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大臣会見概要(11月18日)

平成20年11月18日(火曜日)
10時10分~10時42分
文部科学省 記者会見室
教育、科学技術・学術

大臣)

 本日の閣議は、質問主意書について、衆議院高橋千鶴子議員提出の子どものアレルギー対策に関する質問に対する答弁書について決定されました。その他、特に報告することはありません。
 私の方から一点申し上げます。この件については、私も党で関わってきたのですが、先端医療開発特区(スーパー特区)の採択結果について、本日付けで関係4大臣等から構成される健康研究推進会議として、先端医療開発特区の採択を決定しました。採択された24件の課題は、iPS細胞医療を応用・加速化するプロジェクトをはじめ、いずれも最先端の再生医療、医薬品、医療機器等の研究開発を代表するすばらしい取組と認識しており、文部科学省としても、関係府省と連携して、積極的に支援をしていきたいと思っています。採択された課題においては、先端医療開発特区による研究資金の特例や規制担当部局との並行協議を活用することによって、研究開発が加速され、より迅速に最先端の医療として国民に還元されることを期待をしています。

記者)

 昨日、入学式や卒業式の国歌斉唱時に起立しなかったとして、神奈川県教育委員会に氏名等の個人情報を収集、記録された県立教職員らが、思想・信条に関する情報収集は県条例に反しており、違法だとして、横浜地裁に提訴をしました。このことについての大臣の所感を伺いたいと思います。また、国歌斉唱時に起立しない教職員についての取扱いと、その個人情報を都道府県教育委員会が収集・記録することの是非、妥当性について大臣のお考えをお願いします。

大臣)

 個人情報の取り扱いについては、各地方公共団体でそれぞれ条例に照らして判断されることでして、文部科学省としてはコメントする立場にないということです。一般論として申し上げれば、入学式・卒業式等の儀式の場における国旗掲揚、国歌斉唱の指導は、各学校において適切に行われる必要があるということで、指導要領にも明確にしているところです。この指導についての具体的な方法については、各教育委員会あるいは各学校の判断に任されているものでして、ただ、今回の、起立した、しないという情報については服務の監督や指導を行うために必要な情報であるということは考えられると思います。その公開については、先程申し上げたように、各市町村の条例に従って判断すべきものだと考えています。

記者)

 必要な情報であると考えられると思うとおっしゃいましたのは、それは、推奨されるべきではないという意味なのでしょうか。

大臣)

 起立した、しなかったというリストを作るということは、いわゆる指導、監督をする上で、一般的な職場においても、そういうことはあり得るだろうということです。我々としては指導しているわけではないのですが、常識的に、一般的にあり得るだろうと思います。

記者)

 例えば、国旗及び国歌に関する法律であるとか、学習指導要領等では、強制している形ではないという、政府としての見解があると思うのですが。

大臣)

 子どもたちに対して強制するということではなくて、あくまでも指導でということです。ただ、教師に対しては、やはり指導する立場ですから、これは各教育委員会の判断に委ねられていまして、東京都では職務命令ということもあって処分の対象ですが、一般的にはというか、全体的にはそこまで至っていないところが多いと思います。

記者)

 今回の提訴をされた原告の中には、不起立を理由に不利な人事評価をされた等と訴えている方もいるようですが、そういった人事評価については如何でしょうか。

大臣)

 人事評価については、我々は今、状況がつかめていませんので、コメントする段階ではありません。

記者)

 国旗国歌の問題をめぐって、教育現場でさまざまな混乱や教師間の対立等が各所で折々に起きてくることに関して、大臣のお考えをお願いします。

大臣)

 やはり国旗国歌、国旗が掲揚されて国歌が斉唱されるという状況になれば、たとえどこの国の国旗国歌であっても、起立するのがごく常識で、国際的にもそうであると思います。従って、今回、起立する、しないということに対しては、指導とか強制とかという以前の問題でして遺憾に思いますが、ごく常識的なこととして、やはり指導して頂きたいなという思いです。そういうことに対しては国としてある程度、何らかの指導をするかということも、今後は改めて実態を把握しながら考えていかなければならないかなと。今おっしゃったように、バラバラと、対応が違っているということは、やはり常識的なこととして皆考えて頂きたいなという気持ちがありますので、実態がどうかということも踏まえて、国として何か考えることがあれば、検討していかなければいけないと、個人的には思っています。

記者)

 何らかの指導というのは、それは教育委員会に対する指導ですか。

大臣)

 ですから例えば教育委員会に委ねてということもあるのですが、国として一つの方向性を持つことが必要かなというような気がします。

記者)

