平成21年1月30日(金曜日)
9時42分~9時55分
参議院 議員食堂
教育
定住外国人子ども緊急支援プラン
大臣)
本日の閣議は、法律案で当省の案件が2点ありまして、「独立行政法人に係る改革を推進するための文部科学省関係法律の整備等に関する法律案」と「国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案」が決定されました。
私の方から一点お話があります。定住外国人の子どもに対する緊急支援策について、本日の閣僚懇談会で、小渕内閣府特命担当大臣からの定住外国人の支援についての発言の後、私の方から文部科学省で取りまとめた「定住外国人子ども緊急支援プラン」について説明をしました。その内容については、昨今の景気後退により、日系ブラジル人等定住外国人の雇用が不安定化している、このことを背景に、ブラジル人学校等に通学している子どもについて、授業料の支払いが困難となり、就学が困難な者が出始めている。これらの子どもは、帰国する者、公立学校に転入する者等に分かれると考えられますが、これら帰国する者、公立学校に転入する者等の人数的な規模がどれくらいになるか等、今後の動向については状況を見極める必要がありますが、文部科学省では、省内にプロジェクトチームを設置して、年度内にできることとして、緊急対応策「定住外国人子ども緊急支援プラン」を取りまとめたところです。緊急対応策として、一つ目は、公立学校に転入する者が円滑に就学できるように、初期指導教室(プレクラス)の実施や、外国語が分かる支援員等の配置による日本語指導の補助等の事業を行うモデル地域に対し、追加支援を実施する。二つ目に、公立学校に在籍するブラジル人等の子どもについては、就学援助の対象とすることを改めて周知する。さらに三つ目、子どもたちが集う場所を設置して、日本語指導や学習支援を行う事業を実施する予定です。また、就学支援として、ブラジル人学校等の授業料軽減のための助成や健康診断等を実施する自治体を対象に、総務省において、特別交付税により支援する予定です。さらに、厚生労働省が第二次補正予算に盛り込んだ「緊急雇用創出事業交付金」における推奨事例に、定住外国人やその子弟に対して地域や学校等において、日本語教育事業や生活支援を行う事業が記されたことを踏まえ、都道府県教育委員会等に周知するとともに、その活用を促しています。今後も、関係市・町と意見交換を行いながら、状況把握に努めつつ、平成21年度における対応策について、プロジェクトチームで検討していきたいと考えています。また、今後の予算要求に向けた対応策については、この度設置を決めた国際教育交流政策懇談会においても検討する予定です。今後これらの対応策を順次取りまとめ、ブラジル人等の子どもたちが安心して学べる環境整備を図っていきたいと考えています。
記者)
今回の緊急支援プランについて、ブラジル人等の子どもたちが主な支援の対象になっているわけですが、その背景を改めてお願いします。
大臣)
平成2年に出入国管理法が改正されて、日系二世、三世に対して就労制限のない定住者の在留資格が付与されることになって以降、日本に居住する日系ブラジル人等が急激に増加してきたわけですが、まだ居住期間も短く生活基盤が安定していないため、今回の派遣切り等、景気後退による影響を強く受けています。その子どもたちの多くは日本語能力も十分ではないということで、公立学校への転入も容易でない等という現状を踏まえて、対応しているところです。
記者)
既存のものを再度周知したり、ということが中心ということですか。
大臣)
今までのモデル事業等、既存のものを改めて重点的に周知し、それを活用してもらうということと、新たに、厚生労働省の緊急雇用創出事業交付金、あるいは総務省の特別交付税による支援等といったことを、今回措置したところです。
記者)
文部科学省として新しい分というのは。
大臣)
いわゆる子どもの居場所づくりとして「放課後子ども教室推進事業」を行っているところですが、今回はブラジル人等の子どもも対象にして、それを活用するということです。
記者)
その事業ではどういった施設を活用できると、今のところ想定しているのですか。
大臣)
学校とか、それから公共施設等、色々とその地域にある場所を考えています。
記者)
いわゆる外国人の子どもの就学の問題というのは、ずっとあったと思うのですが、今回の緊急プランの中身というのは、一時的なものなのか、ある程度恒常的に行われていくものなのか。
大臣)
先ほど申し上げたように、状況を把握する中で、今回は緊急的なことで対応していますが、将来、恒久的なことも、当然考えていく必要があると思いますので、もう少し状況を把握していきたい。特に、ブラジル人の学校は今はどちらかというと休みで、今後帰国する人、あるいは公立学校へ移る人等がどの程度かを判断しながら、また、地域の色々な状況を把握して、今後のある程度恒久的な、色々な施策について検討していきたいと思っています。
記者)
外国人の子どもたちがどこに住んでいるかという実態が、なかなか把握できないという問題があって、外国人の住民登録制度を活用して、何とか実態を把握したいという考えがあったと思うのですが、あれは少し前倒しのような形ですか。
大臣)
今までブラジル人学校へ通っていた子どもたちが、学校へ通えなくなったとか、公立学校へ通うようになるとか、そのところは把握できると思っています。それ以前の就学の問題で、まったく学校へ通っていなかったような人たちについては、継続的に考えていくとしても、今回の緊急対応は、つまり今回の派遣切り等において、学校へ通えない子どもたちをどうするかということが主眼ですから、もちろん、今お話があったことは、継続的に、できるだけ把握する努力はしていかなければならないと思いますが、緊急対応については、そういう対応をしていきたいと思います。
記者)
初期指導教室というのは、学校の中に。
大臣)
そうですね。特に日本語とか、そういう点になると思いますので、学校の中等に設ける。
記者)
ブラジル人学校そのものへの何らかの支援というのは、やはり不可能なのですか。
大臣)
学校への支援というのはなかなか難しいですが、就学援助的な、個人を支援することは可能だと思います。
記者)
それはブラジル人学校に通っている子どもに関して、公立学校に移らなくてもということですか。
大臣)
そうです。
記者)
沖縄戦の集団自決に関する教科書検定について、執筆者の方々が、日本軍の強制というのを認めて、訂正申請しようという動きがあったのですが、昨日、今年度分の訂正申請は断念するということを表明されました。それについての大臣の受け止めをお聞かせ願います。
大臣)
状況を詳しく聞いてみないと分かりませんが、いずれにしても申請を出すかどうかは出版社の判断ですから。どうしてそうなったのかは把握していませんので。
記者)
福岡市の中学1年生男子生徒が自殺したことについて、担任から体罰を受けて死にたいということを、その生徒が周囲にもらしていたということが分かってきたのですが、これについての大臣の受け止めをお願いします。
大臣)
大変痛ましい事件で、誠に残念なことが起こったと受け止めています。体罰があった等の話があるようですが、体罰についてはやはり、あってはならないことですから、それがどういう経緯であったかということを把握しながら、やはり、教育現場では命の大切さを改めてしっかりと教育する。この実態の把握をしっかりして、その色々な状況において、また我々がするべきことを考えていきたいと思います。
(了)
※本概要は、発言内容を変更しない範囲で読み易く修正しています。
Copyright (C) Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology