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中川副大臣記者会見録(平成21年12月2日)

平成21年12月2日(火曜日)
15時40分~16時15分
文部科学省 記者会見室
教育、科学技術・学術、文化

キーワード

事業仕分け,租税特別措置

平成21年12月2日(水曜日)に行われた中川副大臣の定例記者会見の映像です。

副大臣)
まず冒頭、文化勲章受章者でいらっしゃいます平山郁夫先生の訃報に接しまして、ここに改めて、謹んで哀悼の意を表していきたいというふうに思います。それから、今日まで予算の編成については、トータルな事業仕分けの作業が一段落して総括的なコメントが出て参りました。それを受けて、戦略会議を中心に歳出の枠組みと、それから歳入、税の枠組みと、もう一つはファンド的なというか、特殊法人、独立行政法人等々含めて基金的な部分で、財源として活用できるようなものを総合的に、恐らく枠組み作りをしていくという前提になっていくんだと思います。その中で、基本的にマニフェストを中心にして、まず、どこまでのことをやるかということを方向付けた上で、もう一回、各省庁と財務省、それから各省庁と税制調査会との最終的な話し合いがこれから始まってきまして、それで具体的な予算付けということになってくると思います。その間、事業仕分けの中で出てきました様々な課題については、特に私の分野では科学、あるいは文化、あるいは教育で、その場その場で精一杯努力をしていただいている研究者の皆さんや、今日もJOCのメンバーが鈴木副大臣のところにお話に来ていただいていますけれども、そういう皆さん、あるいはノーベル賞を取られて世界の最先端で国際的な貢献をしていただいている皆さん方の思いというのをそれぞれ聞かせていただきました。そういうことと同時に、文科省ではインターネットを使いまして国民に広く意見を求めるということで御意見をいただきました。そのほとんどが、前回お話をさせていただいたように、現場で研究活動をしていただいている皆さん方が直接私たちに意見を提唱していただいたということ、これが多かったわけですが、そういう御意見もいただきました。そういうことを勘案しながら、最優先課題というものをしっかり提起していきまして、守るあるいは更に伸ばしていくものと、税でやらなければいけないのか、あるいは民間資金でやらなければいけないのかという税の使い方、それからもう一つは本当に無駄になっていないかどうかということを整理しながら、これから予算の折衝に臨んでいきたいというふうに思っております。その中身については、どうぞこれから質問の中で聞いていただいたら有り難いというふうに思います。私の方からのコメントは以上です。

記者)
予算の歳入の方の枠組みですけれども、税制改正大綱がいよいよ来週決定するということで、今、最終的な取りまとめの審議が行われていると思いますけれども、副大臣も昨日、財務省などの税調メンバーと寄附税制やオリンピックのメダリストの報奨の減免などについて協議を行って結論は出なかったということですが、今後予想される着地点などについて、また、特定扶養控除の維持や高校無償化など、その他の改正要望についてもどうなっているのかお聞かせください。

