ここからサイトの主なメニューです

事務次官会見概要(8月3日)

平成21年8月3日
14時06分から14時37分
文部科学省 記者会見室
教育、科学技術・学術、文化

キーワード

核拡散防止,国立メディア芸術総合センター(仮称),中高一貫教育

次官)
今日の事務次官等会議では、我が省の関係では、政令で、「原子力損害の賠償に関する法律及び原子力損害賠償補償契約に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令」がありました。その他については、我が省関係はありません。

記者)
先週、自民党がマニフェストを発表しました。教育行政では、公財政支出の割合や少人数学級の導入など、民主党に比べて数値目標が入っておらず、具体性に欠けるとの指摘もあるようですが、自民党のマニフェストをご覧になった感想をお聞かせください。

次官)
教育についていえば、3ないし5歳児の教育費用の無償化であるとか、低所得者の授業料の無償化、高校生、大学生への支援という観点から給付型の奨学金の創設などもありましたし、その他、科学研究関係、スポーツ、文化、それぞれについて方向性を示したマニフェストが書かれていると理解しています。これまで私どもは、それぞれの分野で努力をしてきましたし、基本となる政策もありますので、選挙後の政権のご指示がどうなるかということについては、はっきりとは分からないと思いますが、教育行政その他で我が省として取り組んでいく課題は、はっきりしていますので、しっかりと進めていきたいと思っています。

記者)
銭谷前次官が8月1日に、東京国立博物館長に就任されました。今、総選挙前で、民主党政権が誕生するのではないかと言われている中で、そうしたことを意識した駆け込みの天下りではないかという見方もあります。次官はどのような感想をお持ちですか。

次官)
銭谷前次官の東京国立博物館への就職の問題は、私どもが理解しているところでは、ご本人と国立文化財機構との間でお話しをされた結果であると受け止めています。文部科学省が間に入ったということではありません。国立文化財機構で銭谷前次官のご経験や能力などを勘案されてお決めになられ、銭谷前次官ご本人も納得されて決まったことではないかと思っています。

記者)
これだけ大きな人事ですので、坂田次官も決まった後に聞かれるというよりは、その前に当然ご存じだったと思いますが、いつ頃お聞きになりましたか。

次官)
正確な日付までは覚えていませんが、7月下旬の、それも後半ぐらいだったと思います。

記者)
事前にということですね。

次官)
今回の人事は8月1日にありましたが、そういう人事があるということについては、その前には聞きました。

記者)
先週末に、読売新聞で、東北大学の原子力関係の研究室が、イランの核兵器開発に関わっていると考えられている研究機関から留学生を受け入れていたとの報道に関して2点お伺いしたいのですが、まずこの報道に関してどのようにお考えでしょうか。

次官)
まず、一般論として、核の問題についていえば、日本は核不拡散について厳しく対応してきていますし、日本自身が結果としてそのようなことに荷担するようなことがあってはいけないし、世界の核不拡散がより強化されていくという方向で、日本はこれまでも政策展開をしてきたと思いますし、関係者も努力をしてきたと思います。そういう基本線はしっかりあるわけです。したがって、個人レベルであれ組織レベルであれ、いかなる原子力に関わる活動をやるに当たっても、世界の核不拡散が一層強化され、核兵器が拡散するようなことが決してないように、関係者全てが努力をしていくということが非常に大事だと思います。東北大学の問題については、新聞で知りましたので、どういうことなのかと気にはなっていましたが、今日、東北大学から文部科学省として事実関係を聞いたところです。聞いた内容はさらに精査が必要ですし、それにしたがって対応を検討しなければいけないと思っています。外為法違反云々という議論もありますが、所管官庁である経済産業省によると、現時点で把握されている限りにおいては外為法違反だという事実は認められないというふうに聞いています。文部科学省は、平成18年以降、関係省庁と協力して、研究者、留学生の受入を含む輸出管理体制の強化に関する通知を出すことや、国費留学生の受入にあたり、研究計画等の確認の要請を通じて大学に注意喚起も行ってきましたので、こういう考え方を引き続きしっかり持って、大学におけるこのような問題に対する管理体制をしっかりするように必要な検討もし、必要な措置をとる必要があれば、しっかりとっていきたいと思っています。

記者)
法令上問題が発生するかどうかという問題について、核不拡散という日本が持っている責任上、疑いが生じてはいけないという考え方もあると思いますが、今回の件は核拡散防止条約上の問題点等に鑑みて国際的にどのようなとらえ方をされるとご認識でしょうか。

次官)
これまでの範囲では、経済産業省も外為法違反ではないとの認識です。経済産業省は外為法上、このような分野で協力することは適当ではないという関係機関、組織のリストアップをしているわけですが、そこでの判断が法律に違反しているものではないということになっていますので、今日聞いた話も踏まえて一層の精査をしたいと思いますが、今の段階でこの案件が国際的に何らかの影響を持つとは思っていません。

記者)
今後、外為法が改正され、大学法人の研究機関についても輸出管理の管理組織の設置が義務づけされていくわけですが、大学で今後人を割き、金を割くということになると、運営費交付金が減らされている状況下で、適切な組織が作っていけるのかということがあると思いますが、適切な支援をするとおっしゃいましたが、具体的にはどうのような形でされるのでしょうか。

