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中川副大臣会見録(11月11日)

平成21年11月11日(水曜日)
16時36分~17時6分
文部科学省 記者会見室
教育、科学技術・学術、その他

キーワード

事業仕分け、地球温暖化、研究開発法人、定住外国人の子どもの教育等に関する政策懇談会、ユネスコスクール全国大会、GXロケット

副大臣)
私の方からお話するのは、先ほど三役会議がありまして、行政刷新会議が始まっていますので、それについて一部いわゆる決裁といいますか、廃止だとか3分の1縮減だとか地方へというものが出てきたということの報告が高井政務官からありまして、それに対して今度は私たちがどのように対応していくかという協議をしていくということの確認をしたところです。これですべて決まっていくということではなくて、参考として恐らく財務省の方にも届きますし、私たちの方にも提供されるわけでありまして、それをもって本格的な議論を始めていくということになっているというように解釈をしていまして、しっかり精査をして議論を固めていきたいというふうに思っています。
その中で、これも私自身の考え方なんですが、マニフェストを含めて政策一般に対しての優先順位みたいなものがあると思うんです。いわゆるマニフェスト事項そのものに切り込んでいただいたということがありますが、このことについては、文科省だけの話ではなくて政権トータルで優先順位を作り上げていくということになりますから、そういう枠組みの中での議論になると思うんです。片方こういう性格があるものと同時にもう一つは、例えば民間の資金と税が重なっているじゃないかとか、あるいは、本来その事業を発注するときに民間のコストと比べて、競争原理が働いていないじゃないかとか、あるいは人件費や天下りなんかも含めて、ここは問題があるんじゃないかとか、そういう類の具体的なコストに関わる無駄遣いといいますか、そういう部分の指摘があるんだろうと思うんです。この2つは議論の観点が違ってきますし、政策の部分は文科省の中の議論だけで収まらないトータルな議論になってくると思うので、議論のステージをこれから先、作っていってもらいたい。財務省とバイで議論していくだけではなくて、政策トータルで整合性を持たせていくようなステージといいますか、議論の枠組みも作ってもらいたいというふうに思います。それは、今日、私も事業仕分けの中身を聞いていて感じたことでありますので、そういうことも提起していきながら、これからの枠組みも考えつつ進めていきたいというふうに思います。これは三役会議で確認されたことではなくて、私自身が今日の時点で事業仕分けの一部中身を見て、あるいはその現場に行って感じたということとして受け取っていただきたいというふうに思います。
それから、もう一つは地球温暖化の問題に対する閣僚委員会でありますが、これに私もメンバーで出席をしておりまして、この間、東大の元学長の小宮山先生のお宅にお邪魔をしまして、実験的エコハウスといいますか、プラチナシティ・ネットワークという構想も掲げてやっていただいていますから、その現場も見て参りました。それで、会議の中で課題として、それぞれの省庁に今、三段階で構想計画を出すようにという依頼が下りています。一つは、直近で今すぐできること、今、2次補正の議論が出ていますから2次補正が組まれたときに、そういう仮定の下なんですが、それが組まれたときにそこに向けて出せる題材をしっかり固めていくということ。この作業をするようにということで、今、事務方には再点検といいますか、我々の構想も含めてすぐ使える題材というのをやっていきたいというふうに思っています。特に環境だけではなくて、環境・雇用・子育て、もちろん景気対策ということなんですが、そういうことも加味した中での構想を作っていくということが一つ。それからもう一つは、来年度の予算に向けて構想をまとめていくということ。それから、三つ目にはですね、更に中長期的な観点に立って、特にこれは私たちの科学技術先端分野では得意とする分野でありますが、以前から申し上げているように、これまでの延長線上の環境技術ということではなくて、新しい素材も含めた基礎科学に立脚したような分野の開拓といいますか、そこに向けての重点的な政策といいますか、そういうものも作り上げるような、こういうことで三段階で宿題をいただいています。それに対する取組というのを始めたところだということを、まず報告させてもらいたいと思いますが、来週の半ばくらいまでにはまとめて上げてこいというわけでありますし、これによってどれだけのエコ効果があって、GDPの押し上げ効果というのはどれぐらいのものだということを数値化して出してこいということなものですから、なかなか大変な作業になっていくと思うのですけれども、そんなことも含めて、今、取りかかっているということを、この三役会議で報告をさせていただきました。
それから、いわゆる研究開発を担う法人については、独法の議論がそろそろ始まってくるんですけれども、それに対して、研究開発力強化法の中で、この研究開発法人については、別個、独立した形で整理していきますよということになっているものですから、これについての基本的な枠組みをどう作っていくかという議論もそろそろ始めていきたい、その体制も作っていきたいということで鈴木副大臣の方から報告がありまして、そのような方向でいこうということであります。
それから、もう一つは私の、副大臣の下の有識者懇談会ということで、前は民間の投資資金をいかに多様化していくかという形で有識者懇談会を作っていきたいということでお話をさせていただきましたけれど、それに加えてもう一つ、定住外国人の子どもの教育等に関する政策懇談会というのを作っていきたいと思います。これは、外国人労働者の子どもたちに対する教育、それから地域社会の取組ということ、こんなことが中心なのですが、それに加えて留学生の問題、後の就職をどう広げていくかというふうなことであるとか、日本語の習得について海外でも日本語の国際化ということを念頭に置きながらプログラムを入れていくにはどうしたらいいかとか、そういう類のことをしっかり議論ができる現場のメンバーと専門家と学者というのを組み合わせて、懇談会、まあ4,5人ずつをチームにしながら知恵を出してもらいたいということで、これを組み立てるということにしました。これは三役会議で了解をいただいて、やるということになっていきます。
それから、もう一つ皆さんに、より御理解をいただきたいということがありまして、これは、第1回のユネスコスクールの全国大会を開くということになりまして、11月の14日土曜日ですが、持続発展教育、いわゆるユネスコで進めているESDですが、これは日本が提唱して、ユネスコのプログラムの中で一つの柱として位置付けようとしているものなんですけれども、日本の国内でのユネスコスクールで、これの全国大会ということをやっていくということです。場所は東京都の渋谷教育学園渋谷中学高等学校ですが、是非、取材あるいは報道に載せていただければ有り難いというふうに思っています。
私の方からは以上、報告させていただきます。

