【小学校・県単独事業に関わる体験活動】
「オンリーワン」のさが体験活動
佐賀県伊万里(いまり)市立大坪(おおつぼ)小学校 |
学校の概要
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学校規模
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学級数:17学級(内特殊学級1学級) |
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児童数:539人 |
| ○ |
教職員数:28人 |
| ○ |
活動の対象学年:4年生・87人
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体験活動の観点などからみた学校環境
| ○ |
人口6万人の伊万里市の中心部、大坪町にあり、農村部と市街地に大別される。 |
| ○ |
自然が多く、農村部では、伝統を重んじ、昔からの習慣や行事が地域郷土の芸能・文化として継承されている。 |
| ○ |
「古伊万里」の積出港として、また、大川内山を中心とした「鍋島藩窯の里」として有名な陶磁器の生産地である。 |
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連絡先
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体験活動の概要
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活動のねらい
| ○ |
焼き物作りを通して、ふるさとへの理解を深め、そのよさを実感させる。 |
| ○ |
郷土の伝統や文化を尊重し、継承していこうとする態度を育成する。 |
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活動内容と教育課程上の位置付け
| ○ |
焼き物博士になろう
(総合的な学習の時間85単位時間)
| ・ |
窯元の見学及び絵付け体験
−6単位時間− |
| ・ |
焼き物の形成作業体験
−4単位時間− |
| ・ |
焼き物の絵付け体験(1)
−4単位時間− |
| ・ |
焼き物の絵付け体験(2)
−4単位時間− |
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1 活動に関する学校の全体計画
| ○ |
活動のねらい
豊かな体験に裏付けられた知識・理解によって、児童の興味・関心はさらに高められ、自ら考え、判断し、新しい課題へ挑戦していく意欲も出てくるものと考える。児童はこれまで、総合的な学習の時間を核として、自ら問題を見付け、その解決をめざして活動してきたが、ともすれば、インタビュー、書籍、インターネット等を利用しての調査活動とそのまとめに止まっていることも多かった。また、体験活動にしても、子どもなりの発想で挑戦しようとするものの、物的、時間的な制約等で、十分に納得できる活動が行われてきたとは言えないところもあった。
そこで、地域の教育環境を改めて見直し、地域との連携を一層強化してふるさとの豊かな自然や風土、先人の築いた歴史、守り伝えられた郷土の文化等を題材として、本物の体験活動を積極的に推進することによって、さらに広く郷土への理解を深め、ふるさとを愛する心と生涯学習の基礎となる豊かな人間性を育成していきたいと考え、全体計画を立て直した。 |
本年度の総合的な学習の時間の目標及び内容(中学年、郷土・文化領域)
| 大坪小学校の目標 |
総合的な学習で目指す児童像 |
輝く子どもたちを求めて
…いきいき楽しい学校づくり |
| ○ |
自ら進んで自然や社会、人々とかかわる子ども |
| ○ |
目標に向かって根気強く取り組む子ども |
| ○ |
共生しようとする心と愛郷心をもつ子ども |
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| 本校の総合的な学習の時間の目標 |
中学年目標 |
| ふるさとに目を向け、自然や社会、人々とのかかわりを通して、各教科等で学習した知識や技能、態度の総合的発展を図り、自ら学ぶ力と共生の基礎、そして、自己の生き方について考える能力をはぐくむ。 |
自然や社会、人々とのかかわりを通して、課題を見つけ、追求し、自分の生活の中に活かす能力をはぐくむ。 |
| 領域 |
領域の目標 |
内容 |
中学年の目標 |
| 郷土・文化 |
郷土の伝統や文化に関心をもち、その大切さを理解し、それらを尊重し、継承する態度、新しい文化等を創造する資質や能力をはぐくむ。 |
| ア |
郷土の伝統や文化とのかかわり、その素晴らしさや大切さの実感 |
| イ |
自分の生活と郷土の伝統や文化についての理解、その現状と問題点の認知 |
| ウ |
郷土の尊重、継承や新しい文化の創造への実践 |
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| ア |
郷土の伝統や文化に進んで親しみ、その素晴らしさや大切さに気付く |
| イ |
