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第3章 子どもとテレビゲームのより良い関係のために 4 家庭・学校・業界・NPO等が連携した取組

4 家庭・学校・業界・NPO等が連携した取組

(1)    家庭・学校・業界・NPO等の連携

   子どもとテレビゲームのより良い関係を築くために、家庭、学校、業界、NPO、行政等の関係者が、互いに連携しながら、取組を進めていく必要がある。

 テレビゲームに係る様々な問題については、家庭、学校、テレビゲーム業界、NPO、行政などが互いに連携しながら、それぞれに工夫して取り組みを進めていく必要がある。
 特に、テレビゲームのコンテンツが複雑なものとなっていることにより、個々の者による対応では限界がある。したがって、教育指導の専門家である教員、テレビゲームに関する専門的知識を有するテレビゲーム業界、テレビゲームが子どもに与える影響について学術的知見を有する学者、メディア・リテラシー教育等を実践しているNPO、これらの活動を支援する行政等が、それぞれに有する知見を相互補完し合って、子どもとテレビゲームのより良い関係を築くための取組を推進する必要がある。例えば、テレビゲーム業界がクリエーターを学校や地域に派遣し、子どもや保護者に対して、テレビゲームに関する教育を行うことなどが考えられる。

【参考】米国の事例
NIMF】
NIMFは、学校用の教材、教員用のガイドブックなど多くの教育ツールを開発し、学校に配付している。(41,43ページ参照)

スターブライト財団】
入院中の子どもたちに、わかりやすく治療法や病気について理解させるため、喘息などの病気について学ぶゲームソフト(CD-ROM)を作成・配付している。(63~64ページ参照)

ジョゼフ・リーバマン上院議員事務所】
メディア・リテラシー運動では、PTA、学校、コミュニティ等の参加が必要である。(91ページ参照)

連邦取引委員会】
政府、学界、業界、NPO等の関係者を集めて、小売店の実態や業界の慣習に関するワークショップを開催。(97ページ参照)

(2)    NPO等の活動の促進

   NPO等の活動を促進する必要がある。

 メディア・リテラシー教育や自主規制の取組等の推進のためには、科学的かつ実証的な学術データが不可欠である。したがって、専門家による学際的な調査研究を推進すると同時に、その成果を子どもの利益にかなう形で社会全体に幅広く提供することが必要である。さらに、家庭や地域等も、生活者・消費者の視点から子どもの利益を守るための問題提起や情報発信をしていくことも重要である。NPOは、メディアの送り手・受け手双方の積極的な情報発信を促し、効率的かつ生産的な情報の流れを作っていく上で非常に大きな役割を果たしている。様々な価値観に基づくNPOの創造的な活動・成果物は、主体性のある市民の育成とエンパワーメントに大きく貢献している。
 NPOの活動には一定の資金が必要である。米国の事例においても、NPOの活動における課題は資金問題であった。NPOが今後一層活発に活動していくことが期待されることから、NPOの活動を支援する方策について検討する必要がある。例えば、国や地方公共団体が実施する青少年の有害環境対策のための事業にNPOが積極的に参加していくことや、ゲームや映像ソフトの販売額の一定率を青少年の有害環境対策のために活動する組織や学術的研究への助成に充てる仕組みを設けるなど、現実的運営手段も検討する必要があると考える。また、コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)の中立・公正性を保つため、業界団体以外からの資金援助などの支援についても検討する必要がある。

【参考】米国の事例
米国任天堂】
企業の社会貢献事業の一環として、子どもの健康・教育などを目的としたNPOに資金援助している。(79ページ参照)

ジョゼフ・リーバマン上院議員事務所】
NPOや草の根運動の参加者は、現実に子どもの養育に関わっている人が多く、問題の核心に近い場所におり、メッセージなども届けやすいため、彼らが協力して活動することは有益である。(91ページ参照)