副大臣)
税制調査会は二つの領域に分けて議論をしているというふうに整理をしていただいたらいいと思います。一つは、各省庁から租税特別措置法を中心に来年度の税制改正として要求をしている項目、これについて整理をするというのが一つです。もう一つは、これまで民主党が税制大綱という形、あるいは税の基本方針といいますか基本政策といいますか、そういう形で打ち出してきた根幹的な課題があるんです。例えば所得税でいえば、控除をしていくような形態から給付へというような流れを作っていこうということであるとか、あるいは基本的に租特を中心にして暫定的な税制というものを、例えば透明化法という法律を作って、その効果と公平性というのを全部表に出して、その上で整理をしていこうというふうな方策であるとか、あるいはもっと言えばマニフェストなんかでも暫定税率、消費税等々、議論があるわけですけれども、こういう根幹的な部分、それから基本的な政策にまつわる部分を基本政策として議論していこうということ、この二つに分けて議論の流れというのはできております。そのうち、先行して整理がされてきているのが各省庁から要求が上げられた税制改正項目でありまして、ここのところがもう最終的な段階で詰められてきたということです。文科省についていえば、一つは、改正要望項目というのが国税と地方税の両方で整理されていまして、その結果、そのまま認めて実施をしていきますよというのと、これはもう諦めてください駄目ですよというのと、内容をもう一回工夫しながらやっていきましょうというのと、A、B、C、D、E、F、G、Pと線引きという形で、第二次の評価結果が発表されています。この発表されたものに基づいて、今交渉をしているという段階で、最後の段階に入ってきています。そんな中で、まず寄附について、民間の資金を、例えば文化活動とかあるいは研究活動というものに誘導してくる手段として寄附税制というものをしっかり入れていきたいということで2項目、それともう一つ寄附税制という形でやったんですけれども、これについては税制調査会の方で横線になっています。横線というのはどういうことかというと、さっき申し上げた基本政策の中で寄附税制の見直しをやっていこうということ、これは元々民主党が政策として打ち上げていましたので、来年4月からの改正には間に合わないということになってしまいますけれども、改めてプロジェクトチームを立ち上げて寄附税制についての方向性をトータルでまとめていくということになっております。しかし、その中で一番の項目の寄附の減税について適用下限額を引き下げて、かつ確定申告だけではなく年末調整でも手続きができることにして欲しいという要望をあげているんですけれども、こんなものは基本的な部分ではなくてハードルをちょっと下げるだけの話だから来年からやりなさいよということを今主張していまして、ここのところの折り合いがまだついていません。最後にもう一回くらい話し合っていくことによって折り合いがついてくるというふうに思っています。もう一つはオリンピックの話、先ほどお話しが出たことなんですが、これについてもJOCからのオリンピックとパラリンピックの入賞者に対する報奨金については、今も減税の対象になってるんですけれども、これをJOC以外の組織についても認めてもらいたいということ。それと同時にオリンピックだけでなく、世界選手権の優勝者いわゆる世界レベルの優勝者についても減税対象として認めてもらいたいという政策を作っていきたいということで出していました。これについては、いろいろ話し合いの結果、まず第一弾としてオリンピックに限ってJOC以外の組織についても何らかの形で枠組みを広げていこうという方向性だけは確認しています。どの範囲で広げていくかということについて、今度はボールがこちらに投げられていまして、こちらから企画をして出していくというところまできております。それが今の話し合いの状況です。それから地方税については、公益法人の在り方が25年を境に変わってきます。それについて一般にするのか特別なものにするのか区分けしていくんですけれども、そのことによって、これまで固定資産税が課税されていなかった小さな町の図書館とか博物館とか幼稚園とかって、今あるんですね。他の事業に併設してやっている、収益事業がある程度あって、それに伴って置いている博物館とか図書館とかっていうのがあるんですけれども、それがこの改正によって課税されるということになってきますので、そうなると、いい場所に立地している所が散見されるものですから、どっと固定資産税がかかってきて、もう維持できなくなるというので、どんどん廃止されるような所も出てくるということなものですから、それでは駄目なんで、全部減免されるように考えていこうじゃないかという課題があります。これについては、税調の方は認められないと、税調というよりも総務省の方が基準どおりにいかしてもらいます、駄目なものは駄目なんだということなものですから。では実態で見てみようということで、これらを議論したんですけれども、実態の中で議論していくと時間がかかるんで、まだ25年なものですから、来年1年実態を把握しながらこの問題についての整理を先延ばしをしました。そういう形で結論を出しました。ですから、まだこれからの話し合いになっていきます。あと、PFIの所有権をディベロッパーに移したときに固定資産税がかかってくる問題があるのですが、これは文科省の問題だけではなくて内閣府を含めて共通項で出てくるものですから、まとめて議論をしていこうということになっています。今のところ、そういう形で決着をつけつつありますが、あと一つ、出入国管理及び難民認定法の改正による在留資格、留学と就学というのが今度、一般化されてくるわけですけれども、それに対する不動産取得税の所要の措置というもの、これは私たちが要求したとおりにしていきましょうというのでA判定が出ていまして、これはもう議論の対象から外れております。ということで、この要求事項については整理をしてきたんですが、あともう一つ基本的なところで、以前にちょっと申し上げた特定扶養控除を含む所得税の基本的な改革というのがあります。今、配偶者控除と扶養控除を子ども手当あるいは高等学校無償化の財源にして増税していくという形で財源確保するのかどうかということがありますが、これについては、これからの議論です。元々、扶養控除も配偶者控除も来年やるという話ではなかった、もう一つ先の話だったのですが、そこのところをトータルで考えているときにどうしていくかというのはまだ結論は出てきません。恐らく、さっき申し上げた一番最初のフレームワークですね、マニフェストを実現していくときのフレームワークの財源確保の議論の中で整理されるんだろうと思います。特定扶養控除というのは、私たちが元々主張しているように、マニフェストでここのところはさわらない。ということは、特定扶養控除を継続していくという前提できたものですから、これについて議論の俎上に載せる必要もないということで、ずっと議論自体も否定してきたんですが、最終大枠の中でどう整理されていくのかというのはまだ未定です。これは恐らく税調の話を超えていくんだろうと思います。大きな枠組みの中で整理をされていくんだろうと思います。今の感触では、特定扶養控除は廃止するというような話にはならないということです、私の感触では。最終はまだ決まっていませんけれども、そういう思いを持っております。それからもう一つ、各省段階の要望で、言うのを忘れましたけれども、高等学校の就学支援金、これは高等学校の無償化に伴って、その分が支給されるわけですけれども、それに対して税をかけるかかけないかという問題ですが、私たちはこれを学資に提供するということを前提にしたときに、所得税法第9条で学資に供するものについては所得税をかけないという規定があるので、それを準用していくということで税金をかけるべきではないと言っているんですけれども、判定は要望内容や要望の前提となる制度等が未確定であるものですから、これについてはまだ結論は出すことができないということで、Eという判定が出ていますので、出すスキームをはっきりさせろということだと思いますので、それをはっきりさせた上で議論を固めていきたいということです。

