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中川副大臣記者会見録(平成22年1月20日)

平成22年1月20日(水曜日)
15時32分~16時3分
文部科学省 記者会見室
科学技術・学術、文化、その他

キーワード

独立行政法人の見直し、研究開発法人の見直し、寄付金税制、著作権、定住外国人児童、日本原子力研究開発機構

記者会見映像版

平成22年1月20日(水曜日)に行われた中川文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

記者会見テキスト版

副大臣)
まず、私の方からですが、今日は予算審議がいよいよ始まって参りまして、日程は確定していませんけれども、国会モードに入ってきます。それはそれで精一杯私たちは対応していくんですが、同時に来年度の予算に向けて、あるいはまた、これから中長期的な展望に向けて改めて私たちの態勢がどのようになっていくかということ、特に私の受け持っている範ちゅうで、今日はお話を少ししておく方がいいと思いまして、ちょっとまとめてきましたので聞いていただきたいというふうに思います。中長期的にはですね、総合科学技術会議をどう見直していくか、これは直接文科省ということではないんですが、川端大臣が兼務をしながら、中心になって流れを作っていかれるということでありますので、この課題に向けて、まず第一歩どういう形で持っていくかということが話し合われていくというふうに思います。
もう一つは前に申し上げたように、恐らく予算が一段落して、3月から4月ぐらいに入ってくると思うんですが、事業仕分けを中心にですね、今回の焦点は特別会計から独法の見直しに入っていきます。これについては、既に省内の各部局において基本的な議論の基になるデータ、それから現状、それに連なる様々な組織があるんですが、それの整理をするようにということで、今その流れを作っておりまして、準備段階に入ってきております。それから更に言えば、私たちの範ちゅうでは研究開発法人がありますが、これについては一般の独法とは違った形で見直していくということになっておりますので、研究開発法人について独立した形で聞き取りといいますか、様々な有識者を中心に議論を始めております。どのように一般の独法とは違った形で位置付けていくかという議論も始まっています。
それから更に寄付金税制でありますが、これは前回の税制調査会の中で私たち文部科学省の方から提起しまして、プロジェクトを作るべきだということだったんですが、この寄付金税制の前提になる、いわゆる新しい公(おおやけ)といいますか、「新しい公共」という考え方が私たちの政権の中で改めて大きく位置付けられてきたということもありまして、税制調査会の中では寄付金税制を含めた「新しい公共」の在り方ということをテーマに話し合っていくということになりました。今年になって第1回目の税調が開かれたんですが、その中でこのプロジェクトを早速立ち上げていくということです。私もそのメンバーに入っていきますけれども、4月くらいには成案を得ていきたいということで、寄付金税制についても走り始めました。それから同じ資金ではありますけれども、研究開発資金の多様化ということで、これはプロジェクトがもう既に走っておりまして、日本政策投資銀行を中心に様々な関係機関、あるいは専門家の皆さんに集まっていただきまして、もう2回、3回とこの会議も続けております。オープンになっていますので、どうぞ取材をしていただければ、有り難いというふうに思います。
次は著作権でありますが、これは前に申し上げたとおりグーグルの問題が発端になりまして、日本でも整理をしていかなきゃいけないだろうということで、文科省、総務省、経産省の3省で調整をしていこうということになっておりまして、日にちを設定して順番に話を進めていくということになっています。今のところは、自分たちの抱えている組織ですね、文化庁としては著作権者、あるいは書物の発行主体といいますか、そういうところと十分に話し合って、それぞれの団体が一つの考え方、コンセンサスを作っていくという努力をしていくということを今やっています。総務省は総務省でIT関係のところ、経産省はメーカーを中心に、そうしたコンセンサスをそれぞれ作った上で話し合いの舞台といいますか、プラットフォームを3省で作っていくという形で今進めております。
次が外国人労働者の問題ですが、文科省としては、この子どもたちへの対応ということで、ご存じのとおりプロジェクトを走らせております。これは内閣府、外務省、総務省等々の副大臣と相談しまして、それぞれの省庁で政策をまとめた上で横串を刺すといいますか、お互い調整してパッケージにしながらですね、私の思いは、できれば基本法みたいなものにまとめていければということを考えています。それを各省で今話しているということです。
後は、イニシアティブは他の省庁からの関連なんですが、一つは観光です。観光立国というテーマで、国土交通省が関連各省庁を集めてやっているプロジェクトがあるんですが、考えてみたら文部科学省は観光資源というのは非常に大きなもの持っている。それを前向きな話で、守っていくというのではなくて、それをいかに活用していくかという観点で観光を考えると非常におもしろい政策が出てくるんだと思っています。そんなプロジェクトも今走り始めておりまして、今日もその聞き取りをやり始めたというところであります。
もう一つが東アジアの共同体ということなんですが、これはできれば文化の共通性ということと、それから人の往来から共同で様々なプロジェクト、これは留学生もありますし共同の科学研究のプラットフォームを作っていくという話もあります、これをいかに具体的な政策にしていくかということで、これも省内でプロジェクトを走らせています。
鈴木副大臣の分野では中教審をどう見直していくかというような話だとか、その他、今日も話題になっていましたけれども、学校の先生の位置付けをどうするかという、いわゆる研修と資格ですね、これをどうするかというような議論もあります。鈴木副大臣のところでは、それ以外にも様々走っていますので、一遍確認していただければ有り難いと思います。そんなところを是非、オープンになっていますので取材に来ていただいて国民と一緒に考えていくような土壌というものを作っていければ有り難いというふうに思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから次に一つ報告をさせていただかなければなりません。日本原子力研究開発機構の再就職者、天下りに関する問題であります。12月の7日及び8日に日本原子力研究開発機構からの再就職者を含む、具体的には常陽産業の関連企業も含めた顧問というポストに就いていた人たちに対して、勤務の実態がないにも関わらず報酬が支払われていたということで、国税当局から常陽産業に追徴課税を課するということで、これも報道されたことでありますが、こういうことがありました。それを受けて常陽産業の顧問等の勤務実態、原子力機構の退職者管理、あるいは契約の妥当性について原子力機構において調査を行ったということなんですが、私の方から、直接文科省が調査に入るようにということを申しまして、文科省においても調査を行いました。その結果、再就職者の雇用条件や勤務管理が不明確なものがあったということが判明して、組織的な退職者管理の取組や競争性のある契約の更なる導入など、改善方策を講ずることを原子力機構に要請を致しました。文部科学省の調査結果については、文部科学省のホームページ上で公表するということにしております。また原子力機構からも同機構の行った調査についての公表が後日行われると理解しております。今後とも原子力機構が適切な退職者管理や契約等を行い、厳に国民からの誤解がないようにということで取り組んでいきたいというふうに思います。同時に、この問題は先ほど申し上げた特殊法人、独立行政法人の事業仕分けを前提とした見直しということもありますので、いずれにしても横串を刺して各団体の調査を行っていくという態勢に入っておりまして、そういう結果については公表をしていくということになりますので、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。