 国として一つの方向性が必要というのは、どう解釈すれば良いのか、よく分からないのですが。

大臣)

 先程申し上げたように、国旗が掲げられる、国歌が歌われるようなとき、起立しないというのは、常識的ではないと私は思います。これは国際的にも、例えばオリンピックで国旗が掲げられて、どんな国でも、皆立つのが当たり前ではないかなという、そういう範囲の中で、国民が、あるいは生徒が、そのように考えてもらえるような指導をしていく必要があるのかなと思います。

記者)

 当たり前なのではないかと思うので現場を指導したい、ということで良いですか。

大臣)

 当たり前というか。できれば、色々な指導方法は考えなければなりませんが、先程も言いましたが、個人的にはそういった思いがありまして、それに対して、むしろ問題であるという考え方はあまりないのではないかなと思います。むしろ、常識という考え方ではなくて、別の意味で、起立についての指導をしないということがあれば、またそれは、別な方法を考えなければなりませんが、国際的にも常識ということは、国民としても、それは当然として、指導していく必要があるのではないかなと思います。

記者)

 基本的には、それはどのように指導するわけですか。学習指導要領にも書かれていて、それにどういう表現が例えば考えられるのでしょうか。

大臣)

 その方法は考えなければなりませんが、国旗国歌というものに対する考え方と言いますか、これは、当然誰しもが、持って頂きたい思いと言いますか、どの国の国民もですね。ですからそういうことが、むしろおかしいということがあれば、聞いてみたいですね。

記者)

 国として、実態を調査するというのは、例えば、どこでは何人立っていない等ということを調べるのですか。

大臣)

 いえ、先程バラバラな対応があるとのことでしたので、そのようなことがあれば、やはり把握しなければならないと思っているということです。起立する、しないという問題も含め、今回の問題をきっかけとして、それが相当広範囲に、色々な現場でそのようなことがあれば、やはり問題だと思いますので、しっかり把握していかなければならないかと思います。

記者)

 先端医療開発特区について、具体的な期待感を教えて頂けないでしょうか。

大臣)

 この問題については、要は我が国の健康研究自体が大変遅れていまして、資金的な問題もあり、治験等がスムーズにいっていない部分があって、海外で治療をやるという方向へ進んでいます。製薬会社はある程度安い費用でできるかもしれませんが、日本の医療、健康研究自体が低下していくわけです。それをどうするかということで、今回この仕組みが作られ、スーパー特区として募集したわけです。将来的には、特に、再生医療等、新しい治療方法がどんどん進んでいる中で、医薬品庁といったものも作っていかなければならないという議論も党の方でしました。その結果として、健康研究推進会議を設置して、まずは特区として先端的な医療技術をこれからどんどん進められるような体制を取ったわけです。まずはスタートしたという段階ですね。

記者)

 つまり、国内で医薬の開発が、より進むことを期待するということですか。

大臣)

 そうです。

記者)

  iPSに関してですが、日本発の技術で、それが産業化、実用化に向けて研究が進んでいると思うのですが、国家間の闘いという観点で見たときに、どのようにその特区が役割を果たしていくのか、すでに4大学を中心にネットワークができていますが、差別化、区別という意味でどう役割を果たすかを伺いたいのですが。

大臣)

 今までのネットワークはもちろんですが、いわゆるiPS細胞医療等、特に再生医療は、もっともっと、色々な展開が期待されるわけでして、そういったことに対して特区で研究を進めてもらいたいということです。昨年成果発表がなされた後、迅速に4拠点を中心としたネットワークを作ったわけで、それは十分機能していると思いますし、それとは別に新たな再生医療、iPS細胞の医療ということで、出口を目指して研究開発をしてもらいたいということでやっているわけで、この分野はこれから相当色々な展開が期待されますから、新しいものを含めて特区で進めてもらいたいということです。

記者)

 具体的に、iPS関連で特区がネットワークとは別に役割を果たすという期待感はありますでしょうか。

大臣)

 それは結果次第でしょうから。当然期待をしてやっていますから。

記者)

 大学生大麻事件の関係ですが、昨日、また新たに4人の逮捕者がいたことを明らかにしている状況ですが、現状についての大臣の所感と、あと、各大学で大麻での離脱者がいることが、続々と明るみになっていますが、その状況に対して文部科学省としての対応についてお願いします。

大臣)

