンソーシアムが主導しながら、プロジェクトの具体的な推進、あるいは利用者の視点をしっかり取り入れて、新たな取り組みで行っていくということでありますので、是非成功に導いていきたいと思っています。HPCIと、この構築を主導するコンソーシアムのグランドデザインにつきましては、これも間もなく文部科学省として正式に決定させていただきたいと思っていまして、今月実施しました意見交換会、東京と大阪で開きましたけれども、これを通じて利用者の皆さんからも多くの意見をいただきましたので、それも反映させながら、グランドデザインというのを発表していきたいというふうに思っています。これまでの中でいろんな意見をいただいたんですけれど、例えばコンソーシアム自体がスーパーコンピューティング分野での政策提言機能を持つべきだというような観点であるとか、科学者、あるいは大学の利用だけでなくて、産業界を中心にしたニーズというものにも対応できるような運営を行っていくべきだというふうな御意見をいただきました。このように、大部分は今後のコンソーシアムにおける検討課題と考えておりますので、コンソーシアムが具体的にできてから、そのコンソーシアムにそうした観点を伝達しながら、具体的な構築をしていくということになっていくと思います。

 

記者)
昨日、宇宙開発戦略本部より宇宙分野の重点施策が発表されましたが、文科省の意向が十分反映されたとお考えでしょうか。また、その中で月探査計画やISSの運用延長については今後の政治判断に委ねられることになると思うんですが、副大臣としては今後、どのような形で検討を進めていきたいとお考えでしょうか。

 

副大臣)
昨日、宇宙開発戦略本部会合が開かれまして、新成長戦略の基本方針を踏まえて、今後の我が国の成長への寄与という観点から、特に重点的に進めていくべき政策というのを取りまとめたというふうに理解しています。この決定については、当初、文部科学省として特に成長のために重要と考えている三つの視点があります。一つは、小型化の技術開発等による新たな需要の創出。それから二つ目が、宇宙システムのパッケージによる海外展開の推進。それから三つ目が、イノベーションエンジンとしての最先端科学、それから技術力の強化というような観点で主に主張してきましたけれども、これは、それぞれしっかり盛り込まれておりまして、研究開発と人材育成を担う文部科学省として、各所と連携していきながら、こうした計画に盛り込まれた施策に積極的に取り組んで参りたいという思いを持っています。今後は、今回決定された内容のほかに、月探査の議論であるとか、それから国際宇宙ステーションの議論、こうしたものがありますけれども、これは科学技術政策全体に関する議論、こうしたものをトータルに踏まえて、宇宙基本計画も科学技術全体の中に戦略的にしっかり位置付けていくという形で、大所高所からの骨太の議論をやっていきたい。それが、これから宇宙開発戦略本部で行われていくというふうに理解しています。

 

記者)
関連して、昨日、月探査懇談会が一定の報告案を出しましたけれども、現行の宇宙基本計画であるとか、月探査懇談会は、前の政権時代に発足したもので、なおかつ今年に入ってからアメリカのオバマ政権は、ブッシュ政権時代の有人月探査計画については中止を表明しておりますけれども、そういった状況が変わる中で、副大臣としては月を目標にすることについては、どのようにお考えですか。

 

副大臣)
私自身は、日本の特質といいますか、そうしたものに合わせた形で、いわゆる短期、中期、長期というようなプロジェクトを組み込んでいくということが大事なんだろうというふうに思うんです。そんな中で、月という目標もあるわけですけれども、それは、もう相対的に、さっきの話で、衛星分野での具体的な利用計画と、いわゆる民需、民間の具体的な需要、それから技術開発に重なっていく部分、貢献していく部分等々、限られた資源ですから、それをしっかり比較、検討しながら、全体のパッケージとして優先順位をまとめていくということになっていくんだろうと思うんです。そのことをしていくのが宇宙開発本部のトータルな議論だというふうに思いますので、月もやりたい、あるいは衛星もやりたい、あるいはそれこそ人間も打ち上げたいというふうな思いは、それぞれ思いとしてある。それは、私も当然持っているわけなんですが、しかし、限られた資源を配分するときには、その効果といいますか、日本として一番ふさわしい戦略というのを秩序立てて戦略化していくという議論が大事なんだろうというふうに思います。そういう意味で、早いところ、宇宙の利用体制というものについてのトータルな議論ができる体制にもっていくということが大事だというふうに思います。