記者)
高校無償化のスキームというのは予算編成の中で決まっていくんだと思うんですけれど、順番としてはそっちを先にしなきゃいけないのでしょうか。順番としては税の方を先にしなければいけないのかなと思ったんですけれど。

副大臣)
学資に使われるという前提、いわゆるスキームがあれば、家庭に向いて基本的には降りていくんだけれども、使われ方が学資に限られているというのは県に降ろして、学校を通じて減免していくわけですから、もう他のものには使えないというスキームでいきますよと、はっきりしてきたらこの問題も解決するんじゃないかと私は思っております。

記者)
特定扶養控除の話で感触をおっしゃっていましたけれど、感触の根拠みたいなものはありますか。

副大臣)
マニフェストですよね。

記者)
税調の中での議論では、マニフェストに書いてあるじゃないかと言った場合の反論というのは…。

副大臣)
私がそれを言うと向こうは黙ってしまうんです。黙ってしまって、黙ったままなんで、ちょっと気持ち悪いんですけれども。さっきの話で、トータルの財源確保の議論の中でいくんだと思うんです。ちょっと用心しなければいけないのは、ゼロサムゲームの場合はこれはやってはいけない、廃止をしてはいけないということなんだけれど、削減っていう話になったときには微妙なところだと思うんです。そこを頑張らなきゃいけないと思っています。

記者)
そこは具体的に、例えば現在の63万円をどう縮めるんだとか、どのくらいにするんだという議論はまだ全くなされていないのですか。

副大臣)
なされていないです。なされていないっていうか、子どもという話も出てきたけれども私たちは相手にしていません、議論にならないっていうことで。だから、そこのところは税調を超えたところで判断が出てくるんだと思うんです。

記者)
事業仕分けですけれども、先日の行政刷新会議で科学分野については政府内で調整することにも言及されたと思うんですけれど、副大臣としては今後どういう方向で査定に臨んでいきたいと思われますか。

副大臣)
これは菅大臣のところの戦略会議の中で、総合的に科学技術についての位置付けというものを、まずはしていくことだと思っています。それを踏まえた上で、基本的には科学技術というのはこの国を支えていく根幹になっていく、総理の発言の中でも、これは日本にとって戦略的に大切なものだということですね、これを踏まえた考え方というのは確認できているというふうに思います。その上で、中身を精査するということになるんですが、さっき申し上げたように、いろいろな観点でいろいろな皆さんの指摘がありますから、私たちも心を真っ白にしてというか、謙虚にいろいろな議論を聞かせていただいて、仮に国民の声というか国民の目線で廃止だとか、あるいは削減だとかっていうような指摘が事業仕分けで出てきましたけれども、これの中にはなるほどそのとおりで、やはりここは改革というか改良していくことができるだろう、そこから削減してしっかりと財源を出してくるというところはあるだろうという、そういう点も確かにあるという判断が一方であって、もう一方で、ここはどうしても基幹分野になっていく、そこに無駄遣いはないと、あるいは原点に戻って考えてもやっぱりこれは必要だというところはしっかり必要なものとしてやっていく。それと同時に、公共事業と一緒で、これまで一方の方向でずーっと歩いていたものがあったんだけれども、いや、ひょっとしたらもっと違う選択肢もあったんだけれども、これ一本でずーっと来てしまったために方向の転換ができなくなっている、あるいは、もう一つ違った方向で考えることができなくなっているというようなものも、精査をしていくとあるというふうなことも考えられますので、そういうところも原点に戻って見直していくという、そういう姿勢で組み立てていきたいというふうに思います。だから事業仕分けで否定されたものを、いやこれは必要なんだという場合には、私たちにも説明責任があるんだというふうに思っていまして、そこのところを、しっかり国民にも説明をしていくということになっていくと思います。そんな基本的な気持ちというか、原則に基づいて予算の組み立てをしていきたいということです。

記者)
先日の会見では、科学技術関連の事業に関しては総合科学技術会議で方向性なりを一度検討してもらう、そのための要請をしているとのお話だったんですが、菅大臣の会見ではそういったものは実現しないという話もあるみたいですが、その辺の見通しと、科学技術の位置付けは年内までの査定で何か出る可能性はあるんですか、国家戦略室として。科学技術の位置付けというものが年内までの査定というスケジュールの中で何らかの…。

