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平成13年12月28日大臣会見の概要

平成13年12月28日
10時41分〜10時55分
文部科学省記者会見室

一般案件
高齢社会対策の大綱について(決定)(内閣府本府)
政策評価に関する基本方針について(決定)(総務省)
   
国会提出案件
衆議院議員山口壯(民主)提出テロ対策特別措置法に基づく米軍支援のあり方を調整するための日米調整委員会に関する質問に対する答弁書について(外務省)
人事
   
配付
労働力調査報告(総務省)
消費者物価指数(同上)
家計調査報告(同上)
   
大臣)
   今日は今年最後の閣議でございました。内容は高齢社会対策の大綱について決定されたことと、政策評価に関する基本方針について決定されたことでございます。
 人事で当省関連が2件ございます。一つは日本育英会会長、平山郁夫先生が12月20日をもって辞任いたしました。御存知のように、その後、東京芸術大学の学長になられたわけでございます。その後任に1月1日付けで加藤秀俊さんを任命することが決定されました。そして日本私立学校振興・共済事業団の國岡昭夫さんは再任で了解をいただきました。
 外務大臣、財務大臣、科学技術政策担当大臣、金融担当大臣の4人が早めに外国出張に出られます。
 閣僚懇談会では、評価について若干の意見交換がありました。国土交通大臣から不審船の関係で、自ら奄美大島と鹿児島に飛んで、負傷された方あるいは砲弾の銃撃を受けた船を見てきたことについての報告がありまして、いずれも関係者は傷を受けながらも意気軒昂であったということであります。国土交通省はしっかりやられたと思っております。
 それから武部農林水産大臣から牛肉の安全性についての報道があったけれど、実はその報道はいささか偏っていたと説明がありました。農水省としては感染源については早めに調べるという前提で、しかしながら感染源を特定することは大変難しい作業であり、したがってそのことのみにとらわれないで、牛肉の安全性は確保されていることを強調したいとおっしゃったら、最後の所だけ報道されてしまったということでありました。
 財務大臣から評価の在り方について、行政の単価を考え直してみたいということがありました。たとえば保育料でありますとか学校給食でありますとか、設置者、地域によってバラバラの単価になってるところを考えなおすという話がございました。
 最後に小泉総理から小泉内閣が発足して8ヶ月経ちました。大変多事多難であった。しかし、関係閣僚の協力も得てなんとか改革断行予算を成立させることができた。しかし、これからが本番であって来年も強い情熱を持って改革にあたって欲しい、というお話がありました。ご苦労様、と慰労を頂いたわけでございます。私からも、総理こそ御苦労さまでした、と申し上げました。
記者)
   昨日、国立大学の入試ミスの関係で、補償の方針が示されましたけれども、初めて受験生に対して慰謝料をお支払いになりますが、税金のかなりの額を投入することになりますけれども、これについてのお考えを伺えますか。
大臣)
   入試ミスはあってはならないことでありまして、今回、いくつかの大学においてミスが発生して、大勢の受験生に迷惑をかけたことは私たちも大変、残念に思っているところであります。これらの方々は、経済的な負担や精神的な苦痛などいろいろな負担を被られたと思っております。ですから、それに対して何らかの対応ができないかと慎重に検討を重ねてきたわけでありますけれども、今回初めて、昨日発表いたしましたような方法によって賠償を行うと踏み切ったわけでございます。国立学校特別会計の中の経費を主に充てていくということでございますけれども、今後こういうことが絶対ないように今回の措置をもって最後にしたいと思っているわけでございます。また、この問題については今年度内に全て決着して、来年度からは新たな気持ちで入試の問題について各大学が取り組んでもらう契機にしたいと思っております。
記者)
   今日で今年最後の会見になりますが、一年を振り返られて、就任されてからお忙しい日々だったと思いますけれども、感想をお聞かせ願いますか。
大臣)
   本当にいろいろなことがありました。よくここまで8ヶ月、なんとか時間が経ったと申しましょうか、今年のお正月には考えてもみない事態でございました。感想と言いますか、8ヶ月間に起こったことを分析してみれば、やはり構造改革断行内閣の一員になったことで、確かに私はこの省で仕事をした経験はございますけれども、全てが非常に新しいできごとばかりであったと思います。8ヶ月の間に閣僚の一人として日本の教育、科学技術、学術、文化、スポーツについていくらか前進が図られたのではないかと思います。教育改革3法を仕上げたこと、その後に大学の構造改革についての方針を明確にしたこと、議員立法でございましたけれども文化芸術振興基本法が成立したこと、教育振興基本計画の策定、教育基本法の在り方について中央教育審議会に諮問したことなど制度面でこれまで無かったような前進があったのではないかと思います。いろいろな事件もありました。一番、被害者の方とともに辛い思いをしましたのは、池田小学校の事件であります。その他にえひめ丸の事件がありました。ただ、明るいニュースもあったことは今年、21世紀の初年として日本にとって良い点として印象に残るのではないかと思います。一つはH−2Aロケットが何度か失敗した後、成功をついにみたこと。ノーベル賞受賞者が昨年に続いて出たことは日本の研究水準の高さを世界に鮮明に示すことができたわけであります。日本はやはり「科学技術創造立国」であり、「文化立国」でなくてはならないと思いますが、その意味でこの8ヶ月の間に起こったことは、未来に向けて少し希望を持てる動きがあったと思ってます。そしてまた、子どもたちの将来と言いますか、日本を支えていく人材の養成という観点から見ますと、今回の教育改革のいくつかの手当、特に確かな学力、豊かな人間性の養成という点では大きく踏み出せるのではないかと思っています。私自身は省員の皆さんのそれぞれのポジションにおける大変な努力をベースにしまして、何とか役割を努めることができたかと思っておりますが、まだまだ至らない点もあるかと思います。来年はどのような展開になるかわかりませんけれども、いろいろな懸案が今から予想できるだけでもかなりございます。そういうものについて、一つ一つ誠実に対応して、少なくとも日本の教育、科学技術、学術、文化といった面での日本の基盤たるものが少しでも確実に、また未来に対して希望の持てる社会にしたいと思っております。皆さんには8ヶ月間、大変お世話になりました。心から感謝をしながら、また来年一緒に同じように問題について考え、情報交換したりと日本の将来のために働きたいと思いますのでよろしくお願いしたします。
記者)
   年末年始はどうお過ごしになるのでしょうか。
大臣)
   年末年始はやっと休みが取れます。私は夏休みも全くなかったのです。唯一、一日取ろうと思ったら、例のニューヨークの同時多発テロが起きまして、初めて休みを取って一息つこうと思ったら、前日の夜中にビルが崩壊いたしまして、あえなく潰れました。その意味では、今度のお正月は8ヶ月ぶりの休暇になります。すこし英気を養いたいと思います。皆さんも是非、良いお正月をお迎えください。(了)
   

(大臣官房総務課広報室)

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