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中川正春文部科学副大臣記者会見録(平成22年5月19日)

平成22年5月19日(水曜日)
15時36分~16時05分
文部科学省 記者会見室
教育、科学技術・学術

キーワード

定住外国人児童、科学技術投資

中川正春文部科学副大臣記者会見映像版

平成22年5月19日(水曜日)に行われた、中川正春文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

中川正春文部科学副大臣記者会見(平成22年5月19日):文部科学省

中川正春文部科学副大臣記者会見テキスト版

記者)
科学技術の担当の副大臣というよりも、今日は税制の専門家としての質問をしたいと思います。現在、民主党は夏の参院選に向けてマニフェストをまとめているんですが、その中で消費税の扱いというのが焦点の一つになっていると思うんですけれど、党内で考えがきちんとまとまっているわけではないんですが、税制のエキスパートとしての副大臣に所見を伺いたいと思います。

 

副大臣)
消費税については、去年の衆議院の選挙でマニフェストをまとめていく過程で、ということは我々が野党時代に様々な議論がありました。そんな中で大体のコンセンサスというのは、マニフェストは4年の工程表を前提にして、1年目これをやっていく、2年目これをやっていくという形で、今ずっと実施しているわけですが、そんな中で特に医療、それから年金にかかる文面をまとめていく過程があって、それが3年から4年、政策としてシステム構築していくのにかかっていくだろうということで、それと並行して、その財源に消費税を考えていくという前提で消費税についての議論も進めていって、4年後の衆議院の選挙のときに、それを合わせてマニフェストという形で国民に信を問うていくというプロセスになるんではないかというふうな議論をしていました。今、そういうことを前提に、それぞれの立場で、大臣を中心に議論が始まっているんだろうというふうに私は理解しておりまして、今すぐ上げるか上げないかというような話じゃなくて、そうしたトータルな議論の中で、財源の一つとして、特に年金、それから医療にかかる財源を前提にして消費税の設計をしていくということが良いのではないかというふうに思っています。大体、そういうスケジュール感で、今動いているんだろうというふうに私は理解しています。

 

記者)
副大臣自身は、こうするべきではないかというような御意見というのはないんですか。

 

副大臣)
さっき申し上げたようなことで、消費税を導入する場合には、事前に国民に選挙という形で信を問うということが前提だと思います。それをやって、政権を引き続き担っていくという前提の中で、消費税を財源として取り込んでいくということだと思うんです。

 