次官)
まず、こういう問題も一つのルールに基づいて動かなければいけません。例えばこういった機関と協力するのは適当ではないとか、こういったテーマで協力することも適当ではないといった、ルールがあると思いますし、ルールというものは必要に応じてさらに精緻化されていくと思います。そういった内容を大学の経営層や先生にもよく知ってもらわないといけません。ルールが変わっていくたびに、しっかり説明会をやるとか必要な通知を出すとか、特に経済産業省とも協力してやっていく必要があると思います。一般論として、事柄の性格上、こういう問題について、大学の先生方が非常に強い認識を持っているとも限りません。やはり大事なことは、個々の大学の、関わりが出てきそうな先生が、しっかり認識をするということが一番肝心になってくるのではないでしょうか。知らなければ、善意でやったことが結果的に悪い結果になるかもしれませんので、いかにして、こういう問題に関する大学の先生方の意識を高めていくかということが重要で、ある時、単発でやれば済むということではなく、我々のサイドからの働きかけも含めて、継続的な努力をしていくことが重要ではないかと思います。

記者)
具体的に、来年以降、それぞれの機関に事務局なり事務部門を設置し、具体的な危機管理をしていかなければならないという形に法律上なっているようですが、そのためには余分なお金もかかり、人もかかっていくと思いますが、その部分を政府として、具体的にお金の面からの支援ができるかどうかというところだと思いますが如何でしょうか。

次官)
外為法上、どういう要求が追加的にあるのかということは私は詳しくは知りませんが、体制整備をさらに強化しないといけないということであれば、今現在、各大学が持っている管理部門をどう効率的に新しい課題に対しても対応できるようにしていくか、一概に予算を増やさないといけないというわけでもないのではないかと思いますが、各大学の実態も踏まえながら、必要な相談を大学側と行っていくということではないでしょうか。

記者)
国立メディア芸術総合センターについて2点お聞きしたいのですが、民主党のマニフェストに無駄遣いの一例として挙げられていたのですが、そのことに関する感想と、当初7月中にまとめるとされていた基本計画ですが、だいぶ遅れているようですが、今後の見通しについてお聞かせください。

次官)
メディア芸術の分野は、今、日本が世界の中で相当評価されている部分です。こういう分野を、これから日本の新しい文化として伸ばしていくことは大事ではないかと思います。ジャパンクールなどと言われているくらいですから、こういう分野を伸ばしていくことは重要ですし、こういう分野を担っている若い人達を中心に支援もしていかなければいけないと思います。今回は補正予算を契機にメディア芸術センターの予算化が、国会のご承認も得て実現したわけであり、私どもは、今これを実行すべき立場にありますので、粛々とこの事業の進展に向けて努力をしていきたいと思います。それから、基本計画の問題は、今、委員会を作って文化庁で責任を持って対応していただいています。内容面のことや管理運営面のことなど、しっかり検討して説得力のある基本計画を作らなければいけませんので、早いに越したことはないと思いますが、今しばらく設立準備委員会での検討を待ちたいと思います。

記者)
有権者が、無駄か有益か判断する上でも、投開票の前に出す必要があると思いますが、見通しは如何でしょうか。

次官)
設立準備委員会の検討のスケジュールを詳細に聞いていませんので、具体的に申し上げられませんが、説得力のある基本計画を作ることが大事ですので、そういった点を踏まえてしっかり検討していただきたいと思っています。

記者)
設立準備委員会が作っている基本計画についてですが、そもそも基本計画は文化庁が作るものなのか、準備委員会が作るものなのかどちらなのでしょうか。

次官)
設立準備委員会でしっかり検討していただいたものは、それが良ければ文化庁としても、それで行こうということで判断して進めることになると思います。基本計画がきちんとできないと、その後の公募などの必要な手続きができませんので、役所として責任を持ってこの事業を推進していく以上は、できあがった基本計画については、文化庁、文部科学省としても、これで行こうと決めた上でやることになると思います。

記者)
準備委員会を立ち上げた当初は、案を作ると説明を受けていたのですが、このところ準備委員会が基本計画を作ると変わっているのですが、案が抜けたということは準備委員会が基本計画を作って、準備委員会が作った計画ですよと突き放した印象にもとれるのですが、そういったことはないわけですね。

次官)
今のご質問で、案があるかないかでどれだけ差が出るかということは、にわかに理解できないところもありますが、予算自体は文部科学省、文化庁に付いていますので、予算の執行責任は文化庁にあります。執行責任を果たす上で最初の大事なステップが基本計画を作ることですので、設立準備委員会で検討していただいて、しっかりしたものができれば、文化庁としてもそれに基づいて、この事業をやっていこうということになると思います。おっしゃった質問で、どの程度違いがあるのかについては、あまりないような気がします。いずれにしても予算をちゃんと執行しないといけない責任は文化庁、文部科学省にあります。

