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海外調査結果一覧表



団体等名

設立の経緯、目的等

主な活動内容等

Net-Mom

●図書館司書の資格を持つJean A. Polly氏が個人で運営しているサイト。法人登録はしていない。

Polly氏は活動を「インターネットと子どもの安全」に特化している。
  Polly氏「すべての子どもがインターネット上のプレデターに狙われるわけではないが、インターネット上には様々な情報が氾濫している。これらの情報を子どもがすべて信じ込んでしまうことは非常に危険である。ネット・マム(インターネットのお母さん)として子どもの安全を守ることが使命である」

オフライン活動
1ライター/コラムニスト
 家族向けインターネット情報誌として全米1位の人気を誇るNet-Mom’s Internet Kids & Family Yellow PagesOsborne/McGraw-Hill, 1996-20026年間にわたり執筆。92年には、Surfing the Internetを執筆し、「インターネット・サーフィン」という言葉を世に送り出した。このほか、Becoming Family(雑誌)のコラム、Ask Jeeves for Kids(ウェブサイト)の週刊コラムを担当、Net-Momのホームページでも、無料のE-ニューズレター(週刊)を発行。
2コンサルタント/スポークスパーソン
 これまで個人で150万サイトを検証。子どもサイトに詳しいことで、各種メディア企業のコンサルタントを歴任。また、子ども向け検索サイトのAsk Jeeves for KidsやフィルタリングサイトのGuardia Net, Ameritech.netTV/ラジオ・スポークスパーソン等も務めている。

オンライン活動
1100 Hot Sites for Families
 自著Net-mom’s Internet Kids & Family Yellow Pages2002の中から、特にお薦めの100サイトをピックアップし、その内容をウェブ上で公開。
2Internet Answering Machine
 インターネットの利用方法や技術的なトラブル、家庭での問題など、「子どもとインターネット」に関するあらゆる質問に答えてくれるQ&Aサービス。
3Net-mom’s Nice Sites Awards
 家族向けサイトとして優れたサイトに授与される賞。科学、芸術、自然、音楽、

GetNetWise

●インターネットに関する教育に取り組んでいるNPOInternet Education Foundation」(IEF)のプロジェクトの1つであり、子どもの、インターネットにおける安全(Internet safety)を守るために、保護者にウェブサイトを通じて情報を提供している。

●クリントン政権の時代、インターネットが急速に普及し、それが子どもに及ぼす悪影響が懸念され、1996年から、いくつかの法案が出されたが、言論の自由と対立するために、制定されなかった。そこで、IEFでは、保護者にインターネットに潜む危険について情報提供するプロジェクトを行うこととした。
 
1999年4月のコロラド州Columbine高校における銃乱射事件が発生し、各種メディアの悪影響が注目されるのに伴って、当時のゴア副大統領や国会議員がこのプロジェクトを後押しし、1999年7月から、多くのインターネット企業と公益法人の支援を集めて、このプロジェクトがGetNetWiseとして本格的に始まった。

●ウェブサイト
1「オンライン安全ガイド」のページ

 インターネットにどんな危険が潜んでいるか、また、それにどのように対処したらよいか、どんな心掛けを持っている必要があるか、などについて説明している。
2「家族向けツール」のページ
 インターネットにおける安全を守るための様々なツールを紹介し、、(1)ツールの種類、(2)ツールの対象、(3)使用機種の条件によって、その家庭で必要なツールを検索できるようになっている。
  これ以外にも、(1)プロバイダーがどのようなツールを使ってインターネットの安全を守っているか、(2)レイティング・システムとは何であるか、(3)学校や図書館など、家庭の外では、それぞれの家庭とは違う方針が取られており、それについてどのように対応すべきか、などについて解説されている。さらに、子どもがインターネットを使うときには、保護者と約束をすべきであり、具体的にどのような約束をさせればよいかの具体例が示されている。
3「子ども向けウェブサイト」のページ
  GetNetWiseは、子どもにとって適切なサイトのリンク集を提供している。
4「トラブルを知らせる」のページ
  GetNetWiseは、インターネットでトラブルに遭遇したときに何をすべきかの対処方法を具体的に紹介している。インターネットでは、どのようなトラブルがあるかを説明した上で、その関連法規を紹介し、どこに連絡したらよいかを提示している。地方警察、連邦警察、相談や苦情を受け付けている政府機関やNPOなどを紹介し、それに対する連絡方法を示している。
5その他
  GetNetWiseのサイトには、これらのページのほかにも、インターネットに関する用語説明のページや、質問コーナーのページなどがある。