郷土の伝統や文化の現状や問題点を知り、自分の生活とのかかわりに気付く |
| ウ |
郷土の伝統や文化を大切にし継承する活動や取組を知り、自分にできることを実践しようとする |
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「『オンリーワン』のさが体験活動支援事業」は、豊かな自然に恵まれ、様々な地場産業が盛んであるにもかかわらず、子どもたちの理解が不十分で、また、直接体験する機会等も乏しくなっていることから、佐賀ならではの、また、地域ならではの特色に応じた「オンリーワン」の体験活動を行うことにより、豊かな感性を育むとともに郷土への理解と愛着を深め、ふるさと佐賀のよさを実感し、誇りに思う気持ちを育てることを目的とした佐賀県独自の事業である。本校で掲げる中学年の「郷土・文化」領域における活動に大いに役立つものと考え、4年生の焼き物体験活動に取り組んだ。
| ○ |
全体の指導計画
焼き物博士になろう 第4学年 総合的な学習の時間(MIRAIタイム) 全85時間 |
| 総合的な学習の時間の活動の流れ |
活動の内容 |
時数 |
活動の場所 |
評価 |
| 出会う |
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1時間 |
学校
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・断続的な自己評価・相互評価 |
| 醸成する |
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2時間 |
| 自己課題をもつ |
| ○ |
何を調べる
| ・ |
焼き物ってどうやって作るの? |
| ・ |
どんな歴史があるのだろう? |
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2時間 |
| 課題追究 |
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12時間 |
・作品評価 |
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5時間 |
| ものづくり体験活動 |
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20時間 |
大川内山伝統産業会館飛龍窯(武雄市) |
・行動観察 |
| 中間報告会 |
| ○ |
これまでに分かったことを紹介し、お互いの作品の鑑賞会をしよう |
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5時間 |
学校
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・相互評価 |
| 修正・再挑戦 |
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4時間 |
・行動観察 |
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6時間 |
| 成果発表 |
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6時間 |
・作品評価 |
| 情報発信 |
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16時間 |
| 反省会・振り返り |
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6時間 |
・作品評価 |
2 活動の実際
| ○ |
事前指導
4年生の児童は、1学期の間、各自で持ち寄った窯元の案内パンフレットや資料、インターネット等を利用しての調査活動で焼き物の歴史や作り方などを調べた。その成果発表会等を通して、「自分の手で焼き物を作ってみよう」という意欲が高まってきた。 |
| ○ |
焼き物作り体験活動(体験活動前後の計画及び振り返り・反省などの時間は除く) |
| 時間 |
学習活動 |
| 6 |
窯元をたずねてみよう
| ・ |
焼き物の歴史について |
| ・ |
窯元工場見学 |
| ・ |
歴史公園散策 |
| ・ |
絵付け体験 |
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活動場所:大川内山伝統産業会館
活動日:平成16年10月19日(火曜日)
活動費等:事業費から
| ○ |
窯元の見学では、一人一人が自分の課題をもって、訪ねることにした。学校での調べ活動とは違い、ピンと張りつめた雰囲気の中での活動になり、子どもたちの表情も真剣そのものであった。
焼き物作りのたくさんの工程に改めて驚くとともに、「ろくろ三年、土こね三年」と言われる技術の習得の難しさを知り、ふるさとの伝統工芸に対する誇りも感じていた。
