平成21年9月17日(木曜日)
1時2分~2時22分
文部科学省 記者会見室
教育、科学技術・学術、スポーツ、文化
高校無償化、国立メディア芸術総合センター(仮称)、教員定数、奨学金制度、最先端研究開発支援プログラム、スクール・ニューディール、教員免許更新制、電子黒板、教科書検定、原子力政策、医学部定員、学習指導要領、宇宙政策、オリンピック招致、全国学力・学習状況調査
大臣)
どうも大変遅くなって、お待たせして恐縮でございました。日付が変わってしまいましたが、16日付けで鳩山内閣がスタートいたしました。文部科学大臣を拝命をいたしました川端達夫です。これからいろんな形でお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
記者)
幹事社の日本テレビですが、まずは、就任されてのお気持ちを、それから今後の抱負についてお聞かせください。
大臣)
私が政治の世界に入ったのは昭和61年、この衆議院に来たのは昭和61年であります。当時は非常に小さな政党、民社党という政党でありました。民社党の結党の初代委員長は西尾末広という委員長でしたが、西尾末広初代委員長が民社党を作ったときに言った言葉は、政権を取らない政党はネズミを捕らない猫であると。日本において、当時の自由民主党に変わる政権交代可能な政治勢力を作る、それが民社党だということで作りましたが、昭和35年ですから、ほぼ50年ですか、その自民党に代わる政権交代可能な勢力が民主党として、現実に政権交代を起こしたという、その現場に、諸先輩のいろんな思いを込めて、私がこの場にこういう立場でいられるということは、本当に感慨無量でございます。途中で、いつも政権交代とお経のように言っていたんですが、無理ではないかと思ったことも何度もありましたし、例えば新進党で夢を大きく持ったら解党してしまったとか、挫折もずいぶん味わいましたし、選挙で、民主党でこれでと思ったら、4年前は大惨敗をしたときの幹事長でもありましたし、そういう意味では、ここまで本当に来たという思いが、胸にこみ上げるような一日でありました。その中で、昨日ですか、文部科学大臣という、およそ政治家が一番関心のある、誰でも関心がある問題は教育だと思います。そういう意味で、国家の根幹に関わる教育、そして日本という国の過去から未来を結ぶ文化であり、芸術、そして資源のない国、日本の生命線を維持している科学技術、そして心身の健全な育成のスポーツ、こういう大きな分野を総括する役所の責任者に就任したこと、正に身の引き締まる思いでございますし、同時にその状況を取り巻く環境は、非常に厳しいものも一杯あるということであります。待ったを許されない中で、民主党が掲げてきたマニフェストにも、教育をしっかりやっていくことが、科学技術を支えることが、根幹に据えられておりますので、私の最大の務めは、そのマニフェストで国民にお約束したことを、一刻も早く、工程表に基づいて着実に実行することに尽きる。一方で、税金の無駄遣いを、この文部科学省の中においても、一つ一つ精査をする中で、これは仙谷大臣の所管になる、総合司令官は仙谷大臣だと思いますので歩調を合わせて、税金が有効に効率的に、きちんと使われるという仕組みも含めて、この二つを取り組んでいくのが一番大きな仕事だと思って、全力で頑張っていきたいと思っております。
記者)
朝日新聞です。先ほどの就任会見で、指示書の一番筆頭に高校の無償化というものが挙げられておりましたが、具体的にどれぐらいの時期の、その工程に関してどのようにお考えか教えていただけますでしょうか。
大臣)
これは、マニフェストの工程表では22年度から実施でありますので、一応それはお約束ですので、22年度に実施したいと。それで、制度設計上も、いろいろもう少し精査をして進めなければいけない、例えば給付の方法とか、いろいろ議論もありますが、現実問題として、またその財源の問題も、これは財務当局とのことでありますが、基本的には、イメージとしては、この臨時国会ではなくて、通常国会マターにして、いわゆる予算も含めて、予算関連法案ということで、来年4月から実施できるようにというふうに思っております、今のところ。
記者)
そうすると来年の1月にのせるというのが目安でしょうか。それまでに制度をもう少し半年かけて詰めると。そういう意味ですか。
大臣)
はい。
記者)
官邸での会見でも出ましたけど、国立メディア芸術総合センターの取扱いについて、改めてお考えをお聞かせください。
大臣)
この補正が出てきたときから、民主党、特に鳩山新総理の発言も含めて、これはいろんな経過から見ていかがなものかということの指摘をしてきた経過があります。そして一方で、この補正予算全体に関して、未執行のものを中心にして、可能なものに関しては凍結をして、新たな財源として活用しようという取組もやっております。そういう中で当然ながら、このメディアセンターも、どうするかという対象になる主要な案件の一つだと理解をしております。ただ、これが出てきた経過とかというものも、今まで我々が野党として検証してきたものと、実際に私がこういう立場になって、改めてその中身も含めて検証するということは、きちんとやった中で、関係者も含めて皆が納得できるかたちで処理をしたいなということで、問答無用で全部止めるということではありませんが、基本的には今までの議論から言うと、このまま建物を建てていくということにはならないということだけは申し上げられると思います。
記者)
その決断の時期とか、その辺は考えていらっしゃいますか。
大臣)
これは、全体の補正予算案をどうするかという、総整理の中に位置付けられているので、私たちだけがこうこうということではありませんので、しっかり意思疎通して連携する中で、最終的な判断をしていきたいと思います。
記者)
大臣、鳩山首相からの指示書の中で、教育の、その質や数を充実させるというようなところがあったと思うんですけれども、教員の数の問題なんですが、教員定数というのはずっと減らされてきていまして、代替計画を立てることを含めて、どのようにお考えになっているのかというのと、その際の骨太の方針06であるとか、行革推進法という壁もあると思うんですが、これはどう兼合いを考えてやっていかれるのか。
大臣)
と言うか、やはりいろんな今までの縛りもあるんですが、私たちはマニフェストで書いたのは、いわゆる先進国に比べて、教育予算というものが少ないという中に、やはりもう一つは、子どもに対する教員の数というのは、やはり非常に少ないというのが、世界各国から見て、日本がそういう部分でハンディがあるんではないかということですから、どういう教育をするのかということが一番大事なことであって、それを実現するのに、教員の数がどういう規模を目指せるのかということと、それから財源として、どれだけ投入できるのかということが、本来先にある議論であって、その中で全体の定数の縛りがあるとかね、縛りがあるからできない、ではなくてということが、正しい議論だと思いますので、私たちとしては、マニフェストに書いたのは、そういう意味では質と量ということを、教員で言えば書かせていただきましたけれども、その質に関しては、大学の6年制というものを念頭にしていこうということですから。量に関しても、教員一人当たり16.何人かな、として教育はやるべきだということを、目標にして取り組んでいくということですから。いろんなことで、今までの、その部分で枠を破らなければいけないことは、あっても別にそれは、そのためにやっているんではないということ。もちろん財源の問題もありますから、そういうことで、いろんな今までのこの仕切りとか整理は整理としながら、本当にあるべき姿はどうなのかということから議論をするというので、私たちマニフェストの議論をしてきましたので、そういう位置付けの中で理解をいただいたらいいことです。
