平成21年6月12日(金曜日)
9時45分~9時58分
文部科学省 記者会見室
教育
小学校外国語活動、新型インフルエンザ、奨学金制度、国立大学法人、積立金
大臣)
今日の閣議については、当省案件はありませんでした。
記者)
2011年度から必修となる小学校5、6年生の外国語活動について、移行準備期間中の実施は各校の判断に委ねられているにもかかわらず、ほとんどすべての小学校で本年度から英語授業を先行実施することが、先日の文科省の調査で分かりました。この他、小・中学校の総授業時間数なども、新学習指導要領を先取りした学校側の姿勢がうかがえます。このことについての大臣の所感をお伺いします。
大臣)
今回の調査においては、今お話がありましたように、外国語活動についての完全実施は平成23年からですが、それに向けて順調に準備が進められているということです。それから、理数を中心とした授業時間の確保も、完全実施に向けて適切に準備が進んでいると受け止めています。完全実施に向け、やはり学校側として初年度からこういう形で取り組んで頂いているということは、大変望ましいことですので、今後、それに伴って、色々な課題等があれば、また我々も対応していきたい。4月1日に発出した、新学習指導要領への移行に向けて、また現場での問題点があったら、お互いに検討していきましょうという、こちらからの呼びかけに対して、しっかりと応えていただいていると思っています。また、細かい問題点があれば、その開始に向けて、できるだけ早めに検討していこうと思っていますので、今回、4月以降どういう状況かということで、順調に準備が進められているということで、今後もしっかりと連携を取って、新学習指導要領の実施に向けて努力をしていきたいと考えています。
記者)
理科教育設備の関連で、ずいぶん予算が付いていて、その整備を進めてくださいというような呼びかけをなさっているようですけれども、その点についてお願いします。
大臣)
今回、補正で予算を確保しましたので、それも含めて、各教育委員会、関係者に通知を出しているところです。今までも色々な形でやっていましたが、理科教材等はなかなか思うように予算が付かないということもありましたので、今回は、そういったところにできるだけきめ細かく、使ってもらえるように今、お願いしているところです。
記者)
200億円規模だと、消化しきれるのかという心配もあるのではないかなと思うのですけれども、そこはどうでしょう。
大臣)
幅広く使っていただくように、今検討していますので、やってみなければ分からない点もまだあるわけですが、とりあえず、今までとかなり違った額を確保しましたので、有効に使っていただくように、各方面に働きかけをしています。
記者)
新型インフルエンザのフェーズが引き上げられまして、基本的に国内対策はこれまで通りということですけれども、都内でも初の、高校での集団発生が見つかるなど、色々動きがありますけれども、今後の学校対策に関しての大臣のお考えは。
大臣)
フェーズ6に引き上げられたということですが、我が国としては政府の基本方針を、引き続き今まで通り行っていくということです。フェーズ6に引き上げて、国としての対応に変化はないわけで、学校に対してもそういう状況を踏まえてということです。また、その広がりによっては、文部科学省としての対応は検討していかなければならないですし、またすぐ対応していきたいと思っていますが、現時点では、すぐには特に決めていません。
記者)
奨学金の件ですが、日本学生支援機構の奨学金の、いわゆるブラックリスト化について、6月1日の大臣の国会答弁で、ブラックリストに載せることの同意書を提出しなかったとしても、奨学金は打ち切られるわけではないという趣旨の答弁をされたと思うのですが、支援機構の方はそんなことは聞いていないという、若干困惑的なのですけれども、制度は変わっていないというのが支援機構の理解なのですけれども、その辺はどのように解釈すればよろしいでしょうか。
大臣)
支援機構はそういうことを言っているのですか。
記者)
提出しなかったら打ち切られるというのが、支援機構の立場ですけれども。
大臣)
実際に提出するしないよりも、やはり色々な相談とか、状況があると思うので、その状況に応じて支援機構が対応していくということでしょう。それが機械的に、提出しなかったから打ち切るということはないと思っています。やはり、それぞれの状況に対応していくことが必要だと思っていますから、必ずしも機械的に、提出されなかったら即打ち切りということはないと考えていますが、もしそういうことがあるのなら、支援機構と話合いをします。
