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事務次官会見概要(6月29日)

平成21年6月29日
16時09分から16時24分
文化

キーワード

世界遺産

次官)
今日の事務次官等会議の案件ですが、法律案が1件と政令案が5件です。当省関係のものではありません。以上です。

記者)
スペインで開催中の世界遺産委員会で「ル・コルビュジエの建築と都市計画」が「情報照会」という決議になりました。事前審査の段階よりは巻き返しましたが、日本関係の文化遺産が登録を逃す状況が続いています。その感想をお聞かせください。それから、今後の登録に結びつくような具体的な対策がありましたらお聞かせください。

次官)
「ル・コルビュジエの建築と都市計画」については、先般行われた世界遺産委員会において、「情報照会」との決定がなされたところです。これまでの関係各国による世界遺産登録に向けた取組に一定の理解が得られた結果と考えていますが、いずれにしても、世界遺産登録に至らなかったことは大変残念に思っています。今回「情報照会」という結果になった背景の一つとして、世界遺産登録に係る審査が年々厳格化する傾向があるということが挙げられるかと思います。国立西洋美術館に係る今後の対応については、フランス政府を中心とした関係各国と十分に協議をしてまいりたいと思っています。今申し上げたように、世界遺産登録に係る審査が厳格化する傾向がありますので、世界遺産への登録を目指すには、より一層慎重に推薦準備をすることが重要であると考えています。今後文部科学省としては、世界遺産への登録推薦を行うに当たっては、このような状況も踏まえ、今回の審議の結果も十分に分析をし、それを生かしながら関係地方公共団体と連携協力しつつ準備を進め、条件の整ったものから順次、登録推薦をすることとしており、引き続き我が国における更なる世界遺産への推薦登録に努めてまいりたいと考えています。

記者)
より一層の慎重な審査ということですが、現在暫定一覧表に載っている物件について、これまで以上に時間をかけて審査をするとか、カテゴリー1とかカテゴリー2と呼ばれている暫定一覧表候補のようなものがあると思いますが、これを厳選して見込みのなさそうなものは振り落とすとか、その辺まで考えられるのでしょうか。

次官)
今ユネスコの世界遺産の暫定リストに登録している案件は全部で11件です。このうち、最優先で今後も考えていかなければならないのは「平泉」だと思っています。「平泉」については昨年あのような結果になったわけですが、これまでどおり、平成22年に推薦書を提出し、平成23年の世界遺産登録が決定されることを目指して準備を進めていきたいと思っています。「平泉」の推薦書の作成に向けては、今回の審議の状況や世界遺産に係る国際的な審査の動向も踏まえつつ、関係地方公共団体とよく連携協力してしっかり対応していきたいと思っています。それ以外の暫定リストに載っているものについては、準備が整ったものから順次、登録に向けて努力していきたいと思っています。

記者)
公募制度そのものについてですが、自治体の中には世界遺産を目指したいというところがまだあるようですが、今後も公募を行うことは考えておられますか。

次官)
この点については、文化庁において平成18、19の2年度にわたり、世界遺産を目指す文化資産の提案を募ったところです。文化審議会の世界文化遺産特別委員会において検討した結果、27件の文化資産は現時点においては、世界遺産の暫定一覧表に記載すべきものではないという判断がなされたところです。これは世界遺産としての評価という観点から、現時点において「顕著な普遍的価値」を持つ可能性が高いとまでは評価されなかったということです。もちろん、これらの文化遺産が、我が国の歴史文化を表す文化資産として高い価値を有するということについては、そのように言えるものですが、世界遺産としての顕著な普遍的価値を持つというところまでは至らなかったということです。では、今後再び公募をやるのかということについては、現時点では考えていない状態です。 なお、2年間にわたる公募で32件応募があり、暫定一覧表に記載した方がいいと判断された文化資産が5つ、暫定一覧表記載にまでは至らない候補の文化資産とされたものが27件でした。この27件は、我が国の歴史文化を表す文化資産としての価値は高いものがあるわけですが、今後これらの資産については、それぞれの地域、町において、町づくり、地域づくりに生かしていくための取組が進められることを期待していますし、文化庁においても、これらの文化資産の価値を国民が共有していく方策を更によく検討していきたいと思っています。

記者)
そうすると27の候補については、今後世界遺産の暫定リストに乗せることはないということでしょうか。

次官)
現時点では非常に厳しい状況だと思います。

記者)
ル・コルビュジエですが、事前のイコモスの評価では大変厳しかったのですが、ユネスコの世界遺産委員会では「情報照会」にワンランクアップしたわけですが、どのような原因で評価が高まったとお考えでしょうか。

次官)
詳細な理由については、今後十分に分析する必要があると思います。イコモスの勧告では「記載延期」となっていたものが、今回ユネスコの世界遺産委員会では「情報照会」と一つランクが上がったわけですが、私の推察するところでは、イコモスの勧告において十分な理解が得られなかったと思われる、近代建築に多大な貢献をしたル・コルビュジエの作品群の価値や、これらの作品群を6つの国が共同で提案しているわけですが、複数国が国境を越えて一括推薦する意義について、世界遺産委員会の委員の方々の理解が得られたのではないかと思っています。いずれにしても詳細な分析は今後する必要があると思っています。

記者)
北海道の道立の帯広聾学校で、人工内耳メーカーに大半の費用を負担してもらった形でオーストラリアに研修に行っていたという事実があり、東京大学附属病院の言語聴覚士や九州大学の関係者も、同じように先方に費用負担してもらった形で研修に行っていたという事実があるらしく、北海道としては倫理規定に反し不適切ではないかということで、道内の聾学校全部を調査するという動きになっています。道立学校については結果を文部科学省に報告すると言っていますが、文部科学省としてはどのように受け止めておられますか。

次官)
詳細な話はまだ聞いていません。それは職員が研修に行ったということでしょうか。

記者)
そうです。

次官)
公務員が外部に費用を負担してもらって出張するという場合は、いろんな条件があると思いますので、それに照らして適正かどうかを、これから道教委でよく調べて判断されることだと思っています。詳細がわかり次第ご報告しても結構かと思います。

記者)
道から文部科学省に対して、何も連絡等は来ていないということでしょうか。

次官)
担当課に来ているかもしれませんが、私自身は直接まだ詳しい話は聞いておりません。

記者)
世界遺産で確認ですが、公募で暫定一覧表に載らなかった27件ですが、その一部はテーマに沿って準備を進めないさいとの指摘を受けていたと思いますが、こういうものに関しても今後は暫定一覧表には格上げしないという理解でよろしいでしょうか。

次官)
現時点では厳しいというのは、今時点のお話であって、32のうち5つについては暫定一覧表への記載にふさわしい文化遺産だとの判断をした上で、残りの27件については暫定一覧表候補の文化遺産となっているわけです。そのうち13件についてはカテゴリー1として、提案された提案書に基づく一定の主題を基に、準備を更に進めていただきたいというカテゴリーになっています。それからカテゴリー2は14件ですが、これは主題の再整理、構成資産の組み換え、更なる比較研究により、内容を見直す必要があるのではないかというものと2つに分かれているわけです。今後これらのものについても状況が整えば、可能性が全くないと言うつもりはありませんが、現時点で暫定一覧表記載というのは、今記載されている11件と、一覧表記載でまだ残っているものが2件ありますが、これらを最優先でやりたいということです。

(了)

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