Kids' Space
Foundation

Kids' Space Foundationは、インターナショナル・キッズスペースInternational Kids' Spaceとキッズスペース・コネクションKids' Space Connectionサイト、及び6つのプロジェクトサイトを運営する非営利団体(501C3)である。

●キッズスペースとキッズスペースコネクションは、16歳以下の子ども達が参加するウエブサイトで、登録している子どもは現在3,500名。活動拠点はニューヨークで、参加国数は延べ161カ国。

●大学院で、子どもに刺激を与えて自己発見とやる気を引き出すピアラーニング学習法を研究していた大庭さち子氏は、インターネットがこの学習法に適したツールだと考え、953月、自分のホームページにキッズスペースのセクションを設けたのが契機。

●目的は次のとおり。
・現在そして将来の、インターネットの教育的活用のために。
・学習と意欲のために。
・人間理解のために。

●サイト運営とコンテンツ
  1995年から、コマーシャルフリーで安全性の高い教育サイト作りに取り組み、将来を担う子どもたちに体験と学びの場を提供しながら、国際交流と異文化理解のためのプロジェクトを実施している。
1キッズスペース・コネクションKids' Space Connection
  生徒と先生をつなぐコミュニケーション・ネットワーク。個人・クラス作品の発表の場として、また協働校、姉妹校を広げる場として、世界中の多くの生徒や先生に支持されている。
2インターナショナル・キッズスペースInternational Kids' Space
  創造的な活動やアイデアを通じた国際交流の場。子どもは、サイトにお話と絵を投稿する。例えば、イタリアの子どもが書いた絵に米国の子どもがストーリーをつける。大庭さん作曲の音楽やグラフィックも挿入し、世界中の子どもたちが協力しながらデジタルの絵本をつくる。投稿方法などは、ガイド役のくまのキャラクターが教えてくれる。キッズスペースに参加することを前提にしたインターネット・マニュアルも提供しており、創作活動を楽しみながらインターネットマナーを学ぶ工夫をしている。
3特別プロジェクト
  1997年に発足したテーマごとの特別プロジェクト・サイト。2000G8サミットに合わせ日本の旧郵政省や国連から援助金を受けて、「21世紀に向ける子どもの声Voice for the Earth」サイトと「ストーリー・トレイン」を開設。日本を皮切りに2週間ごとに参加国をリレーして地球を一周して日本に戻るというもの。

●セイフティ・システム
1同サイトに寄せられる投稿や作品は、予想される様々な問題を防ぐため、1995年から、スタッフによってきめ細かな確認がなされている。2002年には、その経験を生かし2つの新しいシステムを開発。関連する事件のリサーチも行い、対策を提案している。
 また、キッズスペースでは、子どもの安全を守るために米政府機関とも協力している。また、
National Center for Missing and Exploited Children(NCMEC)とも提携し、児童を標的にした大人の誘惑や犯罪につながる嫌がらせ行為の追求捜査へも協力している。キッズスペース上で、あるいはE-mailのやりとりで当該ケースが発生した場合には、直ちにNCMECと米法務局に通報される。
 子どもの
Eメールをモニターしている保護者から相談を受けることもある。保護者からの問い合わせには保護者に直接返事を書き、子どもからの問い合わせには子どもと保護者(CC:カーボン・コピー)で双方に返事を書いている。
2キッズスペースでは、子どものプライバシーと安全を守るため、ペンパルボックス(文通相手募集コーナー)で保護者の承認を義務付けている。このコーナーの参加申し込み用紙には、子どもと親双方が記入しなければならず、子どものメールアドレスや名前の公開も制限している。
 また、自分のメールアドレスや父親や母親の職業などをうっかり書いてしまう子どもがいるため、サイトに掲載される前に、すべてのメールをスクリーンしている。さらに、家族構成や自分の外見的説明などの個人情報についてもチェックする。

Donna Rice Hughes
(「インターネットと子どもの安全」市民活動家)

1994年、Donna Rice Hughes氏は、NPO法人"Enough Is Enough"の代表であるDee Jepsen氏に会ったことがきっかけとなって、「子どもとインターネット」の問題に関わるようになった。

