平成20年2月15日大臣会見概要

平成20年2月15日
8時52分〜9時7分
参議院 議員食堂

大臣)

 今日の定例閣議は、私から教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令について報告させて頂きました。閣議後の閣僚懇談会で、年度末に向けた中小企業対策につきまして、総理、経済産業大臣、金融担当大臣、経済財政政策担当大臣、国土交通大臣から発言がございまして、中小企業は大変厳しい状況におかれておりますので、早急に対策をまとめるようにということでございます。また、泉大臣(国家公安委員会委員長)から交通事故情勢と今後の課題について報告がございました。また、岸田大臣から2月20日と4月10日が交通事故ゼロを目指す日ということで、国民的な運動にしていきたいという発言がございました。

記者)

 中国製ギョーザの関連で、学校給食で文部科学省は「地産地消」を進めていると思いますが、価格などの面から冷凍食品や輸入品に頼らざるを得ない面もあると思われます。今後、安全・安心の観点から、学校給食や食育をどのように進めていかれるのか、お考えをお聞かせ下さい。

大臣)

 既に報告しておりますが、今回のことにつきましては、一番最初に発覚した1月30日に食の安全を確保するようにということ、翌日には回収の対象品目が分かりましたので、こういったものについて使わないようにということ、また2月に入りましてからのマッシュルームの件、これらについてとにかく情報が分かり次第、早急に各都道府県に通知し、適正に対処するように指導して参りました。今、食品安全行政というのは、とにかく一元化、それから情報の迅速な報告、また逆に言いますと情報の集約の徹底といった体制を取っておりますので、このことを遅滞なくやっていくということが第一点です。同時に、学校給食用の食品につきまして、冷凍食品を含む加工食品の衛生管理や関係機関との連携体制の充実、それから、学校給食衛生管理の基準の改正について検討を行う予定にしております。

記者)

 神奈川県が全国で初めて県立高校で日本史を必修化するということを決めましたが、このことについてお考えをお聞かせ下さい。

大臣)

 これは県知事が従来からそういう意見をお持ちだったと承知しております。知事会の関係閣僚に対する要望でもそういう発言がございました。そういったことも踏まえて、今回こういうことが決められたと推測しております。県がそういう考え方をされて、教育委員会がそれを必修にしようとされていることについて、基本的に学習指導要領をきちんと守って頂いた上にやられると聞いておりますので、それぞれの地域において色々な工夫をされることについては、別に否定するものでもありませんし、むしろ積極的な取り組みということで捉えたらいいのではないかと思っております。

記者)

 今の冷凍食品の関係で、基準の改正を行う予定だというのは、どういうような基準なのでしょうか。

大臣)

 従来の基準につきましても、こういうことがなくても常に見直していかなければいけないと思っておりますので、中身の問題についても、その検討の中で考えていきたいと思います。今は厚生労働省から色々な情報をもらって、それを都道府県教育委員会等に流しているのですが、安全の点検体制とかに問題もありましょうから、こういった機会にきっちりと見直すということは必要であろうと考えております。

記者)

 それは冷凍食品とか輸入食材について取り扱いを中止するというような、具体的な基準を作るということになるのでしょうか。

大臣)

 これはこれから検討することですから、予見を持ってこうなるとは、今は申し上げられません。自給率も含めて、今そんなことを言い切っていいのかどうかですね。

記者)

 以前も伺ったのですが、食育の観点から冷凍食品を給食に出すことについては、大臣のお考えは何かございますか。

大臣)

 冷凍食品が全ていけないと言い切ることはできないと思います。食育の観点から言われていますのは、今、地産地消と言いますか、地産地消という言い方はよくないという人もいますので、地場産物を使うという言い方もしておりますが、これは地域の食文化なりを理解するという意味で、教育的な意義もあるのですが、全体のコストの問題等もございますから、文部科学省としてはあくまでも推奨するという形です。地域自身が大変ご苦労しながらやって頂いているわけですから、何かを押しつけることはなかなかできません。ただし、食の安全という点は、文部科学省からも基準をしっかりと申し上げ、そして時には、今回はこれを使うなということですから、ある意味での規制といったことも含めて、お願いをしていかなければいけないと思います。食育という面からすれば、今は栄養教諭も導入をされ、給食の中で、バランスのとれた食生活を送るということ、また先ほど言いました地場産物という食文化、これはある意味での日本の伝統なり食生活なりを教えていくという教育的意義もあるわけですから、そういったことは必要であろうと思っております。

記者)

 閣僚懇談会で出ました事故の話ですが、相変わらず子どもが登下校中に巻き込まれる事故が減っていない印象があるのですが、何か具体的に子どもに向けて安全を守るような対策とかメッセージとか、そういうことのお考えがあれば。

大臣)

 今こういうことをするということはないと思います。ただ、先ほど言いました今日の閣僚懇懇談会でも、岸田大臣が四谷小学校へ行ってキャンペーンをしてきたと。また、2月20日と4月10日は交通事故ゼロの日ということで、そういった国民的な日としての意義というものを内閣としてもできる限り啓蒙しようということですから、都道府県教育委員会等を通じて、こういったことを実施するということについて通知を出したいと思います。既に学校現場でも、交通事故の対策として歩くときはこうやって気をつけなさいよというふうな指導は、適宜行われていると承知しています。

記者)

 岩手県の蘇民祭というお祭りについて、今年ポスターでちょっと問題になりましたが、伝統的に全裸でやるそうなのですけれども、警察は公然わいせつに当たる可能性があると注意をして、長年の伝統の全裸をやめて下帯を着けるという形をとったそうです。文化伝統について警察が判断することについて、大臣はどのように思われますか。

大臣)

 これはちょっと難しいですね。もう少し勉強させて下さい。基本的に文化・伝統について警察が物事を判断するということは、あまりそぐわないという気はします。ただ、これは刑法の世界になるわけですから、そういった意味で、警察がそういうことを出されたということであろうと思います。ただ、去年までは違っていたのですか。私は詳しい事実を知りませんが、ということになりますと、では何故今年急にということも多少疑問でありますが、これは大変難しい問題だと思います。今これを即座にああだこうだと言い切るだけの情報を持ち合わせていませんので、今日のところは、なかなか判断は難しいということにして頂きたいと思います。私の地元も、裸にまではなりませんが、非常にお祭りの盛んな所で、過去の伝統的な行事に対して色々なことがありますが、非常に判断が難しい部分は結構ありますね。例えば、危険だからということで、大きな屋台を2台以上は絶対に入れるなとか、これは常にもめるところですね。昔は5台入れていたのに何故今は2台だとかですね。確かに、今回の件とは少し問題は違うと思いますが。

(了)

(大臣官房総務課広報室)