記者)
あるべき姿を追及するためには、当然法改正も含めていくという。
大臣)
それは当然、必要であればね、そう思っております。工夫したら、そうでなくてできるというのかね。外部の人材活用するとか、いろんな仕組みとかもあり得ると思うんですよね。だから、トータルとして目的達成のために、どういう仕組みがあるか。それで、いろんな形の中で、あらゆる選択肢は排除しないということで取り組みたい。
記者)
高校無償化に戻るんですが、この財源が4,500億円ということですけれども、これから来年度の予算編成をしていく中で、当然財務当局といろんな関係があると思うんですけれど、現在大臣の中では、この4,500億円をどうやって工面をするかという道筋というんですかね、それはどういうお考えを持っているんでしょうか。
大臣)
と言いますかね、基本的には、マニフェストの基本にある教育予算というものの精神は、グロスとして少なすぎるということがあるわけですから、無償化をするということで、他の無駄な部分を節約するというのは当然ありますが、その何かからシフトするという考えではなくて、オンするというのは基本にありますから、それは我々として、マニフェストを実行するという部分の基本の思想です。財源は、そうすると文科省の中のどこかからというのは、無駄な部分はありますが、それはどれぐらいの無駄かはまだ分かりません。だけど徹底的にその無駄は排出するけれども、それだけでぽこっと出てくるとは思っていません。という意味では、これは全体の話ですから、そこの予算が使えるんではないかということは、全体で考えないといけないので、私の立場だけで申し上げることはできない。
記者)
制度というか仕組みの話なんですが、これからいろんな議論もあるので考えるという、先ほどの御発言がありましたけれども、都道府県とか、学校法人に対する間接的な給付の方式というのでは、今大臣は個人的にはどのようにお考えでしょうか。家計への直接給付という声もあるんですが。
大臣)
個人的には答えられないんですが、議論としてはね、私たちは、いわゆる組織への補助から、個人への給付というのは、子ども手当とか、農業の所得保障とかして、これもそういう基本的な、こうあるべきだという位置付けで言うと、個人給付なんですよね。ただそれが、この問題に関して、効率の問題とか含めて、本当にそれがベストなのかという議論があることは承知をしています。そして、公立の高校と私立の高校で、また仕組みが違うということで言うと、単に、ただ交付金で組織給付というのは簡単にできる、というものだけでは整理できないということもありますし、そして一方の議論として、私たちは地方には地方の自主性に任せた、一括交付金とかいうことで、あんまり紐を付けない仕組みが、地方主権の正しい在り方ではないかということとか、全部ふくそうして、かぶってくる議論なので、しっかり交通整理をして、一番効率的で、理念的にもすっきりする方法を、最終的には見いだしたいと。その過程では、かんかんがくがく、いろんな観点からいろんな議論が既に出ておりますが、冷静に議論をしていきたいと思っております。今、大筋の方向は民主党として出していますが、最終的には決めまでは至っていない。
記者)
併せて高校の場合は、教材費であるとか、そういう修学旅行のお金であるとか、そういった部分への給付型の奨学金等の検討、前政権の方もされていたんですけれども、そういったものを併用されるお考えは、今はないんでしょうか。
大臣)
と言いますかね、やっぱり教育にいろんな形でお金が掛かるときに、先ほど冒頭申し上げた、保護者の経済力によって非常に障害を来していることは、一杯出ていることは事実です。ですから、そういう意味での支援というのは、この授業料の無償化は一つのスタートとして、いろいろなものはあり得ると思うんですよ。だから、まずはこの授業料が一番根幹にある、誰でも必要な費用ですし。そういう中で、後、今言われたようなことが、どういうことが有効なのかね、あるいは財源にもこれは当然掛かってきますから、ということの中で、実際に家計が苦しいからということで、教材指定もそうですし、実は部活なんかもそうなんですよね。中学校なんかで、私も知っている高校の、割に頑張ってレギュラーになれそうだった高校球児が、部活費が払えないから辞めてしまったというのも近くでいました。だからそういうことの、トータルの教育というものと親の負担というものを、基本的には子どもは社会が育てるという立場で、私たちはやっていこうというときに、とは言え、お金は無尽蔵ではないという部分もあるし、ある種の公正性も必要だしということは、課題は一杯あるので、何とか知恵を出して、少しずつ前進させていきたいと。ただ一番初めのスタートラインとしては、授業料から始めようという位置付けだというふうに理解をいただきたい。
記者)
併せてですけれども、大学の奨学金については、いかがお考えでしょうか。
大臣)
大学の奨学金も、これは高等教育という意味では、やはりその本人が自分のスキルを上げるという、自分への投資というのを、将来自分が回収するということの中で、学費、そして場合によっては生活費も含めて、奨学金としてバックアップできるという仕組みを、もっともっと拡大すべきだという理念に立っているという。ただ詳細設計をしていこうと思うと、いろんな課題が、これもあることは事実ですから。ただ、それを先ほどの総理の指示書でも、はっきり書いているわけですから、これは具体化に向けて、できるだけ早くにそういう、ただ詳細設計にまだ至っていませんから、そして現に、例えばそれをどこがやるのがいいのかというと、今やっている団体は、一方の目で言うと、そういういろんな団体は整理統合、民営化、あるいは廃止、国へ戻すという、一方の整理があるわけですね。だから、さっきから、皆いろんな切り口から言うたときに、それぞれに協会が出てくるという問題の整理がありますので。ただ、いつも私は思うんですが、手段と目的だけは間違えないようにすれば、結論は出るというふうに思っています。
記者)
科学技術政策について2点お伺いしたいと思います。政策集の中で、科学技術政策本部を設置する旨が書かれていますけれども、現在の総合科学技術会議に比べてどう違うのかということが、ちょっと分かりにくいんですが、その辺実際として、どういうふうに変化させていくのかという点を一点と、先日補正予算で作られた基金の30課題が選定された2,700億円基金プロジェクトが、その点について、科学技術担当大臣がメインの担当になるかもしれませんけれども、文部科学大臣としてお考えをお聞かせください。
大臣)
