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鈴木副大臣記者会見録(平成22年1月7日)

平成22年1月7日(木曜日)
13時32分~14時3分
文部科学省 記者会見室
教育、スポーツ

キーワード

図書館海援隊、教員養成

平成22年1月7日(木曜日)に行われた鈴木文部科学副大臣の定例記者会見の映像です。

記者)
年頭に当たり、今年一年の抱負をお聞かせください。

 

副大臣)
皆さん、明けましておめでとうございます。昨年中は大変お世話になりまして、ありがとうございました。今年もよろしくお願いいたします。本年の抱負ということでございますが、昨年は教育関係で申し上げますと、8.1パーセント増という30年ぶりの教育予算の高い伸びを、文部科学省、政務三役、そして役所の一年生の職員から次官に至るまで、本当に心一つに一致団結して頑張ることができて、そして、コンクリートから人づくりへという政権の正に柱を実現することができて非常によかったなあと思っています。これだけの予算構造の抜本改革というのは政権が代わらなければ絶対にできなかったことでありますから、そのことは大変良かったなあと思います。まず、本当に皆さんと一緒に努力して、これは国民の皆さんの15万通のメールもあったわけで、そういうことも含めて国民の皆さんと一緒に作り上げてきたこの予算案を何としてでも年度内に成立していく。そしてもちろん、高校無償化授業料不徴収法案を提出することになると思いますが、予算関連の法案を国会で御審議いただいて、予定どおり可決していくということを、まず頑張っていきたいと思っています。
それから、12月30日に「新成長戦略(基本方針)」がまとまりました。すべての分野に文部科学省関連からの提案、提言が盛り込まれたわけでありまして、21世紀の成長戦略は日本の人材と知財、この二つ、人づくり、知恵づくり、ここにかかっているということでありますから、成長戦略の中心的な役割を我々文部科学省が担っていかなければいけない。日本のソフトパワーをどういうふうに充実させていくかということだと思います。個別の課題で申し上げますと、初等中等教育は昨年、高校の無償化の予算案を作り、そして今年の予算でやっていくわけでありますが、来年に向けて、特に今年の仕込みということで申し上げますと、いよいよ教員の質の問題の本格検討に着手をしていきたいというふうに思っております。教員の養成課程ということについての議論を年初から、まず省内で、そして有識者、特に現場の皆さんの声をですね、積極的に伺うことで、特にそのときに学習者の視点というものを大切にしながら、あるいは若い教員の視点というもの、あるいは学生の視点というものを大切にしながら検討を進めていきたいというふうに思っております。それから、数の問題でございますが、平成22年度の予算案におきましても、4,200人の定数改善に着手したわけでありますけれども、いよいよ鳩山政権としての本格的な教員定数の在り方についての議論も始めていきたいというふうに思っております。それから、教材の充実、例えばデジタル化ということについても、いよいよ議論をきちんと始めていかなければいけないというふうに思っておりますし、その際にですね、鳩山総理も一番重要なのはコミュニケーション能力、コミュニケーション教育だということを言っておられますが、21世紀に必要な能力、資質、人間力といったものを前提にして、どういうふうな教育をしていったらいいのか、その際の教育の方法、コミュニケーション教育においては、いわゆるワークショップ的なことも取り入れてと、こういうことになろうかと思いますが、そういうことを前提にした教育力全体の質の面に本格的に着手していくのかなというふうに思っております。と同時に、コミュニティスクール、あるいは学校支援地域本部、あるいは放課後子ども教室、いわゆる地域の力を最大限に活用して、そしてプロである教員とコラボレーションしながら教育力を上げていくということをやってきたわけでありますが、これに、もう一段弾みをつけていきたいというふうに思っております。これについては、内閣全体として新しい公共ということも言っておりまして、とりわけ文部科学省関連で申し上げれば、教育NPO、あるいは子育てNPOと。学童なんかも入ると思いますけれども、こうしたものが日本の教育力、あるいは子育て力を担っていただく大事な担い手になっていただきたい。先日も、図書館海援隊のことを発表させていただきましたが、図書館などもそういう地域の非常に重要な拠点になると思います。そういう新しい公共という枠組み、あるいは文脈の中でですね、教育分野でかなりのことができるというふうに思っています。ここは、なかなか政策だけで動く話ではございませんけれども、例えば今年度予算で申し上げますと、子ども手当、あるいは高校無償化、合わせますと2兆7千億円ぐらいのお金が18歳以下のお子さんを抱える世帯にいっているわけでありまして、その方々が、こうした新しい公共的な活動、要するにNPO、NPOというのは広義の意味のNPOですから、既存の社団法人とか、財団法人とか、学校法人とか、医療法人とか、社会福祉法人も含む意味で申し上げていますが、そういった公的な活動、社会運動に対して、この2兆7千億円を受け取った家庭がどれだけ支援をしていくのかと。鳩山政権は基本的に日本人の性善なるものを信じて、自発的な社会運動への参画ということを大いに期待をしていきたいと思いますし、そのことの障害となっている制度については改善をしていきたいというふうに思っております。教育に加えて、地域、スポーツということも当然入ってくるわけですけれども、こうしたことを皆さんと一緒に議論していきたいと思っています。
それから、大学については、昨年、事業仕分けで、従来進めて参りました大学教育改革についての様々な議論がありました。これは非常に議論を更に深めるいいチャンスだというふうにとらまえてですね、グローバルCOEだとか、GPだとか、そういう議論をもう一回きちんと再構成をして、刷新、進化、発展をさせていきたいというふうに思っております。それから、奇しくも今年は高度専門職の人材養成について考え直す年になるのかなと。つまり、医学部教育、これはマニフェストで掲げさせていただいておりますが、医師、そして法科大学院の議論ももう一回始まるんだろうと思いますし、それから先ほどの繰り返しになりますけれども教員養成ということになりますから、この3つについては高度専門職教育の在り方ということについての議論をし直すんだと思います。それから、昨年の予算編成は高校無償化が主軸であったわけでありますが、同時に大学あるいは高等教育段階の授業料の減免という新しい柱を立てさせていただきました。18歳まではかなりの手当てができたと思っております。もちろん、これを今からきちんと成立させていかなければいけないわけでありますが、今年一年は更に18歳以上の、特に大学段階、高等教育段階の授業料、あるいは修学費の軽減、学費負担の軽減ということについて取り組んでいかなければいけないというふうに思っております。
それから、スポーツにつきましては、スポーツ基本法の議論を深めていきたいということ。それから、サッカーワールドカップの招致が今年の12月に決定をいたしますので、それから、その途中にございます南アフリカの大会も安全に開催をされて、岡田監督の目標であります、あるいは国民の目標でありますベスト4に向けて、文科省で何ができるかよく分かりませんけれども、精神的支援はしていきたいというふうに思っております。
それから、文部政策の作り方ということで、昨年は事業仕分けがきっかけになりまして15万通にわたるメールを政策形成過程の中でいただきました。これだけの方々が予算編成あるいは文教政策の策定に参加いただいたということは大変な財産だというふうに思っておりますので、引き続き、こうした議論を国民の皆さん、関係者の皆さんで熟していく、熟議の民主主義というふうに言っていますが、そうしたことも是非いろいろな試みをして参りたいというふうに考えているところでございます。今年もいろいろ盛りだくさんでございますが、現場の声を更に伺いながら、あるいはもっと言うと現場での議論に私たちが入っていきながら、いい政策作りを行っていきたいというふうに考えているところでございますので、よろしくお願いしたいと思います。

