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大臣記者会見録(平成21年12月25日)

平成21年12月25日(金曜日)
10時47分~11時7分
文部科学省 記者会見室
教育

キーワード

高等学校学習指導要領解説

平成21年12月25日(金曜日)に行われた川端文部科学大臣の定例記者会見の模様です。

記者)
高校の新学習指導要領で、竹島の具体的な記述が2013年度から本格実施されるものに関してはなかったということで、一部には後退したのではないかという指摘もありますが、大臣のお考えを伺えますか。

大臣)
我が国の領土問題については、義務教育である中学校の学習指導要領及びその解説、そして、義務教育ではない高校の学習指導要領及びその解説というのは、当然ながら位置付けが異なり、取り上げ方が異なっております。具体的に申し上げると、中学校では、例えば北方領土に関して、という表現と同時に、そこに「着目させる」ということが指導要領に書いてあります。高校の場合は、日本の領土問題に「触れる」という表現でありまして、より大くくり、簡素化してあるということであります。中学校の記述はかなり詳しく具体に踏み込んでおりますが、高校の場合は、より客観的、簡素であるということで、しかし大事な問題であるということで、中学校で学んだことを踏まえながら、領土問題について理解を深めさせること、という表現にさせていただいたということでありますので、国としての大事な問題について熟慮の末、決定した次第でございます。

記者)
そうしますと、中学校の指導内容を踏まえてという部分で、竹島に関する教育も十分に行われる、担保されるというふうに…。

大臣)
いわゆる我が国の領土問題の位置付けというのが、中学校の指導要領及び解説ではかなり詳しく書いてあります。それを十分に中学校で学ばせるということを踏まえて、領土問題が我が国の大変大事な問題であるということを、しっかりと教えていただきたいということを願っておるわけであります。

記者)
先ほど熟慮の末とおっしゃいましたけれども、どういうところに注目して熟慮されたんでしょうか。

大臣)
中学校と高校の指導要領の位置付けの違いを踏まえて、解説というものにどう記述するのが適切かと。そして同時に、やはり領土問題というのは非常に大事な問題ですから、その中身がしっかりと教育現場で理解されるように、あるいは教科書作成の人の指針でもあるわけですから、伝わるようにということで、熟慮いたしました。

記者)
昨年、自公政権ですけれども、盛り込むときには外交問題も踏まえてという判断になる、というような発言が当時の大臣からもあったわけですけれども、今回については、そういった配慮というのは…。

大臣)
自国の領土問題を、将来の我が国を担う子どもたちが正しく理解することは大変重要であるということが、私たちの認識でありますので、このことに関して、いろんな状況を考えてという問題ではないという認識で、私たちはこれを作りました。

記者)
学習指導要領に書かなくても、きちんと教育はするんだという考え方なのか、それとも、中学校の学習指導要領解説が出たときは安倍政権ということもあったので、多少踏み込んだ表現になっているのを、今回は戻すというか、そういう考え方なんでしょうか。

大臣)
どっかの基準から踏み込むとか戻すとかという御質問が先ほどから多いんですが、子どもたちに私たちの国の領土問題を正しく教えるということのために、どう解説を書くべきかということだけですので、そのときに高校はやや客観的、簡略化したものとして全体にありますから、そういうときに、しかし大事なことだというので、内容においては正確を期しながら、簡素化するという意味で表現を中学校を踏まえということに集約したということで、御理解をいただきたい。

記者)
そうすると、新しい学習指導要領及びその解説に基づく教育においては、現行よりも竹島部分というのが…。

大臣)
何も変わっていないと思います。竹島は我が国固有の領土であり、中学校ではその領土問題、主張が違うということも書きましたけれど、我が国の領土であるということは、例えば、領土という意味でいえば、外務省のホームページとかでも、オフィシャルに全部そう書いてあるわけですから、そういうことを正しく認識させるということ自体に、何ら変更があるわけではありません。

記者)
今日の説明会でも、中学校の部分の解説を配るとかという形で周知徹底を図るようにされているようですけれども、そうすると、ここには書かないけれども引き続き教育はやっていくよというお立場…。

大臣)
もちろんそうです。中学校を踏まえというのは、念のためでありますが、中学校ではこう書きました、これが大前提になって、中学校で教えられている子どもを高校で教えるということの解説ですから、ということです。