 

記者)
事業仕分けで開発中止となったGXロケットについて、IHIが製造会社を精算し、約100億円を特別損失として計上する検討を始めました。事業仕分けが民間企業の経営を大きく左右する例となるわけですけれども、改めて短期間で計画変更の結論を出したことについてのお考えをお聞かせください。

 

副大臣)
そういう報道があったようでありますが、直接IHIからの発表をもう一回、私ども確認しているんですが、IHIからは「本件については検討中であり、決まっていることは何もありません。」ということで、改めて発表されるというふうに承知をしております。具体的には、GXのために作られた会社ですから、それが廃止ということになれば、恐らくそういう決断になっていく可能性が高いんだろうと私は思います。今のところは、こういう形で決まっているということではないというところでとどまっています。更に言えば、事業仕分けで急に廃止が決まったというふうな受け止め方をされていますけれども、この問題については、具体的には20年12月に宇宙開発戦略本部において、GXロケットの今後の進め方についてということを契機にしまして、今後要する開発費などを総合的に判断して実際開発に相当していくものかどうかということを、今一度俎上に載せながらずっと検討してきたということです。私たちも今のポストに就任して、その状況を聞いていました。その当時の私の判断としても、これはやはり一旦やめるべきだろう。ただし、エンジンについてはLNGで開発していくということのメリットはそれなりにあるということであるとすれば、切り離して考えていくべきだろうというようなことを内々考えながらきたところなんですが、そこに事業仕分けが入ったということでありまして、IHIについても今始まった話じゃなくて、そういう我々の議論を横目で見ながら、このことについては考えてきたということだと理解しております。そういう経緯でありますので、総合的に判断をIHI自身、これ共同事業になっていますから、周辺の企業と相談しながら結論を得ていくことだろうというふうに思っています。