記者)
一部報道で、中高一貫教育で教育効果を検証するという見出しが出ていましたが、次官ご自身は、今の一貫教育の制度ができて10年ですが、現状についてどのような認識をお持ちでしょうか。

次官)
私が受けている一般的な印象は、中高一貫教育は高校の時に試験がないわけですが、例えば分かれていれば高校で勉強するようなことも、カリキュラムを組み換えて柔軟に中学校で教えたりすることができ、比較的中高一貫教育は成果が出ているのではないか、評価も悪くないのではないかと個人的には受け止めています。制度ができて10年になりますが、この機会に中高一貫教育制度の検証と必要な改善策等についても審議をしていただこうということで、中教審初等中等教育分科会の中で議論が進められつつあり、7月6日には「学校段階間の連携・接続等に関する作業部会」が設置され、そこで具体的に検証方法等をどうするかということが検討されることになっていますので、検証の方法などが決まり、中高一貫教育制度の成果と課題の実態把握ができれば、もっとこのように改善したらいいのではないかといったことにも繋げていけるのではないかと期待しています。

記者)
この問題で一番指摘されているのは、10年前の付帯決議にあったように、過度の競争、入学選抜の問題を引き起こさないようにという部分が事実上形骸化しているのではないかという認識が一部にあり、それが一番の背景だと思うのですが、その点どう思われますか。

次官)
当時、入学選抜について、競争を激しくすることがあってはいけないということがあったのであれば、この制度の検証の過程でそういった点も含めて実態把握をすることが重要なのではないでしょうか。制度導入時点でこういう問題に気をつけなさいということがあるのであれば、それがきちんとできているかどうか、今後の検証、実態把握の中でつかんで、改善のための措置をとっていくということが必要なのではないでしょうか。

記者)
人事の関係で、日本学生支援機構の矢野理事が、公立学校共済組合の理事長に就任されていますが、これは、一時批判を浴びた「渡り」に当たらないのでしょうか。

次官)
「渡り」の問題について、いろいろご批判があるということは承知していますし、我々としても自戒をして対応しなければいけないと思いますが、今回の公立学校共済組合については、前任の工藤理事長も6年近くやっておられましたし、この機会に交代したいとの申し出があったと聞いています。その中でどういった方が適当なのかということを判断しなければいけなかったわけですが、公立学校の共済制度は、ある意味では特別のものであって、各県に支部長がおり、教育長が就任されているということで、この仕事の性格上、教育行政に明るい方が適当なのではないかと判断され、今回、矢野新理事長を文部科学大臣としては任命されたという経緯があります。確かに前職は学生支援機構にいらっしゃったわけですが、この事業の性格を考えたときに、やむを得ないというと言葉が適切ではないかもしれませんが、他に適当な方がなかなかいらっしゃらなかったので矢野新理事長にお願いしたという経緯がありますので、ご理解いただければと思います。

記者)
銭谷新館長と矢野新理事長の件について、大臣には事前に耳に入っていて了承済みということでよろしいでしょうか。

次官)
矢野新理事長は、大臣の責任において任命しますので、当然新しい理事長の選考をどうするかということについては大臣は全てご存じです。一方で、銭谷新館長は、大臣の任命云々は全く関係ありませんし、役所としては間に入っておらず、ご本人同士ですので、私自身は少し前にそういうことがあると聞きましたが、大臣自身が知っていらっしゃったかどうかまでは私は存じません。

記者)
文部科学省の事務方としては、大臣には連絡はしていないということですか。

次官)
私は少なくともしていません。

記者)
工藤理事長がお辞めになるときに、この機会に交代したいとの申し出がありとのお話しでしたが、この機会というのはどういう機会というご認識でしょうか。

次官)
工藤理事長は6年近く理事長職にいらっしゃって、一般的にこういう職は、例外もあるかもしれませんが、普通は6年とか8年といったときに大体交代されます。実際に工藤前理事長がいつ「そろそろ交代したい」とおっしゃったか、具体的日付は存じませんが、長く務めていらっしゃるので、「そろそろ別の人に交代したい」という意向が伝えられて、文部科学省としては人選を進めて1日付けの発令になったということです。

記者)
6年であったり、長い期間だったというところが「この機会」という理解でよろしいでしょうか。

次官)
私はそう理解しています。もちろん6年までということではなく、もっと長い人もたくさんいます。例えば、7月1日に交代された物質・材料研究機構の理事長は8年余りいらっしゃったと思いますが、一般論としては理事長職にいらっしゃる方は、周りからどうこうというより、ご本人がどう考えるかによるわけですが、それくらいの年限で交代される例が多いということです。

記者)
次官ご自身は「渡り」に関してはどのように考えておられますか。

次官)
「渡り」の問題については、基本的には内閣の方針があります。何年か前に官房長官からの方針が出ていると記憶していますが、「渡り」だけではなく、法人の人事については内閣としての方針とかルールがありますので、当然それに従ってやるというのが大原則ですし、守らなければいけないということだと思います。

記者)
今後も続けますか。

次官)
人事問題については、内閣の方針、ルールがありますので、それに従ってやるということではないでしょうか。

 

(了)

お問合せ先

大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成21年以前 --