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【地域間交流に関わる体験活動】
私たちの日本一のおいしい米づくり体験活動
千葉県市川市立曽谷小学校

学校の概要
1  学校規模
 学級数:18学級
 児童数:531人
 教職員数:25人
 活動の対象学年:5年生・92人
2  体験活動の観点から見た学校環境
 人口45万人の東京に隣接した都市部の学校である。ほとんどが宅地で、緑がわずかに残っているものの、子どもたちの遊び場といえば、学区内の公園や学校の校庭が主になっている。
 畑や田んぼも学区から数キロメートル行けば見かけることはできるが、日常的な光景ではなく、遊びの対象や農業を実感できるような環境にはない。
 学区の外にあまり子どもたちが出かけて行かないため、自然体験や生産体験が少ないばかりでなく、自校以外の子どもたちとふれあうような交流体験もあまり多くない。
3  連絡先
 〒272-0832
 千葉県市川市曽谷7-18-1
 電話:047-371-7888
  FAX:047-371-7889
 ホームページ
 メールアドレス
体験活動の概要
1  活動のねらい
 雄大な自然の中に身を置き、都市部では味わえない農村の風景や山々などの自然を体験しながら、日本一の米どころの秘密にせまっていけるようにする。
 田植えや稲刈り、蕎麦打ち、わらじ作りなどの生産体験を通して、農業への理解を深めると同時に、課題について主体的に追究を行っていく。
 現地の小学校との交流を通して、稲作に関する情報交換やその方法を学び、課題解決のためのコミュニケーションの仕方を学ぶ。
2  活動内容と教育課程上の位置付け
 (単位時間数・日数)
 自然教室2泊3日
 自然体験活動
 (特別活動7単位時間)
 生産体験活動
 (総合的な学習の時間10単位時間)
 交流体験活動
 (特別活動3単位時間)
 稲刈り
 生産体験活動及び交流体験活動
 (総合的な学習の時間3単位時間)

1  活動に関する学校の全体計画
 活動のねらい
 これまで5年生は、5月末に新潟県六日町へ2泊3日の自然教室に出かけ、「田植え」体験や「蕎麦打ち」「わらじ作り」体験を行ってきた。本年はその自然教室も4年目となった。田植えをした後の「新潟の田んぼ」は、稲刈りまで現地の農家の方々に管理をお願いすることになるが、稲刈り後はお米を籾の状態で送ってもらい、子どもたちの手作業で精米し炊飯して食べてきた。稲作を自ら体験することは直接しないため(できないため)、自校では「バケツ稲栽培」に取り組んだり、現地の農家(代表としての現地ホテル)とのインターネットなどによる情報交換を通して、米づくりの学習を補完してきた。籾が届いたときには、あたかも自分たちが育てたかのような愛着を子どもたちが見せ、米作りの大変さに思いをはせていた子どもたちの姿には、「田植え」だけの体験に終わらせなかった指導計画が成果となって表れていた。昨年からは現地まで「稲刈り」体験に出かけるようにもして体験活動を増やし、「新潟の田んぼ」の米づくりへの関わりを何とか増やそうとしてきたが、米づくりへよりつっこんだ洞察や感動を持たせるためには、なおいっそう多くの体験活動の設定が課題となっていた。
 そこで、本年は新潟の現地校で稲作を教育課程に取り入れている六日町立城内小学校との交流を実施し、ともに稲作を行いながら情報交換や交流をとおして学ぶ機会を付け加えた。本校も校庭に田んぼをつくり、「新潟の田んぼ・六日町立城内小学校の田んぼ・本校校庭の田んぼ」の三者を比較・検討することによって、稲作への関わりを増やすことにした。本校の田んぼの世話については、新潟の農家の方をお招きして指導を仰いだり、「新潟の田んぼ」への稲刈りに赴く際は、現地の農家の方の指導を仰ぐのはもちろん本校の学習支援者を同行して稲刈りを行った。その際、六日町立城内小学校の5年生にも稲刈りの方法を教えてもらいながらの一緒の稲刈りとし、収穫の喜びを通して稲作の輪を広げるような活動に設定することとした。
 全体の指導計画
活動の名称  「私たちも日本一のお米を育て、おいしいご飯を炊いて食べよう」
実施学年  5年
活動内容
 
4〜5月 「庄内平野の米づくり」(社会)
5月中旬 ○新潟県六日町立城内小学校5年との交流開始(総合)
 ・ビデオレター ・インターネットメール
5月29日〜31日 ○新潟県六日町にて自然教室実施2泊3日(特活+総合)
 ・田植え ・わらじづくり ・山菜採り
 ・蕎麦打ち ・城内小学校との交流会
6月

