ここからサイトの主なメニューです

大臣会見概要(2月10日)

平成21年2月10日(火曜日)
10時20分~10時51分
文部科学省 記者会見室
教育

キーワード

授業料滞納状況、財団法人漢字能力検定協会

大臣)

 本日の閣議は、特に報告することはありません。

 私の方からお話があります。私立高等学校の授業料滞納者への対応ということで、日本私立中学高等学校連合会に対して、この厳しい経済状況の中で、授業料滞納の状況調査をお願いしていましたが、その結果を頂きました。平成20年12月末時点で、滞納者数は24,490人、全生徒数に占める割合が2.7%でして、一方、平成19年度末時点ですと、滞納者が7,827人、全生徒に占める割合が0.9%ということで、調査時期が異なり、つまり、年度末になると最終的には払うという方が出てくる可能性がありますので、単純比較はできないと思いますが、それを考えても大きく増えているということが明確になったわけです。これに対して学校や都道府県では、授業料減免や奨学金事業といった支援策を準備しており、国も臨時交付金や地方交付税等により、このような取組を支援しているところです。これらの支援策を知らないまま退学された生徒がいるという話で、先日の予算委員会で小野寺議員の質問もありましたが、宮城県の例で、県なりが早急に対応して、支援策を活用しているということで、そういう点ではしっかりと対応していただいていることを、むしろ、国民に分かってほしいから質問したのだということでした。まさに、我々としても、こういった支援策がなかなか周知徹底されていないということで、この点については、マスコミの方にも、ぜひ御協力いただいて、県の授業料減免あるいは奨学金事業といった制度、それに対する交付税措置等あるいは臨時交付金等で国がバックアップしてるということですので、今後もこういった授業料滞納の状況を考えていきますと、その実態を把握するとともに、しっかりと対応していきたいと思っているところです。

記者)

 授業料滞納について、九州とか北海道とか、地区によってかなり滞納率が違っていると思うのですが、地区ごとによって高低差があるということについては、どのようにお考えでしょうか。

大臣)

 地域ごと、ブロックごとに差が出ているというのは、やはり現在の経済状況の厳しさを反映したものであるかなと思っています。必ずしも、経済的理由だけではないかもしれませんが、特に厳しいところについては、また実態を、中高連に伺っていきたいと思っています。

記者)

 昨日、文部科学省が財団法人日本漢字能力検定協会に対して立入り検査をしました。協会と関連会社の取引については、一部報告されていなかったということもあったようですが、今後どのようなことを重点的に調べ、どのような指導を行っていくお考えでしょうか。

大臣)

 非常に残念な事態が明らかになったわけですが、日本漢字能力検定協会に対しては、まずは公益事業における多額の余剰利益の発生、それから同協会役員が代表を務める企業との取引、さらには広大な土地建物等の購入、などについて、昨日、文部科学省として、その実態を把握するために、担当官及び公認会計士を派遣し、実地検査を行ったところでして、現在この実地検査を通じて明らかになった事実関係を精査しているところでして、また引き続き必要があれば、調査もしていきたいと思っていますが、今お話がありましたように、特に取引企業について、報告と違った実態があったということで、今後、改善する点等を含めて、しっかりと指導していきたいと思っています。

記者)

 授業料滞納の件ですが、調査結果が3月末と12月末ということで、比較が若干難しいかとおっしゃったのですが、この先の見通しとして、どのようになっていくと見ていらっしゃいますか。

大臣)

 一般的に毎年の傾向からいくと、年度末に支払われるという傾向もあるようですから、今年もある程度見込めるだろうとは思っていますが、それ以上に全体の数は、今の時点で増えていると考えられますので、今年も支払いが年度末にあったとしても、例年から比べると相当数の滞納者があるのではないかなと思っています。

記者)

 二次補正で、交付金措置がされているかと思うのですが、学生や生徒が利用しようと思ったら、利用できるものなのでしょうか。それとも自治体や高校側が意識的に協力しなければいけないものなのでしょうか。

大臣)

 基本的にそういった事業は都道府県がやっていますから、利用しようと思ったら、当然利用できるわけです。都道府県の授業料減免に対して国が支援をするという形で、数が増えれば、その分交付税を使えるような措置をしていますので、普段よりは多分、金額は増えてくるはずですから、国としてはそれに対して交付税が使えるというふうに、支援する形になります。

記者)

 学生や生徒以外で、学校なり自治体の関係者においても、知っている人と知らない人がいるのではないかと思うのですが。

大臣)

 事業自体は都道府県が行っていますので、そういうことのないように、県から各学校へ、こういう事業があるということを改めて知らせてもらうと同時に、学校としても各生徒に周知徹底をしてもらえるよう、改めてお願いはしているわけです。

記者)

 関連してですが、知らない方もいらっしゃる一方で、知っていて申し込んでも、例えば保証人を立てなければならないとか、県によっては基準がかなり厳しいために、申し込んでもなかなか窓口でうまく申請することができず、断念するという例も聞いたことがあるのですが、例えば、この経済危機の中で、各県に一律で、もう少し基準を緩やかにする等といった指導を文部科学省がしていく可能性というのは。

