平成21年12月22日(火曜日)
11時25分~11時46分
文部科学省 記者会見室
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化
野口宇宙飛行士、ソユーズ打上げ成功、著作権法、大学奨学金、高校無償化、平成21年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査
平成21年12月22日(火曜日)に行われた川端文部科学大臣の定例記者会見の模様です。
大臣)
始めに、野口宇宙飛行士が搭乗したソユーズが打上げに成功いたしました。21日、月曜日の午前6時52分、バイコヌール宇宙基地から打上げに成功ということで、現在、23日の国際宇宙ステーションとのドッキングに向けて、順調に飛行を続けていると聞いております。予定では宇宙ステーションに約5ヶ月間滞在ということの予定でありますので、若田さんが滞在した4か月半を上回る最長滞在になる予定で、現在飛行をしております。日本の実験棟「きぼう」において宇宙医学実験を始めとした様々な活動が行われることになっております。打上げ成功ということで、活動が成功裏に終わり、任務完了できるように、そして無事に帰還できるように願っておるところでございます。
それから今日の閣議で、著作権法施行令の一部を改正する政令ということで、閣議で決定されました。6月に成立した著作権法の施行に伴う政令の閣議決定であります。障害者のための著作物の複製や、美術品等の譲渡に伴う画像掲載とかという技術的なことを含めた政令が今日閣議で、文科省関係としては決定をされました。閣議案件は以上でございます。
記者)
事項要求となっていた大学奨学金について、貸与人員の件や、貸与開始時期の前倒しについて検討されていると伺いました。現段階での大臣のお考えを伺いたいと思います。
大臣)
概算要求のときに事項要求になりまして、現在、財政当局と詰めの折衝中でございますので、詳細、数字等々はまだ確定いたしておりませんので申し上げることはできませんが、私たちとしては、教育環境がしっかり守られるようにということの中での高校無償化とともに、大学においての奨学金の拡充ということを求めておりますので、拡充という意味は、貸与人員の拡大、それからもう一つは無利子奨学金の支給開始時期を7月から4月に前倒し支給という、ことを、今財政当局と詰めているという段階であります。いよいよ予算も最終段階でありまして、精力的に現在、詰めの作業を行っているというのが現状であります。
記者)
奨学金の人員増ということなんですが、大体何人増ぐらいを想定されているんでしょうか。
大臣)
今折衝中なので、もうすぐ答えが出ると思いますが。今が34万4千人ぐらいですから、それを増やしたいということだけです。
記者)
予算案の決定時期というのは、どういうふうになる見通しですか。
大臣)
確定はもちろんしていないんですが、今の予定では今日にも税制改正大綱の臨時閣議を開いてでもやりたい意向のようであります、まだ正式には決まっておりませんが。それを受けて、これも全く公式ではありませんが、詰めの作業は週内に全部終えたいなと思ってやっております。
記者)
それまでの間に、無償化や奨学金の話で、大臣自ら折衝に当たるようなことというのは予定されているんでしょうか。
大臣)
無償化に関しては、何度か菅副総理あるいは藤井大臣等々とも話合いをさせていただきまして、大きな骨組みとしては、大体ゴールが見えてきたのかなと思っております。後、奨学金の拡大に関しては、後は数字の話ですので、大きなスキームとしてどうこうということではありませんので、ぎりぎりのいろんな局面は否定できませんが、大きくは大臣間の部分は山を越えたのかなと思っております。
記者)
高校無償化の大きな骨組みというのは妥当なんでしょうか。
大臣)
高校及びそれに準ずるところに行く人には、基本的に授業料11万8千円を支給するということに関して、対象者全員に所得制限なしに支給するということは確定したと思っております。後、プラスアルファで私学等の上乗せ部分が、ある一定の所得を限度にしてということの部分が、どれぐらいの規模でやるかというのが調整中ということです。基本的に、公立高校授業料相当分は、進学をする人の世帯に関しては、負担はないということの大きな骨組みは確保できたと思っております。
記者)
そうしますと、高専であるとか、各種学校であるとか、当初、ここまでは対象にしたいと想定していたところは、すべて入ると。
大臣)
というふうに認識しております。
