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中高生を中心とした子供の生活習慣が心身へ与える影響等に関する検討委員会(第2回)議事概要

日時

平成26年10月20日(月曜日)18時00分~20時00分

場所

文部科学省13階2会議室

出席者(敬称略)

委員

神川康子、木村治生、柴田重信、鈴木みゆき、関克則、原田哲夫、三池輝久

文部科学省

德田大臣官房審議官、藤江男女共同参画学習課長、枝家庭教育支援室長、塚田家庭教育支援室室長補佐

議事概要

(1)事務局より、資料2-1から2-3(睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等の関係性に関する調査)、資料3(平成27年度生活習慣支援に関する概算要求)について説明。

(2)原田分科会長より、資料4-1から4-4(第1回中高生を中心とした子供の睡眠習慣に関する科学的知見の整理分科会の検討状況)について説明。

(3)睡眠障害(生体リズム障害)と不登校について三池委員より事例発表。

(4)睡眠習慣チェックシートを活用した生活習慣づくりの推進に関する取組について青森県三戸町より事例発表。

(5)事例発表に対する質疑。
○ 平成25年度に不登校が急激に減っているのには驚いたが、取組から4年ほど時間がかかっている。やはり効果が出るまでにはこのくらい時間がかかるものか。

○ 一度不登校になってしまった生徒を学校に戻すのは難しい。学校に戻るタイミングとしては、中学生であれば高校進学時だろう。不登校になってしまう前の段階での予防が大事だと考えている。

○ 中学校にあがると、一気に1時間夜更かしになってしまうというのは、どのような要因が考えられるか。

○ 放課後の使い方について町内で調べたところ、小6と比べ中1では、睡眠時間が50分近く少ない。睡眠時間が減った分勉強時間が増えているのかと思えばそうではなく、代わりに伸びているのが、メディアとの接触時間である。小6と比べて中1では、メディアとの接触時間が50分以上多くなっており、平均値であるため一概には言えないが、減った睡眠時間が丸々メディアとの接触に使われていると考えられる。 

○ 我々が行った調査からは、就寝時刻を後ろ倒しにしている一番の要因は、部活動であることがわかっている。部活がない小学校6年生までの学習の時間は、主に夕食前であるのに対し、部活動がある中学生以降は、どうしても夜になる。部活の時間だけ全体に生活が後ろ倒しになるという傾向が見られる。

○ 当町では、中学校の部活動は課外活動として行っており、夏場でも19時までには終わるようになっている。一方、スポーツ少年団や総合型の地域スポーツクラブに所属している小学生は指導者の都合に合わせて、遅い時間から指導が始まるということが多く、その分生活が夜型になっている傾向が見られ、今後の課題である。

(6)事務局より資料7(普及啓発資料の作成の具体的事項)について説明。
○ 中高生及び保護者向けの普及啓発資料と指導者向けの参考資料、睡眠チェックシートを検討委員会のアウトプットとして考えている。普及啓発資料の内容としては、体内時計の仕組みや、体内時計のリズムの乱れが心身に与える影響などの科学的知見をベースとしながら、Q&A形式や、丸バツ形式などを取り入れ中高生に興味を持って読んでもらえる資料を目指したい。啓発資料に盛り込むことが考えられる事項を資料7としてお配りしているので、中高生の関心を引くような見せ方も含めて御意見をいただきたい。

(7)討議。
○ 中高生向けの啓発資料の中身としては、体内時計とはどういうものかなど、睡眠に関する基礎的知識はもちろんだが、それと合わせて、動機付けとなる要素を盛り込むことが不可欠である。成績・思考力面、美容面、体力面などで寝早起きするとこんな良いことがあるというプラスの面と、逆にそれをやらないとこんな怖いことがあるというマイナスの面を示して、なぜそうなるのかというメカニズムを中高生でも理解できるようにわかりやすく説明するとよいだろう。

○ 生活習慣が乱れるとすぐに何か問題がおこるわけではなく、長期間積み重なって実感されるものであるし、成人病のリスクが高まるなどと言っても、中高生が自分のこととして考えられないのはある意味仕方がない。
これは大学生で調べたものだが、平日と週末の睡眠時間が2時間以上違うと、成績に差が出るというデータがある。成績というのは中高生にとっても気になるものだろうから、自分の成績と生活習慣を照らし合わせて、身につまされるところはあるのではないか。
 あるいは、夜更かしが肥満につながるというのも中高生、特に女子には響くかもしれない。

