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中川副大臣記者会見録(平成22年3月3日)

平成22年3月3日(水曜日)
15時33分~16時4分
文部科学省 記者会見室
科学技術・学術、文化

キーワード

金星探査機「あかつき」(PLANET-C)、デジタル書籍の利活用の推進、高速増殖炉「もんじゅ」、研究開発法人、宇宙政策

記者会見映像版

平成22年3月3日(水曜日)に行われた、中川文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

記者会見テキスト版

副大臣)
それでは、私の方から二つお話をさせていただきたいというふうに思います。一つは、金星探査機の「あかつき」(PLANET-C)の打上げの予定日が決定されました。5月18日午前6時44分、種子島宇宙センターより打ち上げられる予定です。H-ⅡAロケット17号機によって打ち上げられます。「あかつき」は、我が国初めての金星探査機であって、金星における高速の大気循環などの特有の気象現象を観測して、いまだ謎の多い金星大気のメカニズムの解明に資するとともに、地球の気候変動への理解を更に深化させていくということが期待されております。それから、H-ⅡAロケットの打上げ能力の余裕を活用しまして、この「あかつき」以外に、JAXAの小型ソーラー電力セイル実証機「イカロス」とともに、各大学の研究チームが製作した小型副衛星4基に対して、相乗りという形でその機会を提供するということになっています。これからの打上げを無事に成功させて、世界に先駆けた宇宙科学の発展とともに、小型衛星の打上げを通じた大学等の教育、人材育成の活性化に貢献していくことを期待しています。後ほど、JAXAの方から、皆さんに詳しい資料とともに発表されるということになっておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。
それから、もう一つ、電子書籍の普及に向けた研究会の立ち上げをしていくということ。これは、以前に少し皆さんにもお話をさせていただきましたが、大体、具体化ができて参りました。基本的には、文科省、総務省、経産省、文科省は私と後藤政務官、総務省の方は内藤副大臣、経産省の方は近藤政務官で、2月10日に打ち合わせをいたしまして、大体の方向性を決めてきました。少し丁寧な議論と、関係者の皆さんに集まっていただきながら、うまく時代の対応をしていくための権利調整をしていく、そんな場を作っていきたいというふうに思っています。それと同時に、一つの標準化の作業がいると思いますので、そのことも兼ねた組織体といいますか、そんなものを作っていきたいというふうに思っております。我々三省の担当者がリードいたしまして、今後のデジタル書籍の利活用の推進について検討する懇談会、仮称なんですが「デジタル書籍利活用推進検討懇談会」、もうちょっといい名前を付けなきゃいけないと思っているんですが、こうした懇談会を作っていくということで、準備を今進めています。それぞれの課題に係るワーキングチームを懇談会の下に作っていきたいと思っておりまして、その一つは、デジタル書籍配信に係る技術の標準化について、二つ目が、デジタル書籍の利活用の在り方について、というふうな形で懇談会を作っていきます。3月上旬、もう今週、来週中に日程が固まると思うんですが、第1回の懇談会を開催する予定で、できれば6月ぐらいには中身をまとめていきたい。改めて日程が決まったときに、三省で皆さんに詳しい報告をさせていただくということになりますし、そこで出てくる話については、その都度、国民の皆さんにも関心を持ってもらうために、できる限り中身はオープンにしていきたいというふうに思っています。どういう人たちを対象にということなんですが、有識者でこの筋に精通していらっしゃる学者や図書館の関係の皆さんとか、あるいは権利者、これは作家だとか、いろんなジャンルがありますけれども、芸術家協会とか、推理作家協会とか、デジタル・ニューメディア関係とか、いろいろありますけれども、そういうようなところの代表の皆さんとか、あるいは出版社、新聞社、印刷会社、書店、それから通信事業者、検索ポータル、端末のメーカーなども含めた幅の広い議論を、この皆さんに参加していただいて、していきたいというふうに思っています。

 

記者)
今の「あかつき」の打上げですけれども、これは三役から立ち会いはどなたか行かれるんでしょうか。

 

副大臣)
国会が許せばですね、是非、私は行きたいというふうに思っています。

 

記者)
先週、副大臣が視察に行きたいと言われていた「もんじゅ」ですけれども、副大臣御自身と川端大臣も行かれる御予定がまとまりそうなのかどうか。

 