記者)
外国人学校なども含まれる。
大臣)
前にかなり詳しくお話した、そのフレーム自体は維持できているという認識です。
記者)
私学についても12万円の部分に関しては確保できたと…。
大臣)
そうです、はい。
記者)
タバコなんですけれども、大臣はタバコをお吸いにはならないですか。
大臣)
タバコはですね、昨年の7月1日をもって休んでおりまして、それ以降は1本も吸っていません。私は、解散をした日から投票日までは吸わないというルールを、今までずっと持っていたんです。これは喉を守るためでもあったんですが、昨年の7月1日から、もう秋には選挙があるだろうと思って、タバコは休憩に入ったんですが、いつまでも選挙がなくて、今年の8月まで引っ張ってしまいましたので、気がついたら吸わなくてもいいようになっていたということで、今は吸っていません。
記者)
そういう方にとっては、タバコはもう値上げしてもかまわないという感じですか。
大臣)
というかですね、諸外国から比べて日本のタバコの税は安いというのが客観的な事実としてあると思います。ただ、タバコにかかわる産業の人もいます。それと同時に、タバコが高くなると吸う人が減るという、特に今、健康の問題を含めて、タバコを吸わない人が増えているという意味では、税収のためにということでの物差しだと、上げただけで増収かどうかはよく分からないなというのが、かねてからタバコの議論にかかわるときの感想であります。だから、タバコは吸わない方がいいという政策として高くするのか、税収を図りたいから高くするのかというのによって、多少違いがあるのかなという感想でありますが、この議論にはかかわっておりませんので、約40年以上タバコを吸っていた人間の感想です。
記者)
今の暫定税率についてなんですけれども、総理が暫定税率という制度は廃止するものの、仕組みを変えて税率自体維持するという方向を示しましたけれども、マニフェストでは暫定税率を廃止するというふうにうたっていましたけれども、国民から公約違反だという政権に対する批判というのが懸念されると思うんですが、受止めについてお聞かせいただけますでしょうか。
大臣)
前の会見でも申し上げたんですが、非常に厳しい経済状況での想像を絶する税収減、そして、基本的にはこれ以上、後世代への負担という意味での赤字公債を増やすということはしてはいけないということの中で、7兆円にも及ぶマニフェストがあるという意味では、そのマニフェストの優先順位と実行の在り方は、全部ができるという状況でないというところに置かれていることは、私は間違いない事実だと思います。そういう意味で、それぞれにランクが付けられる、あるいはモディファイされるということは、政権の選択としてやむを得ない部分であり、十分に説明し理解を得る努力をしていくものだと、今の暫定税率うんぬんという意味ではなくて、ということだと思っていますので、その中の判断として総理が御判断されたということだと理解しています。
記者)
高校無償化ですけれども、議論の過程の中でですね、高校に行っていない人に対して不公平ではないかという議論も、一部指摘がありましたけれども、それについてはどう思われるんでしょうか。
大臣)
高校は自らの意思ですので、高校に行きたいという人に対して社会的に授業料を支えるという仕組みで応援をするという趣旨でありますので、行けないというのがどういうことかは分かりませんけれども、行きたいという意思のある人が、授業料があるから行けないということをなしにしようという趣旨だということで、御理解をいただきたいと思っています。
記者)
不公平ではないと。
大臣)
と思います。行きたいけれども、経済的な理由で行けない、行きにくい、あるいは行っているのに辞めざるを得ないという状況を、可能な限りなくしたいというのが趣旨であります。しかし義務教育ではありませんから、行きたくない人に行けというわけではないという意味ですから、そのことは、行きたいという人の環境整備という制度であるということで御理解をいただきたいと思っています。
記者)
各社の最近の世論調査ですと、鳩山内閣に対する支持率がかなり急落していまして、50パーセント前後になっているんですけれども、内閣の一員として、受止めと理由というのを…。
大臣)
非常に難しい経済状況の中、そして短い時間軸の中で、大きな課題がたくさんある、普天間の問題もそうですし、予算もそうですし、ということでありますから、非常に期待が大きいときに短い期間で苦労をしている部分は、評価としては高くない部分だったのかなということであります。真面目に真摯に政治に取り組むしかないんだろうと思っております。
