平成22年1月5日(火曜日)
11時18分~11時38分
文部科学省 記者会見室
教育、スポーツ
高校無償化、東アジアサッカー選手権大会、国民読書年、学校耐震化
平成22年1月5日(火曜日)に行われた川端文部科学大臣の記者会見の映像です。
大臣)
新年あけましておめでとうございます。太平洋側は比較的穏やかな天気でありました。日本海側は雪が降っておりまして、私は半分半分の選挙区がありますので、両方ありましたけれども、それぞれ皆さんも元気で新年をお迎えになったことと思います。また一年お世話になりますが、よろしくお願いします。
記者)
年頭に当たり一年の抱負をお聞かせ下さい。
大臣)
新内閣が発足して、昨年末に文部科学省としても予算の政府原案を編成することができましたし、中身においては厳しい状況の中でありますが、マニフェストの主要項目であります高校の無償化の完全実施を含めて、一定の予算が組めたものと思っております。教育、文化、スポーツ、科学技術、いずれも国の将来を左右する大きな課題であり、そして一気に成果の出るものではない、息の長いものでありますだけに、私としては大変大きな責めを負っているという意味では、しっかりと前を見据えて着実に前進できるように一所懸命取り組んでいきたいと思っておりますし、具体的に申し上げれば、そういう意味での思いを込めて予算編成をさせていただいたつもりでありますので、当面は補正から始まる国会、補正、本予算、それから関連で言えば高校の無償化を含めたいろんな関係の法案の着実な成立から始まるのかなというふうに思っております。そういった技術的な問題をこなすと同時に、やはり、とりわけなかなか厳しい世相の中、子どもたちがその渦中でいろんな影響を受けているということがありますので、今年の抱負というよりも、大きな意味で言えば、子どもが元気に楽しく学校に行けるように、そういう一年であってほしいというふうに思っています。
記者)
今朝ほど鈴木副大臣と集まられて、おそらく北朝鮮のサッカー関係で、もし結論が出たとすれば、その中身とですね、大臣の受止めを教えていただけますでしょうか。
大臣)
先ほどですね、官房長官それから関係大臣が最終調整をされて、東アジアサッカー大会での北朝鮮の女子サッカーチームの入国を認めるということの結論が出ました。経過でいいますと、状況を含めていろいろあったんですが、既に麻生内閣のときに内閣として入国を認めるということを正式に決定されており、サッカー協会にも通知をされております。実はこの事実関係の把握に少し手間取ったということが正直申し上げてありまして、そういう中で、いろんな北朝鮮の制裁問題とかもすべて同じ環境下でありますので、既に一度決められているものを、今回短期間で見直して違う判断をするという環境にはないということで、前内閣の決定を踏襲するという判断をされたと伺っております。なお、詳細のやりとり等々は官房長官の所掌でありますが、結論としてはそういうことで認めたということを伺っております。本来的には、外国人の入国の可否はスポーツがうんぬんとかということではなくて、外務省と法務省において判断されるものだというふうに思っておりまして、文部科学省としては従来の国際大会と同じように、法務省、外務省の判断を見守るという立場を取って参りましたが、今回、そういうことで決定をされたということであります。今日、閣議の前に官房長官、それから中井拉致問題担当大臣等々の協議で、前内閣を踏襲するということで確認をされたと伺っております。
記者)
閣議了解とかではなくて、既に手続きを経ている…。
大臣)
もう既に前内閣でそういう決定がされているので、それを改めて踏まえて、入国を許可するということを確認されたようであります。
記者)
閣議で報告があったということも…。
大臣)
ということもありません。
記者)
スポーツとですね、制裁という二つの見方があると思うんですけれども、今回認められたことについて大臣の御見解をお聞かせいただけますか。
大臣)
冒頭申し上げましたように、主権者としての国がこういう人を入国させるかどうかというのは、正に外務省と法務省の判断だというふうに思いますので、それを超えて、スポーツだからうんぬんというものとは、性格的には基本的に違うというふうに思っています。ただ、スポーツというのは、ある意味で国境のないものだということで、あまねく認めるべきだという意見と、北朝鮮に対する制裁は、正に日本の主権が脅かされているという問題に対しての対抗措置であるというものとは、やはり性格が全く違う議論でありますので、なかなかそれは高度な政治判断の結果だと思いますし、結果として認められたことでスポーツ大会が円滑に行われること自体は、スポーツを担当する役所としては、素直な気持ちで受け止めております。
