ここからサイトの主なメニューです

事務次官会見概要(8月31日)

平成21年8月31日
14時04分から14時31分
文部科学省 記者会見室
教育、科学技術・学術

キーワード

事務次官等会議、概算要求、全国学力・学習状況調査、高校無償化、教員免許更新制、宇宙行政の一元化

次官)
今日の事務次官等会議は、文部科学省関係の案件はありませんでした。 

記者)
30日の総選挙で圧勝した民主党は、事務次官会議を「官僚支配の象徴」として廃止する方針を掲げています。今日の事務次官会議で、その点についてやり取りがあったかどうか、また、これに限らず総選挙について誰からどのような発言があったか、会議の内容の一端を教えていただければと思います。 

次官)
まず、前段についてですが、事務次官会議の問題について議論はありませんでした。また、総選挙の結果についてのやりとりもありませんでした。内閣法により「内閣がその職権を行うのは、閣議による」こととされています。新しい政権が遠からずできると思いますが、新政権が成立していない現状では、一般論ということでしかお答えできませんが、円滑な閣議の運営を確保する観点から、閣議に至る過程において議題の整理・調整を図る方法については、様々なものがあり得ると考えられます。今の事務次官会議もそういう役割を担っており、閣議の前に、閣議にかかる案件、必ずしも全てというわけではありませんが、そういった議案についての整理・調整を行う場であると思います。閣議に至る過程での整理・調整を図るための具体的な形態については、内閣において判断されることだと考えており、私どもとしては、そういう枠組みができれば、その下で、必要とされる職務の遂行に努めなければならないと思います。 

記者)
事前の報道では、各社分析で300前後ではないかということが出ていましたが、昨日投開票が行われ、こういう結果が出たわけですが、率直にどのように受け止めておられますか。 

次官)
確かに事前の新聞報道等で予測が出ており、大体似たような予測でしたので、私自身も心の準備はしていました。昨日実際に選挙があり、開票結果が出て、具体的な数字が出てきたり、これまで指導いただいた先生方の中にも落選された先生方もいらっしゃるという現実を見て、今回の選挙というのは大変な選挙であったという感じはしました。 ただ、私どもにとってこれからが大事であって、遠からずできる新しい政権から、いろいろと大きな政策方針など御指示がある可能性があります。そういった御指示、政策方針を現場に具体化していく作業が、行政官の基本的に大事な使命であり任務であると思います。そういう点については、新しい政権の下においても誠実に我々の任務を果たしていかなければいけないと考えます。 

記者)
官房長官も、自民、公明政権に対する国民からのお叱りという趣旨のことをおっしゃっていますが、もちろん政治の部分は自分たちで反省していく部分があると思いますが、中央省庁に対する批判というものが今回の結果には含まれているとお考えでしょうか。そうだとすれば、今後どうされるお気持ちでしょうか。 

次官)
私どもの役割は、時の政権与党の大きな国政上の方針に従って、それを具体的に実務としてやっていくということです。これは基本的な行政組織のミッションですから今後も変わらないと思います。今の与党に対する批判の中に、我々の仕事のやり方、内容について批判があり、これまで、行政上必ずしも適切でないような事例が散見されたことも否定のしようのないところだと思います。そういったところは深く反省して、そういうことを決して繰り返すことのないように、行政としても国民に信頼されるような行政執行に努めていかなければいけないのではないかと思います。 

記者)
必ずしも適切でないということは具体的にどういうところなのでしょうか。 

次官)
他の役所のことを言うのもはばかられますが、いろいろ行政上、国民との関係において、国民の信頼を損なうような行政的な対応や事例があったことは否めない点があると思います。私どもも常に国民から信頼される行政の展開を強く意識して、あるいは自戒をして進めていかなければいけないのではないかと思っています。 

記者)
概算要求が終わったばかりなのですが、これはこの後どのようになっていくのか教えてください。 

次官)
この後どのように展開していくのかは、まだ分かりません。新しい政権から概算要求について、何らかの御指示が出て来れば、それに対して適切に対応するということしか、今の段階では言えないのではないでしょうか。 

記者)
例えば全国学力・学習状況調査の全員調査であるとか、教員免許更新制であるとか、新しく発足するであろう政権が見直しを示唆している、若しくは既に公約の中に盛り込んでいるものもあります。いずれもこれまでと同じ体制でいくというような概算要求を出されていますが、それについてはどのようにお考えですか。 