記者)
今日にも税制改正大綱が決まりそうだという話でしたけれども、文科省関係では、大体どのようなところに落ち着きそうであるかとかですね、現段階ではどういう感じでしょうか。
大臣)
特定扶養控除の議論は、高校無償化ということでいうと、本来、平成元年から導入された特定扶養控除という趣旨が、高校生、大学生を抱える世帯は学費等の負担が重いということで導入されたという意味で、無償化をやるときにどう考えるのかという提起は前からしてありますが、それはもう税調にお任せをしてありますから、どういう結論になるかによって我々の制度が変わることはありませんが、その関連という意味では、それがどうなるのかなというふうな課題ですが、税調のトップ判断だと思います。
記者)
全国体力テストの関係ですけれども、第1回と比べたらほぼ横ばい、かつ、全盛期の1985年度と比べると、まだ依然低い水準ということですが、今回の結果そのものについて大臣はどのように…。
大臣)
まだ詳細は詰め切れていないんですが、やはりこの結果を見て、教育委員会、学校、地域を含めて、熱心にいろいろ工夫されているところは、やっぱりいいのかなという、非常に表面的かもしれませんが、感想は持っています。ですから、こういうものは非常にきめ細かくテーマを持って取り組むということが、やっぱり大事だなというふうに思っていますので、他の項目もそうなんですが、それぞれの地域、学校によっていろいろ工夫してやっておられるものの情報の共有というのが、非常に大事なのかなと。だから、こういうことをやっているところがあるとかというのを、紙で配るんではなくて、私が今事務方に指示しているのは、例えば、共通のサイトがあって、いろいろ勝手にというか、いろんなことがそこに載っていてというふうなことだと、いろんなところの取組を全部見られる、なるほど、こういうことをやっているのかと、そうすると、例えば、それだけで分かるし、連絡を取り合うとか、そういう中の一つにもなるんではないかと。
記者)
サイトがあるということを指示されたというのは、どういうことでしょうか。
大臣)
各学校の情報が、紙でこんなのがありますよというのではなくて、要するに、ウェブ上にそういうのがいろいろ載るような、実践例の情報が共有できるような工夫ができないかを検討してくれというようなお願いです。その中の一つのテーマでもあります。例えば、いじめとか、学校で問題意識を持っていろいろ取り組むやり方によって、非常に効果が出たりというのもあります。この体力テストでもやはり、非常にいいところと、普通のところと、頑張っているけどあまりよくないところというときに、いろんな情報があるのはせっかくですから、今までは集めて報告して、何か研修会を開くとか、紙を配るとかというと、やはりそこに参加した人はもらうけれども、それ以外の人は見ませんのでなかなかアクセスできない。だから、そういう意味で学校教育というものが、いろんなトライを現場でやられるときの部分の情報、実践の共有化というのも一つのテーマに今しています。ですからここでも、体力について継続的に、そしてきめ細かく取り組んでおられるところは、やっぱり効果が出ているというのが間違いのないことだと思いますので、そうすると、こんなことをやっているんだというのが載れば、どんな学校でも参考になりますよね。
記者)
報告書を作って配るのにも、7千万円、8千万円ぐらい掛かってるんですけれども、来年度はやらない。
大臣)
別にそれをやめるというつもりはないんですが、工夫して、もっとどうしたら一番目的が達せられるのか。ただネットを使うというときのいろんな問題も、リスクというものがあるので、そういうことも含めて、今、検討をしてくださいとお願いしてあります。
記者)
体力テストは事業仕分けの方でも抽出にするようにという意見もありましたけれども、今のお話ですと、学校の個々の取組が抽出にするとなかなか見えにくくなると思いますけれども、今後の予算折衝の中で体力テストをどのようにしていくおつもりでしょうか。
大臣)
体力テストはですね、何か試験問題があってということではありません、基本的に言えば。そういう意味ではですね、全体のレベルを把握するということ、あるいは大体の世間相場は分かっているわけですから、むしろ個々の取組をどうするかということの方が大事だという問題ではないのかなという認識をしております。
(了)
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