 

記者)
議論ができる体制というお話が出ましたが、宇宙本部等々を含めて、科学技術政策全般にわたる幾つかの本部をまとめて一つにしてはどうかというような考え方があるようにも聞いていたのですが、その辺の議論というのは、今どんなふうになっているのですか。

 

副大臣)
今、内閣府を中心に、宇宙開発本部もそうですし、それからさっきお話の出たように科学技術の総合対策会議もそうですし、あるいはエネルギー分野もそうなんですが、トータルで、戦略として合議体の中で、特に政治の意思も働いているというふうなシステム設計をしていこうということで、組織形態の見直しをしていこうという議論が進んでいます。それを待って、トータルで宇宙というものも位置付けていくということは大事なことだと思っています。そういう方向性を是非、早急にまとめていくということがまず第一義だと思うんです。 

 

記者)
先日、山崎直子さんが一時帰国されておりました。山崎ミッションは非常に盛り上がったと思うんですけれども、JAXAの中で、どうも今回のミッションはパフォーマンスがかなり強調されてしまっていたんではないかというような声も聞こえてくるんです。副大臣のお考えとして、今回のミッションの山崎宇宙飛行士の露出の仕方というのはどのようにとらえられていらっしゃるでしょうか。

 

副大臣)
ポイント、ポイントで露出をする、あるいは宇宙というものに夢を持って語れるというか、そういうものがポイント、ポイントであるということが、恐らく日本の国民にとっても、あるいは人類にとっても、将来に夢を持たせていく、特に子どもたち、あるいは今回は初めてのママさん宇宙飛行士ということでもあったんですが、そういう形の中で科学者が育っていき、国民の気持ちが外へ向いて挑戦していくというようなものにつながっていく、これはもう大きな日本の、これからの国の在り方というか、作り方にとっては大事な観点なんだろうと思うんです。そういう意味で、山崎さんの今回の、いわゆる露出度っていいますか、それは正しいことだったと思うし、山崎さんだけじゃなくて、宇宙へのプロジェクトというのは、そういう形で国民に知らせていくということが大事だというふうに思っています。同時に、先ほど御指摘があったように、具体的な、その中で達成できる研究成果というものであるとか、あるいは将来の研究に結びつけていく糸口であるとかというようなものも検証していくということ、これも大切なことだと思いますけれども、それは、まだミッションが途中っていいますか、進行中ですから、これからの話になっていくんだろうというふうに思います。

 

記者)
今回、重点施策が決まりましたが、宇宙庁の設置が今後の議論ということで検討課題になったわけですけれども、宇宙庁というのは非常に各省庁にまたがった問題もあって、複雑で時間もかかるということなんですけれども、中川副大臣の宇宙庁設置についての思いとか、考えとか、私見も含めて伺えますでしょうか。

 

副大臣)
宇宙庁に至る前にやらなきゃいけないことというのはたくさんあるんじゃないかと思います。各分野統合的に、戦略的にしっかり議論のできる体制というのをまず作るということだと思うんです。それが、更にはっきりした形で宇宙庁ということで結実していくっていうか、はっきり方向性を見い出していくということであればそれで良いんだろうと思うんですが、形だけ作ってそれが孤立してしまうような、あるいは他の分野と離れた形で浮遊してしまうような形では駄目なんだろうというふうに思います。そんな議論をしていきたいなと思っています。

 

記者)
事業仕分けで問題になった独法なんですけれども、博物館、美術館の国立美術館と国立文化財機構ですが、お金を繰り越せないという問題があって財務省との協議や制度改革が必要なのではという指摘がありましたけれども、副大臣、財務省とのパイプもお持ちの中で、その後いかがでしょうか。

 