●インターネットを通じて大人も子どもも自由に違法ポルノにアクセスすることができる。また、性的搾取者(sexual predators)は、知らず知らずのうちに家庭の中に入り込み、インターネットを通じて脆弱な子どもと対話をすることができるのである。
 そのようなオンライン上の危険がますます広がることにより子どもや家族が害を被るだけでなく、そのような間違った使い方や堕落がインターネットそのものに否定的な打撃を与えることとなる。
 そこで、ヒューズ氏は、ポルノ及び小児性愛者によってそのような価値のあるツールが危険にさらされるのを防ぐことに助力すると決意するに至った。

活動
 ヒューズ氏は、インターネットにおける子どもの危険を社会に気づかせることが重要であると考え、地道に取り組んだ結果、コンピュータ・ポルノと小児性愛者の問題が大きく取り上げられるようになり、ヒューズ氏はメディアや政治家と協働するようになった。
 また、インターネット上の子どもの安全に関する問題について、国内外で1,200を超えるインタビューを行った。さらに、ロサンジェルス・タイムズ、ワシントン・タイムズ、USAトゥデイのような全国紙に多数の記事を書き、この問題の重要性を社会にアピールした。
  1997年、ヒューズ氏は、子どもに焦点を当てたインターネット・オンライン会議の運営委員会に、"Enough Is Enough"の代表として参加した。1998年には、その会議の公的な教育キャンペーンである"America Links Up"の運営委員会に籍を置いている。また、"GetNetWise"のアドバイザリー・ボードのメンバーでもある。

●法的規制について
 ヒューズ氏は、保護者や教育機関だけに任せるのは無理で、ウェブ上でも何らかの法規制を行うことが必要であると考えている。

●フィルタリングについて
 ヒューズ氏はCOPA委員会の委員としてフィルタリングに関する公聴会の委員長を務めた。フィルタリングは、現在アクセスできる25種類のカテゴリーを設定できるようになったので、効果が上がっていると考えている。  

●レイティングについて
 ヒューズ氏は、レイティングに関しては、ICRAが開発したレイティング・システムを評価している。

キャンペーン活動について
1保護者の認識
  米国においてもインターネットに関する知識については、子どもの方が保護者よりも勝っているという問題がある。そして、インターネット上の危険性を認識していない保護者が多い。また、多くの保護者が自分の子どもがインターネット上で何らかのトラブルに巻き込まれるとは考えていない。
2全国的なキャンペーン
 キャンペーンに際しては、子どもが無制限にインターネットにアクセスしているとポルノ・サイトにアクセスしたり、性的搾取者に狙われたりするなどの危険に直面することになるということを知らせるだけでは不十分であり、あわせて子どもを守るための対応策を教える必要がある。

3キャンペーン実施に当たっての必要な3つのステップ
  まず第1に、子どもが危険に直面していることを知らせて保護者の関心を集めなければならない。そして、どんな危険があるかを知らせる必要がある。
 第2に、子どもを狙う
性的搾取者の存在を知らせる。オンライン・ポルノ業界の性的搾取者の存在や運営手段などは世の中に知らしめる必要がある。
 第3に、性的搾取者は子どものふりをしてアプローチしてくることがあるということも保護者は理解する必要がある。

3本足の戦略
 ヒューズ氏は、オンライン上の子どもの安全性について、次の3本足の椅子のような形で取り組んでいきたいと考えている。
11本目の足は、社会的な意識(
public awareness)を高めるための公の教育(public education)である。この段階でセイフティ・ルールとソフトウェア・ツールに対する理解を深める。
22本目の足は技術(technology)である。産業界、インターネット・サービス・プロバイダー、ウェブ・オペレーター等と協力して技術を開発し、それを家庭、学校、図書館に提供する。
33本目の足は、政府と法の執行(law enforcement)である。保護者や学校は、ポルノ・サイトの運営を止めることはできないし、性的搾取者を留置場に放り込むこともできない。子どもの安全のためには、政府や警察の参加が不可欠である。

Internet Content Rating AssociationICRA

●ICRAは、1990年代半ばにビデオゲームのレイティングを行うことを目的に設立された米国のRASC(Recreational Software Advisory Council娯楽ソフト諮問会議)、英国のIWF(Internet Watch Foundation:インターネットウォッチ財団)、及びドイツのECO(Electronic Commerce Forum:電子商取引フォーラム)の3組織により、99年、設立された英国のNPOである。