記者)
行政刷新会議の事業仕分けですが、担当の科学技術分野からも30以上の事業が入っていまして、高速増殖炉サイクルや次世代スパコンなどの国家基幹技術のような大型研究開発事業も盛り込まれていますが、担当の副大臣としてはどんな姿勢というか、どんな立場で臨まれるおつもりですか。初日の感想も含めてお願いします。

副大臣)
先ほど申し上げたように、もんじゅとか、GXロケットとか、あるいは次世代のスパコンなんかは政策に関連するというか科学技術の戦略分野なので、それに対して例えば廃止とか、持続させるとかという判断は、内閣としての基本的な判断を前提にしながら議論をしていくのだろうというふうに思うんですけれど、そういうことで受け止めさせていただきたい。あそこで出てきた議論というのは十分参考にさせていただくということですから、基本的な部分、いわゆる政策にかかわってくる部分というのは、我々のいわゆる政治判断をベースにしたところになってくるのだろうと思います。
ところが、中身を見てみないと分からないのですけれども、本当に効果が上がっているのかどうかとか、あるいはコストがかかり過ぎているんじゃないかというような部分の指摘が当然出てくるんだろうと、そこについては我々も謙虚に受け止めながら精査をしていきたいというふうに思います。実際そういうことであるとすれば、やっぱり見直していくということになっていくと思いますので、出てきた結果、これまでとは違った切り口、あるいは視点で、それを議論されるとすれば、それは十分に参考にしていきたいというふうに思っています。

記者)
事業仕分けなんですが、独立行政法人の、例えば委託事業であるとか運営交付金も含めてですね、そういったものが多数含まれていると思うのですけれども、そもそも概算要求の段階で、独立行政法人への委託事業や運営交付金は、具体的にどのようにメスを入れて査定されていたのですか。もう既にある程度はされていると思うのですが。

