住民による図書館支援

3  これからの図書館サービス実現のために必要な取組

 
4  住民による図書館支援
 
(1) ボランティア
 
 図書館の運営にボランティアの協力と参加を求めている図書館が増加している。ボランティア希望者がボランティア活動を行えるように,図書館がボランティアを養成することが重要である。
 図書館では,読み聞かせをボランティアに頼っている場合があるが,図書館職員は,ボランティアに任せきりにせずに,自らもサービスを担当するなどして,サービスの運営に責任を負うべきである。
 ボランティア活動は住民のプライバシーに関わらない領域に限定するべきである。
 図書館運営が行政でなく民間によって行われる場合,ボランティア活動はなじみにくい。

(2) 図書館友の会
 
 いくつかの図書館には,利用者や住民の有志によって自主的に作られた組織である図書館友の会があり,図書館の機能をPRするとともに,図書館の運営を援助する役割を果たしている。図書館友の会は,誰からも干渉を受けず自主的に運営するもので,行政機関や図書館が呼びかけて組織するものではない。会員の様々な職業経験,知識,感性を大切にすることが重要であり,友の会側は活動が楽しい,図書館側は援助が受けられるという相互関係がなければ継続できない。

(3) 図書館支援の活動
 
 図書館を支援する利用者や住民が自主的な組織を作り,図書館を支援する様々な活動を行っている場合がある。これらの人々が人的ネットワークを作り,短期間に多数の署名を集めることによって,資料費の増額等に結びつけることができた例がある。
 図書館が,住民の協力を得るには,自らの弱点や課題を公表する必要があり,それには図書館業務の分析や理論化が重要である。


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-- 登録:平成21年以前 --