5．4．「研修事例」－56事例

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「研修事例」－56事例

　「研修事例」は、研修実施者によるカリキュラム作成の手がかりとなることを目指した、いわば「研修コース作成例」または「お勧めコース」という位置付けの資料である。
　平成14年度の調査結果によれば、「研修科目の分類の仕方」として、「学習対象（受講者の職業）による分類」を求める意見（61.88パーセント）と、「習得すべき技能（研修目的）による分類」を求める意見（57.50パーセント）が多かった。そこで、ここでは、受講者別のコースと研修目的別のコースの例を紹介することとした。
　以下に、研修事例の概要を示す。

（1）	「研修事例」の概要
	ここでは、37種類の「対象者別研修事例」と19種類の「目的別研修事例」を用意した。それぞれの「研修事例」には、分類のため便宜的に通し番号を付けたが、これは研修実施の順序や重要性の度合いなどを示すものではない。
（2）	研修内容
	「標準案」の「研修項目」と「研修事項」の段階で示した。　なお、一部の「研修事項」の下に、いくつかの「研修細目」を抜き出して記載した。これは、例えば、「対象者別研修事例26　コンピュータ基礎講座」を実施する場合、「研修事項　32．コンピュータ関連技法」のうち、どの細目を選択して実施すべきかを判断するのが難しいと思われるため、一例として示したものである。各教育研修機関での研修内容の決定の実際は、研修実施者の自由な選択に委ねられる。
（3）	研修対象
	「研修モデル・コースのマトリックス」同様、「学校教員」「学校管理職」「司書」「学芸員」「社会教育主事」「社会教育施設の職員」「市民・社会人など」とした。
（4）	研修の実施者
	特に、国による実施が望まれる研修内容に焦点を当て、研修の実施者を示した。なお、これは決して研修実施者を限定するものではない。
（5）	研修時間
	各事例は、1日に可能な研修時間を6時間として、3日間（18時間）以内で完結するコースを設定した。これは、学校教育および社会教育の現場における完全週休二日制の導入などに伴い、現在では4日間以上に亘る長期の研修を実施することが難しくなっているためである。事例には、1日コースのものも含まれているが、二つの1日コースを取り出して、2日コースとすることもできよう。　また、事例中の「研修事項」には、目安となる標準的な研修時間を記した。研修時間の最小単位は0.5時間（30分）とした。なお、研修時間は、受講者のニーズや経験などにより、異なることが予想されるため、あくまで目安として示したものである。
（6）	その他
	一部のモデル・プランには、これを活用するに当たっての留意点を「注」として、事例の末尾に付した。注記の内容は主として、研修に用いる機材に関するもの、研修の時間配分に関するものである。

