平成19年10月16日大臣会見概要

平成19年10月16日
8時41分〜8時51分
参議院 議員食堂

大臣)

 本日の閣議は、外務大臣から、我が国の対ミャンマー政策について発言がありまして、従来から調整をしていました「日本・ミャンマー人材開発センター」の建設について、実施を取りやめることとしたと。これは、現在の情勢に鑑みてということでございます。他は通常の報告案件が色々とありました。

記者)

 昨年10月に報道された北海道滝川市の小学6年生のいじめ自殺と、福岡県筑前町で起きた中学2年生のいじめ自殺から一年が経ちましたが、このことについての大臣のお考えと、いじめ問題に対して文部科学省がどのように取り組んできたのか、その辺りについてお伺いします。

大臣)

 いずれのケースも大変痛ましい事件だと思っております。いじめというのは、形は若干違いますが、どの学校にも、どの子どもにも起こり得るということでありますから、どうやって防止をしていくかということを、今までもやっておりますが、今後も、よりしっかりとやっていかなければいけないと思っております。後者の場合は、特に先生も少し不適切なことがあったとのことですから、まずこういった問題について、やはり先生方がしっかりと取り組んでもらわなければいけません。そのためにも、私はいつも申し上げていることで、これは総理の所信表明の中にもありますが、先生が子どもと向き合う時間をできるだけ持てるような学校現場を作り出すということは、いじめ防止に大変有効な手段だと考えております。子どもの変化に担当の教師が気づくということは、非常に大事であると思っております。対応としては、24時間の相談体制というものを緊急に整備するとか、スクールカウンセラーを充実していくとかということを政策として実施しております。もう一つのポイントとしては、学校の中だけで何となく処理してしまうということではなくて、少なくとも学校、教育委員会、またケースバイケースでありますが、父兄の方々ともすぐに情報が交換できる体制をしっかりと整えなければいけないと思っておりますし、そういう指導もしております。

記者)

 ボクシングの件ですが、11日に行われた世界タイトル戦で、亀田大毅選手がかなり反則をしまして、昨日、日本ボクシングコミッション(以下「JBC」)からボクサーライセンスの1年間停止という処分が下ったのですが、それについて試合内容とか処分の内容について大臣の所感をお願いします。

大臣)

 試合をつぶさに見ていたわけではなかったのですが、、反則の場面が、メディアを通じて報道されておりますし、処分は当然であろうかというふうに思います。内藤選手が昨日、JBCに状況説明に行ったという報道でしたが、それを受けて、JBCがこのように早い段階で対応を取られたということは良かったのではないかと思っております。スポーツというのは、色々な問題が最近起こっておりますが、やはりフェアプレーの精神でやって頂かないと、特に教育上も良くないと考えます。色々な意見がありますが、ある意味でヒーローでもあった選手ですし、世界戦という大事な試合で、こういうことが起こるということは、大変残念なことだと思っております。第一義的には、競技関係者が、こういうことが起こらないようにしっかりやって頂くことが大事だと思いますが、文部科学省も、JBCを所管する立場でもありますから、今後も、こういったことが起こらないように、きちんと見守っていきたいと思います。仮に再度このようなことが起こった場合には、文部科学省としてやるべきことは、しっかりと対応していきたいと思います。

記者)

 長野県の宗教法人で信者の女性が殺されたのではないかということで20人ほど逮捕されているのですが、文部科学省として何らかの調査をする方針があるのかと、今後の対応の考えについてお願いします。

大臣)

 これは今、捜査の手が入ってますから、その状況を見守るということであろうと思います。状況が整いましたら、色々と報告を受けるということや不明な部分については質問をするということもありますし、最終的には宗教法人の場合というのは、ことによっては裁判所に対し解散命令請求を出すという権限も持っているわけでありますが、今後の対応については、今は状況を見守る、そしてこの状況をしっかりと把握をするということだと思います。将来はそういうことも含めて、しっかりとウォッチしていきたいと思います。

記者)

 解散命令請求を出すということを含めてという意味ですか。

大臣)

 これは状況の変化次第です。今の段階で判断するのはまだ早いと思います。

記者)

 視野には入っているという意味で宜しいのですか。

大臣)

 視野に入れているという言葉そのものは、誤解を受けやすいのですが、こういうことが起こったときに、状況がはっきり把握されれば、そういった場合も有り得るという意味では、視野に入っているということだと思います。

記者)

 昨日も、沖縄から教科書検定の問題で、また沖縄県議会議長らの要請団が来ていまして、今日も文部科学省で副大臣が対応される予定とのことですが、文部科学省の現在の方針といいますか、文部科学省でどうお返事をされる予定があるのか、それから教科書会社とのやりとりの中での進捗を教えて下さい。

大臣)

 今日の文部科学省の対応としては、副大臣がご意見をお聞きするということになろうかと思います。教科書会社との間に関しては、従来からも手続き上の相談があることは聞いておりますが、具体的に申請を出すという意思表示をはっきりされたということは、少なくとも今日の段階では受けておりません。要請団は今日教科書会社にも行かれるという情報も聞いておりますが、そういったことも含めて新たな動きが出ましたら、またきちんとご報告を致します。

(了)

(大臣官房総務課広報室)