副大臣)
「もんじゅ」の日程については、今どれぐらいのプロセスになっているかといいますと、安全性総点検報告書への評価というのが2月10日に原子力安全・保安院で取りまとめられまして、2月22日に原子力安全委員会でそれが確認されて了承されたということ。これが安全性の総点検作業ということで終了しています。それに続いて、耐震の安全性の評価ということに今かかっておりまして、これの原子力安全・保安院の取りまとめが、今調整中になっています。恐らく3月初旬ぐらいにはこれが出てきて、その後それが原子力安全委員会による確認ということになって、これが終了次第、私も現地に行って皆さんと協議したいと思います。同時に、大臣は、いわゆる「もんじゅ関連協議会」という体系で、文部科学大臣と経産大臣と福井県知事に集まっていただいて、このことについて安全性の確認と地域の皆さんの了解といいますか、理解を得ていくという機会があります。さっき申し上げたように、原子力安全委員会による耐震安全性評価というのが一段落した時点で早々に開かれる予定でありますので、そのことをもって大臣に御足労いただくということになります。それを経た上で再開を了解していただいて、進んでいくというプロセスに入っていきます。  

 

記者)
いつ頃かは、まだ分からないんですか。

 

副大臣)
ちょっとまだ分からないですね、確定してみないと。

 

記者)
今、正に参議院の委員会で質疑が活発に行われている北教組問題ですけれども、政治資金規正法違反で北教組の3人が逮捕されています。川端大臣は、これまでこの問題に対する質問については大臣としては言うことはないということで、コメントを避け続けられていますけれども、副大臣はこれまでも日教組の選挙応援を受けているというふうに赤裸々にお話いただいていますので、これは他の道府県の教組の問題ではありますけれども、副大臣の場合は3教組の応援を受けていることについて、日教組と民主党の議員としての立場、この関係、この問題をどう捉えていらっしゃいますか。

 

副大臣)
事実関係を、まずはっきり調べるということ、これが文部科学省としては、まず、今、やっていかなきゃいけないことだろうということで、これは大臣もそういう答弁をされているというふうに理解しています。同時に私たちの政治基盤の中で、それぞれ政策的に、私たちは政策を提起をする、マニフェストの中で国民に対して約束をしていくということ、これをはっきり打ち出している。そのことに対して教職員の皆さん、教組の皆さんに賛同していただきながら選挙を応援していただくということですから、法を無視しての応援というのは断じてあるべきではないので、法の許される範囲で、それぞれが自分の意思の中で応援していただくということについては、それが私たちの存立基盤というか、そういう形で選挙というのはなされるものですから、有り難いというふうに思っています。

 

記者)
新年度に入ると事業仕分けがまた始まろうかと思いますが、独立行政法人とかが対象になってくるということなんですけれども、文科省の場合、研究開発系の法人があってですね、鈴木副大臣とか古川副大臣が作っていらっしゃるチームでも研究開発法人の在り方の検討をやっていますけれども、研究系の法人の扱いをどういうふうにするのかということと、それから文科省の中での仕分けをやってみたいと、以前副大臣はおっしゃっていましたけれども、スケジュールはいかがでしょうか。

 