次官)
全国学力・学習状況調査の問題、教員の免許更新制の問題、いずれも、これまでの私どもの考え方、政策としての合理性といったことを考えて政策の展開をしてきました。そういう考え方とは違う考え方が示されるということになるのであれば、その段階で私どものやってきた理由も説明しなければならないと思いますし、そういうやりとりの中で新しい方針が新政権から示されるのであれば、それに従った対応を考えざるを得ないのではないかと思います。 

記者)
民主党の公約はすでに出ていたわけですので、例年と違って今年はある程度それも意識して要求に臨んだという面はあるのでしょうか。 

次官)
概算要求を出す考え方には、そういうことはありません。概算要求を出す考え方は、7月の概算要求閣議で決まったシーリングの考え方、あるいは基本方針2009といったものが、来年度の概算要求の基本的な考え方としてあります。さらに言えば文部科学省としての考え方の基本は、教育であれば教育振興基本計画になりますし、科学技術であれば第3期の科学技術基本計画が基本になります。今の政権の基本的な政策、基本的な計画に従って概算要求を行っているということです。 

記者)
今後直面するであろう課題として、高校の無償化の問題というのがすでに見えており、省内でも検討がされているのではないかと思いますが、現状で無償化を進めるにあたっての課題というのはどのようにお考えでしょうか。 

次官)
高校の無償化の問題が民主党のマニフェストに載っていることは承知しています。無償化を実現しようと思えば、財源の問題で4,500億円かかるといわれていますので、まず、これをどのように捻出するのかということがあると思います。これまで私どもは経済的にハンデキャップのある家庭の生徒に優先度をおいて支援をしてきました。この考え方は今でも大事だと思っていますが、一方で、民主党のお考えでは、高校無償化自体は家庭の経済環境にかかわらず全員に出すということで、これには、家庭の状況にかかわらず、全ての意志のある高校生、大学生が安心して勉学に打ち込める社会を作るという考え方が背景にあるようです。若干考え方に違いがありますが、そういった問題も一つの検討要因になるかもしれない、そこら辺をよく検討することが必要なのではないかと思います。 

記者)
よく検討というのは、省としての考え方を説明するということでしょうか。 

次官)
新しい政権下で御指示が出てきた場合には、今のような問題も、実際に給付をする場合、家庭に出すのか学校に出すのかという問題もあります。これは手続上の問題ですが、一般論として、手続がたくさんあるとそれだけで行政コストもかかりますので、手続はできるだけ簡素な方がいいと思います。やり方の問題としてそういう問題もあります。高校無償化をやっていくとすれば、財源の問題、基本的な考え方の問題、手続の問題、こういった点はよく考えて、一番コストパフォーマンスのいい形を模索する必要があるのではないかと感じています。 

記者)
家庭に給付するとなった場合、どういうシステムがあるのかということが問題になるのではないかと思いますが、現状どのようにお考えでしょうか。 

次官)
昨年度、定額給付金があり、各家庭が市役所に出向いて、市役所から直接受け取るという方法だったと思いますが、そういう方法もあり得ると思います。授業料の無償化というのが基本的な考え方であるとすれば、必ずしも家庭に給付する方法だけに限らないと思います。一番確実に政策の趣旨が実行でき、できることなら手続も簡素であることが望ましいし、かつスピーディーにできた方がいいと思います。今申し上げたことは、あらゆる政策に一般的に通じる話でもありますが、そういった点も恐らくは議論の対象としてあり得るのではないかと推定します。 

記者)
政権交代という、なかなか経験しないことを官僚の皆さんもするわけで、不安は大きいと思いますが、一方で期待のようなものがあればお伺いします。また省内の皆さんに対してはどのような呼びかけをされていくのかお聞かせください。 