おっしゃるように、科学技術担当大臣が、戦略会議担当の菅大臣ですので、基本的にはそこなんですが、だけどイメージとしては、菅大臣が今日おっしゃったように、いわゆる政治主導で戦略会議というものを持って、そこで予算の在り方や、それから経済財政、いわゆる今で言う経済財政諮問会議の代わりをしていこうというときに、総合科学技術会議の代わりというコンセプトで打ち出していることは事実ですね。それが具体的にどうなるのかということは、これからの話だと思うんですよ。今果たしてきた役割ということと、ただ、一番違うのはやっぱり政治主導でやりたいということが、理念としては違うのかなと。その中身的にね、やることで言ったら、その分野にどう予算を付けるのか、どういう政策重点でやるのかの方向性を決めるという意味では、やろうとしていることは、そんなに変わりがあるわけではないですよね、今までやってこられたことと。だから、それを否定しているものではないですが、ただ、過去の例から言うと、時の政治力によってね、何かものすごい力があったときもあれば、何かあまり力がないようになるようなときもあったというのが、私の感触としてはあります。ですからやはり、これは政治が責任を持つという形で、イニシアを持って、戦略を立ててやるということが必要なんだという認識で、こういう構想が出てきているので、目指すべきことは、そんなに違わないことかもしれないが、政治主導でやるという理念でやると、こういう形になると御理解をいただければ有り難いと。それと、2,700億円の話ですが、かねがね、やはり、いろんな研究開発というか、技術研究というもの、基礎研究から応用研究まで、いろんな研究をやりたい人が一杯いる中で、あまりにもお金がなさすぎるという、かねてからの指摘の中でね、今回、補正とは言え、私たち側も、強力化法案、去年、超党派で成立させて、私たちも賛成しました。そういう理念に基づいた施策として、2,700億円という、例のない予算が付けられたことは、私は方向としては一定の評価をすべきだと思っております。そして、ただ、いろいろね、始める、これだけの規模のことは初めてのことでもあるし、たくさんのテーマを絞り込むときの期間が短かったということも、いろいろ議論としてはあったと思うんですが、現実にこれからどういうふうにその中に詳細な予算付けをするのか、そして、それのアウトプットをどう評価していくのか、それから、これからやっていくときには、選考が、より客観性が持てるようにするのに、もっと工夫がないのかという、フォローアップの仕組みと見直しというのは、やっていかなければならないと思いますが、こういうことに取り組んだこと自体は、私は一定の評価をするものだと理解をしております。これが、そういう意味で補正予算の全体の見直しにどう関わっていくのか。これは内閣全体で議論をしていくことでありますが、私自身は、今申し上げたような、一連の、我が党も賛成をして議員立法で作っていった法律の経過も踏まえて言うと、これからの課題は、あるいは検証が必要なことは、これからたくさんあるけれども、基本としては一定の評価をするものだと思っています。
記者)
課題選考の見直しまでは至らない。
大臣)
まだ、そのテーマが決まっただけで、細かく決まっていませんよね。それをどうするのかという仕切りは、これからの課題ですから、正にね。そして、それをやって継続していくときに、どういうフォローアップをするのか。アウトプットをどういうふうに生かすのかという、等々のことは、まだ未消化の部分ですので、それをしっかりやるということで、やるんだったらやっていかないと、渡したらもういいということにはならないですから。よりいいものにしていくという前提の中で、私の立場で言えば、これはある意味で評価すべきものだと思っております。
記者)
枠組みは残して、例えば来年度以降減らすと、あるいは再来年度以降を減らすということもあり得るんですか。
大臣)
と言うか、個別の予算は付けていないですよね、まだ。そこをどう評価するかはね、まだ、その付けた部分の、科学技術会議の皆さんにも聞いてみないと分からない部分もありますから、今即断してうんぬんということまでは言い切れないです。基本的には、この趣旨と、この部分は、生かしたいと私自身は思っておりますし、最終的な関わりの部分で言うと、菅さんが科学技術担当でもありますので、これはしっかり意見交換をして参りたいと思っております。その部分では、今日、菅大臣が言っておられたように、総理も副総理も官房長官も私も、たまたま理科系でありますので、言葉は通じるのかなと思っています。
記者)
読売新聞ですが、補正予算で、スクール・ニューディールについてのお考えをお聞きしたいのと、それから別件ですが、留学生30万人計画についての見解もお聞きしたいと思います。
大臣)
基本的には、今私が非常に細かいところまで、申し訳ないですけれど、この検証をして申し上げることはできないんですが、留学生の受入れの方向は当然そうあるべきだということは、何の齟齬もありませんから。そして、ニューディールに関しても、基本的な考えとしての方向性は、政府が、今まで言ってこられたことと、私たちが考えていることが、各論は別にしてね、目指していること、やろうとしていることの理念はそんなに違わないと思っているんですよ、その環境問題も含めて、あるいは国際交流ということを含めてね。ただ、より効率的に実効性があり、そして無駄のないという仕組みという部分では、一度おさらいはさせてほしいなというふうに思っています。まだ、その状況以上には申し上げられません。
記者)
先ほどの指示書の中で、大学や研究機関の教育力や研究力を高めて世界最高水準にするとありましたが、大臣としては具体的にどんなことを考えているのか。
大臣)
これはね、科学技術が、先ほど2,700億円の補助金の話がありましたけれども、やはり科学技術というものは、いろんな研究の資本、資金を投入したら、比例してアウトプットが出る、必ず出るという世界でないという難しさが一つありますね。それともう一つは、という中で、例えば基礎的な研究から応用的な研究、それから実際の開発というふうなことのときに、今まで残念ながら、役所が違うということの、ある種の非効率さというものもあったと思うんですよ。ですから私は、これは何て言うんですかね、目利きをどうするかというのが一番大事で難しい。けど、これをどうかして、上げる仕組みを考えたいと。必ずうまくいくとも限らないんですけどね。ただ、例えばiPS細胞の山中教授のときに、ほとんど、全く無名の、そしてかなりユニークな研究で、あまり普通だったらお金使わないのを、ある目利きの先生が、これは面白いと言って付けたというのが、あそこまで育つことになったという実例もありますから。しかし、多分うまくいかなかったものも一杯あると思うんですよ。だから、そういうものだということの中で、お金がどうかうまく使われて芽が出たらいいなという、何か打率はかなり低いものだということも、それをしないと成り立たない話。実は文部科学行政の中で、割にそういうことは今までもやってこられたんだけど、見方にしたら、これも無駄打ちしたんじゃないかというのは、あんまりその概念はね、そこの世界は少し違うということだけは、共通に、私はそういう世界にもいたことと言うたら、皆にも思ってもらいたいなと。使い方が無駄であったら、いかんだけども、使う道に関してはね、そういうものだということは大胆にやらないと、後の研究はできないということ。そしてそれは、やはりその前提としては目利きが非常に要るということ。それで、もう一つ仕組み的には、何か役所が違うと、同じようなことにいろんなところに、お金が一杯行っているのは、もう少し横串を入れるなり、あるいはそのテーマでの柱立てをする中で、統合していくということを、他のところとも是非とも連携をして仕組みを考えていきたいなというふうに思います。同じようなことを、何か一杯いろいろやるじゃないですか。効率悪いから一緒にしようというと、全部俺のところよこせという話が、やや、今までなかったとは言えないように思うんで、それをもう少し仕組みを変えないと、我々が政権交代した意味がないのかなと思っています。