対象者別研修事例目次

	対象者	講座名	主催者
1	学校教員	職員のためのメディア教育基礎講座	市町村都道府県
2	学校教員、社会教育主事など	教育用動画、音素材の活用	市町村都道府県
3	学校教員、社会教育主事など	教育放送の活用	都道府県
4	学校教員、社会教育主事、及び市民	情報モラルと著作権	市町村都道府県
5	学校教員、社会教育主事、及び市民	複合機、長尺プリンタ－活用講座	市町村
6	学校教員	プレゼンテーション	市町村
7	学校教員、社会教育主事など	プレゼンテーションの応用	市町村
8	学校教員	表計算ソフトの利用	市町村
9	学校教員、及び市民	インターネットの活用	市町村都道府県
10	学校教員	児童・生徒用学習ソフトの活用	市町村都道府県
11	社会教育主事　公民館主事　視聴覚センター・ライブラリー職員　生涯学習施設職員　社会教育団体職員等	社会教育メディア活用講座（基礎　初心者向き）	市町村
12	社会教育主事　公民館主事　視聴覚センター・ライブラリー職員　生涯学習施設職員　社会教育団体職員等	社会教育メディア活用講座（応用　指導者向き）	都道府県
13	研修担当社会教育主事　公民館指導員　視聴覚センター・ライブラリー職員　生涯学習施設関係研修担当職員等	社会教育メディア活用講座（研修の企画）	都道府県
14	社会教育主事資格を取得する国の講習参加者	社会教育主事研修講座（教育メディアの利用）	国・都道府県
15	司書、学芸員	教育メディアの概論と特論	都道府県
16	司書、学芸員	資料としてのメディアの理解	市町村都道府県
17	司書、学芸員	記録・保存のための資料制作講座	市町村都道府県
18	司書、学芸員	コンピュータ単体利用講座	市町村都道府県
19	司書、学芸員	コンピュータネットワーク利用講座	市町村都道府県
20	学校教員、及び市民	コンピュータネットワーク構築講座	市町村都道府県
21	学校教員、社会教育主事など	授業におけるIT活用研修（魅力ある授業づくり）	市町村都道府県
22	学校教員、社会教育主事など	教育メディア概論	市町村都道府県
23	学校教員、社会教育主事など	教育メディア特論	市町村都道府県
24	学校教員、社会教育主事など	eラーニング利用講座	市町村都道府県
25	学校教員、社会教育主事、及び市民	教育の情報化「影」の部分の指導法	市町村都道府県
26	全員共通	コンピュータ基礎講座	市町村都道府県
27	全員共通	コンピュータ特論講座	市町村都道府県
28	学校教員、生涯学習施設職員など	ネットワーキング、共同学習講座	市町村都道府県
29	学校教員など	コンピュータ活用授業講座	市町村都道府県
30	全員	インターネット・e-mail活用講座	市町村都道府県
31	全員	ウェブサイト制作・管理講座	市町村都道府県
32	学校教員、司書、学芸員など	マルチメディア（ハイパーメディア）教材制作講座	市町村都道府県
33	全員	映画・映写機活用講座	市町村都道府県
34	学校教員、司書、学芸員など	番組制作講座	市町村都道府県
35	学校教員、教育委員会職員	ホームページによる開かれた学校づくり講座	市町村都道府県
36	公民館、博物館、生涯学習センター等の施設職員等	インターネット活用による公民館・博物館等施設の利用者拡大促進講座	市町村都道府県
37	教育委員会、教育センター、行政の関係者	研修実施者のための研修講座	国

目的別研修事例目次

1	メディア教育に関する幅広い知識を身につけ、利用できるようにする。	市町村都道府県
2	教育放送の動向に関する幅広い知識を身につけ、利用できるようにする。	市町村都道府県
3	お知らせなど簡単な文書が作成できるようにする。	市町村都道府県
4	会計処理や成績処理など事務の効率化が図れるようにする。	市町村都道府県
5	写真や絵などを取り入れたすてきな年賀状など作成できるようにする。	市町村都道府県
6	プリンターの基礎知識を身に付け、複合機や長尺プリンターを活用できるようにする。	市町村都道府県
7	教育用動画映像の活用ができるようにする。（番組制作）	市町村都道府県
8	急激に普及する映像機器の活用を図り、魅力ある授業づくりができるようにする。	市町村都道府県
9	プレゼンテーションソフトの様々な機能、特徴を理解し、活用できるようにする。	市町村都道府県
10	放送とインターネットを授業で活用できるようにする。	市町村都道府県
11	インターネットを活用した授業実践ができるようにする。	市町村都道府県
12	インターネットを活用したコミュニケーションの基礎知識を身に付けるとともに活用を図る。	市町村都道府県
13	ホームページ制作の基本的な技能を身に付け、情報を発信することができるようにする。	市町村都道府県
14	ユーザービリィティに立つ魅力有るホームページ制作と検索順位などがあがる工夫したホームページ作成の技能を身につける。	市町村都道府県
15	アンケートフォームやアンケートフォームを利用したメール相談などの作成技能を身に付ける。	市町村都道府県
16	ネット被害にあわないための知識・技能を身につける。	市町村都道府県
17	管理職として、情報教育推進する上で必要な知識及技能を身につける。	国都道府県
18	メディア教育の推進者及びメディア主任として活躍するために必要な知識と技能を身につける。（最先端技術の情報、国の教育政策、著作権等）	国
19	研修実施者及びメディア教育の推進者として活躍するために技術開発の現状　動向など必要な知識と技能を身につける。（最先端技術の情報、国の教育政策、著作権等）	国

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