ICRAは国際的な独立した団体で、開かれた、かつ客観的なラベリングにより、人々、特に保護者が電子メディアに関する判断をできるようにさせようというものである。インターネットプロバイダーの権利を守りながら、インターネットを子どもに安全な場所にすることを課題としている。

●ICRAの目的は、次のとおり。
・潜在的に有害な素材から子どもを守ること。
・インターネット上の自由な会話を守ること。

●ラベリング
 ICRAは、2000年12月、従来のRSACiシステムに替わる新たな国際的レイティング基準として、ICRAラベリング・システムを立ち上げた。これは、「チャット」、「サイト上で使われる言語」、「ヌード及び性的なコンテンツ」、「サイト上の暴力的表現」、「その他ギャンブル、薬物及び酒類」の5つのカテゴリーからなっている。それぞれのカテゴリーの中で、コンテンツ提供者は、特定のアイテム又は特徴がサイト上に存在するかしないのかについて質問される(5つのカテゴリーを通じて45項目にのぼる。)。
 重要なのは、ICRAがコンテンツをラベリングするのではなく、コンテンツ提供者がICRAのシステムを利用してラベリングすることである。つまり、ICRAは、サイトに対する価値判断をするものではない。ICRAのラベリング・システムは、できるだけ客観的に、そして、広範囲の類型のコンテンツをカバーするようデザインされている。

●フィルタリング・システム
 ICRAフィルターは、ブラウザから独立して機能するツールであり、保護者は次のような機能を組み合わせて用いることにより、子どものインターネット・アクセスをフィルタリングすることができる。
・ ICRAラベルをフィルタリングする機能
・ ユーザー自らが設定するblock and allow listsの機能
・ テンプレート機能
・ チャットや電子メールを含む様々なオンライン上のサービスを遮断する機能
・ 多様な側面を持つ機能(Multiple profiles

●「イエス/ノー・テンプレート」
 「イエス/ノー・テンプレート」(上記「テンプレート」と同義は、子どもにふさわしいサイトが事前に設定されているものである。「ユーザー・フレンドリー」で、基本的に保護者の判断で設定できるようなシステムとなっている。

●広報啓発活動
 ICRAでは次のステップとして広報啓発が重要であると考えている。
 まず、5つの州の20の地域を対象にオンラインとオフラインのトレーニング・ツールを開発する。また、全国的な組織で地域に支部を持っている団体と協力して保護者と子どもを対象にしたワークショップを開催する。ここでは、親子がインターネット上のリスクや問題について話し合えるようにする。そして、各家庭が独自の価値観でインターネットの利用に関する規則をつくれるようにする。オンラインでもトレーニングできるようにしたいというのがICRAの考えである。このキャンペーンには「子ども人権宣言」、「子どもを守るためにすぐできる10の方法」及び「契約書モデル」という3つのツールがある。

American Library Association
ALA:米国図書館協会)

ALAは、1876年に設立された、世界で最も古くかつ最大規模の全国的な図書館の協会である。州立図書館、公立図書館、学校図書館及び大学図書館のほか、政府、商工業、学芸、軍隊、病院、刑務所その他の施設に置かれる特別図書館といったあらゆる種類の図書館を網羅する、いわば「図書館の傘」である。NPOとしての501c3を獲得している。

●本部はシカゴにあり、50年前にワシントン・オフィスが設置された。ワシントン・オフィスは連邦政府や議会などとの折衝や他の業界団体と協力した活動を担当しており、技術部門もある。

●目的は、図書館・情報サービスの発展、促進及び改善、並びに司書職という専門職のためのリーダーシップを提供することにより、学識を高め、すべてに対する情報アクセスを保障することである 

●図書館の役割とインターネットの普及状況
1994年当時、インターネットにアクセス可能だった公立図書館は全国で40パーセント以下であったが、2000年には99パーセント以上の図書館において無料でインターネット・アクセスを提供するようになっている。

●図書館への技術導入
 図書館は、情報を図書館利用者に提供するために技術が大きな役割を果たすであろうことを早い段階で認識していた。そこで、図書館では早期に技術を導入し、パソコン、データベース、ソフト等を購入して、図書館利用者がパソコンの使い方、データベースの利用法、情報の検索等について学習できるようにした。技術の導入には資金が必要であるが、これには連邦政府の援助と地域の寄附が役立った。