 

記者)
藤井財務大臣の辞任に伴う閣僚人事がありましたけれども、新体制の評価についてお聞かせください。その中でも、科学技術政策大臣を川端大臣が兼務するということですけれども、ダブルチェック機能がどうなるのかなど懸念がありますが、どのようにお考えでしょうか。

 

副大臣)
藤井財務大臣におかれましては、本当に内閣の中で一番大変な、マニフェストを実現をするための予算編成の陣頭指揮をとっていただいて、我々も大変に御指導、御鞭撻をいただいておりましただけに、健康の理由ということでありますのでやむを得ませんけれども、財務大臣をお辞めになるということは大変残念だと思いますし、一刻も早く藤井財務大臣の御健康が快癒されますことを私としても本当に、大変御指導いただいていた者としてお祈りをしたいというふうに思っております。後任に菅副総理がなられたということは、大変残念な中ではありますがベストの人選、私が人選というのも大変失礼な話でありますが、大変ある意味では私は安心をしております。と申しますのも、申し上げるまでもなく、重要なマニフェスト項目、我が省で申し上げると高校無償化などの予算編成には、菅副総理が様々な意味でリーダーシップをとってやっていただきました。そのプロセスをリードしていただいた菅副総理が財務大臣におなりになるということは、これは本当にベストなことだろうというふうに思っておりますし、同時に仙谷行政刷新担当大臣が国家戦略局、国家戦略担当を兼ねられるということもベストだというふうに思っております。仙谷先生は、ずっと政調会長もお務めになって、民主党のマニフェストのコンセプトになるところをずっと作ってこられて、我々を御指導いただいてきたわけでありますから、そういう意味でマニフェストの実現、更なる成長戦略の肉付けということで大変良かったなというふうに思っております。そして、川端大臣が科学技術担当を兼務されるということでございますが、私たちお支えをする立場として責任が更に重くなったなということを改めて痛感をいたして、身が引き締まる思いでありますが、今進めております、科学技術については中川副大臣が御担当ではございますけれども、いろいろな意味で文部科学省が進めている人づくり、知恵づくりということを、より着実にかつ内閣を挙げてやっていくという意味では、これまたベスト中のベストの人事になって、大変、まあ忙しくはなると思いますけれども、より機動的にシナジー効果も発揮できるのかなというふうに思います。チェック機能というお話でありますが、必ずしもチェックというよりも、大方針を立てて、それを各省庁がやっていくということです。従来から科学技術政策はいろいろな役所がやっているわけでありますが、その中で、やっぱり最大の実施省庁は文部科学省でありますから、川端大臣が科学技術政策担当としてお立てになる基本方針を、実施官庁としての文部科学省が、より基本方針にぴったりマッチした形で率先してやっていくということは、私は大変望ましい方向に向かうんではないかなというように思っているところでございます。