記者)
教員の免許更新制度なんですけれど、先ほどの官邸の会見でもお伺いしたんですが、以前に民主党の輿石議員が、来年度に廃止することもあり得るという発言があったんですが、これはどのようなスケジュールか。6年制という対案は示しておられますけれども、かなり時間が掛かる。
大臣)
掛かりますね。
記者)
ものだと思うんですけれども、要はその体制が整う前に、廃止ということがあり得るのか、どうお考えですか。
大臣)
と言うか、これも、目的は先生の質をより高めたいということに目的があるわけですから、そのときに、一つの部分は6年制でよりいいようにしようと。それから今免許を持っている人も、後、2年大学院みたいなのに行ってもらうことで、スキルアップしてもらおうというときに、もう一つが今の免許の更新制というのが、今出てきているわけですね。それがどれぐらいの効果があるのかということを、しっかり見極めないといけない。輿石会長がおっしゃったのは、どういう趣旨でどういうふうにおっしゃったか、まだよく検証していないんですが、私たちの立場としては、より良い、より質のいい先生をもっともっと作っていくということ。そして、日々変化していく中で、どう対応するかということを実現するのに、いろんな方法があるという中に、今の教員免許の更新制の、その俎上に乗せて、このままでいいのか、あるいは見直さなければいけないのかという議論をする、スタートについたということですから、そう急にどうこうということ、あるいは6年制とのセットの問題として考えているわけではありません。
記者)
事務次官会見の廃止ということについて、先ほどの会見中でも、国民の知る権利を阻害することにならないかというような意見について、どういうふうにお考えでしょうか。
大臣)
要するに役所としてのメッセージを出すのは、政治家が責任を持って出すということに、今回は変えるんだということでの、内閣の方針ですから、その何か情報を出さないと言っているわけではなくて、要するに政治家が関与しないと言うたら、語弊があるのかもしれませんが、役所の世界だけで代表して物を言うということは、なしにしようという方針であって、だから、言うのをやめようと言っているわけではありませんから。逆に言えば、大臣、副大臣、政務官が、一所懸命皆さんにいろんなことを申し上げるということにしたいと。
記者)
それだと次官の懇談という形もありますけれども、こういったものも含めてでしょうか。
大臣)
検討させてください。
記者)
その関連で、次官会見はなしにしようということですけれども、そのメッセージが職員の方に伝わって、我々が普段取材に行ったときに、物を言うべきじゃないんじゃないかという、萎縮してしまうんじゃないかと、私は思っておるんですけれども、その点について職員の方にどうお伝えされますか。
大臣)
ですから、これはね、内閣の全体の方針ですから、そういう、先ほどからも知る権利の問題がどうなのかというのは、今おっしゃることと共通するわけですよね。その部分はきちっと整理をして、役人が発信しないということだけでは済まない整理が必要ですから、そのことは内閣の一員としてきちんとされるということは、今これから出てくると思いますので。そういうことのないようには努めなければいけないというふうに思います。
記者)
そういうことがないようにというのは、役人の方が個別の取材で萎縮することがないようにという…。
大臣)
だから取材をどういう範囲で物を言うのかということはね、会見と裏表微妙なところがありますから、どんどんと役人の立場でメッセージを出すということは、趣旨から言っていいのかどうかということに、根幹に関わる問題ですので、それは何か萎縮して物を言わないということではなくて、立場上、そういう物を言う立場でないということの整理をするのか、どの範囲かという、一定のやっぱり基準を決めて統一的にやらないと、ここの役所はこうしているけれどもというのではいけませんので、それはきちんと内閣としての整理は、私の方からも提起はしようと元々思っておりました。
記者)
今後、追々。
大臣)
だから趣旨はやはり、いろいろ皆さんに発信するのは政治家が責任を持ってやるんだということに変えるという意味では、次官に限らず全部同じことになるというのが基本ですよね、基本。ただ、例えば取材もいろいろあって、これからの政策判断をどうするのかということもあれば、どうなっているのかというのもありますよね。だからそこら辺は交通整理をしないと、一概に聞くな言われたら皆さんも困ることが一杯ね、データを言ってほしいということも当然ありますから。かなりセンシティブなこともありますから、皆さんの御意見でもよく分かりますので、一度整理させてください。
記者)
テレビ朝日です。まず、先ほどからお話を伺っていますと、非常に今の文部科学行政のホットな話題についても、お詳しくていらっしゃいますけれども、大臣が今回の総選挙に当選された後、確か9月8日ぐらいですかね、坂田次官がお訪ねになったと、訪問されたときには、官房長とか審議官も御一緒だったんでしょうか。
大臣)
官房長と二人で来られましたね。
記者)
その時はレクチャーか何か。
大臣)
よく知っていますね。と言うのは、これは、非常に個人的な話なんですけども、私の大学院の研究室の一年後輩が、文部科学省にもともとおりましてね、一年後輩で、先輩後輩で親しかったんですが、彼の仕事の後を引き継ぐ形で坂田さんという人がやっておられたのが、今度、当選おめでとうと来たときに、事務次官になったのよと、ああそうだったねということで、一度挨拶に来られたということで、大学は違いますけれども、彼の話を中心に四方山話をしたということだけだったんですけれども。
記者)
では、そのお話はこのぐらいにして。今、大臣の左手に、大きいテレビが置いてありますよね。これは電子黒板というものですけど。
大臣)
これが電子黒板ですか。初めて見ました。
記者)
見た目は一体型のテレビに見えますが、中身は、50インチのデジタルテレビと、この外側は銀色の枠と透明な板で覆っている部分が、タッチパネル形式の電子黒板と言われるやつです。テレビの部分が25万円で、電子黒板が45万円、併せて70万円するんですけれども、今回の補正予算では、その電子黒板部分は51億円分の予算ですけれども、それは4.5万台でね、それを上回る43万台のデジタルテレビを教室に入れると。デジタルテレビだけでは、電子黒板の機能は持っていません。まずテレビを入れて、その後、この概算要求から始まる本予算で、このがわの部分の電子黒板というのを、45万円を付けていこうという、そういう2段構えになっています。ですので、今回の補正予算でそのデジタルテレビだけを入れることが無駄なのか、それを許しておくと、次の概算要求で更に高いものが付いてくるということになるわけです。デジタルテレビを買うなというのは、テレビ局としてはちょっと言いにくいんですけども、その問題と、電子黒板というのは民主党の中でも批判を唱えていらっしゃる議員の方いらっしゃいます。どう思われますか。