大臣)

 そういう実態は、今、初めて話を聞きましたので。そんなに厳しくはないと思いますが、それは一度調べてみます。

記者)

 奨学金について、最近の話を聞いていると、不況の関係等から、将来に対するあてがない、確信が持てないということで、奨学金を借りることを断念する生徒がいるという話も聞くのですが、奨学金から少し進めたような支援策というのは、国はできるのでしょうか。

大臣)

 そのように奨学金を申し込もうという生徒に対しては、相談とか適切な指導が必要ですので、徹底する必要があるのかなと、今の話を聞いて思います。次の段階というと、現在通っている学校に授業料減免等があるでしょうし、あとは、奨学金を借りたとしても、返還猶予等色々なやり方がありますので、今言ったように、借りたい人への相談や指導体制をもう少しきっちりやって、そういったことを気軽に相談して、色々なアドバイスがもらえたら、本人も安心して借りられると思いますので、まずはそういうことが必要かなと思っています。

記者)

 一方で学校側に、学費を滞納したからといってすぐに辞めさせないようにとか、すぐには辞めさせはしないとは思いますが、経営状況等で非常に判断がまちまちになっていると思われ、文部科学省から要望なりを出すということはありますか。

大臣)

 どの程度あるのか、そういうこと自体聞いていませんので、むしろ一般的には、学校側はできるだけ生徒たちには、在学して、勉学に励んでもらうように指導するのではないかなと思いますが、もしそういうことがあれば、実態を聞いてみたいと思います。

記者)

 漢字検定についてですが、最近では受検者数が非常に増えていて、昨日の立入り調査等の一連の報道で、社会的な影響はすごく大きいと思うのですが、改めてどうお考えですか。

大臣)

 結局急激に受検者が増えたということだと思うのです。検定自体は、例えば大学入試資料の一つの要件に入ったり、あるいは企業でもかなり活用されていたり、一般の皆さんも多く受検されているということで、非常に素晴らしい事業だと思っていますし、だからこそ受検生が増えたのだと思うのです。ですからその時に、公益法人として受検料が適当かどうかということも、もう少ししっかりと、我が省としては指導を徹底すべきだったということは、結果的に言えるのではないかなと思っています。従って、今後しっかりと調査して、色々と言われている取引や豪邸購入といったことが、いかに問題があるのかということを明確にして、指導も徹底して、事業自体は、国民に支持されていると思いますので、しっかりと継続できるようにすることが、私どもの役割かなと思います。

記者)

 当然今後、公益事業ということで何らかの見直しが必要になると思うのですが、それはおそらく協会が決めることだとは思うのですが、見直しすることとしてはどういった方向で決められるべきとお考えですか。

大臣)

 一つは、収益事業として適当か、いわゆる受検料が適当かでしょう。あとは利益が出た場合の、公益法人として、その利益をいかにまた別の公益事業に使うかということ。これも今まで指導してきましたが、なかなか適切に行われていなかったということであり、また取引についても、ここは実態を明らかにする中で、どこが問題なのかということも明確にして、指導すべきところは指導していきたいということです。

記者)

 文部科学省の検査で、これまでその実態が把握できなかったという原因はどの辺にあるとお考えですか。

大臣)

 ある面では、事業自体は非常に、国民的に、公益的に行われていたという実態があるのに対して、先ほどありましたが、明確になっていない取引の問題とかあったものですから、知らされていなかった分もあったのかなと。事業としては立派に行われていたことは事実だと思いますので、そういう意味では非常に残念なことだと思いますし、多少甘かったですね。今後もう少し、公益性を踏まえて指導を徹底するということだと思います。

記者)

 以前にも日本相撲協会の内部留保の問題があったと思うのですが、公益法人見直しの時期に入っている中で、公益性の認定ということに関して、もう少し厳しい立場を示すべきというお考えはありますでしょうか。

大臣)

 あります。ただ、仮に利益が出た場合の対応というのは、もう少し色々考える必要があって、例えば基金へ繰り入れる、基金は取り崩しができないですから、そういうプールできるようなところを、例えば漢字検定で、受検生がどんどん増えているけれど、なにかの拍子に減ってしまい、収支がうまくいかなくなるようなときも考えられるので、ある程度取置きみたいなところも必要なのかなとは思います。いずれにしても、公益性に対しては厳しい指導をしていかなければならないと思っています。

記者)

 漢字検定協会の内部体制というところで、今回は理事長と副理事長の関連する会社に多額の委託が行われていたということで、理事会や評議委員会という機能が果たされていなかったかと思いますが、そういう体制についてはいかがでしょうか。

大臣)

 理事会なり評議委員会なりが機能を果たしていたかどうかというのは、詳しく報告を受けていませんので、何とも申し上げられませんが、理事長、副理事長が、大体仕切っていたというような状況だと推察していますが、まずは実態を把握してから、また問題があれば、指導していきたいと思います。

記者)