次官)
民主党の掲げておられる政策は、基本的には日本の教育を応援しよう、家庭が子どもたちの教育をよりしっかり見られるような社会を作ろうということだと思います。科学技術に関しても、基本的には日本の将来のために、そういう分野の投資は大事だとおっしゃっていただいている思います。したがって、先ほどの高校無償化も、経済的に必ずしも恵まれない高校生に対する支援は重要だと思って、これまでもやってきているわけですので、基本的な思想においては変わらないところがあると思いますし、さらに教育の重要性を、つとにこれからの国家の政策として柱立てしていただいていると思いますので、具体的なやり方がどうなるかは今後の議論を待たないといけませんが、そういう点での期待は十分あり得ると思います。職員に対しては、私が着任したときから言っていることの一つに、これからは非常に大きな変化の時期になるだろうということです。変化の時代というのは人間誰しも不安に思うものですが、だからといって萎縮するということではなく、政治的に大きな変化があれば、それを現場に行政的に下ろしていく作業を我々が担わなければいけません。公務員は10年、20年、30年といろいろな鍛錬を受けて、いろいろな経験もし、行政の専門性も上がり、行政技術も身につけ、そういったことを、今申し上げた大きな変化の中で現場に下ろしていくために使わなければいけないわけです。ある意味では、そこは自分たちの出番であるという前向きな意識を持って、できるだけ明るく仕事をしようというのが私の考えです。職員の皆さんには、ここから先は経験していないこともあり得るので、大変な作業などもあるかもしれませんが、気持ちの上では前向きにやっていただきたいと思います。 

記者)
選挙の結果を受けて、今日省内に何か指示を出されたようなことはないのでしょうか。 

次官)
まだありませんが、毎週月曜日の午後に定例で局長等会議を行っており、その会議で、昨日の結果を受けてこれから政治、政策も変わるかもしれませんが、みんなで一生懸命やろうということは言いたいと思います。 

記者)
実際に新しい政権が発足するまで2週間くらい時間がかかりそうだということですが、中の意志決定や、省として政策決定など重要なものについては、現時点ではどのようにしていこうとお考えでしょうか。 

次官)
いつもと変わらずにやりたいと思います。当然、重要な案件については塩谷大臣にご報告しご了解を得ながら進めていくということで、新しい政権が発足するまでの間、今の政権の下での仕事のやり方については、従来どおりやっていきたいと思います。 

記者)
空白が生じるようなことはないということですか。 

次官)
それはあってはいけないことです。できるだけそういうことにならないようにしたいと思います。 

記者)
民主党は宇宙行政の一元化を政策として掲げています。これが実現すれば文部科学省に大きな影響があると思いますが、宇宙行政の一元化についての次官のお考えをお聞かせください。 

次官)
政策集に書かれており、簡単に書かれていますので必ずしも内容が詳らかでないところもありますが、内閣府に行政を全部持ってくるという問題です。恐らくどんな組織改編もメリット、デメリットがあると思います。私どもとしては一元化の問題について、いい面はこういうことがある、ちょっと問題があるとすればこういうことがある、現行の体制でやる場合はどうなのかということを分析して、新しい政権の下で宇宙行政の一元化を、あるタイムフレームの中でやろうという話があれば、そういうことをよく検討していただいて判断していただくということが一番必要なことではないかと思います。 

記者)
これまで政権与党であった特に自民党に対して、党の部会などで丁寧な説明をしてきたわけですが、これから自民党とのつきあい方はどのように変わるのでしょうか。 

次官)
まだよく分からない点もありますが、例えば今の政権の下での野党である民主党との関係も、民主党には例えば文部科学部門会議というものがあり、毎週木曜日に会議が開かれ、要請を受けて出向いて行って法案の考え方や行政実務の考え方などのお話しをしてきました。民主党としては、そういうことを聞いた上で政府与党の考え方に賛成するのか賛成しないのかの判断をされてきたわけです。今後も与党野党との関係においては、そういうことは必要だろうと思います。具体的なやり方がどうなるかは、今の段階では分かりません。大事なことは、どなたに対しても、どの党に対しても、我々がやろうとしていることについて、しっかり説明をしてご理解いただければ一番いいし、意見を異にするとしても、そういった努力を怠らないようにしていかなければいけないと思います。 

記者)
次官がお仕えされたこともある大臣経験者の方々等でも今回落選された方もいらっしゃいますが、それを受け止めて今どんなことをお感じになりますか。 

次官)
第一には、先生のご意志、ご判断次第ですが、また国会にお戻りになろうということであれば、それは大変すばらしいし、歓迎すべきことだと思います。そうではなく、別のいろんなお仕事をされる先生もいらっしゃるかもしれません。そういったことについては、長い間の国会議員としてのご経験を活かして社会のためにご活躍いただければありがたいと思います。 

(了)

※本概要は、発言内容を変更しない範囲で読み易く修正しています。

お問合せ先

大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成21年以前 --