副大臣)
菅大臣の分野も引き込んで、私たちは査定に是非臨んでいきたいという思いでいます。総合科学技術会議も総合科学技術会議なりの査定といいますか、毎年やっている査定はもう出てきているんです。私もその中身を見たんですけれども、ちょっと基本的なスタンスが違うようで、総合科学技術会議の場合は戦略的にこれも大切だ、これはもっと大事だ、これももっと伸ばしていかなきゃいけないという、そういう査定が付いていて、片方、事業仕分けの方は一番良くて削減、中身見直す、それから廃止とかっていうことで全部削る方なんです。それがマッチングするかっていうと、なかなかそこは噛み合わないところもあるんですが、両方、評価としては参考にしながら最終的には政治判断するということで、私は例年の総合科学技術会議の中で出てきた査定というのは、これまでの会議の延長線上にある意思表示だというふうに思っています。

記者)
競争的資金等では他省庁との重複感があるといった指摘もあり、これはかねてから指摘されていたことなんですけれど、改めて事業仕分けでも指摘されたわけですが、一ヶ月で他省庁との調整までできる気もしないんですけれど、その辺はどのような感じになるんですか。

副大臣)
今回の指摘で、一ヶ月ではなかなかできないけれども、ここ1年かけて整理していかなければならないという論点というのは幾つも出てきたと思います。それを整理した上で、我々、査定に臨んでいくときは、そのことも含めて皆さんに説明したいというふうに思っています。先ほど、言われたようにいわゆる競争的資金と、もう一つは運営費ですね、本来は経常経費を持っていくやつ、これとのダブりもあるし、運営費が安定しなかった部分をどう安定させていくのかというふうなところもありますし。それから科研費ですね、それぞれの科学者、研究者が自分の思いの中で伸ばしていくものについて付けていこうというものと、これは本当に基礎的な文科省の種を作っていく部分ですから、それと今度は戦略的にそれを引っ張り上げてチームだとか研究科だとか、研究所だとかっていうところを向いて、戦略的にこちらの意思で優先順位を決めて引っ張り上げていくプロジェクトと二つあるわけですが、これを上手く整合性を持たせていくという作業も必要であろうと。それからもう一つは目利きをどう作っていくかということについても、もう一遍整理をしてみたいというふうなところ、こんなことも含めて来年1年かけて総合的に見直していこうという、そんな意思も三役会議の中で確認させていただきました。そんなことでやっていきたいと思います。今すぐそれを来年度予算の中で反映させられるかというと、ちょっとそれは、さっきの指摘のように時間が短すぎるんで、今回やるのはある意味でサンプル的にということになってしまう可能性があると思います。

記者)
事業仕分けの結果が、どの程度予算に反映されるかっていうところに、今大変関心が集まっていると思うんですけれども、そうした政治判断のプロセスの透明性みたいなところについて、どんなふうにお考えでしょうか。ある日突然結果だけ出てきても、恐らくまた科学界の方から反発が出ると思うんですけれど、その辺の説明責任みたいなものについてはいかがですか。

副大臣)
なるべく説明をしていきたいというふうに思います。その責任は私たちにあると思うので、そのプロセスも今日こうしてお話ししているように、何を基準にどこをどう整理しようとしているのかっていうのを、できる限りみなさんに説明していきたいというふうに思ってます。

記者)
副大臣は平山郁夫さんには会われたことはありますか。

副大臣)
あります。

記者)
どういう場面で会われて、お話をされたか。

副大臣)
ちょっとしたパーティーでお会いしたことがあるのと、それから、昔、私、国際交流基金の人物交流部という部署にいたものですから、そのときに仕事でお会いしたことがありました。

記者)
世界遺産保護などに熱心に尽力されていましたけれど、今回お亡くなりになられて副大臣なりのお考えをもう少しお伺いしたいんですけれど。

副大臣)
私たちは、一方でアジアの共同体というのを、鳩山政権は標榜しまして、一つの文化というものを軸にしながらアジアに向けて新しい第一歩をというところにいるんですけれど、そういう意味では平山先生のこれまでの功績、シルクロードからアジア周辺での御活躍というのは非常に大きなものであって、私たちもその力を是非お借りをしたいというふうに思っていましたし、一緒に仕事をさせていただきたいと思っていたのですが、そうした観点からいっても非常に大きな人を亡くしてしまったということを非常に残念に思っています。日本を超えてアジアあるいは世界の文化の拠点みたいなものを作っていただく方であったんだろうというふうに思っておりますが、非常に残念に思います。

 

(了)

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