記者)
もし入国を認めない場合ですね、FIFAの規約に反するのではないかという指摘もあったんですけれども、こうした考えというのは、今回の判断の背景にはあったんでしょうか。
大臣)
解釈の問題だと思いますが、結果的に認められたのであんまりそういう議論は持ち出すこともないと思っていますが、基本的には、例えばFIFAの規約がどうなのかというのは、いろんなケースでいうと、ケース・バイ・ケースの判断でもあると思っています。必ずしも一体的にリンクするものだとは思っておりません。
記者)
民主党の小沢幹事長の政治のお金の問題で、年末から毎日報道が出ていますけれども、大臣はどういうお気持ちで御覧になっていて、現段階で小沢幹事長の説明というものが十分というふうにお考えなのかお聞かせいただきたいと思います。
大臣)
あんまり詳しく経過を、報道も含めて見ていないんです、正直言って。収支報告上に正確でなかったという問題はあるのかなという何となくの認識を持っておりますが、どこまでそれが政治的に問題なのかが、よく私には理解できていないという段階です。
記者)
今度の国会に向けて、文科省としては高校無償化法案を出されると思うんですけれども、その進捗状況と、それ以外に文科省としての課題は今度の国会でありますか。
大臣)
検討している法案はあるんですが、まだ最終的にどうするかは決めていません。高校無償化に関してはやることになっておりますけれども、まだ、正式決定はすべての法案でしていませんから他のことは申し上げられないんですが、無償化については予算枠として決定されましたので、今詳細についての設計、法案の作成作業中であります。
記者)
年末に、独法の監事とかですね、公募でやっていた人事の結論が出ましたが、官僚OBの方がですね、8人中5人だったかと思うんですが、他省庁と比べても少し多いんではないかという気がするんですけれども、この結果はどう受け止めていらっしゃいますか。
大臣)
本来の趣旨は、官僚OBが就いているポストについては、改めて、あまねく一般の有為な人材を含めて選考しようという趣旨であります。前にも申し上げたと思うんですが、今回は、いわゆる第三者の評価委員会も作り、かなり客観的に判断をさせていただき、私も折に触れてチェックをしながら、評価委員会の最終面接の結果も踏まえて判断をさせていただいたんですが、結果としては今御指摘のようなことになりました。それで、官邸に報告するときに私が意見を付したのはですね、2点ありまして、1点は、今回こういう形にしようということから公募締切りまで約1か月しかありませんでした。そして初めてのケースであります。したがって、民間の人の応募が圧倒的に少なかった。報道で非常に少ないというのが出てからですね、一気にたくさん出てきました。ただ、書類で実際に選考の対象に成り得る人というのは本当に少なかったんです、正直申し上げて。そういう意味では、民間の人にとって、急にこういうことがあると言われて、1か月しかなくて、しかもどういうふうな審査になるとかも分からないときに、今仕事をしている人で応募してみようかという人は、結果的に少なかったということがあったんではないかと。そういう意味では、今回選考するのに、書類選考を通過して、この人たちでどうだろうという面接まで至るときに、そこに残る民間の人が非常に少なかったという事実があります。これは背景として、急な話であり、初めての話であり、短期間であったという要因が重なったんだと思いますので、これからはそういうことがない工夫をしっかりしないといけない。もう一つは、現職で今やっておられる人も応募された、そして新たな人も応募されたというときに、現職が有利にならないという審査をしっかりやってくださいというお願いをしました。そして審査委員会の皆さんも、それを十分配慮するということで、いろんなことを考えて審査をしていただいたんですが、やはり今やっている人は、新たにする人とどちらがその仕事に適しているかというときに、一方の人は実績があり、一方の人は未知数という部分はどうしてもあるんではないかと私は思いました。そういう部分での判断の難しさというのも今後の課題であろうということで、公募の期間が初めてであり短かったということで民間の人が少なかったという点と、現職で引き続きやりたいという人と新たな人を比較して検討するときに、どういうふうに選んだらいいのかという難しさの2点があるということは、意見として申し上げました。そして、手を挙げてきた人の過去がどうであれ、その中で一番その仕事に向いた人を、公正な公平な第三者によって選ぶということを経た人は、あまねく等しく扱わなければいけないという意味で、結果としてこういう形になったということだと思います。