副大臣)
オープンにして、第三者も入って仕分けをするという形ではやっていないんですが、私の意向の中で、それぞれの法人に対して現地に行って、どういう事業をして、どういう資金配分をしているのか。あるいは基本的な法律の裏付けとか、あるいは運営費交付金なんかの基本的な基準といいますか、そんなものを、ずっと精査をしています。そういう意味で精力的に現場へ向いて、今足を向けているんですが、そうした意味での事前の仕分けということをやっています。研究開発法人については、鈴木副大臣が野党時代から、そこのところの整理をしようということで取り組んでいらっしゃいますけれども、その方向性というのは、ああいう法人体系というのは、独立した形でやっていくべきだと、これは文科省の中の研究開発法人だけじゃなくて、他省庁も含めた形の体系、研究開発法人としての体系を作るべきだということで、そんな方向付けの中で、今、研究会というかプロジェクトを走らせてもらっています。私もそういうことだというふうに思っていまして、何らかの形でそこのところは体系化するということだと思います。もっと言えば、いわゆるファンディングエージェンシーっていうか、JSTやJSPSみたいに資金を再配分していく、ファンディングしていくような形の独立行政法人と、自ら研究機関として研究開発に携わっていく、それを組織的にやっていくような研究所的な法人とが同じ枠組みの中でくくられていくということは、やっぱりいろんなところで支障が出てくるんだろうというふうに思いまして、そういう意味もあって片方独立されていくということで良いんだと思っているんです。それと同時に、大学の独立行政法人や大学法人も含めて、私の問題意識としては、運営費交付金と競争的な研究資金、競争的な研究資金の中でも科研費みたいな基本的な部分でボトムアップ型の資金と、ある程度政策目標を作って、そこから引っ張り上げていくるような研究推進的あるいは政策中心的な競争的資金、こういう3つの資金が今、研究開発の場へ向いてそれぞれ流れているんですけれども、これを一遍整理してみる必要があるのかなと。それぞれの法人の性格によって違う基準を作らなきゃいけないんだろうけれども、どうもその辺が混乱していて、はっきり整理されないままに、過去がこうであったから去年に比べて何パーセントアップとか何パーセントカットとかというふうな形で、構造的に議論されずにずっと使われ続けてきたということがあったんじゃないかなと。できればそういうところへ向いて、一遍原点に帰ってメスを入れて、戦略的に資金を組み立て直すというところまで掘り下げて、この議論を持っていければいいなという思いはしています。それが今のところ、私自身が現場へ行って、今やっている形態というのを現場の皆さん中心に聞き取りをした中で問題意識として持っているところなんですが、そんなところも事業仕分けの中でどう指摘されるかというのを見守りながら、こっちはこっちで、じゃあそれをどうしたらいいのかという方向性を一遍しっかり議論していきたいというふうに思っています。 

 

記者)
宇宙の分野で、先週だと思うんですけれども、宇宙開発担当大臣の前原大臣の下に事実上の諮問機関というか、有識者会議というのができて、その中の議論では宇宙探査というような文部科学省が担ってきた中身も検討の対象になっているようなんですが、そうした動きについてはどのように報告を受けているんでしょうか。

 

副大臣)
まだ報告を受けているというところまでいっていないんですが、前原大臣は大臣なりに問題意識を持ちながら、宇宙開発の次の目標を整理して作ろうという意図をお持ちなんだというふうに思います。それは大事なことで、そういう方向性をはっきりさせていくという議論が必要なんだろうと思うんです。私たちも文科省なりに、そういう問題意識を持ちながら、是非、考え方をまとめて、トータルでそういう方向性を示していただくという役割は前原大臣の下に、いろんなサイドから話を集めていくということですから、そのプロセスに乗っていきたいと思いますし、支援をしていきたいというふうに思っています。

 

記者)
一つの目標が、6月に出される成長戦略の工程表にどういう内容を盛り込めるかというところを検討していきたいということだったんですけれども、同じような趣旨で、宇宙の分野で文科省として、成長戦略にこういったものを盛り込めないかというような検討はされないんですか。

 

副大臣)
そうですね、していかなきゃいけないと思います。特に、私が期待しているのは衛星分野です。小型衛星というか、よく言われる中小企業の皆さんの発案で非常に魅力のある、工夫のある小型衛星というのが出てきていますけれども、ああいうたぐいのものを打ち上げて、さらに産業基盤を作っていくというふうな発想というのは、もっと大きく展開されていいんじゃないかなというふうに思っていまして、今回もそういう意味では相乗り型で打ち上げることになっているんですけれども、そんな議論を文科省の中でももっと具体的に深めていきたいというふうに思っています。

 

記者)
いずれにせよ、6月までに何か出されるんですか。

 

副大臣)
まだそこまで詰めていません。前原大臣の進み具合と連携して具体的なものを、もしこちらの方で打ち出せるとすれば、是非やっていきたいというふうに思っています。

 

記者)
電子書籍の件でお伺いしたいんですけれども、様々な権利調整の場というのはイメージが何となくわくんですが、技術の標準化というところなんですけれども、いわゆる電子書籍って様々な端末があったり、様々なジャンルがあったり、非常に自由な競争の場だと思うんですけれども、そこに何か国がかかわって、統一的な何かプラットフォームを標準化するっていうようなイメージなんでしょうか。 

 

副大臣)
恐らく、世界標準を考えているんだろうと思うんです、総務省は。これは特に総務省の中での問題意識が一番強いんだろうと思うんですが、私もちょっと具体的に技術的な、例えばこんなことだっていうところまでは知識が至っていないんで、これからなんですけれども、そういう問題意識を持ってやりたいんだとは言っていました。だから、そうしたものを日本の中である程度標準化しておかないと、恐らく世界標準で最終的には話がまとまってくるんだろうと思うんですが、それに向けて国内をまずまとめていきたい、いわゆる標準化をしていきたいということだと思います。

