平成15年度専修学校先進的教育研究開発事業

事業名 ファシリテーターの能力モデル研究・開発および「やる気教育手法」事例集の策定・啓蒙
学校法人名 学校法人 森谷学園
学校名 トラベルジャーナル旅行専門学校
代表者
理事長   森谷 哲也
担当者・連絡先 犬塚 浩之
電話:03-5386-1871
事業の概要  現在、専門学校で行われている教育の多くは、座学と実習が中心の「覚える」「学ばせる」教育となっており、学生はどちらかというと“受け身”で教育を受けているケースが多く見られる。しかし、学習者自らが意欲を持って学習に取り組み、教育を成功させるためには、「気付かせる・考えさせる」教育(体験に基づく気づき・学び)がより大切であることが、以前から行っているe-learningに関する調査・研究等によっても明らかになってきた。
 こうした「気付かせる・考えさせる」教育に欠かすことのできない人材として、ファシリテーターがある。ファシリテーターは、「教える」のではなく「学習を援助促進する」役割の人材であり、世界各国の教育機関で注目され始めているが、その育成に関する研究は日本を含め、諸外国でもその例を見ることができない。
 本事業では、「気付かせる・考えさせる」教育を成立させるために最も重要な要素である教員のファシリテーション能力と、学生のモチベーション(やる気)を維持・向上させることをテーマとして、その調査・研究と具体的ツールの開発を目指した。
 また、専門学校の教員の中には、教育心理、技法など教育分野における専門的ノウハウを習得する機会を得ないまま教壇に立つ教員も見受けられる。このような教員を対象に、教育ノウハウを冊子にとりまとめ、専門学校におけるより円滑な授業運営と、指導者の啓蒙を目指した。
成果  本事業に関連した調査研究を行っている国内教育機関等の視察のほか、数年に渡るe-learning調査研究で築いた海外教育機関等とのネットワーク、インターネット等からの情報収集により調査・研究を進め、以下の報告書・教材を開発、全国の専門学校に配布した。
1 『やる気教育とファシリテーター調査研究報告書』
研究を通して教育の根本議論を進め、教育の本質、教員のあり方、学生の教育に臨む姿勢などについて深く検討し、学習者と指導者の関わり方などについてまとめた報告書。
2 『「気付かせる」モチベーション教育のために知っておきたい48の教育手法』
各教育機関で行われている様々な教育手法から、代表的な48の手法を、知識伝達、問題解決、創造性開発など8つのカテゴリーに体系化し、その利点と適用例を解説したもの。
3 『ライフデザインノートシゴト&ワタシ』
学生向けの自己発見ツール。1年次入学当初の自分から、1年次夏休み明け、2年次開始時、2年次夏休み明け、卒業時と、学生の最もモチベーションの高いとき、中だるみ、周囲が就職決定しつつある時点、卒業時と、時系列に心理描写を追うことができるように設計されている。使用方法、分析方法を解説した教員用指導書も合わせて開発した。



-- 登録:平成21年以前 --