焼き物の形成作業の見学では、職人さんが、ろくろを使いみるみる間に壺の形を作り上げていく様子に、思わず感嘆の声が上がっていた。子どもたちの中には、「自分にも簡単にできそう」と感じた子どももいたようだが、見学段階ではそれも大いに認めることとした。この日は、素焼きのマグカップへの絵付け体験も行った。 |
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| 4 |
活動場所:武内町飛龍窯(武雄市の運営)
活動日:平成16年10月25日(月曜日)
活動費等:事業費から
| ○ |
土こねから形成まで行った。職人さんから説明を受けた後、さっそく取り組んだが、かなりの力作業で思うようにいかないようだった。練る段階で空気を含ませないというところが難しかったようだった。自分がイメージした形にするのはかなり難しかったようで、改めて、職人さんの技のすばらしさを感じていた。 |
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| 4 |
自分の素焼きに絵付けをしよう
| ・ |
前回作った自分の素焼きに、自分の好きな絵付けをする |
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活動場所:武内町飛龍窯(武雄市の運営)
活動日:平成16年11月29日(月曜日)
活動費等:事業費から
| ○ |
自分のオリジナルの焼き物ができるということで、活動の前から、わくわくしている様子だった。絵付け体験は前回も行っていたが、自分の素焼きに絵を付けることには特別の思い入れがあるようで、活動する子どもの表情は一段と真剣であった。 |
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| 4 |
| ○ |
伊万里焼の特ちょうを調べ、その特ちょうを生かした絵付けをしてみよう |
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飛龍窯に協力依頼
ただし、作業は学校で |
活動日:検討中
活動費等:事業費から |
| ○ |
事後指導
郷土愛を育てていくためには、今回実施した体験活動によって得られた知識や意欲・関心の高まりを、自らが学ぶ意欲をもってふるさとを見つめる姿勢へとさらに高めていくことが必要である。そのために、ホームページでの情報発信、新たな課題としての焼き物作りへの再挑戦、そして、ふるさと伊万里のよさを他にも求める活動へつないでいくことにしている。 |
3 体験活動の実施体制
| ・ |
4年生担任、校長、教頭、事務長、教務主任の7名からなる委員会を組織した。委員会においては、地域の特色を生かし、ねらいに沿った活動であるのか協議し、実施計画案作成と実施を4年生担任を中心に行った。中学校との連携に関する連絡・調整を教務主任が担当した。 |
| ・ |
体験活動の受入に関しては、本市が焼き物の里として、窯業の振興に熱心な取組がなされており、体験活動の意義を十分に理解していただき、関係団体に快く受け入れてもらえた。今後は、校区内での人材活用なども考えていきたい。 |
4 体験活動の評価の工夫と指導の改善
本校では、総合的な学習の時間の評価として、疑問、願い、感じたこと、まとめたことに対する継続的な自己評価を記録していく「ポートフォリオの機能を生かした評価」を行っている。今回は体験活動の前に「期待度と意欲」を、活動後に「満足度と感想」のアンケート形式の評価も行った。教師側の評価とするとともに、児童自身が変容をとらえるための資料としてもそれを用いて、体験活動の振り返りを行った。「ゆう薬をかけると、なぜつるつるになるの?」「他の市や県の焼き物と比べてみたい。」等の記述が多く見られるなど、体験活動から感じたことを次の新たな課題として捉えている児童も多かった。今後の活動において、さらに追究させていきたい。
5 活動の成果と課題
体験後のアンケート結果は下に示すとおりである。楽しかったという答えが多かったことはいうまでもないが、自分で考えて行動できたと答えた児童が7割近くに上るなど、積極的なかかわりがみられたことが分かる。また、感想の多くに、「自分特製の焼き物ができてよかった。」「もっともっといろんな物を作って焼き物名人になりたい。」が見られるなど、焼き物に対する親しみが増していることが分かった。さらに、「私は伊万里が好きです。とてもきれいな焼き物があるから。だから他の町の人にも見に来て欲しいです。」「焼き物作りは大変だけど、楽しいです。おくが深いです。焼き物のことをたくさんの人に知ってほしいので、ホームページ作りをがんばります。」など、焼き物作りに誇りを持つと同時に、それを多くの人に広める活動へと意欲を持つ児童も出てきている。活動のねらいに迫ることができているものと考える。
専門的知識が必要なことや活動の場が特殊なことから、今回は、特に家庭との連携は取らなかったが、活動への協力や情報の提供などを広く家庭へ呼びかけることで、新たな方法が見いだせたかもしれない。体験活動を学校だけの活動に終わらせないためにも、今後、家庭・地域との密着した取組が行えるよう、全体計画等をさらに見直していきたい。
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