記者)
高校は簡素化すればいいということであれば、高校の指導要領の解説に北方領土は例示しているのはなぜでしょうか。

大臣)
これは、今までを踏襲したということでしょう、多分。

記者)
理屈上簡素でいいよと、竹島は別に具体的に書かなくてもいいよというのであれば、北方領土も具体的に書かなくてもいいのではないかという…。

大臣)
これは今まで書いていましたから、それを消すというのは先ほどの議論でいうと、解釈として、それを言わなくていいというふうになってはいけないという部分はあると思います。ただ、より詳しく、どんどん書くという趣旨ではないので、そのことを含めて全体として、北方領土もありますから、中学のとき詳述した部分を踏まえという形で集約したということです。

記者)
それは、簡素にどんどん例をそぎ落としていくという…。

大臣)
簡素化を図ろうという趣旨でやっているわけではありません。基本的には、より簡素な表現であるのと同時に、言葉でいうと、着目させるというのと触れるという表現に象徴されるように指導要領というのはですね、やはり高校での位置付けというのと、トーンは違いますから。着目させるということは、より詳細にきっちりしたことをということで、中学の指導要領で北方領土等と具体名を挙げて着目させると書いてあるんです。高校の場合は、領土問題に触れるというのが指導要領です。北方領土等の領土問題に着目させるというものと、領土問題に触れるというのは、指導要領に個別具体のものが書いてあるか、書いていないかということと、着目させると触れるという部分で、やはり、より大きな概念で教えていることは間違いがないわけですから、それに沿って書いてある。

記者)
先ほどの話の中でですね、我が国の領土問題を正しく理解させるということが目的だということなんですけれども、今回の記述の改訂に当たって韓国側への配慮といったものは考えていなかったというふうな理解でよろしいんでしょうか。

大臣)
先ほどから繰り返し申し上げておりますが、私たちが子どもたちにしっかりとした教育をするという責めを負うときに、正しいことをしっかり中身として教えられるということで、解説書を書きました。

記者)
来年は日韓併合100年に当たる年なんですが、年の瀬というか、この時期に発表されたタイミングについても何らかの配慮があったという見方もありますが、この点についてはどうでしょうか。

大臣)
指導要領を受けた解説が、大体3パーツに別れてありまして、理科、数学等は7月にやりました。そして国語と地理、公民、外国語が今回。そして年度末に農業とか、いわゆる専門教科ということで、大体そういうスケジュールで元々やっているものですので、特段スケジュールに沿ってやってきたという以外のものはありません。

記者)
官邸などでですね、内容について御報告があったというような話を聞いておるんですけれども、いつ頃に…。

大臣)
12月の初めに大体我々の結果的には最終案ですが、原案を作りましたので、官邸で閣議があったときに、その合間の時間で官房長官に、今こういう方針でまとめているということを報告いたしました。それ以降、特段のコメントはなく、この時期に発表したいということの、改めての確認を先週初めぐらいにいたしました。それが経過です。

記者)
するとその頃ですね、12月3日に、小沢幹事長と面談されていますけれども、そのときにこの話は出たんでしょうか。

大臣)
その直前の週末に、民主党滋賀県連パーティーに来ていただきました。同時に、23年前に私が衆議院に初挑戦するときに、いわゆるバトンタッチを受けた先輩の西田八郎先生が、先般亡くなりました。小沢幹事長とは同期でありますので、わざわざパーティーの合間をぬって、お家に弔問に来ていただきましたので、お礼に伺いました。以上です、その件は。

記者)
外務省側との折衝というのはどうなんでしょうか。

大臣)
外務省とは、いわゆる領土問題についてホームページにいろいろ記載してありますので、日本の領土を外務省としては、こういうふうに認識しているということの事実の確認は事務レベルでいたしました。私の方からは、官房長官に先ほど申し上げた機会に御報告すると同時に、外務大臣にこういうことでやるからという連絡はいたしました。

記者)
岡田外務大臣からは特に何かあったんでしょうか。

大臣)
ありません。

記者)
今までの話を伺っていると、この文案の作成に当たって、閣僚間で協議したということは特にはなかった。

大臣)
ありません。

記者)
岡田外相に連絡をされたのはいつですか。

大臣)
12月初旬に官房長官にお話した直後ぐらいです。

記者)
質問ではなくて要望なんですが、予算が決まり次第、文科省でもレクをされると思うんですが、事業仕分けで透明性を高めるといううたい文句で行われた予算編成ですし、事業仕分けの結果を受けて、どのような予算になったのかという対応表なりを作っていただいて、そこで、おそらく事業仕分けの趣旨を踏まえて編成されたということなんだと思いますが、どのような趣旨なのか、具体的に、事業仕分けで縮減と言われたものが、それほど縮減されていなかったり、廃止とされたものが廃止となっていなかったりという件もあると思いますが、その辺、明解に説明いただけたらと思います。