副大臣)
私たちも、ちょうど文化庁の中で様々な有識者の意見も聞きながら、そこの改革をやっていかなければならないということで問題意識は持っています。特に、こちらから、委託だとか補助金だとかという形で、博物館や美術館だけじゃなくて文化関係団体も含めて資金を流すときに、自己努力でもって民間から資金を集めると、集めた部分については補助金がいらないだろうということで、その分が削られてしまうというような構造だったわけですけれども、ここはやっぱり間違っているというふうに思っておりまして、それぞれの機関が自分で資金調達できるインセンティブが働いて、それが有効に生きるシステムというのを一つは考えていこうということです。それから、もう一つはガバナンスというか、そこのところをしっかりもう一回再点検すべきですねという指摘がありました。ガバナンスというのは、いろんな受け止め方があるんだろうというふうに思うんですが、ちょっとここは再点検を私たちもしていこうというふうに思っています。それから更に言えば、よく指摘されることですが、日本の博物館、美術館、特に美術館については自らが持っている収蔵品が、世界のそうした同じ機能を持っている美術館などと比べて薄いというか、一言で言えば収蔵品が少ない、そういう形の中でいろんなやり繰りをやっているわけです。だから、今回も海外から持ってくる作品については、事故があったときの国家補償をすべきだというふうな観点の議論がありまして、これについては法律も、最終的に今、準備ができてきた段階なんですが、それをあと財務省とちょっと詰めなきゃいけないところです。これは私の仕事として残っているんですけれども、そういうことを通じて、それぞれの博物館、美術館で企画するものが、より価値の高い、自分の所で物は持っていなくても価値の高い企画につながってくるような、そういう資金運用というか、国の資金の使い方、あるいは仕組みの作り方というのをしていきたいというふうに思っています。そんな改革を是非入れていきたいと思うんです。

 

記者)
独法については、いわゆる目的積立金という形で積み立てられないというような制度上の問題なので、刷新会議だとか内閣府だとか、省庁を超えたリーダーシップが必要という声もあるんですけれども、一方で独法全体にかかわる問題というよりも、やっぱり博物館、美術館にとって固有な部分もあるので、結局は文化庁が、自らやっぱり一生懸命やらないと、何とかしてくれと他の役所とかに言っていても仕方ないんではないかと。つまり文化庁内に課長補佐クラスぐらいの担当者をきちんと置いて独法改革をきちんとやる。たった二つの独法しかないので、それを改革するということは、まあ芸文振入れても三つなので、幾らでもできると思うんです。その辺、副大臣のリーダーシップで是非やっていただければと思うんですが。

 

副大臣)
はい。参考にさせていただきます。ありがとうございます。

 

記者)
宇宙戦略本部の話に戻るんですが、昨日の重点施策の中身を見ますと、ロケットの打ち上げ等を定めた宇宙活動法の制定が盛り込まれていたかと思うんですが、私がお聞きしている範囲では、所管する官庁をどこにするかはまだ決まっていなくて、結局、法律の制定の目途が立っていないとお聞きしておるのですが、これを文科省の方で引き取るということが今後出てくれば、文科省として引き取って早期に制定するのかどうか、そこら辺をお聞きできますでしょうか。

 

副大臣)
さっき御指摘があったように、一度、組織論をトータルにやらないと駄目だと思うんです。それから、もう一つはJAXAそのものの位置付けということも含めてありますので、それを整理していくということがまず第一。そんな中で、文科省がという形になれば、それは進んで私たちでやるという思いはあるんですけれども、まず、冒頭で申し上げたとおり、新体制をどうしていくかということを早くまとめていきたいというふうに思っています。

 

記者)
来週、公開プロセスがありますけれども、事業仕分けの各省版ですね。

 

副大臣)
レビューの方ですか。

 

記者)
レビューの方です。あれについては、もう既に日程と対象が決まっていますけれども、どんなふうに進んでいくことになるんでしょうか。

 

副大臣)
事業仕分けと同じようにすべてオープンで、その中での議論ということですから、私たちの受け止め方も一緒です。ただ、いろんなところでそれぞれの事業の政策評価が法律で入っているわけで、一度、それを整理しないと。あっちからもこっちからも同じような作業が行われて、それが本当に真の政策評価につながっているかっていうとそういうことでもない部分も多いので、そこの見直しが必要ですねと私は言っているんです。一遍、今回のレビューをやって、それが良かったらそれが一番良い方法ということになっていくのかもしれませんが、そんな問題意識も持っているんです。

 

(了)

お問合せ先

大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成22年05月 --