 かなり多くの大学の具体的な逮捕者等が出てきて、私としても誠に残念な状況であると思います。これについては、当然各大学でそういった問題等をまずは把握すること、あるいは薬物に対する徹底した指導もお願いすると同時に、文部科学省としても、今まで薬物の関係については、高校生まではパンフレット等を作って、その乱用についての危険性の解説、指導をしてきましたが、大学生については具体的に行ってきませんでしたので、今後、やはり大学生についてもパンフレットも用意して、各大学において周知徹底して頂くよう、連携してやっていきたいと思っています。

記者)

 昨日、麻生総理と民主党の小沢代表との党首会談が行われて、その結果、民主党が参議院でテロ対策特措法の採決に応じないという、いわゆる強硬路線に転じたと言われているのですが、民主党の国会対策に対しての大臣の御所感をお願いします。

大臣)

 参議院のテロ特の採決については、ほぼ決まっていたことだと思うのです。それをまったく別の案件で覆すということは、大変問題があると思っていますので、昨日、麻生総理もそのようなことも直接お話したのだと思いますが、補正予算をどう検討するかは準備の問題もありますし、国会運営、来年度に向けた税制等、来年度予算の最終段階を迎える12月というのは、色々な案件を処理しなければならない中で、総理が判断することだと思いますので、それを、補正を出さないから他の国会審議もストップだというのは、やはりまったく筋が通らないことだと思います。

記者)

 国旗国歌の件について確認ですが、どういう実態なのか、国としても把握したいというお考えで、その上で、具体的な方法はこれからですが、何らかの指導をすることを国としても考えたい、ということでよろしいでしょうか。

大臣)

 まだはっきりそう決めたわけではないのですが、今回のことを色々考えてみると、例えば起立する、しないという問題も、やはり常識として、先生として指導的な立場にいる人が、そういうことをやることに対して、今回リストを作ったというのは、職場であればごく当たり前だろうと。それ以前に、そういうことが多くのところで行われているとなれば、一度調査をして、実態がどういうことか分かった上で、何をするかということを考えたいと思います。今はまだ考えている段階でして、決めたわけではない。国旗国歌については、先程も申し上げたように、起立することは、国際的にもごく常識的なことなので、そういうことがどこまで理解されているのかということは、我々としても一度把握する必要があるのかなという気がしているということです。

記者)

 教育委員会に国歌の起立とか斉唱とか、そういうのをするよう市町村に…。

大臣)

 ですから、起立するということは、学習指導要領にも言葉として書いていないですから、そこは起立してと書かなければならないのか、普通国歌を歌うといったら、座っては歌わないと思うのだけど、そこまで指導しなければ、いけないのかなという気もしたし、実態がそのように理解されていないのだったら、そういうこともしなければならないなという気がしています。

記者)

 結局、市町村にそういうのをお願いするという形ではなくて、国として、そのことを把握すると。

大臣)

 だから、そういうことは一律のことだと思うのですよ。この県では良いけど、この県では駄目だという判断をしてもらう、起立する、しないについては、多分。私としては先程言ったように、座って国歌を歌うということは、普通は考えられないけれど、書いてないことだから、書かなければいけないかなという感じがしたということですから、起立して歌うというのは常識的かどうかは、そうではないという意見があったら教えてほしいのです。

記者)

 そうではないと言っている人の中には、おそらく、憲法で保障されている思想・信条の自由というものに、ぶつかるのではないかということを訴えられていると思うのですが、そこはどうでしょうか。

大臣)

 そこは、少し違うような気がしますね。例えば、オリンピックでの話がありますが、どこの国でも、立たないのが思想・信条ということになるのか。だから、そこは別の議論になると思いますけど。

記者)

 書く場合では、もし起立と書くと、子どもたちも、どの国籍であれ、色々な考えがあっても立てということを言わざるを得なくなりますよね。

大臣)

 そうでしょうね。

記者)

 そういうふうになっていく。

大臣)

 いや、そういうふうになっていくかどうかわかりません。要は、その立つことが常識でなければ、書いて指導しなければ分かってもらえないのかなと。

記者)

 子どもも。

大臣)

 子どももそうだと思うよね。

記者)

 すべて立つことが望ましい。

大臣)

 いや、どう思いますか。

記者)

 でも、色々なバックグラウンドを抱えているお子さんが、外国籍ですとか…。

大臣)