 

記者)
何か日本の技術を世界に広げていきたいということですか。

 

副大臣)
日本でまとめたものが世界標準になっていくという発想が必要だと思うんです。いつも日本の場合は、何かにつけて世界の動きを待って、それに日本国内の基準を合わせていくようなことが多いんですけれども、逆に今回の著作権自体もそうなんですけれども、こちらで日本の国内をまとめておいて、そこから世界への標準化へ向けて持っていくということが、日本の産業基盤についても非常に有利に働いていくということになりますから、そんな戦略を持たなきゃいけないんだということで、政治主導で一つここはまとめようという思いなんです。

 

記者)
例えばキンドルとか、海外の様々な、既に普及している電子書籍もありますし、日本語の場合、言語が日本語という、英語とかと比べると世界的な標準というのはちょっとどうなのかなという気もするんですが、その辺はやっていけるというふうにお考えなんでしょうか。

 

副大臣)
いくつもりなんでしょうね、総務省の今の取組みっていうのは。だから、そういう意味でもメーカーの皆さんとか、あるいはポータルを担当している皆さんとかって、やっぱり一緒に参加してもらって、そういうプロジェクトもやっていこうということになります。

 

記者)
昨日、アクション・プランの意見交換会があったと思うんですけれども、そこで総合科学技術会議の方はどちらかというと決め打ちで、もうこれでやりたいというような感じだったと思うんですが、中川副大臣はどういうふうに受け止めて、これからどうしていこうかとお思いですか。

 

副大臣)
あの場に皆さんいていただいたんだろうと思うんですが、決め打ちだと、いつものとおりSだとかAだとかって、そういう形で優先順位を決めるということなんですが、問題が指摘されたのはそのことと、具体的に予算化して、予算化した中で配分される資金とが噛み合わないんですね、ああいう形だと。だから、もう一回、政治的な意思も含めて大枠の中でフレームを作って、配分基準を中長期的にも考えて目標を作った中で、来年どうするんだということをそれぞれの省庁がコンセンサスを得た上で積み上げていこうと、そういうまとめをしてくださいよというのが私の総合科学技術会議に対するメッセージだったわけです。それに対して、最初はそうだそうだと言っていたのが、ふたを開けてみたら、もうこれで決め打ちという話になったんで、それだったら前のやり方と同じ形になるんで、ただ提示しただけで具体化しませんよというメッセージは伝えたつもりなんで、そういう中からもう一回フレームを作り直す、作り直すというより私はトータルな中長期的なことも含めたフレームっていうのを是非、議論してほしいということで伝えたんで、そこまでやってくれるかどうかは別なんだけれども、向こうが一方的に提示したものについては、ちょっと謙虚に横によけて、各省庁が持っている問題意識を一遍聞かせてもらおうというふうな形になったようです。そんな流れになってきているんで、また積極的に方向性を作り上げたいというふうに思っています。できれば目標といいますか、科学技術が掲げる目標、あの場でも言ったんですが、環境ということで言えば2020年までに25パーセントの二酸化炭素をカットしていくということを実現するためには、科学技術がどこまでのことをしなきゃいけないのか、どこまでの投資をしなきゃいけないのかっていうは段々それで固まってくるわけですよ。それと同じようにライフサイエンスの分野でも、そうしたターゲットを定めるべきだと。そんな中から具体論として来年どうする、あるいは中長期的にどうするという話が出てくるんで、是非そんな議論にもっていきましょうというのが私の思いなんですけれども、これからですね。

 

記者)
ターゲットの案というのはあるんでしょうか。ライフイノベーションの分野で、どんなターゲットを育てていくかという案とか。

 

副大臣)
例えば、ガンの項目が出ていましたね。例えばああいうものでも治癒率、海外のガン治療でそれぞれ実績が出ていますけれども、それに対して日本がどうなのかということを想定しながら、ここまではいこうというふうなターゲットですね。再生医療で言えば、少なくともここの部分は実現化するところまでいこうというふうな、そういう具体的なターゲットでもって、あと投資資金も考えていくというふうな、そういう議論がほしいということを言い続けていきたいと思います。

 

 (了)

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-- 登録:平成22年03月 --