 今までの文部科学省の検査で、実態を把握する努力はしてきたと思うのですが、でも把握していない事実がこんなにたくさんあることに関して今後はどのように。

大臣)

 問題ですから、この際、しっかり過去の色々なことについても、実態把握する中で、厳しく指導をしていくということです。

記者)

 厳しくというのは、どの程度を念頭に置いていらっしゃいますか。

大臣)

 だから、公益性に反して、問題があるところは改善するということです。

記者)

 単純に外形的に考えて、税の減免を受けるということは、国民からすればその分を負担しているという意味で、この実態を見ると、なかなか公益法人として認定するというのは国民としても納得がいかないという気持ちはあると思うのですが。

大臣)

 それはありますね。だから法的にどうできるかということもあります。今の公益法人の範囲では、なかなか法律的にはできないだろうと思いますので、今度は新公益法人への移行もありますから、必要があれば色々な措置をしなければならないのかなと思います。今の法律の範囲では、なかなか難しい点もあるというのは感じていますので、今後、どう対応できるか、もう少し実態を把握しながら検討していきたいと思います。

記者)

 漢字検定というのがこのような実態だと、公益性を認定するのはいかがかというのは、大臣御自身のお気持ちとしては。

大臣)

 ただ事業自体は大変公益性がありますので、その事業に見合った法人ということで、しっかりと改善することができれば良いです。今の状況ではとても公益性という感じではないです。これだけ利益を得て、取引なり豪邸を購入するという今の状況は問題であるということです。

記者)

 過剰利益に関しては今まで指導されながら、解釈の違いというのもあるとは思うのですが、親族企業への取引の実態がなかったのではないかという疑いも出てきているようで、要するに利益を関連企業に流していたのではないかという点に関してはどのようにお考えでしょうか。

大臣)

 もしあれば問題です。だからそれも含めて、報告もなかったこともありますし、今、調査をして精査していますので、そういう実態があれば、何らかの措置をしなければいけないと思います。

記者)

 その実態までの調査というのは、強制権がないということで、本当に分かるのかという疑問も出てくるのですが、お願いして教えてもらうみたいな立場で、実態を把握できるのかということについては。

大臣)

 今のところ、どういう取引があったというのは聞いていませんので、これからしっかりと報告を受けていきたい。分からないこともないと思うのです。

記者)

 現行制度では決算書や予算書を出す義務はありますが、それに対する取引先の企業等でさらにその金がどこにいったのかという話までは出す義務はないですよね。だから分かりませんということになりかねないのですが、どのぐらい強い姿勢で今後、実態把握に努めるのかということについては。

大臣)

 分かりませんでは通用しませんからね。分かるように努力します。そうやって拒否を簡単にするのかどうなのか。

文科)

 その点については、やり方も含めて公認会計士と相談しながら、きっちり調査していきたいと思います。

大臣)

 仮に拒否したりすれば、公益法人自体が問題になりかねないと思います。そういう立場だと思うのです。

記者)

 今回は過剰利益という、割と決算から目に見えやすい入り口があったわけですが、関係企業への取引という実態は、文部科学省の検査で例えば他の法人についても、それは把握できるものなのかというのは、どういう認識でいらっしゃいますか。

大臣)

 それは難しいですね。法律で決められたことで、きちんと報告なりしていれば、収支があって、実態もあれば、見えないところというのは色々あって、そこはお互いの信頼もあるのでしょうし。ですから、どこまで調査するのかということですよね。我が省だけに限らずですよ。一般の企業だってそうだと思います。調査を徹底的にどこまでするかというのは、なかなか今の体制では難しいと思いますね。

記者)

 一般からすると、他にもこういう実態があるのではないかという、疑念はわくかなと思うのですが。

大臣)

 そういう疑念はわくにしても、今の体制はそこまでなっていませんし、どこまで調査をやればいいかというと、しっかり調査する部署を別なところで作らないと、これは我が省だけのことではなくて、と思います。一般的に、普段ではなかなか分からないところはいっぱいあると思うのです。基本的にそういうことはないということで、お互いに日々の仕事なり活動をしていると思いますので、何か問題があるから発覚するのでしょうから、その時でないと分からないという、本当は事前に分かればいいかもしれませんがね。今の質問は、どこまでやればいいかということになりますから。

記者)

 基本的にはそういうことはないという性善説が、このように割と収支がいい段階でも、成り立たないということが明らかになってしまったということは、性善説はもう成り立たないような。

大臣)

 いえ、そうでもない。そうすると法律は全部駄目だという話になってしまいますから。基本的に、常識なりあるいは社会通念なりがあって、その上に法律がありますから、それを破れば、まったく法律なんか成り立たないわけですから、やはり、一つのベースの上に法律も成り立っているということだと思います。

記者)

 これは非常にまれな例であって、他は…。

大臣)

 普通の、日常の活動とか、毎年の報告をベースに我々は考えますから、それが問題だと言うと、法律から全部直さなければならないわけですよ。

 

  (了)

 

※本概要は、発言内容を変更しない範囲で読み易く修正しています。

 

お問合せ先

大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成21年以前 --