大臣)
電子黒板の問題は、メディアに取り上げられ、民主党内でもこれが将来展望を含めて教育現場でどういう位置付けなのか、今回の補正が適切なのかという議論は当然あります。ですから、そのことに、デジタルテレビの問題も、今御指摘のようにリンクしているという位置付けでもあるし、そのテレビ自体がいるかどうかということもありますが、これはいわゆる仙谷大臣のところも含めて、無駄遣いと、これは補正も含めての検証、今まで民主党の政調会長、直嶋さんのところでやってきましたが、これは引き継がれるので、そのときにこういう問題をすべて、例外なく対象に入ってきますので、そういう指摘の中で、私たちもその実態がこういうことだということの検証から始まることになりますので、そのことは一体としてやっていきたいというふうに。結論がどうかは今はっきり申し上げられませんけれども、問題意識を持っていることは事実であります。
記者)
続けてもう一つ、その左手を御覧になると、日の丸が掲げられていますよね。この日の丸の掲揚と君が代の斉唱については、1999年の国旗及び国歌の法律が制定された後も、いろいろな話題を呼んでいます。特に公務員の身分を持つ以上、教育の現場で、適切にそれを執行する必要があるという文科大臣の見解も示されていますので、公立学校の教員の行動を縛るものかどうか、そういう点でいまだに対立がある部分もあります。大臣が政治家として支持基盤の一つである日教組は、特に君が代の斉唱について、学習指導要領での書き方が、君が代を指導するから、歌えるように指導すると変わったことについての問題点として挙げ、この法則を強化しているのではないかという見解も出しています。大臣のお考えはいかがですか。
大臣)
非常に難しい問題をお聞きになりますが、日の丸と君が代が国歌であり国旗であるということは、法律で決められております。それは、国民感情から見ても、それを大変大事にしなければならないという意識が、広く国民の中に定着していることも、私は事実だというふうに思います。そういう意味では教育現場においても、皆がその素直に、そういうことを大事にするということの教育が、あってしかるべきだというふうに思います。そのときに、いろんな考え方があることは事実ですが、個々人はね。公務員の立場で、それはそうではないんだということを、することはできないというふうに、法律上は決められている以上、ということの中で、どこまでがその強制とかね、いうことは、非常にセンシティブな問題もあると思いますが、一部裁判になっておりますので、これ以上私の立場からね、このことに論及するのは控えさせていただきたいと思います。
記者)
もう一つ、イデオロギーに関して、イデオロギーと言いますか、政治的な立場、この文部科学省が主管のことについてお尋ねしたいんですけれども、それは宗教法人のことです。民主党は、2007年の予算委員会で石井一副代表が、宗教法人の創価学会と公明党の関係について質問しています。特に、公明党の国会議員の選挙について、創価学会の施設を使っていること、あるいは池田大作名誉会長に寄付するために、国会議員からお金が出ていると。これは政治資金規正法に違反するか、あるいは憲法上の政教分離に触れるのではないかという質問をしています。また、公明党の元委員長が、創価学会と裁判を起こしていることについて、その元委員長を議員会館に招いてシンポジウムが2回開かれています。そこには今回の閣僚のお一人、菅直人副総理、国家戦略大臣と、亀井静香、郵政と金融担当大臣が出席されています。こうした閣僚の有力メンバーが公明党と創価学会の問題を追及しようとする姿勢が、つい最近までありましたけれども、この総選挙が終わった後も、そういった姿勢は続けられるのか、あるいは圧倒的な多数をとったために、この後、公明党と創価学会の関係を追及しないのか。どうでしょう。
大臣)
政党というより政治家個人として、いろんな政治活動をすることは自由でありますから、いろんなことで党を挙げてうんぬんということとは、また違う立場だと私は理解をしております。そして、その部分は、お尋ねの部分は内閣としてうんぬんということと、ちょっとのりが違うのかなあというふうに思います。そして、私の立場で宗教法人等々を所管するという立場で言えば、正に憲法に照らし合わせて、個々の今、御指摘の個々の案件にうんぬんということを、ちょっとコメントできないんですが、やっぱり憲法の精神に合わせて、それが適切か適切でないかということを判断していく以外に物差しはありません。そして、今お尋ねの部分が私にコメントを、ここで求められてもちょっとお答えのしようがないかということです。
記者)
琉球新報です。教科書検定についてなんですけれども、5年前の教科書検定で、沖縄戦の集団自決に関する日本軍の強制性を削除する検定意見が付きまして、大きな問題となりましたけれども、その後、沖縄で大会が開かれて、大きな大会が開かれまして、そこで当時、代表代行だった菅さんが参加されまして、それを機に、民主を中心とした国会決議という話もわき上がりましたけれども、実際は不発で終わったんですが、今回新政権発足に当たり、沖縄の一部では検定意見の撤回を求める声が高まっています。大臣のこの教科書検定に対する考え方と、今後、要請があった場合にどのように対応されるのか、お考えをお聞かせください。
大臣)
教科書検定制度は今、現に法律に基づいてやられておりますから、より適切に適正に行われていくというもの、そして採択をする単位は市単位のままなのか、学校単位まで広げられるのか、いろんな、どういう形でそれを決めるのかというふうな問題を抱えているということは承知をしておりますが、そういうことは引き続き検討していきたいと思いますが、個々の検定内容のことに関して、すぐに今、御指摘の問題を、検定の中でどうしろということにはお答えしかねます。
記者)
政権交代を前にして、いくつかの省で駆け込み天下りというような、と見られてもおかしくないような事例がありました。特に、農水省と文科省は多くて、報道でも取り上げられました。前の次官が東京国立博物館長に就いて、これはあくまで個人的な話合いの結果だというような説明を、前の大臣はされたんですけど、これは大臣は今、どういうふうに御覧になっていて、今後どういうふうに対応されていくんでしょうか。
大臣)
理屈でね、個人の意思だとか、向こうの意欲だとかいうことで、論理上は成り立つ理屈があるのかもしれません。ただ世の中的に、一般的に見たときに、やはり非常に疑念を持たざるを得ないことであったことは、私は間違いないと思います。そういう意味で、ただ、いったんそういう事象が起こってしまうと、それを元に戻すということが、現実的にどこまでできるのかということは、かなり難しいということも承知をしております。そういう中で、これは全体として、今言われたように、いくつかの省でかなり見られましたので、これも含めて、私たちは天下りの全面禁止ということを約束をしております。それは当然、公務員の皆さんの定年までの仕事の確保ということとセットでありますが、定年を過ぎた人にも適用されているものも一杯ありますので、そういうことも含めて、今回のことも含めて、天下り禁止というときに、そういういろんな、世間から見たらはてなが付くような言い訳、理屈のないような仕組みを、どう制度化できるかということが、この問題の提起を受けた、一番大きな宿題だと思っております。