副大臣)
委託事業そのものがふさわしいかどうかとか、あるいは独立行政法人の性格もあります。例えば研究活動をしているところもあれば、資金を再配分する、いわゆる競争的な資金であるとすれば、それをどういう委員会の構成で、誰がどういう形で判断して再配分しているかという、そういうことを担っている独立行政法人もあるわけで、それについてメスを入れていこうと思うとちょっと慎重に時間をかけていかないと、一挙に切り刻むというわけにはいかないんだろうなという感触を得ました、我々の段階で査定していく中で。
ですから、恐らくこれからの議論の中で、来年、再来年、本格的になっていくと思うんですが、さっき申し上げたように、研究機関なんかを別個にしていくということも含めて、独立行政法人を横串に刺してですね、トータルで、基本的には廃止していくという方向性を我々は出しているわけですから、そういう方向性の中でトータルで議論する時期がくるのだろうと思うんです。そのときに慎重に一つ一つの役割を分析して、役所直でできるものは廃止して役所直でやる、事業そのものを廃止するわけではなくて組織を廃止して、しかし、逆に民間でやれるというようなものについては完全に民営化して民間に委ねていく、そんな整理を慎重にしていく中で議論していくことだろうというふうに思っています。
ですから、今回もし、この事業仕分けの中でそういうことも取り上げていただいて問題点を浮き上がらせてもらうとすれば、それは一つのサンプル的なというか、こういう視点で見たときに独立行政法人にはこういう問題があるんだなという受け止め方でですね、是非、参考にさせていただいて、今回ここはやっぱり削れるなというところは削りますけれども、将来に向かって整理していくときに、事業仕分けというのは今年だけではなく来年もやっていくのだろうと思いますが、そこから出てきたものについては十分参考にしながら、構造的な改革に結び付けていきたいというふうに思っております。

記者)
文部科学省からの概算要求ではそれほどその部分に切り込んでいるということではない、むしろ慎重にやっていかなければいけないということで、今回は特にそういう視点で査定をされているわけではないということですか。

副大臣)
切り込もうと思ったんですけれども、一ヶ月ではやれば混乱が起こるということなんで、これまでの議論の中で、これはもう廃止してもいいよとか、ここはダブっているから縮んでもいいよとかいうところはやりましたけれども、まだ本格的なところまではいっていないという感触です。全部が見えているわけではなくて、手探りで調べていきながらやっていくわけですから、これからだと思っています。

記者)
GXロケットについてなんですけれど、これまでもいろいろと廃止かどうかという議論が出されていて、やっぱり今の段階でも技術的な完成の目処とか需要の見通しとか見えていないんですけれど、副大臣としては、これはやはり必要だとお考えですか。

副大臣)
会計検査院からも民間との関係をしっかり整理するようにという指摘があってですね、改めてチェックをしたのですが、私自身も具体的に整理の基準をはっきりさせて結論を出していくべきだというふうに感じています。そういうことが理解できました。それでやっていきたいというふうに思いまして、そのことについて事務当局にも我々が判断できるデータを出してくるようにということを言っています。具体的には将来の需要予測について、防衛省などの問題もありますけれども、これぐらいの需要があれば世界的にも競争力として評価できる、乗ってくるんだというふうな指標というのはできるはずだから、それがどれくらいの需要を見込む必要があるのかというようなデータは出せるはずだからそういうものを出してこいということを申し上げました。
それから、もう一つは民間との関係で国が主体になってやるといったときのコストがどれくらいになるのかということですね。恐らく民間技術の買い取りなんかの話もあるのでしょうから、民間が撤退するということになったら、そういうときの試算もはっきり出してくるべきだろうと、逆に開発を廃止したときもやっぱりコストがかかってくるので、それについても出すということで一つずつはっきりさせながら結論を出していこうと。今のところ、私の手元にあるのはその判断ができるところまで至っていないです。データそのものがということなものですから、まずそれを出すようにということを、今日指示をしたということです。

記者)
判断するに至るデータが足りないというのは、なかなか納得しにくいのですけれども、どういうことでしょうか。

副大臣)
彼らの言い分は、例えば将来需要があるからこのロケットを開発して完成にもっていくわけですね。その需要というのが日本の防衛計画なんかも含めて、あるいは海外の需要データも含めてどれくらいあるのか、これが想定できないから判断できないと、こういう説明をするわけですけれども、私は逆だと言っています。今日もその議論をしたのですが、私はどれくらいの需要があったらこのロケットのコストで国際競争力に見合っていくんだということを逆に出してみなさいと、逆の発想の中で試算というのはできるはずだから、先延ばしにしないで。例えば今だったら、全てそういう需要想定ができるまでは、このロケットを作るべきか作らないべきか判断できませんと言っているわけですから、そうではなくて、どれくらいの想定があればロケットが成り立っていくのかという、いわゆるビジネスモデルとして成り立ってくるのかどうか、これを逆に出したら、そこから私たちが判断できるじゃないかというような意味でデータを求めたということです。