記者)
短かったとか民間が少なかったというのは、他省庁の所管の法人についても同じような条件だと思うんですけれども、省庁間で温度差というか、非常に民間人の割合が多いようなところもありますし、その辺は文科省は何か特別な事情があるんでしょうか。
大臣)
よそのことは分かりません、正直申し上げて。原子力の関係なんかは専門的といえば専門的な、かなり分野の限定されたものであるとか、私学の部分とかですね、そういうことがあったのかもしれません。他省庁に比べて多かったことは事実ですし、それは一回よく聞いてみたいと思いますけれども、初めから役人は排除するという目的でやったものでもありませんし、そのポストに一番ふさわしい人を、あまねく人材の中から選びたいという趣旨ですので、結果がそうなったことは、背景的に申し上げた2点があったんだろうと私は思いますが、これからの参考にはしたいと思います。
記者)
今年、国民読書年ですけれども、大臣は年末年始、どんな本をお読みになりましたか。
大臣)
えーとですね、人生で初めて、大晦日から新年を自宅以外で迎えてしまいました。そして、非常に年末まで忙しかったので、じっくりと本を読めなかったということです。新幹線で読みかけの文庫本を読みかけながら、昨日上京してくるときに、まだ読みかけでした。多少ハードだったので、新幹線で読む間にほとんど寝てしまっておりました。読めませんでした。鞄には読みたい本が一杯入っておりますが、まだ読んでおりません。
記者)
例えばどんな本が鞄の中に入っているんですか。
大臣)
ちょっと題名は忘れましたが、私は主義として、主義としてというそんな大層なものではなくて、主には小説が多いんですけれども、その中で、小説で新刊本ではなくて、新刊を経て読者の支持を経て文庫本化されたものしか読まないというのが、持ち運びを含めて、評価も含めてですね、読むので。実は年末、本屋さんで宮部みゆきさんの上下の文庫本の新刊が出たんですけれども、まだ読んでいないので題名も覚えていませんが、多分去年一昨年に出た本じゃないですかね。誰か知っている人いたら。で、読めていません。
記者)
予算関係の話に戻るんですけれども、学校耐震化ですけれども、民主党は野党時代から、結構一所懸命やられてきた経緯があると思うんですが、結果として、納得いかないものになったんではないかなというふうに思うんですけれども、今後どういうふうにされていくというお考えなのか…。
大臣)
前年度予算からいうと19億円減なんです。麻生政権の概算では非常にたくさんあれだったんですが、概算は概算ですから、やはり需要として0.5以下の部分でいうと、今年度の新予算で大体半分ぐらいなんですよね。こういう財政状況が厳しく、税収見込みが大幅に落ち込む中で、何とか0.5以下の学校は2年間で全部直したいと。それ以上の部分でもやりたいという学校は実はたくさんあります。あらゆる機会を通じて、施設関係という意味では最優先の位置付けで、いろんな形での予算が取れるようには、これからも頑張っていきたいと思っています。アスベストとかの健康と、耐震の0.5以下は、一番は全部できればいいんですが、そういう部分では、当初の概算要求時には2,100棟という要求だったんですが、今回、いろんな事業仕分けとかということで、耐震に特化しろということで、再整理をして、結果的には本予算では2,200棟ということで、耐震の改修等にかかわる棟数は100増やしたんです。いろんな機会に優先的にやっていきたいと思いますが、トータルの予算枠が非常に厳しいということですので、精一杯だったのかなとこの予算に関しては思っています。Is値が0.5で約4,000棟ということで、今回2,200棟ですので、後、半分かなと。最低ね。
(了)
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