記者)
今のお答えでは、将来の制度でして、駆け込みで既に起きてしまったものは…。
大臣)
これはだから、現実的にね、どこまでできるのかということが、これも宿題ですね。実質的にということの要請は、当然ケースによって、しようと思ったらできることがあるかもしれませんが、実効性の問題から言うと、やっぱり法的な、本人の権利みたいなものがスタートしていると、逆にそれは強制力をもってなしにするという事例があるのかどうかと、できるのかどうかという、両方あるわけです。だからその分は、今回こういうことが起こったのも踏まえて、今回への対応も、将来も含めて、天下り禁止ということの実現に、いろんな手立てを考えなければいけないということが、改めて浮き彫りになったし、この問題にどう取り組むかは、しっかり議論していきたいと思っています。
記者)
原子力について伺いたいんですけれども、文科省の方では、比較的、基礎的な研究開発を見ていらっしゃると思いますけど、連立政権内でいろいろ意見も違う中で、今後どのように取り組まれていくことになりますか。
大臣)
民主党としては、エネルギー政策は原子力の平和利用、そしてエネルギーの安全保障というか、自給率の向上を踏まえて、結党のときは過渡的エネルギーという位置付けだったのを変更して、エネルギーでの安全保障をやる中心の一つという位置付けでありますので、安全性に最大の配慮を払うということを前提として、しっかりと国が責任を持って推進をしていくということを、党の基本政策として持っております。たぶん社民党さんのことを言っておられるのかもしれませんが、この部分は連立合意の中ではそんなに顕在化した議論になっていないと思うんですが、そういう意味で、意見交換はしていこうと思いますが、私たちがその方向を転換するつもりはないと思っております。
記者)
関連する質問なんですけれども、今、電力会社の商業原発というのと、あと、文科省が推進する高速増殖炉とかもんじゅの開発というのは、直ちにイコールではないところもあるんですけれども、もんじゅは再開をめざし準備しているんですが、トラブルが続いて、延期を重ねています。この状態で、高速増殖炉をどうするのか、核燃料サイクルの路線を進められるのかどうか、そこについてはお考えをまずお聞かせください。
大臣)
今のところ私たち民主党の基本政策の中では、高速増殖炉も含めて、基本政策として申し上げてきたのは、やはり、中核エネルギーの一つとして原子力を位置付ける中には、そのものも含まれております。
記者)
文科省では来年度医学部定員を過去最高まで伸ばすという方針を出されておりますが、医師養成数定員1.5倍増について、どう取り組まれるのか、教えていただけますか。
大臣)
これは、大学の部分で言う文科省の世界と、厚生労働省の世界と、両方の部分ですが、工程表ではこの時期がまだ、はっきり書かれていないですが、さっきの6年制の話もそうなんですが、定数増の問題含めては、多少準備も含めて時間は掛かるというふうに思っております。よく擦り合わせてやっていきたいと思います。それも約束ですから。
記者)
朝日新聞です。日本国教育基本法の、予定についてはどのように。
大臣)
日本国教育基本法は前回の教育基本法の改正のときに、私たちが対案として出しました。そしていろんな議論の中で、私たちの案は通らなかったんですが、その中で大幅な教育基本法の大改正が行われたことは事実です。それを受けて、今、教育現場とそれから国民の皆さんの受け止めが、現行大改正でどういう状況にあるのかを、一度検証する中で、私たちが出したものの方に、もう一度変えるのか、今のを修正するのか、今のままなのかを含めては、一度、今変えられたものの検証をしたいというのが、私の率直な気持ちです。直ちに、これにすぐ出すということを考えてはいません。
記者)
大臣の、科学技術で特に興味がある分野というのと、その分野について、今後どういった御方針をお持ちなのかということを。
大臣)
これこそ個人的な物事で、個々のテーマをあんまり個人の趣味の世界に入ってはいけませんが、先ほど申し上げたように、科学技術の世界で言うと、やはり国の意思としてね、一定の方向性を持って、そこへ総力を結集していくということが、仕組みがないとなかなかうまくいかないというのが、私のもともとの持論であります。だから、省庁にまたがったりせずに、大きなテーマに関しては、やっぱり集中して人材もお金も投下していくという仕組みを作っていくべきだと思います。そして、全く自分の経歴だけと個人で言いますと、関心があるのはですよ、やはり、世界の人口爆発と言われる中で、食糧危機とよく言われるんですが、実は水の方が問題が大きいと。日本はたまたま水に恵まれている環境にありますが、やっぱり水が一番深刻な問題だと。そして、私、民間企業で研究したのが、海水の淡水化をやっておりましたので、このときに、この技術はすばらしいけれども、ビジネスとしては、いわゆる何ですか、iPod現象と言うんですか、部品は日本で作っているけど儲けているのはアップルだというふうに、よく言われますよね。ああいう構造がもう、いろんなところで起こっているんですね。それは、せっかくいろんな投資をして、研究開発をして、実用化したのに、果実が、リターンがあまり取れないという仕組みの中でね、結局そこで再投資がされにくいという、ここを何とかするようなことがないと、何か息絶え絶えになっていくみたいな、せっかくやったのにという思いが非常にあります。そのテーマの部分では、やっぱり水というのは非常に大きなテーマだと思っています。他にももちろんレアなテーマは一杯あります。個人的に関心があると言われたら、自分がやってきたという意味では関心が非常にある。
記者)
朝日小学生新聞ですけれども、二つ質問がありまして、一つは来年から新しい学習指導要領が本格的に始まりますけれども、特に変更もなく来年から行われるのか、内容的に部分的な変更とか、そういったものはないのかということについて。もう一つは、漠然とした質問なんですが、今の小中学生、子どもたちにどんな大人になってもらいたいかと、そのためにはどんな教育分野に力を入れていこうと考えていらっしゃるか、二つお伺いしたいんですが。
大臣)