 

記者)
先ほどの原子力機構の再就職者の問題なんですけれども、文科省としては今後見直せばいいというレベルの話だという結論なんでしょうか。

 

副大臣)
どういう中身で基本的に指示を出したかということなんですが、それを聞いていただく方がいいんだろうと思います。認識したのはですね、問題点と改善方法なんですが、一つは採用条件というのが不明確なままで、何も雇用契約というようなものがなくて、顧問との名の下に再就職者にお金が支払われていたという状況、これが一つの問題点。それに対して、再就職者の雇用条件と勤務管理が不明確な状態を、原子力機構が取引企業等と連携をしていくということ、これをなくすように原子力機構に対して要請したということ。2番目が、不適切な斡旋や働きかけの抑制は、現状では個々の退職者や職員のモラルに依存している状況であって、組織的な取組、ガイドラインみたいなものがないんですね、いわゆるルールがないということなんです。このために、改めて国家公務員法を参考に、不適切な事態の発生をなくすべく、原子力機構における明確な退職者管理の規定を策定するように原子力機構に要請をしました。その中身というのは何かっていうと3つありまして、職員が他の役職員または役職員であった者の再就職の斡旋を行うことを禁止するということ。それから役職員の地位を利用した不当な求職活動を行うということに対しての禁止。再就職者から不公正な働きかけを職員が受けた場合に報告をさせて、問題事案には指名停止等の措置を講じる制度の構築をしていくということ、これが中身になります。それから3番目は、原子力機構の現場において、同じ企業あるいは公益法人が業務を行うことが妥当との認識の下に随意契約が結ばれる例が多い。これは原子力だけじゃなくて、我々の管轄している分野には非常に多い話です。これはコスト削減の意識が不十分であったということで、以下の取組を行うように原子力機構に要請をしました。一つは核不拡散、核物質防汚あるいは原子力災害防止の観点から、真に必要なものを除き競争性のある契約とすること。2番目に個別案件ごとに更に厳格な審査を行い、入札条件の継続的な合理化等による契約金額の削減及び役務要員の合理化を図るということ。それから3番目は、一般競争入札における一社応札の削減、一社応札が実態として多いということを前提にして、これの削減。それから過度な入札条件の禁止。あるいは契約内容を分かりやすく記載した仕様書の提示、十分な公告期間の確保等を行うということで、こうしたルールの整備をしなさいということを明示して指示したということです。今回のことについて、ここで指摘した問題点が具体的にこの人についてこの事象であったということが、なかなか証明できないということがあったものですから、そのことについては、個人を問うこと、あるいは企業に対して問うことは今回はなかったということです。

 

記者)
これは、言い渡しはされたんですか。それはどなたに対して。

 

副大臣)
はい。事務的にやったんで、これはどういうことになっているかな。

 

文科省)
所管していますのが研究開発局になりますので、研究開発局長から担当理事に対して指導してあります。もちろん、理事長に対して処置を執るように指導しているところでございます。

 

記者)
岡崎元次官、岡崎現理事長は、この問題が発覚したときにマスコミに向かっては一切登場せずに、その直後に行われた研究開発法人の集まりでは副大臣に対して冒頭で発言を求めて、係る事態に対して御迷惑をかけたという挨拶をされている方なんですけれど、今回もこの後出てこないということで、冒頭、副大臣が言われている独立行政法人の見直しについて、独立行政法人が自らの情報を公開する姿勢については何ら変わっていないと思うんですよ。担当局長から言われたって、元次官は屁とも思っていないんじゃないですか。

 

副大臣)
確認します。

 

記者)
脱税のあった件自体については、文科省としては不適切な事例であるという認識の下で指導しているということですか。

 

