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第3章 米国調査

1  調査の経緯等

 協力者会議では、「子どもとインターネットに関する米国調査団」を結成し、平成14年8月4日から11日までの間、米国のニューヨーク州シラキュース、ニューヨーク及びワシントンD.C.を訪問し、調査を実施した。
 調査対象団体は、(2)に掲げる9団体(者)である。
 8月5日にはニューヨーク州シラキュースにおいて Liverpool Public Library(リバプール公立図書館)、Educational Resources Information Center(ERIC)Clearinghouse on Information & Technologyを、6日にはNet-Momを訪問した。また、直接の調査対象ではないが、Net-Mom代表者の長男が通う私立高校(Manlius Pebble Hill School)でコンピュータ教室等を見学した。
 ニューヨークに移動して7日にはKids' Space Foundationを、さらにワシントンD.C.に移動して8日にはICRA(Internet Content Rating Association)GetNetWiseを、9日にはFederal Trade Commission(FTC:米連邦取引委員会)とAmerican Library Association(ALA:米国図書館協会)をそれぞれ訪問した。
 また、当初は訪問予定には入っていなかったが、現地における調査団内部の打合せの中で「インターネットと子どもの安全」に関する市民活動家として有名なDonna Rice Hughes氏に、可能であればインタビューをしたいということになり、急遽同氏へのインタビューが実現した。

(1)  「子どもとインターネットに関する米国調査団」のメンバーは、次のとおりである。なお、それぞれの肩書きは調査実施当時のものである。
石川 利勝          社団法人日本PTA全国協議会専務理事
猪股 富美子          メディアと教育に関する市民活動家、翻訳家
菅野 正敏          NPO法人子どもを有害サイトから守る会事務局長
後藤 弘子          東京富士大学経営学部助教授
坂元 章          お茶の水女子大学大学院人間文化研究科助教授
佐々木 輝美          国際基督教大学教養学部準教授
重松 弘教          文部科学省スポーツ・青少年局青少年課課長補佐
 コーディネイト
 池田 三知世      リンク・インターナショナルNYC代表

(2)  調査は、次の9団体(者)に対して実施した。団体の選定に当たっては、限られた調査日程の中でできるだけ多様な活動を調査することを念頭に置いた。
 具体的には、
 保護者の視点を生かした推薦サイト情報の提供などを行っているサイトの運営者・ インターネット上の子どもの安全に関する様々な情報を保護者等に提供している団体
 インターネットの教育的利用を目的に子ども向け教育娯楽プログラムの提供や安全なシステム作りなどを行っている団体
 フィルタリングの普及を図っている団体
 地域住民への情報サービス拠点として、教育に重点を置いた取組を行い、フィルタリングに否定的な立場をとっている図書館団体、及び実際の図書館現場
 膨大なデータベースを基に様々な教育情報を提供している団体
のほか、参考として行政機関の取組を把握するために政府機関を対象とした。
また、前述のとおり、調査対象として予定していなかったものの、「インターネットと子どもの安全」に関する市民活動家にインタビューを行うこととした。

  1   Net-Mom   【猪股 富美子】
  2   GetNetWise   【坂元 章】
  3   Kids' Space Foundation   【石川 利勝】
  4   Donna Rice Hughes
(「インターネットと子どもの安全」市民活動家)
  【重松 弘教】
  5   Internet Content Rating Association(ICRA)   【菅野 正敏】
  6   American Library Association(ALA:米国図書館協会)   【重松 弘教】
  7   Liverpool Public Library(リバプール公立図書館)   【猪股 富美子】
  8   Educational Resources Information Center (ERIC)
  Clearinghouse on Information & Technology
  【佐々木 輝美】
  9   Federal Trade Commission(FTC:米連邦取引委員会)   【後藤 弘子】
※ 各団体名の後の括弧内は、協力者会議における報告担当者を示す。

(3)  調査に当たっては、組織基盤、活動の背景、活動の具体的内容、課題等について聴取することとしたが、特に、
 ○  成果物等の家庭への提供その他の広報啓発活動
 ○  フィルタリングに対する見解
 ○  政府の取組(特に法的規制)に対する見解
 ○  関係業界、他のNPO、行政等との連携
 ○  各団体の課題
等を中心にヒアリングをし、それ以外の事項については、資料等の提供により補うこととした。


2  調査結果

 各団体の調査結果は、次ページ以降のとおりである。
 なお、調査団のメンバーが今回の調査を通じて感じたことについて、調査時点の印象等をできるだけ率直に記すことも、訪問調査の一つの意義であると考え、それぞれの調査結果の最後に担当者のコメントを付すこととした。