学習指導要領の改正は、長い手間暇掛けて準備をして、いよいよということですから、基本的にそれをどうこうするつもりは、今のところはありません。それから、どんな大人になってほしいかということで言うと、いろんなことに、子どもとしては一杯好奇心を持ってほしいし、それが大人になっても持ち続けてほしいし、その好奇心をもっていることが、いろいろチャレンジしていくということにつながっていくということが、受け入れられる社会であってほしいなというふうに思うんです。もう一つは、そういう意味で言うと、やっぱり夢を持ち続けるという、夢にときめけ、明日に輝けじゃなかったかな。夢にときめけ、明日にきらめけっていうのを知っていますか。ルーキーズの川藤幸一監督が部室に貼った言葉ですけれども、やっぱり今ね、どんな大人にという前に、今の子どもがやっぱりあまりにも、好奇心が旺盛な部分がちょっと減ってきたんじゃないかと。それはやっぱり、夢を持てなくなってきているんじゃないかというのは、ちょっと本当に悲しいことなんで。だから、あのドラマが皆に受けたのは、そういうことの琴線に、世の中の人に触れたから、何かいろいろトラブルがあって、もう野球なんかやらないと言ってふて腐れていた青年に、お前ら甲子園に行けるぞと言ったというのは、そんな馬鹿なみたいなとこからね、やっていたというのがやっぱり非常に、去年かヒットしたのは、というふうなことが、やっぱり世の中は今、そういうものに飢えているということ自体が、象徴しているのかなと思っています。
記者)
共同通信ですけど、新学習指導要領はそのまま継続してということだったんですけれども、学習指導要領について、民主党は大綱化ということをうたっているんですが。
大臣)
だから今ね、それは誤解があったらいけないので、やり出したことをね、この切った貼ったみたいにするということは、混乱を招くということは避けなければいけない。ただ、大きな考え方としてね、その地域で、私たちは地域の教育の理事会みたいなものを作っていこうと、教育委員会の機能を変えてというのは基本ですから、可能な限りは地域の自主的な部分ということに、ある一定の枠は移していきたいというときに、だから、指導要綱の在り方ということで言うと、もっと大くくりな、大綱的なもので、国の根幹に関わる教育水準の確保ができるようなものにして、後は地方にいろんなことは任せていこうということを基本に考えているわけですね。だから、という位置付けだけれども、今、すぐにそれに代わる仕組みがないときに、その指導要綱で動き出したときに、それをめった切りにしてね、どうこうということは、混乱だけでしかないだろうから。目指す部分で言うときに、指導要綱も大綱的に変えていこうということで取り組みますけれども、来年から動くときにうんぬんということではないという意味で御理解をいただきたい。誤解があったらいけませんので。
記者)
宇宙政策についてお伺いしたいんですけれども、今、宇宙戦略本部があって、ただ各省にまたがっている状況ですけれども、これを例えば一元化しようというような案もあるようですけれども、これについてはどうお考えであるかというのが一点と、今回、宇宙担当大臣というのがまだ公表されていないようですが、これは使わないことになっているのか、あるいは、どのように宇宙開発を、どなたが見ていくことになるのかという点をお伺いしたいと思います。
大臣)
宇宙開発、それに伴う技術研究と開発というのは、非常に日本にとっても大事なことであることは、もうあえて説明はいたしません。そのときに、おっしゃるように、基礎的な部分を含めた学術研究の世界と、開発の世界とが、今棲み分けているという現実にあって、先ほど来申し上げているように、大きなプロジェクトをするときに、できるだけ組織は一元化をして、機能的にやるということが望ましいケースが多いと思っています。その時に、今のままでやると、全部こちらによこしなさいとか、全部あちらによこしなさいとかいう議論では、ある意味不毛の議論になるので、先ほどもそういうことに若干触れたかもしれませんが、要するに一元的にそのマネージメントできるという、人もお金もという形を、どうして作っていくのかということで、何か半分こっちで半分向こうだから、全部こっち、いや全部あっちということでないことに、議論をしていかないと解決できないんじゃないかと思っています。これは結構大きな話なんですけども、宇宙の開発が大変大事だからこそね、一度そこは、要するに省庁横断的に、よく縦割り行政と言われる部分が、どうかして目的別に、そういうことが有機的に機能できる仕組みが作れないかというのが、私の大きな課題、問題意識の一つです。問題意識は持っているんで、これからまた閣内でいろいろ議論されるし、総理の御指示があるのかもしれません。
記者)
国防議連という超党派の議連の副会長をされていたと思うんですけれども、その国防を大切にするとか、そういった教育に何か力を入れるようなお気持ちがおありなのか、そういった伝統文化についてのお考えというのを。
大臣)
国防議連といのは、そういう何か教育ということに、あんまり関わっていることではないと、私は理解をしております。それは言葉では、かなりオーソドックスな言葉ですが、むしろ国の防衛をどうやるのかということの議論だと、私は理解をしております。それで、やっぱり国を基本的に守る、自分たちで守るということは、国の固有の権利であると同時に、国民も当然それをやらなければいけないことだと思いますが、取り立ててね、そこに特化をしてね、強調してやるということではない、今の時代というか、やっぱりそういう皆が自分の国を大事にする、そして大切にするし、国のために、自分が国民の一人であるということを、大事にするという気持ちの延長線だと思うので、何か取り立ててね、何も理屈はないけどお国のためだということまで行く、何かイメージというのとは、全く切り離した気持ちで私はおります。
記者)
特に現状、日本語の使われ方、乱れなんかも指摘されていますことに関しましては。
大臣)
私は日本語は、日本のアイデンティティそのものだと思っているので、日本語は当然ながら、歴史とか、時代とともにいろいろ変わっていくというのが言語であるという特徴があることは事実ですが、やはり古来の日本語の美しさや繊細さや、というものは、日本の文化であり、日本のアイデンティティだと思うので、それは非常に大切にするということは、大切なことだと思っています。国語問題を考える会というのにも、私は入っております。
記者)
確認させていただきたいんですが、冒頭の方で伺った、国立メディア芸術総合センターの話なんですけれども、その中身を検証した上で、関係者が納得できる対応をというのは、まだ一応、建設するという選択肢も残されているということなんですか。
大臣)
いや、これは今日、誤解があったらいけないので、基本的にはこういう二つの概念があって、一つはハコモノ行政というのは、やっぱり改めるべきだという位置付けですよ。トータルとしては。この案件だけではなくてね。可能な限りハコモノ行政から、そうでないソフトの行政にしていこうということ。それから、この件に関して言うと、やはり経過も含めて、突然出てきた、中身も詳細がほとんど決まっていないというところで出てきたということを含めて、これはおかしいと我々は主張してきたわけですから、基本的には全体の見直しの中で、当然対象の一つであることは間違いありません。ただ、そのときに、それぞれの経過とか、言い分もあるでしょうから、それはしっかりとお聞きする中で、問答無用ではなくて、こういうことを聞いた前提で結論を出したいと。結論はおのずから、もう方向は見えていると私は思います。
記者)
大臣は、脱官僚を掲げた政権から大臣として乗り込んでこられたわけですけれども、官邸で、若干ブリーフみたいなものが、役所の方からあったと思うんですが、どの程度の説明があったのかということと、その印象について、話を聞いてみた印象について。