●図書館における取組
  ALAは図書館や司書に対して命令するのではなく、情報を提供したり、アドバイスをする立場にある。フィルタリングよりもより良いリソース、役に立つサイトを紹介したいと考えている。
 司書は、子どもに対して有用なサイトの紹介も行い、多くの図書館では教育的なサイトのリストも作成し、オンラインで提供している。
 
ALAのウェブ・ページでは、子どもに適切なサイトを選択する際のガイドラインや保護者が知っておくべきこと、インターネット上の子どもの安全を確保するためのルール、ホワイトリスト、Q&Aサービス等を提供している。
 図書館では、利用者がインターネットを利用する場合、それをモニターすることはしない。また、個人のプライバシーを侵害するようなこともしない。しかし、他の利用者が気分を害するようなものを見ている場合には注意をし、子どもが不適切なものを見ているような場合には、司書がアドバイスをする。

Liverpool Public Library
(リバプール公立図書館)

1822年、地元住民(1830年当時の世帯数は50世帯)の予約購読制図書館(subscription library)として設立。1952年、学区公立図書館(Liverpool Central School District)として正式に認可され、1963年には、オノンダガ郡公立図書館システムに加入している。

●「地域をつなぐ図書館をめざして(We are the community connects)」というキャッチフレーズが示すように、地元密着型の公立図書館としてコンピュータを利用した地域の活性化に力を入れており、2000年には『図書館ジャーナル(Library Journal』で全米図書館のトップ5入りを果たしている。

1981年からパソコンを導入しており、利用者にインターネット・アクセスを提供した全米初の地域図書館として知られている。

●現在は、Children's Roomに7台、Adult Room14台のコンピュータが設置され、月2回のオンライン・ニューズレター発行や24時間以内に返答するE-mail Questionなど、様々なコンピュータ・サポート・サービスを行なっている。

●インターネット環境
1コンピュータ学習室Computer Learning Lab
  OCPLOnondaga County Public Library)カード(無料)での利用に限定され、学習室の利用規約に反する行為(遅刻、無断キャンセル、ウィルス感染ディスクの利用等)の違反点数が90日間で3ポイントたまると、カードを没収される。
2オンライン・サービス
  
ウェブ検索、インターネット・ガイド、データベースなどのサービスのほか、コンピュータのトラブルに対処する「コンピュータ・サポート・システム」、図書館に対するあらゆる質問に24時間以内で答えるEメール相談窓口「アスク・ア・ライブラリアン」など、インタラクティブな情報提供も行なっている。

インターネット・ポリシー
  米国では、各図書館がそれぞれ異なる方針を持っている。合法なコンテンツについては、図書館が何らかの判断を下すことはないが、幼児ポルノ等、違法なコンテンツについては、図書館の回線を利用した送受信を一切禁止している。これは、コンテンツを制限するのではなく、「表示する」という行動を制限するものである。

●インターネット関連プロジェクト
1プロジェクト・リンクProject Link
  2001年より、ニューヨーク州立図書館の助成金を得て、地域の中学生にウェブ・ページの作成方法などを教えるプロジェクトを始めている。
2ビジネス・プロジェクトBusiness & Libraries Working Together
  NY州立図書館の助成金(政府LSTA基金)によるプロジェクトで、3つの地域図書館と協同で実施。地域の中小企業の発展を目的にしたプロジェクトで、中小企業経営者を対象としたIT講習会や経営セミナー、起業家セミナーなど、地域の経済活性化にITを利用するための様々なプログラムが用意されている。
3シニア・プロジェクト
  3日間のシニア向けコンピュータ・キャンプを実施。

●家庭(親子)を対象とした情報提供
1子ども向けサイト
Children & Teens
 子ども向けのサイトはChildrenTeensに分かれており、Childrenのほうは家庭への情報提供、Teensのほうは地域交流や学びに力を入れている。
2
保護者向けサイトParents’ Corner
 インターネットの安全に関するペアレント・ガイドを掲載、親の心構えとして13Tipsをあげている。また、保護者への推奨サイトとして、米国図書館協会(ALA)やネットマム、チルドレンズ・パートナーシップ等6サイトを紹介しており、「子どもとインターネット」に関する推奨図書などの情報も提供している。

Educational Resources Information CenterERICClearinghouse on Information & Technology