記者)
では、話合い等々をするとしても、ルールとしては提出しなかったら打ち切られるわけですよね。
大臣)
基本はね。ただそれは、決して、ブラックリスト化するためということではなく、今後において、多重債務とかそういうことにならないような考え方なので、その辺が、受け止め方によって、そういう意見を言う人がいますが、あくまで私どもとしては、将来色々なところからまた借りたりして、本人が困らないために、歯止めでやるわけですから、そして、返済もきちんとしてもらう。それは、学生のためにそういう措置をするということで考えていただければ、理解はもらえると思うので、具体的に色々な問題が果たして出ているのかという実態も調べてみないといけないと思いますから、一度、支援機構とその点を話合ってみたいと思います。
記者)
確認ですが、共産党の山下議員からの質問の中で、同意書の提出というのは、任意であって強制ではないということに対しても、そうだというふうに大臣もおっしゃっているように聞き取れたのですけれども、その趣旨は。
大臣)
我々はそう思っていますから。要は、決まりだからもう駄目だよという話ではないと思うのです。今申し上げたように、学生のために、やはりそういうことをやるということですから。その趣旨でもう一度話合いをしていかなければならないと思います。
記者)
同意として提出するしないの前に、色々な努力をしましょうということですか。
大臣)
そういうことですね。
記者)
先週の財政審の建議の中で、国立大学の余剰金が大量にあって、3千億円という数字が出ていましたけれども、それについての大臣の御所感をお願いします。
大臣)
国会でも答弁をしたわけですが、国立大学法人の積立金等の3,001億円について、このうち1,555億円については、国立大学法人会計基準に従って会計処理を行ったために生ずる形式的・観念的な利益でありまして、実際には法人に現金等が残っているものではありません。例えば、附属病院の施設整備に要する経費を財政融資資金から借り入れた場合、償還期間は25年でありますが、一方、減価償却期間は通常39年となっており、毎年度実際に償還するために獲得する収益と減価償却費との間の差額が、形式的・観念的に利益として認識された場合があるわけでして、これは、会計処理上の問題です。一方、それ以外の1,446億円については、各国立大学法人が年度を越えたプロジェクトなど、計画的に使用するために、人件費の節減など自己努力により創出した利益でありまして、毎年度、目的積立金として財務大臣への協議を経て、文部科学大臣による承認等の所定の手続きを経た資金であります。これは普通の会計でして、改めて明らかになったわけではまったくありません。ただ、こういった数字が出ていますが、資金に余裕があるということを示しているわけではなく、運営費交付金の削減等がありますので、実際の経営としては非常に厳しいものがあるということです。
記者)
結局、財政審の方としては、3千億円あるとか、あとは、国立大学法人の事業費全体としては、法人会計のみ結果を報告ということを列挙して、運営費交付金を引き続き削減すべきだというふうに言っていると思うのですけれども。
大臣)
そうすると、もう赤にしなければ駄目だという議論ですよね。大学が努力していることをまったくプラスと見ていただけないというのは、やはりこれは問題があります。私どもとしては、運営費交付金の今後の中期計画は、改めて、今までの削減方向から、やはり見直すべきだと。大学運営等が厳しくなってくることは、現実色々なことで顕著に現れていますので、従って、ああいった数字がそのまま余剰金のようなことで捉えられるのは非常に心外でして、しっかりと説明して、必要な交付金は確保していかなければならないと思います。
記者)
確認ですけれども、運営費交付金は今マイナス1%に結局なっていますけれども、これはやめるべきだというお考えなのでしょうか。
大臣)
今まで通りではやはり厳しいということは、各国立大学からも、強く要請がありますので、色々と今後検討していかなければならない。それは、どういう形でできるか分かりませんが、現状のままではやはり、かなり厳しいというのは、もう明らかだと思います。
(了)
※本概要は、発言内容を変更しない範囲で読み易く修正しています。
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