総合型地域スポーツクラブ育成マニュアル 2-8 指導者・スタッフの養成

 会員のニーズにきめ細かく対応するためには、文部科学大臣の認定に基づく質の高いスポーツ指導者や、活動運営スタッフ(スポーツ活動や事業等をスポーツ指導者とともにサポートする者)をクラブにできるだけ多く配置することが必要です。総合型地域スポーツクラブは、地域住民が支え育成していくクラブですから、クラブつくりの一環として、クラブ独自にスポーツ指導者等を育てたり、新たに発掘していく仕組みを持つことが期待されます。

1 指導者の育成担当者を置きましょう。

 運営組織の中に指導者部会のような組織をつくり、そのメンバーの中に育成担当者を置くことが考えられます。

2 候補者の発掘と情報収集に努めましょう。

 育成担当者が中心となって、会員の中から、また、地域住民から有資格指導者や現在は資格を取得していないが、スポーツの指導や活動に熱意と能力のある人を発掘していきましょう。
 また、育成担当者は、スポーツ指導者の資質の向上のためにはどのような研修会があり、どのような資格を取得した方がよいかなど、各種研修会や資格制度についての情報収集に努めましょう。

3 指導者育成計画を作りましょう。

 研修会や資格制度などの情報が集まったら、クラブとしての指導者育成計画を策定しましょう。そして、各々のスポーツ指導者や活動運営スタッフ(希望者や候補者を含む。)に対して、クラブの育成計画を提示するとともに、個々人のプランづくりをしていきましょう。1年や2年の短期間で質の高いスポーツ指導者が養成できるとは限りません。5年から10年といった長期ビジョンをもって、一人一人のスポーツ指導者等をどのように育成していくのか、具体的な計画を作成し、それをクラブすべてのスポーツ指導者等にも理解してもらうことが必要です。

4 指導者育成の予算を確保しましょう。

 長期ビジョンに立って、クラブの運営経費の中で指導者養成に係る経費を予算化しましょう。例えば、指導者養成には年会費の内の何%を充てるとか、運営予算のうちの何%を充てるといった原則を決めて予算を確保するのも一つの方法でしょう。
 なお、言うまでもなく、会員に対して、クラブの永続的な活動をしていくためには質の高いスポーツ指導者をクラブとして育てていくことが欠かせないことについての共通理解を得るとともに、スポーツ指導者等に対してもクラブを支えている責任を自覚してもらう必要があります。

お問合せ先

スポーツ・青少年局スポーツ振興課

(スポーツ・青少年局スポーツ振興課)

-- 登録:平成21年以前 --