大臣)
ブリーフはですね、事務次官以下、審議官、局長さんという、いわゆるこの省を動かしている主要な人の顔写真と名前と、お仕事の分野の紙を頂きました。そして私を補佐していただく秘書官等々の経歴と名前を頂きました。ブリーフを受けたのは以上です。
記者)
政策的なお話は何もなし。
大臣)
はい。
記者)
通常だと、たぶん、そこでいろいろと政策的な話があると思うんですけれども、それだけしか説明がなかったことについての感想をお願いします。
大臣)
説明を求めませんでしたから。求めてないということで言えば、当然じゃないでしょうか。
記者)
総理からの指示書というのは、先ほど官邸にて配られて…。
大臣)
配られたし、頂いて来ました。
記者)
それは記者に対して公表されるものでしょうか。
大臣)
別に秘密ではないと思いますが。
記者)
まだ確認していないものですから。
大臣)
これを、はいと言ってもらってきました。これが文部科学大臣ですよと。もう一つは、いわゆる全体のことで、これはあえて御紹介しませんでしたが、内閣総理大臣が主催する行政刷新会議において策定する方針に基づき、内閣全体で事務事業を抜本的に見直すとともに、税金の無駄遣いを徹底的に排除する。2、各省庁の縦割りを廃し、内閣総理大臣直属の国家戦略室をはじめとして、政治主導、国民主導の行政を推進する。3、政務三役会議、これは大臣、副大臣、政務官、政務三役会議を最大限に活用し、政治家自らが率先して汗をかき、政治主導での政策の立案調整決定を行う。4、政治は国民のためにあるとの原点を肝に銘じ、国民の声に虚心坦懐に耳を傾けながら、国民の暮らしを守る、国民主導の政治に邁進する。この二つを頂きました。
記者)
後でコピーをいただいていいですか。
大臣)
そうしたら後で、はい。だから通常こういうことがやられるのかどうかが、私は初体験ですので分かりません。
記者)
次回以降の会見ですけれども、それは、記者クラブの主催に基づいて行われるんですか。それとも、オープンにして、誰でも入れるようにされるんでしょうか。
大臣)
これは、まだ最終確認できていないのでお答えできません。トータルとして、一部に、一部にというか、クラブうんぬんというのをどうしようかという議論が、ないことはないと思うんですが、統一的な指示がありませんので、してはいけないとかを、オープンにしろとか、今のままでいいとかいうのがありませんので、これは指示を見ながら最終的に結論を出したいと思っております。
記者)
10月2日に、東京オリンピックが開かれるかどうかというのが決定されるそうですが、それまでの間に、大臣として何か取り組む御予定というのはありますでしょうか。
大臣)
まだ詳細に思いは至っておりません。
記者)
何らかのアクションを取りたいというお考えですか。
大臣)
と言うか、政府全体として、国会で既に決議をしました。それで政府全体として言えば、東京都に対していろんなバックアップをするという形で取り組んできた経過がありますが、鳩山内閣としてどういうふうに、それに関わっていくのかと。総理自身も含めてですね。2日の総会に政府としてどう関与するのかということを含めての調整中の話ですので、私の立場で今まだ申し上げられません。
記者)
お手元の資料は、これはどなたが作ったどういう資料でしょうか。
大臣)
民主党の政調で作りました。
記者)
学力テストについては、先ほどの官邸の会見で、抽出の調査でもいいのではないかというお考えを述べられておりましたけれども、これはスケジュール的には、どのように考えておられるんでしょうか。既に、来年度のテストの実施に向けて、文科省の方で準備は進めていると思うんですけれども。
大臣)
これは、それなりの多額の費用もかかっていることでもあり、それから、どういう目的なのかによって、中身がどうなのかということで、先ほど申し上げたように、悉皆なのか抽出なのか、科目はこれでいいのか、頻度はどれぐらいがいるのかということを、今、精査をしておりますので、党というか、民主党内閣としてですね、役所という意味じゃなくて、ということの部分を見ながら対応をして参りたいと思います。今まで、事業仕分けという整理をした中の方向としては、先ほど申し上げたような抽出でいいのではないかと。それから、公開というのも都道府県単位ということが、目的から言えば、そういうので役割を果たせているのではないかというのが、今までの党の議論の方向です。それと現実を踏まえた中で、予算にも関わりますから、どうしていくかは、最終的にはそこのゴールに向けて結論を出していくことになると思います。いろんな意見があることも事実ですから。
記者)
今日は民主党で用意したペーパーで会見に臨んでいるということですが、これから会見をするとき、これまでですと、職員が用意したペーパーなどでレクを受けてから会見をされてたんですけれども、今後はどのように。レクを受けないで会見される。
大臣)
いや、別に、私は役所の責任者ですから、役所の仕事の一環として皆にやってもらわないといけませんから。要するに、いろんな政策を、我々は民主党として、鳩山内閣としての一定の方向性を持っておりますから、それを指示する中で、たぶん皆さんの問いがあったときも含めて、それを私の責任において整理をして、指示をして、それに対しての一定の資料が必要なときは、作ってもらうというのは当然ながらやることですから、役所の皆さんがいるのに置いといてということではなくて、一体として、これはそれぞれのことで、責任分担が違うんだと思っているんですよね。だから、政治判断をしていく時の責任は政治家が持つと。そして、しかし情報収集や取りまとめや、あるいは評価の部分の基礎的なものは、当然役所の皆さんがお持ちなんだから、それは提供してもらうし、あるいはその部分での指示に基づいて立案をしていただくし、そして我々の判断で、政治家の判断として責任を持って決めたことに関しては、公平、公正、効率、迅速を旨に執行をしていただくというのは、役所の仕事という、棲み分けだと思うので、お互いがその役割を認識して、一体となって今後も、文部科学省であれば、文部科学行政が国民のためになるように、しっかりやっていくと。そしてその一方で、無駄がないかはいつもチェックをするということが、我々の目指している、今までと違う政治の在り方だと思っていますので、排除するつもりも全くありませんし、これはたまたまですね、今日たぶん、こういうお問いがあるだろうというので、今までのマニフェストを整理した、過去のいろいろを整理をした中で、私とスタッフとで、こういうことだなというのを確認をして、手元に資料を作ったということです。
記者)
事務次官会見はもうやられないということですけれども、今後は、大臣御自身の会見の回数を増やしたり、副大臣、政務官の会見を定期的にやるというようなお考えはございますでしょうか。
大臣)
だから、先ほどの総理のここにも、政務三役会議を最大限に活用し、政治家自らが率先して汗をかき、政治主導で政策の立案調整決定を行うというふうに指示があります。この趣旨も踏まえて、いろいろ取り組んで参りたいということです。
長いことありがとうございました。お疲れ様でした。
(了)
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