副大臣)
税務当局に、いわゆる尋常な雇用じゃない、だから追徴しますよという形で、雇用形態として認められなかったということが発端です。だから、そうした意味で私たちとしても一度メスを入れるということをしなければいけないというふうに判断をしました。機構も独自で調査をしたということだったんですが、それだけでは駄目だろうと、第三者的に文科省としても監督官庁として直接、調査に入るようにということで、今回、こうした結果を発表させていただいたということです。

 

記者)
雇用については、雇用形態がないにも関わらず報酬を払っていたというのは、契約をもらうためというか、原子力機構との関係を良好にするためという背景もあるという指摘もありましたけれども、その辺の契約自体の適切性は調べられたんですか。

 

副大臣)
一般的にはそのことが前提だからこうした雇用形態になって、それでも報酬が支払われているんだろうというような推察ができるわけです。しかし、それなりの処罰といいますか、制裁をやっていくためには、この案件について、こうしたことだったんだというところまでいかないと、なかなか具体的な処分にならないということだと思いますので。と同時に、そのことが独立行政法人としてルール化していなかったということ、ルールがないということが基本的に問題であったということが明らかになりましたので、今回は今申し上げたような措置にしたということです。恐らく、原子力機構だけじゃなくて、他の様々な独立行政法人も含めて、ひょっとしたら同じ様な構造があるのかもしれないので、そのことについてもすべて調べるというような作業に今入っているということです。

 

記者)
原子力機構と常陽産業との間で、個別の契約として不適切なものはなかったという認識ですか。

 

副大臣)
なかったというか、それを確認できなかったということです。

 

記者)
先ほど、2番目におっしゃられていた職員の斡旋を禁止するとか、国家公務員法を参考にというのは、他の独法はどの様な状況か、調べられたんですか。

 

副大臣)
今調べています。公務員法で定められたものも、既に走っていますので、それを今の時点でまだ準備をしていないとか、あるいは、そうしたルールで運用していないというのは、これは全く間違っていると私も思っていますし、そのことも含めて整理していきたいというふうに思っています。

 

記者)
著作権の件なんですけれど、先ほど話合いの舞台、プラットフォームを3省で作っていきたいとおっしゃっていましたけれど、具体的に時期はいつ頃にそういった舞台を作りたいと思っていらっしゃいますか。

 

副大臣)
実のところをいうと、総務省や経産省は急いでいるんです。それに対して、精一杯こちらで対応していくということですが、今年中にはまとめたいというふうに思っています。
これは、権利調整が非常に難しいところがあるということが、やればやる程分かってきたというところもありますので、ちょっと慎重にやっていきたいというふうに思っています。

 

記者)
独法の問題ですけれど、理事長がその後の我々の取材に対して、今回の問題は確かに陳謝すべき申し訳ないことだけれども、やはり専門性というものがあってですね、その専門的な知識をまた次に生かせないのは、それはそれで問題だと思うという言い方をしていたんですが、確かに、そこで一つ大きな壁があるのは専門性ということで、誰しもができる、どの業者でもできるというわけではないということで結構、随契とか一社応札とかが繰り広げられてきたと思うんですけれど、やっぱりこれは継続的にそういう部分を文科省なりがチェックをですね、ある程度長い時間をかけてやっていかないと、また結局同じようなことになる気がするんですが、その辺のチェック体制や指揮というのはどう考えているのでしょうか。

 

副大臣)
私もそう思います。現場に入っていろいろ話を聞いていて、そこの部分は一律に広く入札したらいいんだという話にはならない、そういうものを抱えているんだろうと思うんです、各組織は。しかし、それが今回、常陽産業の中身を見ていますと、必ずしも専門性が必要だというふうなところでない職種まで随意契約ということになっているんで。今の状況を見ていると、そういう専門性に名を借りて随意契約の幅を広げているという、この体質は駄目だということだと思うんです。言われたとおり、一つ一つ、それをチェックしてルール化していくということが必要だと思っています。 

 

記者)
一定の時間をかけて、ある程度見ていかないと、また結局時間が経って同じことになる可能性があるということですね。

 

副大臣)
そのとおりですね。一律でやるというんじゃなくてね。

 

(了)

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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成22年01月 --