 曽谷小に田んぼを作ろう(総合)
 曽谷小の田んぼに田植えをしよう(総合)
 お米を育てよう(総合)
城内小や現地農家代表とのインターネットメールやホームページによる情報交換
9月25日 ○曽谷小の田んぼ指導(総合)
 ・新潟の農家の方をお迎えして
9月29日 ○新潟県六日町へ田んぼの稲刈り体験(特活+総合)
 ・城内小学校との交流稲刈り
10月  曽谷小の田んぼ稲刈り(総合)
 脱穀・籾すり・精米・炊飯(総合)
11月22日  学習発表会(総合)

2  活動の実際
 事前指導
 社会科の「庄内平野の米づくり」の単元の学習を端緒に、稲作の学習が始まる。5年の自然教室では新潟県六日町の八海山の麗の田んぼへ田植えに出かけることから、城内小学校とのビデオレターでの交流を皮切りに、新潟の田植え体験へとつなげる。
 活動の展開
  活動指導の展開写真その1
  活動指導の展開写真その2
 事後指導
 学習のまとめを新潟の農家の方々へ発信し、新潟の農家の方と曽谷小の子どもたちの学びとをふれあわせ、学びの共有化を図る。また、城内小学校と、米づくりについて学んだことや感想を交換しあうことで、これまでの学習の振り返りを深化させていく。

3  体験活動の実施体制
 学校支援委員会の体制
 現地、新潟の支援体制は大変完備している。「田植え」や「わらじづくり」「蕎麦打ち」「山菜採り」などの体験活動に際し、常に児童7〜8人につき1人の農家の指導者の方がついて指導をしてくれる。安全面でも、技術面でも、たいへん子どもたちの体験学習がレベルの高いものになっている。
 また、JA魚沼南との連携により、稲作の技術的な質問や子どもたちが疑問に思ったことについても、八海山パークホテル経由できめ細かに対応してもらえ、学習の質的な向上に役立っている。
 本校の学校支援委員会も、新潟への稲刈りに際し同行し、稲刈りの指導を現地の農家の方々とともに行ってもらったので、効率よく稲刈りを実施することができた。
 配慮事項等
 指導者を多く確保できたことが、常に安全面で目の行き届いた体験学習をすることにつながった。現地、新潟の八海山パークホテルではすでに「農業体験大学校」という民間レベルでの体験プログラムを実施してきており、支援体制がすでに確立していたことによるところが大きい。

4  体験活動の評価の工夫と指導の改善
 一つ一つの体験活動がばらばらで単発なものとならないよう、総合的な学習の時間の単元「私たちも日本一のお米を育て、おいしいご飯を炊いて食べよう」の中に位置づけるようにしている。学習の蓄積としてつねにポートフォリオを活用し、体験の感想はもとより、学習からわかってきたことやさらなる疑問などの学習の軌跡をとらえながら、評価資料を積み上げている。
 体験学習の組み立ても、子どもたちの「稲刈りもやってみたい」といった意欲から、昨年度より新潟での「稲刈り体験」実施へとふみきり、「脱穀して残った藁を使って縄などをなってみたい。」という子どもの声から、今年度は地域の方々を指導者に学習発表会で「縄ない」を実施する予定である。

5  活動の成果と課題
 今年で新潟へ田植えに出かけるのも4年目となり、体験学習の内容も毎年改善を加えてきた。今年は、1新潟に交流校を設定2曽谷小校庭での田んぼづくり3その田んぼ指導のための新潟の農家代表の方の招聘4新潟へ稲刈りの際の曽谷小地域・保護者の指導・支援などをつけ加えたので、子どもたちの意欲の持続に大きく貢献することができた。この結果、子どもたちから「藁縄をなう体験をしたい」とか、「今後も新潟城内小学校との交流を続けていきたい」といった感想がたくさんあがってきた。今後の社会科の学習「雪とくらし」でも、交流を生かして生き生きとした学習ができそうである。
 現在、5年生をメインに行っている「豊かな体験」も、今回の交流体験がきっかけとなり、さらに6年生で継続発展させていける可能性がでてきた。6年生の六日町でのウインタースクールや、城内小学校6年生の修学旅行・校外学習における市川の史跡案内など、いくつかのアイディアが浮かんできている。ただ、新潟と市川という遠距離での交流であるために、その費用との折り合いをどうつけるかが実現の鍵となってくる。インターネット会議など、距離を縮める仕掛けなどを通すことによっても、体験を効果的に活用できるようにしていきたい。


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