平成19年11月20日大臣会見概要

平成19年11月20日
9時46分〜9時57分
文部科学省 記者会見室

大臣)

 今日の閣議は、取り立ててご報告することはございません。財務大臣から、財政制度等審議会・財政制度分科会の建議について報告がございました。加えて上川男女共同参画担当大臣から、国の審議会等における女性委員の登用について発言がございました。これに関係して、閣議後の閣僚懇談会で官房長官から、審議会等の委員の参加は、概ね目標通り進んでいるが、専門委員が13.9パーセントと非常に低いので、各省はこれからもっと参加を進めるようにという発言がございました。また私から、去る18日の「信頼される学校づくり」をテーマとした国民対話について報告させて頂きました。

記者)

 先週末に、福島の高校でまた、いわゆる未履修問題が発覚ということで、それについての大臣のご所感をお聞かせ下さい。

大臣)

 この未履修に関しては昨年の11月頃に大変問題になっておりました。これは非常に大きな社会的問題であったわけですが、そういうことが行われていたこと自体、大変遺憾なことですが、そのことをきちんと報告していなかったということは甚だ遺憾なことでして、しかもその状況が今年度になってもまだ続いてたということを考えますと、これは二重三重にミスを犯しているわけですので、極めて残念なことだと思っております。昨日、担当局において、福島県教育委員会から色々事情も聞いているようです。まだはっきりしない部分もあるようですので、適宜報告を求めたいと思っております。福島県教育委員会において、より実態を明らかにし、厳正な処分をされることを望んでおります。

記者)

 財政制度等審議会が文教予算の関係で、定数増は必要ないという、かなり文部科学省の概算要求に対して厳しい答を出されておりますが、これについての大臣のご感想をお願いします。

大臣)

 以前から厳しい声が聞こえてきておりました。最終的に財政制度分科会の報告を受けての感想ということだと思いますが、文部科学省としては、今進めております教育再生について、きちんと議論し、法律も改正し、そしてそのことを中央教育審議会なりで必要な議論も行った上で、必要な予算を要求をしているわけですから、今後ともしっかりと確保できるように頑張っていきたいと思っております。同時に、私はいつもライフワークと言っております科学技術等についても、量から質へ、集中と選択ということで、重点的な分野を決めて、重複しないようにということも十分考慮しながら施策を立案しているわけですし、そういった必要なものについて、きちんと対応していきたいと思っております。財政改革というのは大変大事なことだと思っております。私は個人的にも、むしろ財政改革に対して厳しいといいますか、財政支出増というより改革をしなければいけないということを、ここ十数年来言い続けてきましたから、しっかり考えたいと思いますが、しかしやはり、やるべきことはしっかりやらなければいけないということも、今求められているわけです。例えば地方の問題などは、参議院選挙で示された国民の民意でもあるわけです。教育の問題というのは、いつの時代においても重要でありますが、昨年12月に教育基本法を改正し、その後教育三法の改正をやったわけで、これだけの議論をしてきたわけですから、実現に移していくためにも、今要求している予算は正しいと考えておりますので、これから年末に向けて、頑張っていきたいと思っております。

記者)

 昨日、学校現場の負担軽減プロジェクトチームの第1回目が開催されましたが、大臣のイメージするような成果とか出そうでしょうか。

大臣)

 私は出ると思っています。昨日は、どういうものを調査するかを計画立てることによって予め用意をしておければ、もっと負担軽減が図られるのではないか。確かに調査というのは、そのときの状況に応じていきなり出てくることもあろうと思いますが、そういうことをできるだけやらない。また、類似の調査が行われないように、教育委員会に窓口を一本化するというような議論も行われたようです。研究費でも重複をしないようにということを工夫してきたわけですが、調査も当然です。昨日は全般的なお話をされて、今度は具体的なお話をされるのではないかと、まだ詳細を聞いていないのですが、思っております。当初申し上げましたように、できるだけスピード感を持って、月末くらいまでには結論を出したいと思っております。

記者)

 都築学園の総長のセクハラ問題ですが、今年5月に系列大学の元教授が文部科学省に、総長のセクハラが学内で起きていると訴えている旨の報道がなされていますが、これについてコメントを頂けますか。

大臣)

 今年の5月15日に、今ご指摘ありましたグループ内の元教授が来省されて、学校運営に関する色々な問題を指摘されて陳情を受けたと承知しておりますが、その際に、理事長のセクハラについて一言触れられたが、具体的な内容や被害には言及がなく、あくまでも理事長に対する不満の一つとしてお話があったと、私は報告を受けております。現在、理事長は身柄を拘束されているということで、学園でも今後色々なことをしっかりと調べられるということですから、その調査の報告を受けて、適切に指導なり助言を行っていく必要があろうかと考えております。

(了)

(大臣官房総務課広報室)