 

記者)
先ほど述べられた、幾つかの抱負の進め方なんですけれども、例えば、中川副大臣は、副大臣主催の懇談会という形で幾つかの課題を議論していこうとおっしゃっていますが、鈴木副大臣としてはどのような枠組みというか課題をそれぞれ検討されていく予定でしょうか。

 

副大臣)
基本的にケース・バイ・ケースだと思います。かなりゼロから作り上げていくものもあるし、コミュニティ・スクールや地域本部のように、今まであるものを更に加速していくものもあるし、加速していく部分については今までの枠組みを更にもっと活性化しながらということになりますし、かなり白地からの議論のものについては、まず私たちが現場からの声や、あるいは現場の暗黙知も含めてですね、どれだけ吸収できるかということが一番大事だというふうに思いますので、もちろん懇談会も重要な方法だと思いますが、さっき申し上げましたように現場と直接対話をする。私たちが出向くということもあるかもしれませんし、直接来ていただくということもあるかもしれませんし、ネットを通じて現場で頑張っておられる方々の声を集める、あるいは現場の方々同士がネットなどで議論をしていただく。一回こっきりの対話というよりも、継続的にそういうことを積み重ねていくということが大事だというふうに思いますので、何かある一つのパターンで政策を作っていくということではないのではないかなというふうに思っております。ただ、常にその際に心していきたいのは、今までどうしてもサプライサイド側の代表者というか代弁者という人たちによって構成されてきた枠組みの中で、サプライサイド的な視点のみが、そのことはもちろん引き続き重要なわけですけれども、やっぱり加えて行政サービスの、政策の受益者といいますか、その声、あるいはその傍らにいる人たちの声ということをどれだけ吸い上げていけるか。それと、吸い上げるという言い方も私は個人的には抵抗があって、むしろ現場でどういうふうにしているのかということを現場で御相談いただいて、当然その中に文部科学省も重要な役割があると思います、あるいは、それぞれの教育委員会、あるいは大学などにもあると思いますが、我々もその中に飛び込んでいって議論をするということがとても大事ではないかなというふうに思っているところであります。

 

記者)
特に教員養成のことなんですけれども、これは何か懇談会といったものを立ち上げるというようなお話はあるんですか。

 

副大臣)
ある段階では、そういうことになると思います。ただ、その前に文部科学省の担当も含めて、もう一回いろいろインプットをし直していただくというか、政権が代わってから、マニフェストにも書いてある重要事項でありますからインプットはし始めてくれているようでありますけれども、予算編成等々でかなり多忙でもありましたから改めてですね、年も変わりましたので、もちろん国会はありますが。もちろん最終的には制度改革ということになりますけれど、大事なことは教員養成、いい教員を、それは新卒者においても、あるいは十年選手においても、どうやって一人でも多く育てていくのかということですから、よりよい教員養成をどうしていったらいいのかと。ただ、そのときに当然、教職大学院が中核的役割を担うことは間違いないと思いますので、まずは私及び文部科学省の担当局、担当課が、教員養成を担っておられる現場の方々とのコミュニケーションから始めていくということだと思います。

 

記者)
懇談会といったものを始める場合、現場の声というのは学生の声とか、そういった方々のものなんだと考えてよろしいんでしょうか。

 

副大臣)
結局、懇談会ということになると、10人とか20人とか、そういう人たちですよね。教育の難しくもあり面白くもあるのは、生徒の数だけ教育があるということでありますから、20人や30人の意見というのは1,500万、1,600万人に及ぶ生徒児童の数から比べると極めて少ない数でありますから、やはりそこはあらゆる手立てを講じて、一つでも多くの現場の状況をと、学校の数にしても2万とかあるわけですよね、あるいは、教職大学院あるいは教育学部といっても一杯あるわけでありますから、極力そういう人たちの声を伺うということに力点を置きたいというふうに思います。

