平成20年11月7日(金曜日)
9時11分~9時28分
文部科学省 記者会見室
教育、文化
大臣)
今日の閣議は、特に報告することはありません。
記者)
先般、ミュージシャンの小室哲哉容疑者が、著作権譲渡を巡る詐欺容疑で逮捕されました。このことについての大臣の御所感と、また今回の事件で、著作権の二重譲渡があったという報道もありまして、著作権の登録制度を悪用した事件と指摘されていますが、現行制度の問題点や見直し等、今後の対応についてお伺いしたいと思います。
大臣)
今回の著作権譲渡を巡る詐欺事件が起こったこと、またそれに著名な方が関わっていたことに、大変驚いているところです。今回の事案については、現在捜査中で、登録制度との関係はまだ明らかになっていませんが、登録制度そのものに現時点で問題があるとは考えていません。一方、登録制度の利用が現時点で一般的に少ないということも事実であって、また二重譲渡が起こらないようにするために、登録制度が活用されることが望ましいと思っています。従って、今後の捜査の進捗状況を見極めたうえで、必要に応じて登録制度の周知、あるいは著作権意識の向上を図っていきたいと考えています。
記者)
そうしますと、現状では登録制度の周知が十分ではなかったのではないか、というお考えですか。
大臣)
十分ではなかったというか、まだ徹底されていなかったという感じですかね。こういう事案が起こることも、あまり想定されていなかったし、著作権は、それぞれ誰でも作品を書いた時点で発生するということで、登録義務もありませんし、従って、登録制度自体がどれだけ国民一般的に必要なのか、あるいは理解されているのかという点で、まだ周知が不十分だということだと思います。こういう事件が起こって、著作権が明らかに詐欺に利用されたということになれば、その点をしっかり見極めて、今後の対応を図っていかなければならないと思います。
記者)
先日、来年度の医学部入学定員の大幅な増員の見通しが明らかにされましたが、そのような方針の中、また調布市でも妊婦の搬送事故が明らかになる等して、医療崩壊という言葉もありまして、問題になっているのですが、医学部入学定員の増員に関して御所感があればお願いします。
大臣)
いずれにしても、基本的には医師不足、特に産科、小児科等の医師不足のために、色々な事故が起こったりしていますので、緊急課題として来年度から増員することを決定したわけです。従って、すぐに対応できるものではありませんが、医師不足の解消に向けて、定員を増員して対応していこうという考え方です。
記者)
昨日の事務次官会見で、6つの大学病院の調査した結果、要はベッドが空いていないというのが原因でしたということでしたが、それにとどまらず、連携の問題等も課題として出ているということだったのですが、この点についてはどうでしょうか。
大臣)
昨日、事務次官からも話があったと思いますが、今回の調査においては、いわゆる満床であったということが、大方の理由でした。また、一部連絡内容の不徹底が見えたところもあり、病状等が伝わっていないというところがありますので、その辺のところは今後、どう改善できるかということに対応していかなければならないと思っていますし、また、大学病院の周産期医療の状況を把握するとともに、産科、小児科等の環境整備のための予算の確保も含め、対応していきたいと思います。
記者)
昨日、大分県の教員採用等汚職事件の関係で、収賄側の元審議監の有罪判決が出ました。収賄側の判決は、これが最初だと思うのですが、組織的かつ恒常的なものという認定もなされているようです。その御所感と、他の都道府県あるいは政令指定都市レベルの教育委員会について、同様の事案があるというメールや電話での文部科学省への通報も多数あったと思いますが、その調査状況は現時点でどのような状態でしょうか。
大臣)
昨日の判決については、こういうことが起こったということを、改めて大変遺憾に思うわけで、収賄罪ということで非常に残念に思っています。組織的かどうかということは、今後の裁判等もまだありますので、そういうことも含めしっかりと把握していきたいと思います。全国の調査については、まだ私のところに最終的な報告はされていませんが、そういった新たな事案があるというのは、今のところ聞いていない状況です。
記者)
生活支援定額給付金の所得制限について色々な意見が出ていたようで、高額所得者は辞退してもらうような話が出ているのですが、大臣はこの点についてどのように考えていらっしゃいますか。
大臣)