記者)
今回の事業仕分けでは、副大臣はGXの説明をしていくときには、どちらの側に立つつもりで臨まれるのですか。

副大臣)
私は、あの中に入っていくのではなくて傍聴席で聞かせてもらっている立場なのです。議論は議論としてしっかり参考にさせていただいて、さっき申し上げたように、GXロケットについては日本の技術を完成させていくということについては価値があったのだろうと思うし、そのことについて否定するわけではない。しかし、コストがかかり過ぎたら、これは技術がいくらあっても使い物にならないのだから、そこのところの判断をしていきたいと思うので、その判断の基本になるデータを出してきなさいと言っているのです。

記者)
彼らって、どこに対してですか。

副大臣)
担当部局に対してです。

記者)
今、LNGのエンジンだけ、ロケットの機体とは別に開発しても、将来の惑星間輸送なんかについても、宇宙空間の移動で意味があるんじゃないかという選択肢もあるのですが、これについてはどうお考えですか。

副大臣)
そういう選択肢も含めて、ケース1、ケース2、ケース3という形で出してきなさい、それで判断しますよということだと思うんです。それは、文科省、一省庁の判断だけではなくて、宇宙開発戦略本部も含めて判断をしていくということで、その材料提供をしなければ判断のしようがない、みんながいろんなことを言っているのを聞いて座っているだけということではないでしょうと、もう今の時期からしっかり結論を出していかないといけませんねということを今日申し上げたということです。

記者)
結論を出す時期の目処とかお持ちですか。

副大臣)
今日、そういう指示をしたというところなので、その辺を見定めて、これからしっかり指揮をしていきたいというふうに思います。

記者)
GXロケットに関連してですけれど、宇宙開発委員会の試算したところですと、1千億円くらい更に追加コスト負担という結果が出ていました。それまでに、6百から7百億円くらいを投じていますし、すべてそういったことをリセットして新たに出してくるということを意味されているのですか。

副大臣)
それだけでは十分ではないということです。それは私も聞いていますけれども、いくらかかるという話だけでは十分ではないので、これを商業化した時に、どれくらいの需要想定があれば国際的に競争ができるのか、受注ができるのかということも含めてシミュレーションをいくつか出してみようよと、それでも、これだけのコストがかかったらもう国際競争力がないくらいの、まあ技術はそれで得られたけれども、いわゆるビジネスモデルとしては無理だねということであれば、そのように判断して、この1千億というのを考え直していくということになるだろうし、その判断基準ということなんです。これまでは需要が分からないけれどもコストだけはこれだけかかると言っていたわけで、これだといつまでたっても結論が出ないわけです。だから、そろそろ時期かなということだと思うんです。

記者)
中型ロケットということで、今の大型ロケットH2Aとはバッティングしないと言われていますけれども、メーカーの話などを総合すると、むしろH2Aと競合するという見方もありまして、むしろ無駄じゃないかと、代替機というよりも、所詮、出発点がおかしいのではないかという見方もあるようですが、その辺はどのようにお考えですか。

副大臣)
違う体系のロケットですから、LNGとLいうのは。またこれは日本独自の技術開発になっていったので、そのときの判断としては間違ってはいなかったのだろうと思うけれど、結果として競合するし、使い物にならないというかビジネスモデルとしての競争力が無いということであれば、技術開発である程度成果が出た時点で実用化するということは止めろとか、あるいは実用化したら既存のロケットよりもコストがかからない、競争力があるんだということが分かったら、それは物を作るということになっていくのだろうし、その判断を今の時点でやりたいということだと思います。

記者)
先ほどの研究開発法人についての検討なんですが、いつ頃から始めていつ頃までに結論を出すというスケジュール感はありますか。

副大臣)
今日は、いつまでに結論が出るというようなところまではありません。これは文科省だけの話ではなくて、刷新会議や、あるいは戦略会議なんかも含めたトータルな議論になっていくと思いますので、そこを同時並行的にやっていくということですから、なかなかこちらだけでスケジュール感とか出ないと思います。いずれにしても、こちらはこちらのサイドで準備をしていきますよと、いろいろな人の考え方も聞いていきますよという体制を作ったということです。

記者)
先ほどおっしゃった具体的な枠組みというのは、検討する組織なり懇談会なり、何か考えていらっしゃいますか。

副大臣)
それはまた鈴木副大臣から詳しく聞いてみてください。

記者)
冒頭でありました、環境に関する、直近で今週中にできるものを、ということなんですけれど、もうちょっと具体的に、今の段階で何かあるのでしょうか。

副大臣)
私の頭の中にいっぱい詰まっているのですが、また成案にしてここでお話をさせていただきます。今はちょっと早いですね。

(了)

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