○ 様々な地域で生活習慣改善について話をする機会があるが、地域によって求めているものが全く違うということを感じている。ある地域は、生活習慣を改善すると学力が上がるというと保護者が食いついてくるが、別の地域だと、学力は二の次でいいから、スポーツのパフォーマンスが上がるということを強調してほしいと要望されたりする。
 子供たちも同様に、魅力を感じたりやる気を引き出すきっかけとなるものは、人それぞれなのだろうと感じている。
 また、不適切な睡眠習慣による経済損失というのはよく計算されているが、睡眠不足はヒューマンエラーにもつながる。子供たちに話をする場合には、計算ミスが増えるとか、読解力が低下するというような言い方をすると、割と耳を傾けてくれるようだ。

○ 規則的な生活習慣が、女性の月経サイクルの安定や月経痛、月経前症候群の症状の軽減につながるということは、表現が難しいところではあるが重要なことなので、少なくとも指導者用の資料には入れたいと考えている。

○ 必要な睡眠時間は人によって違うので少ないからと言ってすぐに問題だとは言えないが、睡眠リズムが狂うと危ない。夜にスマートフォンを眺めることでメラトニン分泌が落ちて、夜型になることが分かっているので、19時以降は極力使用しないようにするなど、メディアとの上手な付き合い方をしっかりと伝えていくことが必要だろう。これからの時代に子供たちがスマートフォン無しで生活していけるとはとても思えないので、ただ単にスマートフォンを使ってはいけないと言うことは意味がないと考えている。
 同じように、日本小児科医会が、2歳までの子供にはテレビを見せない、2歳以降は2時間までという提言を出しているが、これはテレビを見ること自体が問題なのではなく、生活時間のプログラミングをできない子供が、テレビに夢中になることによって、結果夜更かしになり、睡眠リズムを崩してしまうことを懸念しているためである。

○ 教員を対象とした調査で、幼児期にメディアに関してしつけが甘い家庭で育った人は、子供に対してもまた同様に甘くなるという結果が出ているので、どこかでその悪循環に区切りを付けるという意味でも今回良い機会なので、しっかりと検討をお願いしたい。

○ 中高生が自分の意思だけで、メディア利用を制限できるかというとかなり難しい。何時以降は、家族全員のスマ-トフォンをどこかに集めて使わないようにするなど、家族全員で考えて、ルール作りをするなどの取組が必要だろう。

○ メディアをはじめとして生活全般に、ルールを作るというのは非常に大切である。そして中高生ならば、学校や家庭で更に踏み込んで自分の生活を振り返る機会を持たせることが大事。
 指導要領の改訂で授業時間数は増えているし、学習時間は増加している。部活動や塾もある。全体的に子供たちの生活が忙しくなっているのは間違いない。
 しかし子供たちにとっては、睡眠時間と同様に、勉強や部活動の時間、友達とのコミュニケーションの時間もかけがえのない大切なものである。
 単にメディアとの接触時間を減らせ、睡眠時間を増やせと大人が枠組みを決めて従わせるのではなく、睡眠を中核にしてライフスタイルを見直し、オンするだけでなく何をオフするのかということを考える機会を持たせて、生活全体をコントロールできる力を身に付けさせることが、中高生にとっては重要である。
 その仕組みを、教育課程の中にどのように位置付けるのか、そしてそれに地域がどう関わっていくのか、それがこれから重要になってくるのではないだろうか。

○ 家庭教育が困難であると言われている時代だからこそ、中高生自身が自分のコントローラを握ること、24時間を自律していくことが求められているのだろう。

○ 富山県でも学力向上対策の一つとして生活習慣改善の取組を行っている。ほとんどの学校が、21時以降は友達同士でLINEをやらないなどのルール作りを行っているが、指導する上で重点を置いているのは、子供たち自身に、自分の生活を見直させること。限られた一日の中で、何の時間を減らして、何の時間を増やすのか、自分の生活を振り返りながら考えることで、学力向上もそうだが、考える習慣や思考力がついたという声が聞かれている。

お問合せ先

生涯学習政策局男女共同参画学習課家庭教育支援室

(生涯学習政策局男女共同参画学習課家庭教育支援室)

-- 登録:平成26年11月 --