 いやだけど、国旗国歌というのは、要はこの国だから立たないとか、そういうことではない。やはり、お互いに尊敬し合うものだと、私はそれが平和の方向だと思う。でも、それを政治闘争でやってるというのなら別ですよ。例えば、学校では普通の卒業式とか、基本的にお祝いの時ですよね。すべてのとは言っていないのです。例えば政治集会で何かやってるとか、そういう話ではないのですよ。例えばオリンピックとか、多分、国歌斉唱はお祝いのときではないのですか。その時に他の国籍の人がいても、お祝いに対しては、普通は立つのではないかな。そうでなければ、やはり起立してということを、書かざるを得ないのかなという気が、その議論というのは、きちんとしなければならないかもしれないですが、今までしたことがあるのか、だけど今までは立つという前提に基づいて、色々成り立ってきたのではないかと思うのですが、違いますかね。

記者)

 確認ですが、書く、書かないというのは、例えは学習指導要領に書くということですか。

大臣)

 いや、そういう問題ではないし、そういうことは考えていません。

記者)

 起立するという話ですが、多分、起立されなかった人たちは、歌うつもりがなかった人たちだと思うのです。起立する、しないということの問題なのでしょうか、あるいは歌う、歌わないということの方が問題かと思うのですが、その点について大臣はどうお考えでしょうか。

大臣)

 両方でしょうね。だから、国旗に対してということもありますし、ですから普通は、起立するということを前提としているのではないかなと思います。

記者)

 先程、学習指導要領に書いていないという後に、書く、書かないの話がありましたので、聞いていると学習指導要領に書くべきではないかという考えをお持ちだといういうことで。

大臣)

 いや、そうじゃない。それが常識で理解されていれば良いのです。例えば浸透していればね。だから、もし立たないという実態が多くあれば、それは考えなければならないのかなと思います。要は、国歌を歌うときに立つということが、理解されていないというか、どこで教えるのか、各国は分かりませんが、起立して国歌を歌うということを誰も教えない中で、ごく常識的なことではないかなと、私はそう認識しているのです。例えば、そういうことが一般的に認識されていないとするならば、やはり何らかの指導をする必要があるのかなと思いますけどね。

記者)

 実態というのは、何の実態ですか。

大臣)

 立たないという実態があったわけですね。

記者)

 教員が。

大臣)

 子どもたちもそうでしょうね。

記者)

 教員と子どもたちが立たない実態を調べようということで。

大臣)

 いや、調べようとは言ってないですよ。そういう気がしたということ、今回のこの問題でね。

記者)

 それは立つ、立たないということなのか、歌う、歌わないという問題なのかは。

大臣)

 両方でしょうね。

記者)

 両方ですか。

大臣)

 いや、だから、先程から言っているように、それが常識というか、前提と思っていることが違いますかということ。やはり、それが違うとなったら、それはどういうふうに指導するか考えなければならないですけど。

記者)

 提訴をされている、一部かもしれないですが、大臣のおっしゃる常識と違う常識を掲げる方がいるので、このような問題が起きたと思うのです。大臣の今のおっしゃり様ですと、大臣の常識と一致しない方が、一部でもいる以上…。

大臣)

 いや、私の常識ではない。一般的な常識だと思います。立たないのが当たり前のようなことになってくると、やはり問題だというふうに感じている。普通、例えば国歌斉唱となったら自然に立つのではないですか。皆さんはそれは指導されたのですか。絶対に立たなくて良いのだという考えがあるのなら、やはりそれは一度検討というか実態も把握して、議論してみなければいけないということだと、私は思うのです。

記者)

 主張を聞いていると、皆が立たないのが当たり前という主張をなさっているのではなくて、私は立ちたくないというとき、その人たちに対して、まず立ちなさいというところ、しかも名前がリストになって収集されてることに関しての異議申し立てのようです。つまり、皆が立つ必要はない、私が立ちたくない、という主張のようなので、今大臣がおっしゃったように、立たなくて良いというのが当たり前になっているのであれば問題ではないかということとは、少し違う感じの提訴のようですが。

大臣)

 今回のこの実態はね。ただ、私が申し上げているのは、立つ、立たないの問題で、国旗国歌、例えば国歌を歌うときには立つのが常識だと思っていまして、それに対して、そういう考え方があるとするならば、例えばそれが全国的にも多くあるならば、一度議論していかなければいけない。それは常識ではないということであれば、その実態を調べて、それによって何か検討しなければならないことも、あるかもしれないということでして、一般論、常識論として、私は話をしているのであって、この案件がどういう考え方で、どうかということはそれぞれ立たなかった人の考え方も聞いてみないと。このことに関する議論ではなくて言っているのです。

(了)

  • 本概要は、発言内容を変更しない範囲で読み易く修正しています。

-- 登録:平成21年以前 --