 

記者)
そういった場合に、現行の中教審との絡み合いというのはですね、どのような形で棲み分けというか、なっていくんでしょうか。

 

副大臣)
あるべき教育養成の姿が見えたところで、当然、制度の改革という話に入っていかざるを得ないと思います。教育制度に関わる話はですね、これはやはり中教審という場が、避けては通れないというと何か避けているようですが、そういう意味じゃなくて、必要なプロセスというか、重要なプロセスの一翼を担っていただく存在だというふうに思っていますから、当然制度を議論する際には、というかその段階においては中教審のお知恵をいただくということになると思います。

 

記者)
先ほどおっしゃっていた自発的な社会運動に大いに参加してくださいという、それは何か文科省として、今考えていらっしゃる範囲でできることというのは、具体的にはどういうイメージなんでしょうか。

 

副大臣)
文科省がやり過ぎてしまうと自発的じゃなくなってしまうので、なかなか難しいわけでありますけれども、制度論は2番目に大事な話だと思いますが、その前提で申し上げると、例えば2兆7千億円ぐらいのお金がいくわけですね。もちろん、低所得者、中所得者の方々は御自身のお子さんの負担を何とか軽減していただくということに集中していただいていいわけでありますけれども、これは鳩山総理もおっしゃっておられますけれども、高所得者、高校無償化については特定扶養控除の縮減で調整を致しておりますけれども、そういう方々がこれをきっかけにですね、日本の何かそういう文化が変わって欲しいと思っています。文化というのは、なかなか意図的に変えられません。ただ、一つあるのは、教育NPOだとかスポーツNPOに対する寄付みたいなものを促進していくということは、制度論といいますか、政策論としてはあるんだろうというふうに思います。あるいは、そこに持ち寄るものというのはお金だけじゃなくて時間ということもあろうかと思います。そうすると、正にワークライフバランスの中でボランティアライフに時間を割けるような、そうした雇用慣行と雇用環境と雇用条件と雇用制度と、いろいろありますので、なかなか仕分けが難しいわけですけれども、そういうことをどう促していくかということがあるかと思います。この10年間見てもですね、10年前は教育ボランティアというのはほとんどなかったというか、学校が門戸を開放しておりませんでしたからいなかったわけでありますが、この10年間、私が見ますに相当数の方々が教育ボランティアとして既に頑張っていただいております。例えば、土曜日のおやじの会などはかなり普及してきておりまして、これは大変いいことだと思いますが、そういう流れをもう一段飛躍発展させていく、そういう2010年になればいいなと。これも政策を霞が関や永田町でいろいろ考えることも大事ですけれども、こういうところが変わっていくと、思いがある方は日本には大勢いらっしゃるので、その思いが形になるんだというような対話を積み重ねることでヒントがみえてくるんじゃないかなというふうに思います。地域本部などの活動も、もう1,600とかということになってきておりますから、そういうことをもう一回考えていきたいなということです。

 

記者)
子ども手当の方は、高所得な人なり、その寄付の仕組みをセットで考えましょうなんていうふうな議論が既に出ていましたけれども、例えば高校無償化は、公立校はその授業料を取らない仕組みになるわけですけれども、例えば私立だったらある程度所得のある家庭にも一定額がいくと。それを例えば寄付に回せるような仕組みにもっていくというのは現時点では、まだ具体的には考えていないのですか。

 

副大臣)
これは中川副大臣に担当していただいている寄付税制のPTがありますので、その中で今審議を深めていっていただけるというふうに承知をしていますので、高校生を抱える世帯の方々が自分の子どものみならず、その友だちをも支える、何かそういう社会的な活動を応援しようという動きが出ていくために、税制なんかも考えていくというのはあるかもしれません。それから、文科省も、例えば図書館でそういう集まりが沸々と起こってくるようなことができたらいいなということも考えて、図書館というものの存在を見直していったりですね、それはできることを、どういうことがあるのか、もう一回、勉強を担当局、担当課でもして欲しいというふうにお願いしているところです。

 

記者)
スポーツ基本法なんですけれども、検討の開始時期とかは具体的には固まったんでしょうか。

 

副大臣)
まだ、具体的なスケジュールは固まっておりません。1月中ぐらいにスケジュールを出せるようにとは思っております。

 

記者)
教職員の賃金に関してですけれども、日教組の書記長が何か談話を出されておるようで、到底納得できないというような内容なんですけれども、そのことの受け止めをお願いします。

 

副大臣)
そうですか。私はそれを承知しておりません。

 

 

(了)

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-- 登録:平成22年01月 --