5.1.研修のモデル・プランを活用するにあたって

 メディアや技術が多様化、高度化してきている現在、受講者のニーズや経験などにも著しい相違が現われている。そのため、研修の計画も、対象者や目的などに応じて検討することが必要と思われる。そこで、ここでは研修コースを策定するための参考資料として、二通りのモデル・プランを紹介することとした。ひとつは、研修を行うことが望ましい内容を対象者別に包括的に示した「研修モデル・コースのマトリックス」であり、ひとつは、研修対象者または研修目的を特定した「研修事例」である。

1.   研修のモデル・プランを活用するにあたって
   研修のモデル・プランでは、研修内容を「研修項目」と「研修事項」の段階で示すこととした。これは、それぞれの地域や受講者のニーズや経験、習熟度などにより、研修が必要となる内容が異なることが予想されるためである。また、各機関で保有している機材の状況や研修実施に当たる人材などにより、実施が可能な研修内容も異なる可能性がある。よって、モデル・プランでは、研修内容を「研修細目」の段階まで提案することを避けた。
 また、教育メディアを取り巻く状況は急速に変化し続けているため、モデル・プランを「研修細目」の段階まで示した場合、そのプランは短い期間で陳腐化してしまう可能性がある。そこで、時代の変化に対応して、研修内容の詳細を組み替えられる形式を採用した。すなわち、地域や機関のニーズにより研修が必要な内容が変わったときには、コース自体はそのままに、研修内容として採用する「研修細目」のみを入れ替えることができる。

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