ERICEducational Resources Information Center)は1966年に設立され、米教育省の教育調査研究向上局から補助を受け、全米教育図書館によって管理されている。

ERICの中核は世界一を誇ると言われているERICデータベースで、教育に関わる膨大な情報をきめ細かくデータベース化し、必要な人々に提供している。

ERIC/IT1976年に設立され、ITInformation & Technology)部門を担当している。具体的には図書館情報学(library and information science)と教育工学(educational technology)の分野を専門とする。

●ERICデータベース
  ERICデータベースは全てのクリアリング・ハウスからアクセスすることができる。このサイトをクリックすると、教育の研究及び実践に関わる100万以上のデータ(アブストラクト(要約)や論文)にアクセスすることができ、これらの情報は毎月更新される。

●プロジェクト
1
AskERIC
  1992年に立ち上げられたプロジェクトで、図書館情報学や教育工学に限らず、教育に関する全ての質問に答える画期的なシステムであり、世界中から質問が寄せられる。回答を担当する者は5人で、シラキュース大学の職員であるが、スポンサーは教育省である。彼らはそれぞれの領域の専門家で、資格としては図書館学や教育学の修士号を持っている。
 
1992年からこれまでに、約30万件の質問を処理してきており、週当たりにすると700から1000件の質問が届くが、回答は全て2日以内にメールで返している。
2VRD (Virtual Reference Desk
 バーチャル・レファレンス・デスクでは、ERIC利用者の質問に答えられる最もふさわしいレファレンス・デスクを探し出し、両者を引き合わせる役割を担っている。
3GEM(Gateway to Educational Materials
 教育省とシラキュース情報研究所の共同事業で、授業案や教育プロジェクトなどについて、連邦、州、大学機関、非営利団体、商業サイトなどの、信頼性の高い教育情報を提供することを目的としている。

Federal Trade Commission
(FTC:米連邦取引委員会)

FTCは、連邦の独占禁止法と消費者保護法を管轄する組織である。FTCは、国内市場が競争原理に基づき運用されることを確保し、活発かつ有効で、不当な制限から自由な状況を確保することを目指している。

FTCの活動は、一般的には、情報を与えられた上での選択(informed choice)を実行する機会を阻害する行為を止めるための直接的な活動を行っている。

●組織的には大統領に指名された5名のコミッショナー(共和党3名、民主党2名)がおり、その元に、競争、消費者保護、経済の3つの部局が存在する。

●消費者保護局
 子どもとインターネットの問題について取り扱っているのは、消費者保護局である。消費者保護局の主な役割は、1法律の執行(不正な商業行為を禁止する)、2企業と消費者の教育、3自主規制の奨励、4消費者に関係する問題について議会に報告する、の4つである。

FTCの基本的な態度
  FTCは、子どもとインターネットの問題に、消費者保護という観点から関わっている。FTCは商業的取引の中にプライバシー情報が組み込まれていることを問題視している。したがって、非営利団体については規制は行っていない。
  FTCは、問題解決の第一歩として自己規制を奨励するアプローチをとっている。同時にアウエアネス・キャンペーンなども行う。それでも解決が見られない場合や規制を行うほうが適切と考えられる場合には、規制を提案などの対応を行っている。

COPPAFTCの役割
  COPPAChildren's Online Privacy Protection Act 2000年施行:児童オンライン・プライバシー保護法)は、2000421日から施行されている法律で、ある商業的ウェブサイトが13歳以下の子どもから個人情報を収集、使用もしくは公開を行う場合は、当該情報を引き出す前に保護者の許可を受けることを義務付けたものである。COPPAが施行されてから2年経過したが、FTCは、主に3つのアプローチで法律を執行している。
1ウェブサイトのモニタリング
 FTCは、2001年に、ウェブサイトとCOPPAの遵守状況についての調査を行った。この結果、50パーセントほどの運営者が大半の規則を守っているということが明らかになった。
2自主規制の促進
 自主規制を促進するために、Voluntary Compliance Initiativeをスタートした。これは個人情報保護の実施状況が悪いウェブサイトに対して、電子メールと郵送の両方で書簡を送り改善が必要なことを通知するものである。さらにウェブサイトの運営者を教育する文書も作成し、問題のサイトに送付した。
3訴訟による対応
 規則を破ったウェブサイトに対して訴訟を起こすこととしている。これまで6つの訴訟を提起している。