大臣)
御要望の趣旨は承りました。ただ、時期的にですね、例えば、ある時期に臨時閣議で決まって、その日にできるかどうかは微妙かもしれません。大くくりに、スパコンとかははっきり分かっていますけれども、粗々はできますが、細かくということになると少し整理が必要かも知れません。それと同時に、これは確定ではないんですが、刷新会議の親会議で報告書をまとめた後の日程としてですね、スケジュールとしては、予算決定後にいわゆるオフィシャルに、刷新会議の報告と予算との間の部分でどうであったのかという検証をする会議が持たれることになっておりますので、それとの絡みもありますが、御趣旨はよく分かりました。

記者)
そういうオフィシャルなものとの整合性というものを気にされる面もあるかと思うんですが、ただ、文科省として一定の判断をされて、仕分けと異なるが趣旨を踏まえたという…。

大臣)
可能な限り対応できるように努力します。

記者)
昨日、鳩山総理がですね、献金問題で釈明の会見をされました。その中身は、自分は知らなかったということと、国民が辞めろという声が強ければそれに従うということもにじませた会見でした。国のトップの姿勢としてですね、こうした模様が、子どもたち、生徒や学生たちに、どんな影響を与えると思われますか。

大臣)
総理として、事実を包み隠さず、正直にお話をされたんだというふうに私は認識しております。その部分で、あの会見自体及び会見の姿勢がですね、子どもの教育に非常に悪影響を与えるというふうな類のものではないと、私は認識しております。

記者)
単純に、昨日の会見はああいう形でされましたけれども、どのように閣僚としては受け止めましたか。

大臣)
いわゆる検察の不起訴と略式と在宅起訴という、3つあったと思うんですけれども、そういう一区切りがついたということで、かねがねおっしゃっていた一区切りがつけばということで、衆議院議員鳩山由紀夫として、あの時点で、御本人が知っていることを正直に丁寧に言われたという理解をしております。

記者)
国民の理解は得られると思いますか。

大臣)
それは国民の皆さんの御判断でしょう。そのことを含めての責めを、衆議院議員鳩山由紀夫ではなくて、内閣総理大臣として負っているんだと思います。

記者)
解説書の話で、韓国メディアなどがですね、今日の会見より少し早めに報道を始めまして、確かに竹島という、彼らからすれば独島なんでしょうけれども、竹島という文言は入っていないけれども、その教育は引き続きやるようだという形での反発を示しているようなんですけれども、どう御覧になっていますか。

大臣)
我が国の教育は、我が国が責任を持ってやることですし、そして、領土問題は大事、大変大事なことは、しっかり子どもに教えるという以外の感想はありません。

記者)
官房長官に12月の初めにですね、最終案を御報告したということですけれども、文科省の中で、最終的にその案が決まったプロセスをもう少し詳しく…。

大臣)
最終責任は私の責任で決めましたので、ああいう話があった、こういう話があったということまで、ここで言うものではないと思っています。プロセスとして、領土に関する国としての、外務省が公式に示している領土とはどういうところかという確認は事務的にさせました。そして、指導要領の過去の経緯、中学校の部分の表現と、それから他の部分の高校の部分を含めての比較をする中で文案を取りまとめていき、政務三役の判断の中で私が最終決定をしたということ以上に、言うことはありません。

記者)
解説書なんですけれども、今回の高校の解説書を正しく理解するためには、中学校の解説書を読まなければいけないと。そして、中学校の解説書で竹島の記述を正しく理解するためには、政府見解を見なければならないと。要するに中学校の解説書自体では、我が国の固有の領土というのは書いていないので、それを理解するためには政府見解を見なければいけないと、二重に見なければいけなくて、何か、解説書なのに全然解説していないんではないかという気がするんですけれども、そこら辺の不透明さはどうなんですかね。

大臣)
見ていけば分かるということは、十分な解説になっていると私は思います。

 

(了)

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