考え方としては閣内でも色々あるのは当然だと思いますが、所得のいわゆる線の引き方というのは非常に難しいところですから、そういった議論はしても当然ですが、一つはスピードが求められるときですので、今の時点では、やり方として一律全員に給付するということが正しいのだろうと思います。今、高額所得者には、それに対して辞退を促す等ということになっていますが、最終的にどうするのかはまだもう少しかかると思います。これは我々議員も、もらって良いのかという疑問を自ら持っていましたので、そのような意見が閣僚懇談会でも最初から出ていたものですから、色々な議論が出てきたということです。ただ政府として二転三転するようなことはあまり好ましくないと思いますので、議論は議論として、しっかり発表する、総理が記者会見したものが、そのまま実行されるような方向で行った方が良かったのではないかと思います。ただ、初めての給付金のやり方ということで、まだ最終的に煮詰まっていない段階で記者会見がありまして、その後、それぞれ真剣に考えた結果、議論が起こったということですので、状況は御理解頂きたいと思っています。
記者)
実際に、辞退する人がどのぐらい出るのでしょうかね。
大臣)
それはわかりません。
記者)
大臣御自身は辞退をするのでしょうか。
大臣)
少なくとも、議員は辞退したらどうかという議論は、皆で申し合わせがあっても良いのかなと思いますね。
記者)
アメリカ合衆国でオバマ氏が次期大統領になられたのですが、大臣としての受け止めをお願いします。
大臣)
初めての黒人大統領ということで、大変画期的なことと思います。今回の選挙戦も、非常に接戦という中で、長期的なアメリカの大統領選が一つの決着を見たのですが、改めてそのダイナミックな選挙状況というものに、私どもも日本の政治と照らし合わせて、大きな違いがあるなという感じはしました。しかしながら、今回、非常に新しい変革を訴えたところが、アメリカ国民に受け入れられたのだと思いますので、ぜひこれからも活躍を期待したいと思います。
記者)
それに関連して、日本の政界では民主党が、オバマ候補が当選したことを掲げて、日本でも政権交代だということを言っているのですが、このことについてはどのようにお感じになっていますか。
大臣)
まったくお門違いな話だと思いますし、変革するにも、色々な変革があると思いますので、同じような方向に捉えていくというのは、やはりそう簡単な話ではないと思いますね。我々政府与党も、そういう意味では新しい方向に向かって改革を進め、色々な経済対策も含めて、新しい日本に向かって努力をしていますので、そういう点をまたしっかり訴えていかなければならないと思います。
記者)
先日、社団法人国立大学協会の総会がありましたが、その中で、運営費交付金が3パーセント削減される中で運営をしなければならなく、かなり危機感を持って、運営費交付金の削減はやめてほしいと訴える声が多かったのですが、この方針について、大臣のお考えを伺いたいのですが。
大臣)
運営費交付金の3パーセント削減というのは当然厳しいと我々も捉えています。その一方で、それぞれ努力したところには、別の形での配分も考える必要があると思っています。色々な業務効率化等の努力はぜひ今後も続けて頂くと同時に、一方で、競争的資金等の拡大によって、努力したところには、それなりの手当をしたいと、このように考えています。
記者)
鈴木前大臣は、小学校と中学校の現場を視察に行かれましたが、大臣も就任からしばらく経ちまして、教育の現場を視察に行く御予定というのはありますでしょうか。
大臣)
もちろんあります。私も副大臣の時にはスクールミーティングという形で、年間30校近く行きましたし、我が省のそれぞれ担当の方には、ぜひ機会を捉えて行って欲しいと、現場はぜひ見るべきだということを言っていますので、私も時間を見て、今後現場を訪問したいと思っています。
記者)
例えば小学校教育であれ、特別支援であれ、大学の臨床研修であれ、何か関心のあるジャンルというのは、大臣御自身あるのですか。
大臣)
全般的にそれぞれ関心はありますが、特に、学校マネージメントや地域の協力体制等、色々な仕組みが今できていますが、現実それがどう機能しているのかというところを確認したいなと思っています。もちろん、高等教育の分野では、大学の施設整備等、やはりしっかり国際競争力に耐えうるものかというものを視察したいと思いますし、その他、色々な科学技術の関係もぜひ視察したいところはたくさんありますので、時間がどれだけ許せるかということで、予定をたてたいと思います。
(了)
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