副大臣)
私の方からも一つ説明させていただいていいですか。皆さんのところに記者発表ということで、既に文部科学省の政策ポイントというのが渡っていると思うんですが、以前から「定住外国人の子どもの教育等に関する政策懇談会」というのを作って、これは12月の時点で立ち上げたんですけれども、それを前提にしまして具体的な政策ポイントというのをまとめることができました。それについて、皆さんのところに配布させていただいたということなんですが、これのポイントをお話させていただきたいというふうに思っています。以前から「外国人集住都市会議」、28の市、特に外国人労働者が密に集まっている地域の自治体が集まって、もう10年程になると思うんですけれども、対策を議論してきたという過程がありました。そういうところで具体的に要望として出てきている、あるいは対策としてやらなければならないということを聞き取らせていただいたのと、現状では、そういう外国人集住都市が更に広がりをもってきておりまして、恐らく将来の日本の一つの原型といいますか、国を開いていく過程の中で起きてくる社会の上で、多文化共生に向けての対応を今しておかなければいけないということについては、外国人集住都市会議だけの話ではないというふうに私たちも認識しています。そういうことを前提にして、平成21年12月に「定住外国人の子どもの教育等に関する政策懇談会」というのを立ち上げました。主なメンバーは、現在ニューカマーと言われるブラジル人であるとか、あるいはペルー人、あるいはまた中国人のケースもあるんですけれども、そういう皆さんとの間に立って多文化共生を地域でスムーズに作り上げていく努力をしているNPOの皆さんとか、それから地方自治体で、その取組を先進的にやっていただいている皆さん、あるいは大学等で、そうした対応、特に日本語について問題意識を持ってやっていただいている皆さんを中心に、24人程に集まっていただきお話を聞きました。その中で出てきた問題意識というのを体系化しまして、一つの表にまとめました。その懇談会の中で出てきた議論をベースにしまして、文部科学省として、特に義務教育と、それからブラジル人学校を中心にした外国人学校の在り方、もう一つは、その中間的にですね、今、具体的には「虹の架け橋」という事業が入っていますけれども、そこから漏れてしまった不就学の子どもたちとか、あるいは大人も含めた日本語教育の必要性という、この3つのカテゴリーに分けて政策の整理をしたということであります。基本的には日本語指導の充実を図っていくということなんですが、これは、加配をしていくということを、特別の枠組みの中で加配をしていくということから、加配の本筋といいますか、初等中等の教育システムの中に、いわゆる外国人の子どもたちに対する、特に言語、それから特別の支援教育、そういう分野へ向けて位置付けていくということ、特別なことじゃなくて普段のシステムの中に加配を位置付けていくというふうなことから始まりまして、公立学校に入りやすい環境の整備、これは年齢制限が基本的にはあったということですが、弾力的に運用していって、必要な子どもたちについての受入れの幅を広げていくということ。それから外国人の学校、いわゆるブラジル人学校、ペルー人学校の今の在り方を、できる限り各種学校であるとか、あるいは準学校法人化を促していくような形で、これは地方自治体をそういう方向に促していくという意味なんですけれども、そういうことを進めていこうということです。それから、留学生に対する日本語教育というものを、今、日本国内で日本語学校を中心にやっているわけですが、これを、これまで海外に展開していたのは国際交流基金が中心になってやってきたという事業形態なんですけれども、これを文部科学省も日本語学校などの資源を使いながら有機的にシステム的に海外へ展開していくというふうな形で取り組んでいこうということ。それから、留学生も、例えば高等学校とか小中学校から育ってきた子どもたちも同じ類型に入るわけですけれども、大学まで頑張って行って、それから先の就職になるとどうしても留学生も含めてハンディがある、なかなか日本では就職しにくいということが、海外に行ってもよく指摘されるんですけれども、そういうことに対して大学の中でも、あるいは高等学校でもそうですが、特別に就職支援の授業を展開していくということ、そういう体系が一つあります。それをまとめた形で、皆さんのお手元に資料を配付させていただきました。こういう課題を一つ一つまとめて、私自身も非常に意欲的に文部科学省のそれぞれの部署が対応を始めていくという意思を持って政策を打ち出してきたということなんです。具体的にどう実現していくかということですが、短期的にも長期的にもという話があるんで、まず短期的にできることは、来年の予算要求の中に具体的に組み込んでいくということを、是非積極的にやっていきたいというふうに思っています。それから、もう一つの課題は、レポートの一番最後にあるんですけれども、さっき申し上げたように文部科学省でまとめたのは、子どもを中心にして教育課程とその中間的なところでまとめたんですが、例えばビザの発給はどうもっていくのかとか、あるいは外国人労働者としての位置付けを、この国としてどうしていくのかとか、あるいは外務省のEPA等で海外から入ってくる看護師、介護師の制度をどう見直していくのか、特に日本語をどのようにマスターしてもらうのか、あるいは制度としてどう位置付けていくのかというふうなことであるとか、あるいは中国の研修生制度で日本に来て、日本の中で頑張っている中国の若い人たちが多いんですけれども、この研修制度をどんなふうに見直していくのか、そんな中で体系的に日本語の教育の在り方をどう見直していくのかというのは全部、省庁横断的に今の時代に対応していかなければならないという思いがあります。そういうポイントを最後のところで、これからの課題としてまとめたんですけれども、これについて、内閣府の方が中心になって、それぞれ関係省庁の副大臣級で集まりまして、先月、1回目の会合をもちまして、そこで、これを体系的に政策として政府の基本方針としてまとめていこうというふうな合意をしておりまして、その作業をこれからしていくことになると思います。そのときに、ここでまとめた文部科学省の政策も、その俎上にのせていきまして、我々から見た問題点を解決するために、他省庁と協力しながら、こうしたパッケージの政策ができるというところのやれるところから、是非、実現していきたいというふうに思っています。

 

記者)
定住外国人の日本語指導の加配についてなんですけれども、今までのような特別な形ではなくて、通常のシステムの方で位置付けたというのはどういうねらいがあるんでしょうか。

 

副大臣)
メニュー化していって、同じ加配でも地域によってニーズが違うんだろうというふうに思うんです。特に集住している都市に特有のこうした問題については、そうした一連の、例えばソーシャルワーカーにしたって、あるいは地域が直接関与していくようなコミュニティスクールや何かを組み立てたりとか、その地域の状況に応じてニーズが違うところに同じように並べて選択できるようにしたというところで、まず第一歩を始めているんですが、これまでは、それが別個になっていて、これだけ特別加配してくれないかということで、地域によっては使い勝手が悪いということだったんですが、それをうまく組み合わせられるようになったというのがまず第一歩で、これからもっと工夫していきたいというふうに思います。

 

記者)
この施策は概算要求に反映させるということではなくて、先ほどおっしゃったように、今ポイントという形で示されたんですけれども、それを具体的な政策の形にできるものから順次していくという形ですか。

 

副大臣)
そうです。いろんな形態があると思うんです。地方自治体、あるいは地方の教育委員会に対して協力を要請するところもあるだろうし、指導的に、ここのところは気を付けなきゃいけないよというような形で喚起し促していくような形で進めていくというものもあるでしょうし、予算付けして、予算を付けたことによって政策誘導していくようなものもあるでしょう。いろんなものが、この中に入っているものですから、そういうものを整理しながら一つ一つということを考えています。

 

記者)
新成長戦略の関係なんですが、各省からの提案が今いろいろなされていますが、各施策に対する経済効果と雇用効果というものを算定するように求められていて、特に文部科学省というところは研究開発であるとか教育などもそうなんでしょうけれども、そういったものを数値化するというのは大変苦慮されている印象があるんですが、事業仕分けなんかでも費用対効果みたいなところが議論になりましたけれども、その辺は副大臣はどのように感じていらっしゃいますか。

