○ スポーツは、私たちの「こころ」と「からだ」の健全な発達を促し、人生をより充実したものとするとともに、明るく豊かで活力に満ちた社会の形成に寄与する世界共通の人類の文化の一つである。
○ スポーツはその活動自体、体を動かすという人間の本源的な欲求にこたえ、爽快感、達成感、他者との連帯感等の精神的充足や楽しさ、喜びをもたらすという内在的な価値を有する。このため、生涯にわたり主体的にスポーツに親しむことのできる地域社会をつくることは幅広い世代の人々にとって大きな意義のあるものである。
○ また、スポーツは社会的に次のような多様な意義を有しており、少子高齢社会を迎え、様々な課題に対峙しなければならない我が国にとって、スポーツの振興は、従前にも増して国や地方公共団体、スポーツ団体の重要な責務となっている。
○ これまでもスポーツの意義や価値は、スポーツ関係者はもとより、多くの人々から指摘されてきており、政府としてもスポーツ振興のための取組を進めてきたところであるが、本戦略においては、さらに、今後概ね10年間を見据え、「新しい公共」の理念の下、各々の興味・関心、適性等に応じて現状よりさらに多くの人々が様々な形態(する、観る、支える(育てる))でスポーツに積極的に参画できる環境を実現することを目指している。
○ そのため、本戦略では、トップスポーツと地域スポーツを一体的に捉え、トップスポーツと地域スポーツが互いに支え合う「好循環」を生み出すことなどを掲げている。
トップスポーツで培ったアスリートの技術・経験や人間的な魅力、スポーツ医・科学の研究成果等を地域スポーツに還元し、スポーツのすそ野を広げるとともに、その中で新たに発掘された才能をスポーツ医・科学研究を活かして体系的に育成・強化することにより、地域からの新たなトップアスリートの輩出も期待できる。
○ 本戦略は、このような取組を通じて、スポーツの意義や価値が広く国民に共有され、より多くの人々がスポーツの楽しさや感動を分かち、互いに支え合う「新たなスポーツ文化」を確立することを目指すものである。
スポーツ・青少年局企画・体育課
-- 登録:平成22年09月 --