総合型地域スポーツクラブ育成マニュアル コーヒーブレイク 4

あるクラブを訪ねて パート4 ふくのスポーツクラブ(富山県福野町)

人口

14,939人(世帯数:4,048、高齢化率:22.5%)

設立の経緯

平成8年4月 スポーツクラブ連合を解消し、総合型地域スポーツクラブ設立準備委員会を発足→共通理解を深める
平成8年8月 総合型地域スポーツクラブ運営委員会設立→運営方針を決定
平成9年2月 会員募集開始(会費徴収)
平成10年11月 設立総会開催

設立の目的

 町におけるスポーツ活動の振興を図り、会員の健全な心身の育成に寄与する。「いつでもどこでもだれでも楽しいスポーツの町ふくの」を目指し、クラブが住民のより身近なものになるよう住民主体のスポーツ活動を展開する。また、クラブの活動を通して、健康で明るく活力に満ちたスポーツコミュニティづくりに寄与する。

年会費と会員数

年会費:一般3,000円、小・中学生1,000円、60歳以上1,500円、幼児及び障害者無料10名以上でチーム登録すると2割引
会員数:一般1,747名、小・中学生799名、60歳以上379名、幼児・障害者128名、 合計 3,053名

実施事業

    クラブが実施する主な事業
  • スポーツイベント 年3回
  • スポーツセミナー 24種目24セミナー 計420回
  • スポーツ教室 15種目16教室 計300回
  • ジュニアスポーツスクール 7種目11コース 計315回

そのほか、広報活動、研修・講習会などにも積極的に取り組んでいる。

運営

 運営委員会は、スポーツ教室企画部会、スポーツ大会企画部会、研修会・講習会企画部会、健康・体力相談企画部会、イベント・渉外企画部会の6つの部会から構成されている。

指導者

 スポーツプログラマー1種2名、種目別指導者(公認審判員)11名、県生涯スポーツ指導員10名、県スポーツリーダーズバンク登録者148名、スポーツ少年団登録指導者55名、その他(体協・クラブ連合等)40名

拠点施設

 拠点施設:町体育館

 連携施設:町民体育館、勤労者体育センター、地区体育館(6)、小学校体育施設、中学校体育施設、高等学校体育施設、町民グラウンド、町民テニスコート、屋内ゲートボール場、民間スポーツクラブ

主なスポーツ団体との関係

 体育協会:理解と協力を得ているが、全面的に活動を支えるまでには至っていないため、教室・セミナーの指導者組織として位置付けている。

 体育指導委員協議会:クラブ発足前から住民への説明や入会勧誘等の啓発活動、事業の推進などに協力。7名の理事は、事業全体の企画・運営に携わっている。

主な既存クラブとの関係

 スポーツ少年団:団員全員がクラブ会員。各団の活動日以外は、教室やセミナーに自由に参加し、多種目のスポーツを体験。

 学校の運動部:教員の指導による部活動(第1ステージ)後の活動を第2ステージと位置付け、クラブが主催する教室・セミナーやジュニアスポーツスクールに、児童・生徒が第2ステージの活動として自由参加することを試行。

総合型地域スポーツクラブ設立による成果

  • 様々なスポーツ団体と連携を図ることができ、事業企画者・指導者間のコミュニケーションがとれ、運営に役立っている。
  • クラブ会費を徴収することにより受益者負担の原則を理解してもらい、会員としての自覚を促すことにつながっている。
  • 住民の潜在的なニーズに応える多彩なプログラムを提供できるようになった。
  • 初心者及び新規参加者など、これまでスポーツに親しむことが少なかった住民に機会を提供することができ、クラブが交流やコミュニケーションづくりの場となっている。
  • クラブとして行政と交渉することで施設使用料の減免や補助等が受けられるようになり、活動拠点の確保、会員の増加等に結びついている。

今後の課題や将来構想

  • 自主運営体制の強化
  • 小・中・高等学校との連携のとれた一貫指導体制の構築、中学校運動部活動への参入
  • 会員、財源の恒常的な確保
  • 既存スポーツ団体との連携の強化
  • 施設整備とコンピュータネットワークシステムの充実・活用
  • 恒常的な住民ニーズの把握とそれに応える多彩なメニューの提供
  • 指導者連盟(仮称)の設立とボランティア体制の充実
  • 近隣市町村からの入会員の増大に伴う事業の広域化
  • NPO法人格の取得(平成13年度取得予定)
  • クラブの独立採算化

お問合せ先

スポーツ・青少年局スポーツ振興課

(スポーツ・青少年局スポーツ振興課)

-- 登録:平成21年以前 --