 

副大臣)
ものを評価するには基準がいるんだろうと思うんです。例えば予算付けするときに、何を達成するかということをはっきりさせて予算化するということがあって、初めてそれが達成できたかどうかという評価が出てくるんだろうと思うんです。そういう意味では、経済波及効果を一つのバロメーターにしていくということは正しいことだと思うし、できるところは、私自身も是非、文部科学省の政策の中にも取り入れていきたいというふうに思っています。ただし、文科省の場合は、基礎研究という分野を中心に科学技術の投資がありまして、ここは即2年3年後にその成果が現れて、例えばベンチャーでビジネスモデル化できるかというとそういう分野じゃないんです。もっと、人類の未来に対して、大きく転換させるようなものも含めて基礎研究というのはあるということですから、そこについては同じ経済指標だけで評価できるということではないと思うんです。しかし、だからといって目標がなければならないんで、同じ基礎研究でもここまではいけるだろうということを想定した中でその評価があって、具体的に投資するという評価基準というのを、やっぱり工夫しなければいけないというふうに思っています、文部科学省の基礎研究そのものをね。今、そういう意識でおりまして、そこのところは新成長戦略の中でも、文部科学省で担当する部分の中で、基礎研究と、イノベーションですぐビジネスモデル化できるものとを分けて評価していくということを議論してみたいと思っております。

 

記者)
指標となる評価する基準がなかなかなくて、みんなあれこれ取って付けたような数字を集めてきて、それが果たして費用効果なのか、それとも単なる目標値なのか、その辺が混同されているような印象があるんですけれども、それはどうでしょうか。

 

副大臣)
私も、それぞれ研究関連の独法から、いわゆる中間評価とか長期の目標に対する評価とか、今、サイクルとして評価が出てきていますが、評価の中身を読んでいると、同じような感想をもっていまして、どうも評価のための評価っていうか、そういうきらいがあるんじゃないかと、書いたものに説得力がないんです。なぜなんだろうなと思って、今、模索しているんですが、やっぱり、そこは一番最初の目標がはっきりしていなかったっていうか、ターゲットというのはいろいろな形で作れるんだろうと思うんですが、そのターゲットを作ってこなかったということが、恐らく政策評価を書いている本人も何を書いたら良いんだろういうことを迷いながら書いているんじゃないかというふうな印象を持っています。ですから、そこのところについて一つのシステム化をしていくというか、新しい基準を作っていくというのが課題だと思っています。

 

記者)
確認したいんですが、公立学校に入りやすくするために、年齢制限があったものを弾力的にとおっしゃいましたが、法令上は制限というのは厳密に言うと特にないと思うんですけれども、ただ現場では、歳が超えてるから駄目だよって言われたというような、ルール面と運用面でちょっと齟齬があるような印象を、取材していて受けているんですけれども、そもそも弾力的にというのは、文科省は何を具体的にするイメージで弾力的にと言っているのですか。

 

副大臣)
私も、この24人の専門家の人たちで議論したときに、具体的にその問題が指摘されて調べてみたら、法的には特に制限している部分はないんだということに気がつきました。現場ではそれが分からなかったというか、思い込みの中で運用されていたという部分があって、文科省の方から、それは弾力的にできるんですよというふうな指導をしたという経緯がありました。そういうことの中でこういうことができるんだということを、改めて文科省の方からそれぞれに通知するという形の中で解消していける問題だというふうに思っています。それからもう一つは、先般、私も東京都内の夜間中学に行ってきたんですけれども、日本人で夜間中学に通っている人たちというのは、例えば70歳、80歳のおばあちゃんで、もう本当に勉強するのが楽しくて仕方ない、若いときにそれができなかったんでという人たちなんです。しかし、後の若い世代というのは、学齢とは関係なく、20歳から30歳までという人たちも含めて、すべて外国人ということだったんです。そういうことから考えていくと、そうした人たちが働きながら勉強できる枠組みというのを作ってくださいと、これは市町村あるいは都道府県に対して、こちらもお願いをするベースだと思うんですが、そういう対応を是非してくださいということを、私たちの方から主導していくということになるんだと思うんです。そういうことを繰り返していきながら、現場の対応を見てやっていくということになると思います。

 

記者)
通知は、もう出されたんですか。それともこれから出すのですか。

 

副大臣)
これからです。

 

記者)
時期の目途はありますか。

 

副大臣)
皆さんが、こうしたことに関心を持ってもらうタイミングっていうのが必要だろうと思いますので、一つはさっき申し上げたように、各省間でこれから全体の政策をまとめていきますが、それがまとまってきた時点で、もう一回、政府として、外国人対策に対してトータルな政策を発表することになると思うんです。そんなタイミングに合わせて、例えば文部科学省の方からも各教育委員会に、こういうことができるんだ、こういう対応をしてほしいということを通知するとか、そういうことだと思います。そういうタイミングを見ながらということでやっていきたいと思っています。

 

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成22年05月 --